第二新卒とは?対象になる年数と年齢・医療職の転職での扱いを解説
「就職して1年半。今辞めたら第二新卒として見てもらえるのかな?」と迷っていませんか?
第二新卒とは、学校を卒業して一度就職し、おおむね3年以内に転職する若手を指す言葉です。 ただ、看護師やリハビリ職、薬剤師などの医療・介護職の求人票では「第二新卒」という言葉をあまり見かけず、「臨床経験◯年以上」のように経験年数で区切られることが多くあります。
この記事では、第二新卒の対象になる年数と年齢の目安、新卒・既卒・中途との違い、医療職の転職での扱われ方、転職を成功させるポイントまでを紹介します。
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第二新卒とは?

第二新卒は、法律で定められた言葉ではありません。
そのため、自分が当てはまるかどうかは「卒業後の年数」「年齢」「応募先の基準」の3つで確かめるのが確実です。
卒業後に就職して3年以内に転職する人
一般的には、学校を卒業して就職し、おおむね3年以内に転職する人を第二新卒と呼びます。 社会人1年目でも3年目でも、一度正社員などで働いた経験があれば対象に入ります。
厚生労働省の統計では、令和4年3月に大学を卒業して就職した人のうち、33.8%が3年以内に最初の職場を離れています。
1年目・2年目・3年目でそれぞれ1割前後ずつ離職しており、どの年次でも転職を考える人は一定数います。 大卒でおよそ3人に1人が3年以内に職場を変えている計算なので、第二新卒での転職は珍しい選択ではありません。
年齢の目安は25歳前後まで
大学を22歳で卒業した場合、卒業後3年以内なら25歳前後が第二新卒の年齢の目安です。 ただし、卒業時の年齢は学歴によって変わるため、同じ「3年以内」でも年齢には幅が出ます。
| 最終学歴 | 卒業時 | 卒業後3年 |
|---|---|---|
| 高校 | 18歳 | 21歳前後 |
| 専門学校・短大(2年制) | 20歳 | 23歳前後 |
| 専門学校・短大(3年制) | 21歳 | 24歳前後 |
| 大学(4年制) | 22歳 | 25歳前後 |
| 大学(6年制・薬学部など) | 24歳 | 27歳前後 |
医療職は、専門学校の3年課程、4年制大学、薬学部の6年制など養成課程の長さがさまざまです。
高卒・専門卒で就職した人は25歳より若い時点で、6年制を出た薬剤師は25歳を過ぎてから「卒業後3年」を迎えます。 年齢よりも「卒業してから何年たったか」で考えるほうが、自分が当てはまるかを判断しやすくなります。
求人ごとに基準が異なる
法律上の定義がないため、第二新卒の範囲は求人ごとに異なります。 「卒業後3年以内」「社会人経験1〜3年程度」「20代」など、書き方も応募先によってさまざまです。
国の指針では、事業主に対し、卒業後少なくとも3年間は新卒採用の枠に応募できるようにするよう努めることを求めています。
学校等の卒業者についても、学校等の新規卒業予定者の採用枠に応募できるような募集条件を設定すること。当該条件の設定に当たっては、学校等の卒業者が卒業後少なくとも三年間は応募できるものとすること。
この指針は「卒業者」とだけ書いており、働いた経験の有無で区別していません。 そのため、職場によっては第二新卒でも新卒枠で応募できる場合があります。
実際にどちらの枠で選考するかは応募先が決めるので、迷ったら募集要項を確認するか、採用担当者に問い合わせるのが確実です。
2年目の自分も「第二新卒」って名乗っていいのかな?
参考:厚生労働省「新規学卒者の離職状況」 / 厚生労働省「青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して事業主、特定地方公共団体、職業紹介事業者等その他の関係者が適切に対処するための指針」
第二新卒と新卒・既卒・中途採用の違い

