看護師が働きながら大学院に通うのは現実的?使える制度と勤務調整の方法

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専門看護師を目指したい、研究を学び直したいと思っても、「仕事を辞めずに大学院に通えるの?」と迷う看護師は多いはずです。

看護師が働きながら大学院に通うことは可能ですが、両立のしやすさは選ぶ課程と勤務先の協力しだいで大きく変わります。

この記事では、働きながら通うために使える大学院の制度、課程別の難易度、勤務の調整方法、学費と給付金の見通しを紹介します。

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    看護師は働きながら大学院に通える?

    資料を見ながら考える看護師

    看護師が働きながら大学院に通うことは、制度上も実際にも可能です。 ただし「長期履修制度を使えば誰でも通える」というほど単純ではなく、課程の選び方と勤務先との調整が両立の成否を分けます。

    両立している社会人学生はいる

    看護系の大学院には、病院や訪問看護ステーションで働きながら学ぶ社会人学生がいます。 社会人特別選抜を設けて、実務経験のある看護師を受け入れている大学院もあります。

    働きながら通う場合は、平日の夜間や土曜日の授業を中心に履修し、日中は通常どおり勤務するのが基本の形です。 夜勤のある病棟勤務を続けながら通う人もいれば、入学を機に日勤のみの部署へ異動したり、勤務日数を減らしたりする人もいます。

    両立しやすい課程としにくい課程がある

    大学院の修士課程には、論文を書いて修士号を取る研究中心のコースと、専門看護師や診療看護師(NP)などの資格取得を見据えた実践中心のコースがあります。 両立のしやすさを大きく左右するのは、臨床での実習があるかどうかです。

    両立しやすさを分ける4つの観点
    観点両立しやすい両立しにくい
    臨床実習ない・少ないまとまった期間ある
    授業の時間帯夜間・土日・録画配信平日の日中が中心
    修了までの年数長期履修で3〜4年2年で修了が前提
    研究指導夜間・オンライン可平日日中の面談のみ

    講義や研究指導は夜間・土日に開講されていても、実習は実習施設で日中に行うのが基本です。 実習のあるコースは、そのぶん勤務を休む日数が増えます。

    勤務先の理解が前提になる

    働きながら通うには、授業のある曜日に勤務を入れない、実習期間にまとまって休むなど、シフトの配慮が欠かせません。 こうした配慮は、上司や同僚の理解がなければ続きません。

    職場にはいつ話せばいいの?

    受験を決めた段階で看護師長に相談し、入学後の勤務の希望を伝えておくのが無難です。 合格してから伝えると、翌年度の人員配置に間に合わず、希望どおりのシフトにならないことがあります。

    働きながら通うために使える大学院の制度

    資格の勉強をする手元

    社会人学生向けの制度は大学院ごとに異なり、どの制度があるかで働きながら通える現実味が変わります。 志望校を選ぶときは、次の4つがあるかを確認しましょう。

    長期履修制度

    長期履修制度は、仕事をしている等の事情がある学生が、標準の修業年限(修士課程は2年)を超えて計画的に履修できる制度です。 大学院設置基準第15条で大学設置基準第30条の2が準用されていて、大学院が定めるルールのもとで認められます。

    修士課程を修了するには、30単位以上の修得と研究指導、修士論文などの審査への合格が必要です。 2年で修了するところを3年や4年に延ばせば、1年あたりに取る単位が減り、勤務との両立がしやすくなります。

    修業年限別 1年あたりに取る単位数
    2年
    15単位
    3年
    10単位
    4年
    7.5単位
    ※修了要件の30単位を均等に割った場合の目安

    延長できる年数や申請のタイミング(入学時のみか、在学中も可か)は大学院によって異なります。 募集要項や学生便覧で確認しておきましょう。

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    昼夜開講制

    昼夜開講制は、同じ研究科で昼間と夜間の両方に授業を開く仕組みです。 大学院では、大学院設置基準第14条の「教育方法の特例」にもとづき、夜間や特定の時間・時期に授業や研究指導を行うことが認められています。

    大学院設置基準
    第2条の2(夜間の課程)
    専ら夜間に教育を行う修士課程・博士課程を置くことができる
    第3条第3項(修業年限)
    主に実務経験者を対象とし、夜間などの授業で支障がなければ、修士課程の標準修業年限を1年以上2年未満にできる

