作業療法士の将来性はある?供給過多の現実・需要が伸びる分野・生き残るためのスキルを解説
「作業療法士は将来性がないって本当?」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
厚生労働省の推計では、2040年にPT・OTの供給数が需要数の約1.5倍になるとされており、将来への心配は無理もありません。
しかし、訪問リハビリや児童発達支援など需要が伸びている分野も確実にあります。
この記事では、作業療法士の現状と将来予測を公的データで確認しながら、需要が伸びる分野や「選ばれる作業療法士」になるためのスキルについて解説します。
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作業療法士の現状

作業療法士を取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化しています。まずは有資格者数や就業先、給与水準など、作業療法士の「今」を客観的なデータで確認しましょう。
作業療法士の基本データ
2023年3月時点で作業療法士の有資格者数は113,649人に達しており、毎年4,000〜5,000人のペースで増え続けています。理学療法士の約21万人と比較すると半数程度ですが、増加率は依然として高い水準です。
就業先としては医療機関が最も多く、全体の約70%を占めています。内訳を見ると、病院やクリニックなどの医療法関連施設に34,854人、介護保険法関連施設に9,164人、老人福祉法関連施設に1,991人、児童福祉法関連施設に880人が勤務しています。
作業療法士の就業先の内訳
一方で養成校の定員充足率は年々低下しており、令和6年度には52.6%まで落ち込んでいます。
作業療法士の数を増やすために養成校が乱立した時期がありましたが、定員の約半数しか学生が集まらない状況は、将来的に供給の伸びが緩やかになる可能性を示しています。
厚生労働省が示した将来予測

厚生労働省は2019年に「理学療法士・作業療法士の需給推計」を公表しました。この推計は医療従事者の需給に関する検討会のPT・OT需給分科会で示されたもので、作業療法士の将来を考えるうえで最も重要な公的データです。
推計によると、PT・OTの供給数は当時のペースで養成が続いた場合、2040年頃には需要数の約1.5倍に達するとされています。病床数の削減や人口減少によって医療分野の需要が頭打ちになる一方、有資格者が現役で働き続けることで供給数は右肩上がりに増加するためです。
PT・OTの需給推計(厚生労働省)
ただし、この推計にはいくつかの前提条件があります。養成校の入学定員が現状維持であること、医療・介護の提供体制が計画通りに変化することなどが含まれています。
先述のとおり養成校の充足率は年々下がっているため、実際の供給数は推計より抑えられる可能性があります。
推計はあくまで「現状維持」の前提です。養成校の充足率低下や地域偏在の解消政策など、推計の前提が変わる要因は複数あります。「1.5倍」という数字だけで過度に不安になる必要はありません。
参考:厚生労働省「理学療法士・作業療法士の需給推計について」
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「将来性がない」と言われる理由

作業療法士に「将来性がない」という声が出る背景には、複数の要因があります。ここでは代表的な5つの理由を整理します。すべてが実態を正確に反映しているわけではありませんが、現状の課題として知っておくことは大切です。
有資格者が増えすぎて飽和状態にある
作業療法士の国家試験合格者は毎年4,000〜5,000人にのぼり、有資格者数は右肩上がりで増え続けています。2023年3月時点で11万人を超えており、10年前と比較すると約1.7倍に増加しました。
特に都市部では作業療法士が集中する傾向があり、医療キャリアナビの求人データでも東京都1,608件、神奈川県1,068件と首都圏に求人が偏っています。地方に比べて都市部は競争が激しく、「就職先がなかなか見つからない」という声が出る一因になっています。
- 有資格者数は毎年約4,000〜5,000人ずつ増加
- 都市部に有資格者が集中し競争が激化
- 地方では人手不足が続いている地域もある
診療報酬改定でリハビリ単価が下がっている
2年に1度行われる診療報酬改定では、リハビリテーションの算定要件が見直されることがあります。近年の改定では、疾患別リハビリテーションの日数制限の厳格化やリハビリ単価の据え置きなどが行われており、病院経営へのインパクトが大きくなっています。
病院がリハビリテーション部門で得られる収益が減ると、新規採用の抑制や人件費の見直しにつながることがあります。特に急性期病院では、在院日数の短縮と合わせてリハビリの提供体制を縮小する動きも見られます。
診療報酬改定とは?
