看護師が転職1ヶ月で辞めるのはあり?辞めていいケースと見極め方・注意点
転職して1ヶ月、「思っていた職場と違った」「もう辞めたい」と感じていませんか?新しい環境でうまく動けない自分を責めたり、こんなに早く辞めていいのかと悩んだりしている看護師さんは少なくありません。
転職1ヶ月で辞めることは、状況によっては十分にありえる選択です。ハラスメントや心身の不調、聞いていた労働条件との相違がある場合は、無理を続けるほど回復に時間がかかります。一方で、人間関係や仕事の覚え具合など、時間が解決してくれる可能性が高い悩みもあります。
この記事では、転職1ヶ月で辞めた方がよいケースと様子を見た方がよいケースの見極め方、辞める前に試したいこと、退職の手順と注意点、短期離職が次の転職に与える影響までを整理します。読み終える頃には、いま自分が動くべきかどうかを判断する材料がそろっているはずです。
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転職1ヶ月でも辞めた方がよいケース

まずは、我慢を続けるより早く動いた方がよいケースから確認します。共通しているのは、自分の努力や時間では解決しない問題であるという点です。
「まだ1ヶ月しか経っていないから」という理由だけで踏みとどまると、心身の不調が長引いたり、不当な労働条件が固定化したりすることがあります。次の3つに当てはまる場合は、早期退職を前向きな選択肢として考えて構いません。
いじめ・パワハラを受けている
職場のパワーハラスメントは、厚生労働省が3つの要素で定義しています。
- 優越的な関係を背景とした言動であること
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること
- 労働者の就業環境が害されること
上記の3つをすべて満たすものがパワハラにあたります。
代表的な行為は6つの類型に整理されています。「新人だから」「まだ仕事ができないから」という理由で、これらの行為が正当化されることはありません。
看護の現場では、指導とハラスメントの線引きが分かりにくいこともあります。判断に迷うときは、その言動が業務上必要な範囲を超えているか、人格を否定する内容になっていないかを基準にしてみてください。
師長や上司に相談しても改善が見られない場合は、組織として対応する意思がないと判断してよい場面です。証拠となる記録(日時・発言内容・目撃者)を残したうえで、退職を検討しましょう。
心身に不調が出ている
眠れない、食欲がない、出勤前に涙が出る、動悸がする、休日も仕事のことが頭から離れない。こうしたサインが続いているなら、体が限界を知らせています。
不調は、我慢を続けるほど回復に時間がかかります。看護師として長く働き続けるためにも、健康を最優先に判断してください。
すぐに退職を決められない場合は、休職という選択肢もあります。病気やけがで働けない期間については、健康保険から傷病手当金が支給される場合があります。収入がゼロになるわけではないと分かると、判断に少し余裕が生まれます。
休職中の傷病手当金の給付水準
心身の不調を感じたら、まず医療機関の受診を検討してください。働く人のメンタルヘルスについては、厚生労働省の情報サイト「こころの耳」で相談窓口やセルフチェックが公開されています。同僚には話しにくい内容でも、外部の窓口なら話しやすいことがあります。
労働条件が聞いていた話と大きく違う
求人票や面接で聞いていた条件と、実際の勤務内容が大きく食い違っているケースです。夜勤なしと聞いていたのに夜勤に入れられる、残業はほとんどないと説明されたのに毎日2時間以上残る、といった相違が該当します。
労働条件の明示は法律上のルールです。令和6年4月からは明示事項が追加され、就業場所・業務の「変更の範囲」も書面などで示すことが必要になりました。契約時に受け取った労働条件通知書や雇用契約書を、あらためて読み返してみてください。
さらに、明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除できると労働基準法で定められています。就業規則で決められた申出時期を待たずに辞められる可能性があるということです。
まずは、次の4点を順に確認してみてください。
- 求人票・労働条件通知書・雇用契約書の記載を確認する
- 実際の勤務時間、夜勤回数、担当業務を記録に残す
- 相違点を具体的に書き出し、上司や人事に確認する
- 改善されない場合は労働基準監督署などに相談する
参考:厚生労働省「あかるい職場応援団」 / 厚生労働省「こころの耳」 / 全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」 / 厚生労働省「令和6年4月から労働条件明示のルールが改正されます」