    平日の夜間や土曜日に授業を開く大学院なら、日勤のあとに通学できます。 ただし、夜間に開講されていない必修科目がある場合もあるため、時間割を入学前に取り寄せておくと安心です。

    オンデマンド配信や遠隔授業

    大学院の授業は、文部科学大臣が定める基準を満たせば、メディアを利用して教室以外の場所で履修させることができます。 録画された講義をオンデマンドで視聴できる大学院なら、夜勤明けや休日など自分の都合のよい時間に学べます。

    一方で、ゼミや演習は対面や同時双方向のオンラインで行う大学院もあり、すべてを録画で済ませられるとは限りません。 どの科目が録画対応なのかを確認しておきましょう。

    土日・集中講義の科目

    土日にまとめて開講する科目や、夏休み・春休みの数日間で集中的に行う科目もあります。 集中講義は数日続けて休みを取る必要がありますが、時期が事前に決まっているため、早めに希望休を出せば調整しやすいです。

    制度があるかどうかは、大学院選びの段階で必ずチェックしたいね!

    参考:e-Gov法令検索「大学院設置基準」 / e-Gov法令検索「大学設置基準」

    課程別に見た働きながら通う難易度

    難易度と書かれたブロック

    同じ看護系の大学院でも、課程によって働きながら通う難易度はまったく違います。 特に差が出るのは、実習の量と、平日の日中に拘束される時間です。

    課程別 常勤のまま通う難易度
    課程臨床実習平日日中の拘束研究・論文難易度
    研究コースなし〜少ない少ない大きい●●●●
    専門看護師コース10単位以上実習期間に集中あり●●●●
    診療看護師コース多い多いあり●●●●
    博士後期課程なし少ない非常に大きい●●●●
    ※一般的な傾向。授業の開講形態や実習の組み方は大学院ごとに異なる

    研究コース

    研究コースは、講義と研究指導、修士論文の作成が中心で、臨床での実習がないか少ないのが一般的です。 授業が夜間・土日に開講されていれば、常勤のまま通える可能性が最も高いコースです。

    山場になるのは、データ収集と論文の執筆時期です。 研究対象の施設に調査に出向く日や、締め切り前の追い込みの時期には、勤務を減らすなどの調整が必要になることがあります。

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    専門看護師コース

    専門看護師(CNS)の認定審査を受けるには、日本看護系大学協議会が認定する教育課程で所定の単位を取って修士課程を修了する必要があります。 2024年度以降の申請には38単位の取得が必要で、38単位の課程では実習は10単位以上と定められています。

    専門看護師教育課程38単位以上
    8
    6
    10
    共通科目A 8単位以上
    共通科目B 6単位
    専攻分野の科目など
    実習 10単位以上

    講義は夜間・土日に受けられても、実習は実習施設の日中の時間帯に合わせることになるため、まとまった日数の勤務調整が欠かせません。 また、認定審査には看護師免許取得後通算5年以上(うち通算3年以上は専門看護分野)の実務研修も必要です。

    診療看護師コース

    診療看護師(NP)は、日本NP教育大学院協議会が認めるNP教育課程(修士課程)を修了し、同協議会の資格認定試験に合格した看護師です。 医学的な知識や診療に関わる技術を学ぶ科目が多く、臨床での実習も組み込まれています。

    講義に加えて実習の負担も大きいため、4つの課程の中でも両立のハードルは高い部類です。 常勤のまま通うことにこだわらず、休職や非常勤への切り替え、退職も含めて計画を立てておくのが現実的です。