公的医療保険で支払われる医療行為の価格(点数)を見直す制度のこと。病院やクリニックで提供される医療サービスの単価がここで決まり、医療機関の収入や医療従事者の給与にも直結します。
社会保障費の見直し圧力が高まっている
少子高齢化による社会保障費の増加は日本全体の課題です。政府は医療費の適正化を推進しており、リハビリテーション分野も例外ではありません。地域医療構想による病床数の削減が進めば、病院で働く作業療法士のポストが減る可能性があります。
一方で、入院から在宅へのシフトが進むことで、訪問リハビリや通所リハビリの需要は増加します。社会保障費の見直しは単純に「仕事が減る」ということではなく、活躍の場が変わるという側面もあります。
給与の上昇が見込めない
賃金構造基本統計調査(令和6年)によると、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の平均年収は約444万円です。全職種の平均年収と比較するとやや低い水準で、長年大きな変動がないことが指摘されています。
年齢別では50代で約543万円がピークとなり、管理職になれなければ昇給幅が限られるのが現状です。ただし、訪問リハビリや管理職ポストなど、働き方次第で年収を上げる方法はあります。
AI・ロボットによる業務代替が進む可能性がある
AI技術やリハビリロボットの進化により、一部のリハビリ業務が自動化される可能性があります。すでにロボットスーツや歩行支援ロボットが臨床で活用されており、今後もこの流れは加速するでしょう。
しかし、作業療法士の業務の中核である「その人の生活や価値観に寄り添った支援」はAIに代替されにくい領域です。食事や入浴などの日常生活動作の評価・訓練、精神科での作業活動を通した心理的支援、発達障害児への遊びを取り入れたアプローチなどは、人間の作業療法士にしかできない仕事です。
作業療法士の業務×AI代替リスク
| 業務内容 | AI代替 | 理由 |
|---|---|---|
| 生活環境に合わせたADL訓練 | 低い | 個別の生活状況に応じた判断が必要 |
| 精神科での作業活動 | 低い | 患者さんとの信頼関係が治療の基盤 |
| 児童の感覚統合療法 | 低い | 遊びを通じた即興的な対応が求められる |
| 身体機能の定量評価 | 高い | センサーやAIで自動測定が可能 |
| 反復的な運動訓練の補助 | 高い | リハビリロボットが実用化されている |
需要が伸びている分野

「将来性がない」と言われる一方で、作業療法士の需要が明確に伸びている分野も存在します。医療キャリアナビの求人データからも、分野ごとの求人数の違いが見て取れます。
ここからは、今後さらに需要が高まると見込まれる5つの分野を紹介します。
訪問リハビリ
訪問リハビリは、作業療法士の求人が最も多い分野です。医療キャリアナビのデータではOTの訪問リハビリ求人は1,727件で、全体の約32%を占めています。平均月給も305,329円と病院勤務(256,271円)を大きく上回ります。
地域医療構想の推進により「入院から在宅へ」の流れが加速しており、自宅で生活する高齢者さんや障害者さんへのリハビリニーズは今後も拡大する見通しです。一人ひとりの生活環境に合わせたアプローチが必要となるため、作業療法士の専門性が特に活きる分野でもあります。
- 訪問リハビリのOT求人は1,727件で全体の約32%
- 平均月給305,329円で病院勤務より約5万円高い
- 未経験可の求人が80%と間口が広い
介護施設・通所リハビリ
介護老人保健施設やデイケア・デイサービスでの求人も増加傾向にあります。老健の求人は504件、デイケア・デイサービスは650件で、合計すると1,154件と全体の約21%を占めています。
高齢化の進行に伴い、介護施設ではリハビリの重要性がますます高まっています。利用者さんの生活機能を維持・向上させるためのリハビリマネジメントが求められており、日常生活動作のプロである作業療法士への需要は今後も堅調です。
精神科・児童発達支援
精神科領域と児童発達支援は、作業療法士ならではの専門性が発揮できる分野です。精神科では作業活動を通した治療的アプローチ、児童発達支援では遊びを通した発達促進など、他のリハビリ職にはない独自の役割があります。
児童発達支援の求人は253件、放課後等デイサービスは419件で、合計672件にのぼります。発達障害への社会的関心の高まりや早期療育の重要性の認知が広がっており、この分野の需要は今後も伸びると見込まれています。