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一方で、1ヶ月という時点では判断しきれない悩みもあります。入職直後は、職場も本人もお互いを理解しきれていない時期だからです。
ここで挙げる2つは、数ヶ月経つと見え方が変わることが多い悩みです。焦って結論を出す前に、もう少しだけ時間を置いてみることをおすすめします。
職場の人間関係になじめない
入職1ヶ月の時点では、周囲もまだあなたの人柄や仕事の進め方を把握できていません。話しかけづらい、輪に入れないと感じるのは、関係が浅い段階では自然なことです。
看護の現場では、業務を通じて信頼関係が積み上がっていきます。申し送りや処置の場面でやりとりが増えるにつれ、声をかけてもらえる回数も変わってきます。「冷たい人」に見えていた先輩が、数ヶ月後には頼れる相談相手になっていることも珍しくありません。
また、勤務シフトの関係で、まだ会っていないスタッフがいる可能性もあります。人間関係の全体像が見えるまでには、一定の時間が必要です。
ただし、特定の人から継続的に攻撃的な言動を受けている場合は、なじめない問題ではなくハラスメントの問題です。前章の基準に照らして判断してください。
仕事が覚えられない・向いていないと感じる
転職先では、看護技術そのものよりその職場独自のルールを覚え直す作業が大半を占めます。記録システムの操作、物品の置き場所、医師ごとの指示の出し方、看護記録の書式など、経験年数に関係なくゼロから覚え直す必要がある項目です。
これらを1ヶ月で身につけられないのは当然のことです。厚生労働省の新人看護職員研修ガイドラインでも、看護実践能力は1年間かけて段階的に習得していくものとして研修プログラムが設計されています。新人向けの指針ではありますが、新しい環境に適応する期間の目安として参考になります。
「向いていない」と感じるのも、まだ仕事の全体像が見えていない段階では判断が難しいところです。できないことばかりに目が向く時期を過ぎると、評価が変わることがあります。
様子を見る目安
- 3〜4ヶ月を一区切りとして考える
- できるようになったことを週単位で書き出す
- 指導者に「どこまでできていればよいか」を確認する
- それでも改善が見えなければ、あらためて退職を検討する
参考:厚生労働省「新人看護職員研修ガイドライン改訂版について」
今のあなたの状況は?
看護師が転職1ヶ月で辞めたくなるのは珍しくない

転職先が「思っていたのと違う」「もう辞めたい」と1ヶ月ほどで感じる看護師さんは、決して少数派ではありません。
日本看護協会の2024年病院看護実態調査によると、2023年度の正規雇用看護職員の離職率は11.3%でした。内訳を見ると、新卒採用者が8.8%であるのに対し、既卒採用者は16.1%と大きく上回っています。つまり、転職して新しい職場に入った人ほど、早い段階で離職しているという実態があります。
転職そのものも特別な行動ではありません。厚生労働省の令和6年雇用動向調査によると、1年間に転職して入職した人は492万人、転職入職率は9.7%でした。多くの人が職場を変えながらキャリアを続けています。
入職して1ヶ月目は、新しい環境に適応しようとして気力・体力を大きく消耗する時期です。消耗の原因は、看護技術そのものよりも環境の変化にあります。
- 覚え直す項目が短期間に集中する
- 一から築く人間関係に気を張り続ける
- 評価される立場が続き、緊張が抜けにくい
- 通勤経路や勤務シフトの変化で生活リズムが乱れる
こうした負荷が同時にかかるなかで、仕事が覚えられなかったり、周囲になじめなかったりするのは自然な反応といえます。
そのうえで押さえておきたいのは、心身の不調やハラスメント、明らかな条件相違がある場合、1ヶ月で辞めることは「甘え」ではないということです。合わない環境から離れる判断は、看護師として働き続けるための現実的な選択肢です。
大切なのは、「早く辞めること」自体を良い悪いで評価しないことです。いま感じている辛さが、時間で解決するものなのか、環境を変えなければ解決しないものなのかを切り分けていきましょう。
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「正規雇用看護職員の離職率は11.3%に/日本看護協会調査」 / 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概要」
辞める前に試したいこと

退職を決める前に、いまの職場でできることが残っていないか確認してみてください。環境を整えてもらえたり、働く場所を変えられたりする可能性があります。
まず有効なのが、困っていることを具体的に上司へ伝えることです。「しんどいです」ではなく、「夜勤の独り立ちが早すぎて不安です」「この処置の指導をもう一度受けたいです」と具体的に伝えると、指導体制や業務量を調整してもらえる場合があります。師長は日々の細かい負担まで把握しきれていないことが多いため、伝えなければ気づかれないまま時間が過ぎてしまいます。