    博士後期課程

    博士後期課程は標準3年で、授業よりも研究指導と博士論文の作成が中心です。 決まった時間に通学する日は修士課程より少なく、働きながら通う人もいます。

    ただし、学会発表や論文投稿など、授業以外の研究活動に使う時間は修士課程より多くなります。 在学期間が長いぶん、勤務先の理解を長く得続けられるかもポイントです。

    目指す資格によって、両立の現実味がガラッと変わるんだね

    参考:日本看護協会「専門看護師(CNS)認定審査 審査・申請の手引き2026年」 / 日本看護系大学協議会「高度実践看護師教育課程認定規程」

    大学院に通うための勤務の調整方法

    カレンダーと赤鉛筆

    勤務の調整方法は、大きく分けて4つあります。 収入をどれだけ維持したいか、課程に実習があるかによって、合う方法が変わります。

    常勤のまま勤務日を調整する

    常勤のまま通う場合は、授業のある曜日を固定の休みにしてもらう、夜間授業の日は日勤にしてもらうなどの調整が中心です。 収入と社会保険をそのまま維持できるのが最大のメリットです。

    ただし、夜勤の回数を減らすと夜勤手当のぶん収入は下がります。 研究コースや、講義中心の1年目に向いている方法です。

    非常勤やパートに切り替える

    授業や実習の日程に合わせて働く日を選べるのが、非常勤やパートの強みです。 実習期間だけ勤務を入れない、論文の追い込み時期は週1〜2日に減らすといった柔軟な働き方ができます。

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    一方、収入は大きく下がり、勤務時間によっては社会保険の扶養や加入条件が変わります。 また、日本学生支援機構の大学院の奨学金は、親ではなく本人と配偶者の収入で審査されます。

    • 第一種奨学金(無利子)
      修士課程は月額5万円か8万8,000円。給与収入の目安は299万円まで
    • 第二種奨学金(有利子)
      月額5万〜15万円の5段階。給与収入の目安は536万円まで

    収入の目安は修士課程で配偶者がいない場合の金額です。 常勤のままでは第一種の目安を超えることがありますが、非常勤に切り替えると対象になる場合があります。

    勤務先の修学休職制度を利用する

    勤務先によっては、大学院での修学のために休職できる制度があります。 制度の有無や期間、休職中の給与・社会保険の扱いは就業規則で決まるため、取得できるかどうかは勤務先の規程を確認してください。

    2025年10月からは、雇用保険の「教育訓練休暇給付金」も始まりました。

    就業規則などにもとづいて、教育訓練のために30日以上連続した無給の休暇を取ると、失業給付(基本手当)に相当する額が支給される制度で、大学院での教育訓練も対象です。

    主な支給要件
    • 休暇開始前に雇用保険の加入期間が5年以上
    • 休暇開始前2年間に被保険者期間が12か月以上
    • 業務命令ではなく、本人の希望で取る休暇
    加入期間別の給付日数
    加入期間給付日数
    5年以上10年未満90日
    10年以上20年未満120日
    20年以上150日

    給付を受けられるのは休暇開始日から1年間で、その範囲内なら休暇を分けて取っても支給されます。 実習期間に合わせて無給の休暇を取れば、休んでいる間の収入の落ち込みを抑えられます。

    厚生労働省が示す支給額のイメージでは、額面月収35万円の人の給付月額は約19万5,000円です。

    教育訓練休暇給付金は、勤務先の就業規則などに教育訓練休暇の制度があり、事業主の承認を得て休暇を取ることが条件です。受給後は、原則として一定期間、失業給付などを受けられなくなります。

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    退職して進学する

    診療看護師コースのように実習が長い課程や、短期間で修了したい場合は、退職して学業に専念するのも一つの選択肢です。 収入はなくなりますが、実習や論文に集中でき、同僚への気兼ねもありません。

    退職する場合は、学費に加えて在学中の生活費の準備が必要です。 修了後の就職先も、在学中から情報を集めておくと安心です。

    参考:厚生労働省「教育訓練休暇給付金」 / 日本学生支援機構「大学院で受ける第一種奨学金の家計基準」

    学費と生活費の見通し

    電卓で計算する女性の手元

    大学院の学費は国公立か私立かで差があり、長期履修制度を使うかどうかでも年あたりの負担が変わります。 給付金や奨学金、勤務先の支援を組み合わせると、自己負担はかなり抑えられます。

    国公立と私立の学費の差

    国立大学の大学院は、国が示す標準額が授業料年額535,800円、入学料282,000円です。

    私立大学の大学院(博士前期課程・修士課程)は、令和7年度入学者の保健分野の平均で、初年度に約106万円(授業料・入学料・施設設備費の合計)かかります。

    修士課程の初年度納付金(令和7年度)
    授業料 入学料 施設設備費
    国立(標準額)81.8万円
    私立(保健分野の平均)105.7万円
    ※私立は昼間部の博士前期課程(修士課程を含む)の平均。実験実習料などは含まない