第二新卒・新卒・既卒・中途採用は、「卒業しているか」「働いた経験があるか」「どのくらいの経験か」で分かれます。 どの区分も法律上の定義はなく、一般的な使われ方で整理すると次のとおりです。
| 新卒 | 第二新卒 | 既卒 | 中途 | |
|---|---|---|---|---|
| 学校の卒業 | 卒業予定 | 卒業済み | 卒業済み | 卒業済み |
| 働いた経験 | なし | あり(3年以内) | なし | あり(年数はさまざま) |
| 主な選考枠 | 新卒採用 | 中途採用が中心(新卒枠の場合も) | 新卒枠・中途採用 | 中途採用 |
| 見られやすい点 | 人柄・伸びしろ | 伸びしろ・社会人の基礎・退職理由 | 人柄・卒業後の過ごし方 | 経験・専門性 |
新卒との違い
新卒は、その年度に学校を卒業する予定の学生を指します。 春の一括採用で選考され、入職後は同期と一緒に研修を受けるのが一般的です。
第二新卒は一度就職しているため、入職時期が年度途中になることも多く、同期のいない環境でスタートする場合があります。 その一方で、職場のルールや仕事の進め方を一度経験しているぶん、新卒よりも早く職場になじみやすい面もあります。
既卒との違い
既卒は、学校を卒業したあと、正社員などとして就職していない人を指すのが一般的です。 医療職では、国家試験に合格できず、卒業後に再受験してから就職する人も既卒にあたります。
第二新卒と既卒の違いは、働いた経験があるかどうかです。 第二新卒は短くても実務の経験があるため、面接では「前の職場で何を経験したか」「なぜ辞めるのか」を必ずと言ってよいほど聞かれます。
条件にあった求人を探してもらう中途採用との違い
中途採用は、職務経験のある人を、即戦力として年間を通じて採用する方法です。 第二新卒も中途採用の枠で選考されることが多いものの、経験の長さよりも人柄や伸びしろを重視される点が異なります。
求人の年齢制限は法律で原則禁止されていますが、長期勤続でキャリアを積んでもらう目的で若年者を期間の定めのない雇用(正社員など)で募集する場合は、例外として上限年齢を設けることが認められています。
この例外を使う求人は「職業経験不問」にする必要があり、「35歳未満・経験不問」のような若手向けの求人になります。
第二新卒は「新卒」と「中途」の間にいるイメージだね!
参考:厚生労働省「労働者の募集及び採用における年齢制限禁止の義務化に係るQ&A」 / ハローワークインターネットサービス「年齢制限該当事由について」
医療・介護職に第二新卒の区分はある?

医療・介護職の求人では、一般企業のような「第二新卒枠」をあまり見かけません。 看護師・リハビリ職・薬剤師などの資格職は、免許を取ってからの経験年数で区分されることが多く、第二新卒は「経験1〜3年程度の若手」として扱われます。
求人票では経験年数で表記される
医療・介護職の求人票では、年齢や卒業後の年数ではなく、経験年数で応募条件が書かれます。 資格職は免許があれば業務に就けるため、採用側は「免許を取ってから現場で何を経験したか」を基準に判断するからです。
求人票に「第二新卒」って書いてないと不安になるよね
「経験不問」「新卒・既卒可」と書かれた求人なら、経験1〜2年の第二新卒でも応募しやすいです。 反対に「経験3年以上」とある求人は、第二新卒だと条件に届かないことがあります。
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臨床経験の長さで評価が変わる
看護職は、保健師助産師看護師法で免許を受けた後も臨床研修などを受けて資質の向上に努めることが定められています。 1年目は新人研修で基本を学ぶ職場が多いため、どこまで研修を終えているかも転職時に見られます。
リハビリ職や薬剤師も、入職後の数年で担当できる患者さんや業務の幅が広がっていきます。 看護師の経験年数の考え方は、以下の記事でも詳しく紹介しています。
第二新卒歓迎と書かれた医療機関の傾向
医療・介護の求人で「第二新卒歓迎」「経験の浅い方歓迎」と書かれている場合、若手を中途で受け入れて育てる前提があると考えられます。
ただし、どこまで教育してもらえるかは職場によって差があるため、応募前に次の点を確かめておくと安心です。
- 中途入職者にも教育担当(プリセプター)がつくか
- 新人研修のうち、どの内容から受けられるか
- 同じくらいの経験年数のスタッフがいるか
- 過去に経験の浅い人を中途で採用した実績があるか
- PT・OT・STの求人は約8割が「未経験可」
- 正看護師の求人は約7割が「未経験可」
- 薬剤師の求人は約5割が「未経験可」
「未経験可」は、職場によって「その分野での経験がなくてもよい」という意味で使われることもあります。 経験の浅い人をどこまで育てる体制があるかは、上のチェック項目とあわせて確認しておくと安心です。
薬剤師の第二新卒の市場価値については、以下の記事で詳しく紹介しています。
第二新卒で転職するメリット