規模の大きい病院であれば、部署異動を相談する方法もあります。診療科が変われば、業務内容も人間関係も大きく変わります。転職せずに環境をリセットできるうえ、退職・入職の手続きや経済的な空白も生じません。
次に、就業規則と入職時の契約書を読み直してください。労働基準法では、退職に関する事項を就業規則に必ず記載することが定められています。申し出の時期、試用期間の扱い、給与や休日の条件などが明記されているはずです。約束された条件が満たされているかどうかを、感覚ではなく書面で確認しましょう。
職場の中だけで解決しないときは、社外の窓口も使えます。全国の労働局・労働基準監督署などに設置されている総合労働相談コーナーでは、労働条件やいじめ・嫌がらせに関する相談を無料で受け付けています。利用件数を見れば、悩んでいるのが自分だけではないことが分かります。
- 困っていることを具体的に書き出して上司に相談する
- 部署異動が可能か人事・師長に確認する
- 就業規則と労働条件通知書で契約内容を確認する
- 社外の相談窓口を利用する
- それでも改善しなければ退職を検討する
これらを試したうえで改善が見られなければ、退職に踏み切る判断に納得感が生まれます。次の面接で退職理由を聞かれたときも、「できることは試したうえでの決断」と説明できるようになります。
参考:e-Gov法令検索「労働基準法」 / 厚生労働省「令和6年度個別労働紛争解決制度の施行状況」
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転職1ヶ月で辞めるときの手順と注意点

退職すると決めたら、次はできるだけ円満に、かつ自分を守りながら手続きを進めることが大切です。短期間での退職だからこそ、押さえておきたい注意点があります。
就業規則を確認して早めに申し出る
期間の定めのない雇用契約では、民法上、退職の申し入れから2週間が経過すれば契約は終了します。法律のうえでは、2週間前に伝えれば辞められるということです。
ただし実務では、就業規則で「退職の1〜3ヶ月前までに申し出ること」と定められている職場が多くあります。シフト制の看護現場では、勤務表の作成サイクルの関係で早めの申し出が求められる傾向があります。
法律の期間と職場ルールの期間のギャップ
法律を盾に強行すると関係がこじれ、退職までの期間を過ごしにくくなります。まずは就業規則の規定を確認し、その期日に間に合うよう早めに直属の上司へ相談するのが現実的です。
なお、退職時には使用期間や業務の種類、退職の事由などを記載した退職証明書を請求できます。次の職場から提出を求められることもあるため、覚えておくと安心です。
退職理由を明確にする
退職理由が曖昧なままだと、2つの困りごとが起こります。1つは引き止めに遭いやすくなること、もう1つは次の職場でも同じ理由で辞めることになりかねないことです。
「なんとなく合わない」で終わらせず、何が合わなかったのかを言語化しましょう。教育体制が整っていなかったのか、夜勤回数が多すぎたのか、看護観が違ったのか。理由が具体的になるほど、次の職場選びの基準がはっきりします。
上司に伝える際は、職場批判ではなく自分の事情として説明する方がスムーズです。体調不良が理由であれば、事実として簡潔に伝えて構いません。
診断書は慎重に扱う
心身の不調で退職する場合、診断書を求められることがあります。診断書は医師が病状を証明する公的な文書で、休職や傷病手当金の申請、労災の判断にも用いられます。
そのため、退職を通しやすくする目的だけで安易に取得するのは避けてください。診断名が記録として残り、その後の休職期間の扱いや保険の加入審査に影響する可能性があります。
一方で、実際に不調があるなら受診をためらう必要はありません。医師の診断を受けたうえで、休職と退職のどちらが自分にとって良い選択かを相談してみてください。診断書を出すかどうかは、医師と相談して決めれば十分です。
退職手続きで押さえる3点
- 就業規則の申出時期を確認し、期日に余裕を持って相談する
- 退職理由を具体的に言語化し、次の職場選びの基準にする
- 診断書は目的を整理したうえで、医師と相談して判断する
参考:e-Gov法令検索「民法」 / 厚生労働省「退職、解雇、雇止めなど|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件」
短期離職が次の転職に与える影響

1ヶ月で辞めた場合、その職歴をどう扱うかは多くの人が気にする点です。結論からいえば、短期間であっても履歴書には記載する必要があります。
雇用保険の被保険者記録や年金の加入履歴には、入職・退職の日付が残ります。入社手続きの際にこれらの書類を提出するため、記載しなかった経歴が後から判明することは十分にありえます。