    公立大学の大学院は大学ごとに金額を定めていて、地域内の出身者は入学料が安くなる大学もあります。 私立は施設設備費や実習費が別にかかることもあるため、志望校の募集要項で総額を確認しましょう。

    長期履修制度を使った場合の学費

    国立大学では、長期履修の学生の授業料は、標準の修業年限で払う総額との均衡を考えて各大学が定めることになっています。 そのため、修了までの総額はほぼ変わらず、年あたりの支払いが分散される形になります。

    たとえば国立大学の標準額で、修士課程2年分の授業料(1,071,600円)を3年に分けると、年あたり約35万7,000円です(試算)。 私立や公立では長期履修の授業料の扱いが大学院によって異なるため、学生便覧や募集要項で確認しておきましょう。

    奨学金と専門実践教育訓練給付金

    雇用保険に加入して働いている看護師なら、まず検討したいのが専門実践教育訓練給付金です。 厚生労働大臣が指定した講座を受講・修了すると、受講費用の一部が支給されます。看護系の大学院にも指定を受けている課程があります。

    専門実践教育訓練給付金の給付率と年間上限
    50%
    年間上限40万円
    受講中に6か月ごとに支給
    70%
    年間上限56万円
    講座が目標とする資格の取得など
    80%
    年間上限64万円
    修了後の賃金が受講前より5%以上上昇
    試算:受講費用が年80万円×2年の場合 50%で80万円/70%で112万円/80%で128万円
    ※80%は令和6年10月1日以降に受講を開始した場合。給付は最大3年間

    受講開始日時点で雇用保険の加入期間が3年以上(初めて受給する人は2年以上)あることが条件です。 受講開始の2週間前までに、ジョブ・カードを作ってハローワークで受給資格の確認を受ける必要があるため、合格したらすぐに手続きの準備をしましょう。

    志望する課程が対象かどうかは、厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」で確認できます。

    最大で受講費用の8割が戻ってくるのは大きいね!

    奨学金は、日本学生支援機構の貸与型が代表的です。 前述のとおり大学院の奨学金は本人の収入で審査されるため、働き方によって使えるかどうかが変わります。 このほか、日本看護協会のがん看護専門看護師を目指す人向けの奨学金や、病院独自の修学資金もあります。

    勤務先の進学支援制度

    病院によっては、大学院の学費の一部を補助したり、修学資金を貸し付けたりする制度があります。 修了後に一定期間勤務すれば返済が免除される仕組みもありますが、途中で退職すると一括返済を求められることがあるため、条件をよく確認しておきましょう。

    参考:文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」 / ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付金」

    働きながら大学院に通うときの負担

    夜勤でつらそうな表情の看護師

    働きながら大学院に通うと、時間と体力の負担は想像以上に大きくなります。 特に負担が集中しやすいのは、実習期間と論文の執筆時期です。

    修士課程2年間の負担の波(例)
    1年目前期
    必修の講義が集中。授業日の固定休が必要
    1年目後期
    研究計画づくりと倫理審査の準備
    2年目前期
    データ収集。実習のある課程は実習も重なる
    2年目後期
    論文の執筆・提出と審査
    ※実習の時期や研究の進め方は大学院・課程により異なる

    実習期間は勤務との両立が難しい

    実習のある課程では、実習期間が両立の最大の山場です。 実習は実習施設のスケジュールに合わせて日中に行うため、夜間授業のように勤務後に参加するわけにはいきません。

    数週間単位で実習が続く場合、有給休暇だけではまかなえないこともあります。 入学前の段階で、実習の時期と日数を大学院に確認し、勤務先と休み方を決めておかないと、在学中に行き詰まるおそれがあります。

    論文執筆の時期に時間を取られる

    修士論文は、研究計画の作成、倫理審査、データ収集、分析、執筆と段階が多く、時間のかかる作業です。 特に提出前の数か月は、勤務後や休日の大半を論文に使うことになります。