児童発達支援と放課後等デイサービスの違い
| 項目 | 児童発達支援 | 放課後等デイサービス |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 0〜6歳 (未就学児) |
6〜18歳 (小・中・高校生) |
| 利用時間帯 | 主に日中 (保育園・幼稚園と並行も可) |
放課後・土日・長期休暇 (夏休み・冬休みなど) |
| 主な目的 | 発達支援・ 集団生活への適応 |
自立支援・ 社会との交流促進 |
| 主な活動 | 日常生活動作の練習・ 遊び・運動・言語訓練 |
学習支援・創作活動・ 余暇支援・SST(社会生活訓練) |
| OTの役割 | 感覚統合・微細運動・ 食事や着替えの動作獲得 |
身辺自立・学習姿勢の調整・ 余暇活動の選択肢拡大 |
| 根拠法 | 児童福祉法 | |
| 利用に必要 | 受給者証(自治体が発行) | |
| 自己負担 | 原則1割(世帯収入により月額上限あり) | |
※どちらも障害のある子ども(手帳がなくても医師の意見書などで対象になる場合あり)を支援する通所サービスです。作業療法士は両方の事業所で活躍できます。
地域包括ケア・予防分野
地域包括ケアシステムの構築が進むなかで、介護予防や健康増進の分野でも作業療法士の活躍の場が広がっています。自治体が主催する介護予防教室や地域リハビリテーション活動支援では、作業療法士がプログラムの企画・運営を担うケースが増えています。
予防分野は従来の「病気やケガの後にリハビリをする」という枠組みを超えた働き方です。まだ求人数は限られていますが、高齢化が進む日本において成長の余地が大きい分野といえます。
地域包括ケアシステムとは?
高齢者が要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、5つの要素を一体的に提供する仕組みのこと。厚生労働省が中心となって全国で構築が進められています。
5つの構成要素
産業領域
企業内でのメンタルヘルス支援や復職支援は、作業療法士のスキルが活かせる新しい領域です。職場復帰に向けた作業分析や環境調整は、まさに作業療法士の専門分野です。
まだ認知度は低いものの、ストレスチェック制度の義務化や働き方改革の推進を背景に、産業保健の分野で作業療法士の採用を検討する企業が少しずつ増えています。先行して活躍できるポジションを確保できれば、大きなキャリアの強みになるでしょう。
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将来性がある職場の特徴

需要が伸びる分野が分かったところで、次に「どんな職場を選べば将来性があるのか」を考えてみましょう。以下の4つの特徴を備えた職場は、長期的なキャリア形成に有利です。
将来性がある職場の特徴チェック
| 職場タイプ | 複数領域 | 教育体制 | 在宅連携 | 管理職 |
|---|---|---|---|---|
| 回復期病院 | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
| 訪問リハビリ | △ | △ | ◯ | △ |
| 介護老健 | △ | △ | ◯ | ◯ |
| 精神科病院 | ✕ | ◯ | △ | ◯ |
| 児童発達支援 | ✕ | △ | △ | △ |
複数の領域を経験できる職場
回復期リハビリテーション病棟や地域密着型の病院では、身体障害・精神障害・発達障害など複数の領域を横断的に経験できることがあります。1つの領域に特化するのではなく、幅広い臨床経験を積むことで環境の変化に対応しやすくなります。
供給過多の時代に求められるのは「何でもできるゼネラリスト」ではなく、幅広い基礎を持ったうえで専門分野も持つ人材です。まずは複数領域を経験し、自分の強みとなる分野を見つけることが大切です。
専門性を伸ばせる教育体制がある職場
院内外の研修制度が充実している職場や、学会発表を支援してくれる職場は、将来のキャリアに直結します。認定作業療法士や専門作業療法士の取得を支援する制度がある職場であれば、資格取得のためのサポートを受けながら専門性を高められます。
転職の際は、研修費の補助や学会参加の実績、先輩スタッフのキャリアパスなどを確認しておくとよいでしょう。教育体制が整っている職場は、人材を大切にする傾向があるためです。