- 雇用保険被保険者証に記載された資格取得日
- 年金手帳・基礎年金番号にひもづく加入履歴
- 前職から交付される源泉徴収票の支払期間
- 入職時に提出する各種届出の記載内容
意図的に隠せば経歴詐称と受け取られ、内定取り消しにつながる可能性もあります。
採用側から見ると、短期離職の経歴は「またすぐ辞めてしまうのではないか」という懸念材料になります。この点は正直に受け止めておく必要があります。
一方で、試用期間中の退職は、採用側が受けるダメージが比較的小さいと理解されている面もあります。本採用前の段階でミスマッチが分かったという整理ができるためです。ハラスメントや労働条件の相違など、やむを得ない事情があった場合は、事実を簡潔に伝えれば受け入れられることが多くあります。
厚生労働省の令和2年転職者実態調査を見ても、自己都合で前の勤め先を離職した理由の上位には、賃金以外の労働条件や仕事内容への不満が並んでいます。条件面のミスマッチを理由に辞める人は一定数いるということです。
ただし注意したいのが「辞め癖」です。嫌なことがあるたびに職場を変えると、経歴が短期離職の繰り返しになり、選べる職場が狭まっていきます。今回の退職が本当に必要な判断なのかを、一度立ち止まって確認してみてください。
もう一点、経済面の備えも必要です。雇用保険の基本手当(失業給付)を自己都合で受け取るには、原則として離職日以前の2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あることが必要です。転職して1ヶ月で辞めた場合、前職と合算して条件を満たせるかどうかを確認しておきましょう。
参考:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」 / 厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
転職活動するなら?
短期離職を繰り返さないための職場選び

同じ失敗を繰り返さないために大切なのは、前職を辞めた理由を分析し、次に求める条件を明確にすることです。何が耐えられなかったのかがはっきりすれば、応募先を絞る基準になります。
条件には優先順位をつけておきましょう。すべてを満たす職場はなかなかありません。「夜勤なしは譲れないが、通勤時間は40分まで許容できる」というように、譲れない条件と妥協できる条件を分けておくと、求人を見るときの判断が速くなります。
優先順位を考えるときは、実際に転職した人が何を決め手にしたかが参考になります。厚生労働省の令和2年転職者実態調査を見ると、給与そのものより、仕事の中身と働き方が選択の理由として上位に来ています。
次に、可能であれば在職中に次の職場を見つけてから辞めることをおすすめします。収入が途切れないため、経済的な焦りから条件を妥協してしまうリスクを減らせます。ただし、心身の不調がある場合は例外です。療養を優先し、回復してから活動を始めてください。
面接では、自分にできることとできないことを正直に伝えましょう。経験のない診療科や未習得の看護技術を隠して入職すると、入職後に苦しくなります。事前に伝えておけば、教育体制のある職場かどうかを見極める材料にもなります。
そして、応募前に職場の環境を確認することが何より効果的です。職場見学を申し込む、求人情報で勤務体制や教育制度を読み込む、厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)で医療機関の情報を調べるといった方法があります。医療情報ネットでは、全国の病院・診療所・薬局などを診療科目や所在地から検索できます。
求人情報を読むときは、条件がどのくらいの割合で付いているのかを知っておくと判断がぶれません。医療キャリアナビ掲載求人データ(2026年時点)で正看護師の求人9,633件を見ると、条件の付き方には偏りがあります。
- 「年間休日120日以上」は22%、「残業ほぼなし」は14%と少数
- 「託児所・保育所完備」は11%、「時短勤務OK」は5%
- 一方で「未経験可」は69%。経験の浅い分野にも入口はあります
- 辞めた理由と次に求める条件を書き出す
- 譲れない条件と妥協できる条件に分ける
- 在職中に情報収集を始める(体調不良時を除く)
- 面接でできること・できないことを正直に伝える
- 職場見学や求人情報で勤務体制・教育制度を確認する
参考:厚生労働省「医療情報ネット(ナビイ)」 / 厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」
看護師の求人を探す看護師が転職1ヶ月で辞めることに関するよくある質問

最後に、転職1ヶ月での退職についてよく寄せられる質問をまとめます。
試用期間中でも辞められる?