    研究の進み具合は指導教員との面談で確認するため、面談の日程に合わせて休みを取る必要も出てきます。

    夜勤と重なると睡眠時間が削られる

    夜勤のある勤務を続けると、夜勤明けにそのまま授業に出たり、夜勤前に課題を仕上げたりする日が出てきます。 睡眠不足が続くと、学業だけでなく患者さんの安全にも影響しかねません。

    夜勤明けに授業や課題って、想像するだけでしんどいよね

    在学中は夜勤の回数を減らしてもらう、授業の前日は夜勤を入れないなど、睡眠を確保できるシフトを相談しておきましょう。

    同僚に業務のしわ寄せが生じる

    授業日の固定休や実習期間の長期休みは、そのぶん同僚の勤務に影響します。 希望休が重なりやすい時期や、人員が少ない部署では、周りの負担が大きくなりがちです。

    日ごろから勤務の交代に協力する、進学で学んだことを病棟の勉強会で共有するなど、職場に還元する姿勢があると理解を得やすくなります。

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    進学前に確認しておくこと

    チェックリストと書かれた紙とペン

    働きながら大学院に通えるかどうかは、入学前の準備でほぼ決まります。 次の4点は、出願前に確認しておきましょう。

    確認することと聞く相手
    確認すること確認先
    学費補助・修学休職の有無と条件就業規則看護部・人事
    実習期間の勤務の扱い看護師長看護部
    実習の時期・日数と時間割募集要項大学院の窓口
    夜間・オンラインでの研究指導指導希望の教員
    給付金の対象講座かどうか講座検索システムハローワーク
    修了後の復職・返済免除の条件人事修学資金の規程

    勤務先に修学支援制度があるか

    勤務先に学費補助、修学休職、勤務時間の配慮といった支援制度があるかを、就業規則や看護部に確認しましょう。 制度があっても、対象者が「病院の推薦を受けた人」に限られている場合もあります。

    実習期間に勤務を免除してもらえるか

    実習のある課程を選ぶ場合は、実習期間の勤務をどうするかを具体的に話し合っておくことが大切です。 有給休暇でまかなうのか、無給の休暇や休職にするのか、教育訓練休暇給付金を使える制度があるのかで、収入の見通しも変わります。

    指導教員が社会人学生を受け入れているか

    研究指導の時間帯や頻度は、指導教員によって異なります。 夜間や土日の面談、オンラインでの指導に対応してもらえるかは、出願前の研究室訪問や相談会で確認しておくと安心です。

    指導教員に事前に連絡してもいいのかな?

    看護系の大学院には、出願前に指導を希望する教員との事前面談を勧めているところもあります。 働きながら通う予定であることも、このときに伝えておきましょう。

    修了後に同じ職場に戻れるか

    休職や退職をして進学する場合は、修了後に同じ職場に戻れるか、戻った後にどのような役割を任されるかを確認しておきましょう。 修学資金の返済免除の条件として、修了後の勤務年数が決められていることもあります。

    公立病院に常勤で勤める看護師は、地方公務員法にもとづく「自己啓発等休業」を使える場合があります。 大学などの課程を履修するために、3年を超えない範囲で条例が定める期間、職を保ったまま休業できる制度です(休業中は無給)。 週の勤務時間の一部を休んで修学できる「修学部分休業」もあり、どちらも自治体の条例で取り扱いが決まります。

    参考:e-Gov法令検索「地方公務員法」

    まとめ

    看護師が働きながら大学院に通うことはできますが、両立のしやすさは課程と勤務先との調整しだいです。 実習のある課程を選ぶなら、実習期間の休み方を入学前に決めておくことが何より大切です。

    この記事のポイント


    • 研究コースは常勤のまま通いやすい
    • 専門看護師・診療看護師コースは実習期間の調整が必須
    • 長期履修制度なら1年あたりの単位と学費を分散できる
    • 専門実践教育訓練給付金は最大で受講費用の80%
    • 実習期間は教育訓練休暇給付金も選択肢

    まずは志望する大学院の時間割と実習の時期を確認し、勤務先の看護部に相談してみましょう。 今の職場で両立が難しい場合は、日勤のみの職場や、勤務日数を選べる職場への転職も選択肢です。

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