第二新卒の転職は、経験が浅いことがそのまま強みになる場面があります。 特に医療・介護職では、分野を変える転職を考えているなら早い時期のほうが動きやすいです。
未経験の分野に移りやすい
経験が浅いうちは、前の職場のやり方が強く身についていないため、別の分野でも一から覚え直しやすいと見てもらえます。 経験を積むほど「同じ分野の即戦力」として期待されるようになり、未経験の分野へ移るハードルは上がっていきます。
「本当にやりたいのは別の分野だった」と気づいたなら、第二新卒の時期は方向転換しやすいタイミングです。
ポテンシャルを評価してもらえる
経験年数が短いぶん、採用側は今のスキルよりも、学ぶ姿勢や伸びしろを見て判断します。 「前の職場で何を学び、次にどう活かしたいか」を自分の言葉で伝えられれば、経験の少なさは大きな不利になりません。
条件にあった求人を探してもらう基本的な社会人マナーを前提にしてもらえる
一度働いた経験がある第二新卒は、あいさつや報告・連絡・相談、身だしなみなどの基本を身につけている前提で採用されます。 医療職なら、電子カルテの操作や患者さんへの接し方、医療安全の基本ルールなども一度経験しています。
新卒のように社会人の基礎から教える必要がないため、採用側の教育の手間が少ない点も評価につながります。
短い経験でも、ちゃんと身についていることはあるよ!
第二新卒で転職するデメリット

第二新卒の転職には、短い期間で辞めることへの見られ方や、経験者との比較など、気をつけたい点もあります。 デメリットを知ったうえで準備しておけば、選考で不利になる場面を減らせます。
早期離職を懸念される
採用側が第二新卒に対して最も気にするのは、「うちに来てもまたすぐ辞めないか」という点です。 厚生労働省の統計では、医療・福祉の分野は就職後3年以内の離職率が全産業より高く、大卒で40.8%にのぼります。
病院の看護職員に限ると、2024年度に新卒で採用された人の年度内の離職率は8.4%です。 1年目のうちに辞める人は少数派なので、短期間で辞めた理由は面接で詳しく聞かれると考えておきましょう。
経験者と専門性で比較される
中途採用の枠で応募すると、経験5年・10年の人と同じ選考で比べられることがあります。 急性期病棟や専門外来など、即戦力が求められる職場では、経験年数が短いと選考で不利になりやすいです。
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給与が下がる場合がある
医療機関や介護施設の多くは、給与を経験年数に応じて決めています。 転職先で前職の経験がどこまで加算されるかは規程しだいで、経験1〜2年だと新卒と同じ水準で計算されることもあります。
分野を変える場合は、夜勤の回数や担当業務が変わり、手当が減ることもあります。 内定前に、基本給だけでなく手当を含めた月給の見込みを確認しておくのが無難です。
すぐ辞めたって思われるの、やっぱり気になるな…
参考:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します」 / 日本看護協会「2025年 病院看護実態調査 結果」
第二新卒の転職を成功させるポイント

第二新卒の転職では、「なぜ辞めるのか」と「次は続けられるのか」の2つに納得してもらえるかが大切です。 退職理由の伝え方と求人の選び方を押さえておきましょう。
辞めた理由と次でやりたいことがつながっていれば大丈夫!
退職理由を前向きに言い換える
退職理由は、不満をそのまま伝えるのではなく、「次の職場で何をしたいか」につながる形に言い換えます。 うそをつく必要はなく、事実の中から前向きな面を選んで話すのがポイントです。
人間関係や体調など話しにくい理由の場合も、前の職場の悪口にならないよう、「どんな環境なら力を発揮できるか」に話を移すと伝わりやすくなります。
経験年数に合う求人を選ぶ
求人票の応募条件に書かれた経験年数は、自分の経験と照らし合わせて確認しましょう。 第二新卒が選びやすいのは、次のような求人です。
- 「経験不問」「新卒・既卒可」と書かれている
- 中途入職者向けの教育制度がある
- 経験の浅いスタッフの採用実績がある
経験年数の条件を満たしていない求人に応募する場合は、足りない経験をどう補うかを説明できるようにしておくと選考が進みやすくなります。 転職する時期の考え方は、以下の記事も参考になります。
次の職場で続ける根拠を示す
早期離職の不安を和らげるには、次の職場なら続けられる理由を具体的に示すことが有効です。 退職理由・志望動機・将来の目標が一本の線でつながっていると、採用側も納得しやすくなります。
面接の前に3つの答えを1〜2文ずつ書き出しておくと、質問の角度が変わっても一貫した受け答えができます。
まとめ
第二新卒は法律上の定義がない言葉で、一般的には卒業後おおむね3年以内に転職する若手を指します。 医療・介護職では「第二新卒」よりも経験年数で区分されることが多いため、自分の経験年数で応募できる求人を探すのが近道です。
この記事のポイント
- 第二新卒の目安は卒業後3年以内・25歳前後
- 法律上の定義はなく、基準は求人ごとに異なる
- 医療・介護職の求人は経験年数で区分される
- 分野を変えるなら経験が浅いうちが動きやすい
- 退職理由と次で続ける根拠をセットで伝える
まずは今の経験年数で応募できる求人を確認し、退職理由と志望動機を整理してみましょう。 自分の経験年数でどんな職場を選べるか分からないときは、転職エージェントに相談すると、教育体制や中途入職者の受け入れ実績まで確認してもらえます。