辞められます。試用期間中であっても労働契約は成立しており、期間の定めのない契約であれば、民法の規定により申し入れから2週間で退職できます。
試用期間は、裁判例のうえでは「解約権が留保された労働契約」と整理されています。これは使用者側が本採用を見送る余地を残しているという意味であり、労働者の退職の自由を制限するものではありません。
ただし、就業規則に申出時期の定めがあれば、まずはそれに沿って相談するのが円満です。試用期間中だからといって、無断欠勤のまま辞めるのは避けてください。離職票などの手続きが滞り、その後の失業給付や転職に影響します。
1ヶ月で辞めた職歴は履歴書に書かなくていい?
記載が必要です。雇用保険や年金の手続きで入職・退職の記録が残るため、書かなければ後から判明する可能性があります。省略すると経歴詐称と受け取られるおそれもあります。
履歴書には入職年月と退職年月、勤務先名を記載します。理由の詳細まで書く必要はなく、「一身上の都合により退職」と記載して、面接で聞かれた際に説明すれば十分です。
職務経歴書では、短期間であってもその職場で何を経験したかを簡潔に書いておくと、空白の印象を和らげられます。ハローワークインターネットサービスでも履歴書・職務経歴書の書き方が公開されているので、書式に迷ったときは参照してみてください。
面接で短期離職の理由をどう伝える?
事実を簡潔に伝えたうえで、次にどうしたいかをセットで話すのが基本です。長く説明するほど言い訳に聞こえやすくなるため、1〜2文でまとめましょう。
前職の批判に終始するのは避けたいところです。「教育体制が不十分でした」ではなく、「基礎から学び直せる環境で働きたいと考えました」と、自分が次に求めるものを主語にして伝えると前向きに受け取られます。
ハラスメントや労働条件の相違があった場合は、感情的にならず事実として述べて構いません。「求人票と実際の夜勤回数に差がありました」といった具体的な説明は、採用側も理解しやすい内容です。
- 体調不良:「体調を崩し療養しておりました。現在は回復し、勤務に支障はありません」
- 条件相違:「入職前に伺っていた勤務条件と実際が異なり、話し合いましたが折り合わず退職しました」
- ミスマッチ:「急性期での経験を活かしたいと考えましたが、じっくり患者さんと関わる看護を目指したいと考え直しました」
参考:厚生労働省「試用期間|裁判例|確かめよう労働条件」 / ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」
まとめ
看護師が転職1ヶ月で辞めることは、状況次第で十分にありえる選択です。いじめ・パワハラ、心身の不調、労働条件の明らかな相違がある場合は、自分の健康と生活を守るために早く動くことが大切です。
一方、人間関係になじめない、仕事が覚えられないといった悩みは、時間の経過とともに見え方が変わることがあります。入職1ヶ月はお互いを理解しきれていない段階です。3〜4ヶ月を一区切りとして、もう少し様子を見る余地があります。
辞めると決める前に、上司への具体的な相談、部署異動の打診、就業規則の確認という3つを試してみてください。それでも改善しなければ、就業規則の申出時期に沿って早めに相談し、退職理由を言語化したうえで手続きを進めましょう。
短期離職の経歴は履歴書に記載が必要ですが、やむを得ない事情を正直に、前向きに伝えれば受け入れられます。同じことを繰り返さないためにも、次の職場は条件の優先順位を決めたうえで、見学や求人情報で環境を確認してから選んでいきましょう。
いまの辛さが時間で解決するものか、環境を変えなければ解決しないものか。その切り分けができれば、次の一歩は自然と決まってきます。