教育体制が整った職場の研修プログラム例
| カテゴリ | 研修プログラム | 主な内容 |
|---|---|---|
| 基礎研修1年目 | 新人教育プログラム | 職業倫理、社会人マナー、リスク管理、バイタル測定、急変対応、医療安全 |
| 評価・介助の基本 | ROM・MMT・ADL評価、移乗や歩行の介助、車椅子操作、ポジショニング | |
| 画像・検査データの読解 | レントゲン・CT・MRIの読み方、血液検査データ、リハの中止基準 | |
| 領域別研修2〜3年目 | 疾患別の専門研修 | 脳卒中、整形外科、呼吸器、循環器、神経難病、がん、ICUリハ |
| OT専門領域の深化 | 高次脳機能障害、認知症、摂食嚥下、精神科作業療法、発達領域 | |
| 地域・在宅リハ研修 | 地域包括ケア、訪問評価、家屋調査、福祉用具の選定、住宅改修 | |
| 指導者研修中堅〜 | 後輩指導者養成 | 新人指導法、フィードバック技術、メンタリング、目標管理 |
| 臨床実習指導者講習会 | 厚労省指定の講習会、養成校実習生の指導法、評価表の運用 | |
| 継続学習全員対象 | 院内勉強会 | 症例検討会、文献抄読会、多職種カンファレンス、最新治療技術 |
| 外部研修・学会参加支援 | 参加費補助、出張費支給、平日参加の有給扱い、学会発表支援 | |
| 認定OT・専門OT取得支援 | 取得費用補助、研修受講のための時間確保、合格者への手当 | |
| 日本OT協会 生涯学修制度 | 前期研修(eラーニング2年)、後期研修(座学・演習3年)、登録OT制度 |
※職場により内容や名称は異なります。日本作業療法士協会の生涯学修制度(2025年度〜)は、全国共通の標準的な学修体系として整備されています。
地域連携・在宅領域に関わる職場
訪問リハビリステーションや地域包括支援センターなど、地域との連携が強い職場では、作業療法士としての視野が広がります。多職種連携やケアマネジメントのスキルを磨くことができ、将来的に管理職やコーディネーター的な役割を担いやすくなります。
在宅領域では1人で判断する場面も多いため、臨床経験を積んだ中堅以降に転職するケースが多いです。自分のペースでスキルアップしながら、在宅領域への挑戦を検討してみてください。
管理職や指導者としてキャリアを積める職場
リハビリテーション部門の管理職ポストがある職場では、臨床だけでなく部門運営やスタッフ教育に携わるキャリアパスが描けます。管理職になれば年収アップも見込めるほか、組織全体の方針に関わることで自分の専門性をより広い範囲で活かせます。
特に中〜大規模の病院やリハビリ特化型の施設では、主任・係長・科長といった段階的な昇進ルートが整備されていることが多いです。
転職活動するなら?
将来性のある作業療法士になるために

将来性が不安な時代だからこそ、「選ばれる作業療法士」になるための行動が重要です。ここでは具体的な5つのアプローチを紹介します。まずは3つの要素で自分のキャリアを整理しましょう。
選ばれるOTになるための3要素
複数領域で臨床経験を積み、得意分野を見つける
認定資格の取得や成長分野でのスキルアップ
管理職・在宅領域・研究など活躍の幅を広げる
認定作業療法士・専門作業療法士の資格を取得する
日本作業療法士協会が認定する「認定作業療法士」や「専門作業療法士」は、作業療法の質の向上を目的とした制度です。認定作業療法士の取得には5年以上の実務経験と所定の研修受講が必要で、取得すればより高度な臨床能力を持つ作業療法士として認められます。
専門作業療法士はさらに特定の領域(脳血管障害・精神障害・発達障害など)に特化した資格です。これらの資格を持つことで、転職市場での評価が高まるだけでなく、職場内での信頼も厚くなります。
認定作業療法士/専門作業療法士の違い
| 項目 | 認定作業療法士 | 専門作業療法士 |
|---|---|---|
| 位置づけ | 上位資格 (中級) |
最上位資格 (生涯教育の頂点) |
| 専門性 | ジェネラリスト 領域全般の高い実践力 |
スペシャリスト 特定13分野に特化 |
| 主な要件 | 臨床5年以上 研修60時間+事例3例 修了試験合格 |
認定OT取得が前提 査読付き論文+全国学会発表 研修・実践・試験合格 |
| 取得人数 | 約1,300人 | 約100人前後 |
| 更新 | 5年ごと | 5年ごと |
| 主な役割 | 臨床実践・後輩指導 | 分野のスペシャリスト 研究・論文発表 |
※日本作業療法士協会の制度に基づく
在宅・訪問領域のスキルを身につける
先述のとおり、訪問リハビリは作業療法士の需要が最も高い分野です。在宅でのリハビリでは、生活環境の評価や住宅改修の提案、家族指導など幅広いスキルが求められます。
病院勤務で臨床の基礎を固めた後、3〜5年目を目安に訪問リハビリへの転職を検討するのも有効なキャリア戦略です。訪問リハビリでは1件あたりの報酬が比較的高いため、収入面でもメリットがあります。
精神科や発達障害領域の専門性を高める
精神科領域と発達障害領域は、作業療法士にしかできない専門的なアプローチがある分野です。うつ病や統合失調症の患者さんへの作業活動を通じた支援や、自閉スペクトラム症のお子さんへの感覚統合療法は、作業療法士の独壇場です。
これらの分野でスキルを磨いておくと、PT(理学療法士)やST(言語聴覚士)との差別化が明確になり、供給過多の影響を受けにくくなります。
マネジメント能力を磨く
臨床スキルだけでなく、チーム運営や後輩指導、経営的な視点を持つことも将来のキャリアには重要です。リハビリ部門の運営管理ができる人材はどの職場でも貴重であり、年収アップにもつながります。
具体的には、後輩の臨床教育やカンファレンスの運営、業務改善の提案などから始めてみましょう。管理職を目指す場合は、診療報酬の仕組みや病院経営の基礎知識も身につけておくと差別化になります。
英語力を身につけ研究や海外で活躍する
作業療法の国際学会への参加や海外での臨床経験は、キャリアの可能性を大きく広げます。英語で論文を読み、学会発表ができるレベルの英語力があれば、日本国内でも希少な人材として評価されます。
大学院への進学や研究職への転身も選択肢の一つです。作業療法の根拠を示すエビデンスづくりに貢献できれば、業界全体の発展にもつながります。
将来性の高いOTに求められるスキルバランス
まとめ
作業療法士の将来性について、公的データをもとに現状と今後の見通しを解説しました。
厚生労働省の需給推計では2040年に供給が需要の約1.5倍になるとされていますが、訪問リハビリ・介護施設・精神科・児童発達支援など需要が伸びている分野は確実にあります。また、養成校の定員充足率の低下から、実際の供給数は推計ほどには増えない可能性もあります。
大切なのは、変化する市場に対応できる「選ばれる作業療法士」になることです。認定資格の取得、在宅・精神科領域の専門性の強化、マネジメントスキルの向上など、できることから行動を始めましょう。
この記事のポイント
- 2040年にPT・OTの供給数は需要数の約1.5倍になる見通し
- 訪問リハビリ・児童発達支援など需要が伸びる分野はある
- 認定資格の取得や在宅領域のスキルが差別化につながる
- マネジメント力や英語力を身に付けることで活躍の幅が広がる
よくある質問
作業療法士は本当に将来性がないのですか?
一概に「将来性がない」とは言えません。厚生労働省の推計では2040年に供給が需要の約1.5倍になるとされていますが、訪問リハビリや児童発達支援など需要が伸びている分野もあります。また、養成校の充足率が低下しているため、推計ほど供給が増えない可能性もあります。専門性を磨き、需要の高い分野でスキルを活かすことが重要です。
作業療法士の年収はどのくらいですか?
令和6年の賃金構造基本統計調査によると、PT・OT・STの平均年収は約444万円です。訪問リハビリでは平均月給が約30.5万円と病院勤務より高い傾向にあります。管理職への昇進や訪問リハビリへの転職で、年収アップを目指すことができます。
作業療法士のAIによる代替は進みますか?
一部のリハビリ業務はロボットやAIに代替される可能性がありますが、作業療法士の中核業務である「その人の生活や価値観に寄り添った支援」はAIには難しい領域です。精神科での作業活動や児童への発達支援など、人間にしかできないアプローチに強みがあります。
作業療法士として将来のために今すべきことは?
認定作業療法士・専門作業療法士の資格取得、訪問リハビリや精神科・児童発達支援領域での経験、マネジメントスキルの向上が有効です。複数の臨床領域を経験したうえで自分の強みとなる専門分野を持つことで、供給過多の中でも「選ばれる作業療法士」になれます。





