柔道整復師の履歴書で職歴が書ききれないときの対処法|分院異動や開業の書き方
柔道整復師の履歴書で職歴が書ききれないと、どこを削ってよいのか迷いますよね。 接骨院・整骨院は分院異動や院長への昇格、独立開業、業務委託など経歴が細かく分かれやすく、市販の履歴書では行が足りなくなりがちです。
この記事では、職歴欄に収めるための具体的な対処法と、省略してよい範囲、柔道整復師ならではの経歴の書き方、選考で不利にならない伝え方を紹介します。
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柔道整復師の履歴書で職歴が書ききれないときの対処法

職歴が書ききれないときは、「行数の多い用紙を選ぶ」「1行あたりの情報をまとめる」「職歴以外の行を減らす」「書類を分ける」の4方向で調整します。 いくつかを組み合わせると、転職回数が多くても履歴書の枠内に収めやすくなります。
| 対処法 | 行を減らす効果 | 手間 | 手書きでも使える |
|---|---|---|---|
| 行数の多い用紙を選ぶ | ○枠が広がる | 少ない | ○ |
| 入職と退職を1行にまとめる | ◎ほぼ半分に | 少ない | ○ |
| 学歴を最終学歴中心にする | △数行減る | 少ない | ○ |
| 詳細を職務経歴書に回す | ○補足行がなくなる | ふつう | ○ |
| 別紙を添付する | ◎行数の制限なし | 多い | ○ |
| パソコンで行を増やす | ◎欄の配分を変えられる | ふつう | × |
職歴欄の行数が多い履歴書を選ぶ
最初に見直したいのは、履歴書の用紙そのものです。 厚生労働省が公開している履歴書様式例(A4版)は、学歴・職歴欄が1枚目15行・2枚目7行の合計22行です。
市販品には「転職者用」として職歴欄を広く取った履歴書もあります。 免許・資格欄や志望動機欄との配分は用紙ごとに違うため、書く前に職歴の行数を数えて、収まる用紙を選ぶのが確実です。
履歴書全体の項目別の書き方や見本は、以下の記事で紹介しています。
入社と退社を1行にまとめる
職歴は「入職」と「退職」をそれぞれ1行ずつ書くのが基本ですが、1行にまとめる書き方もあります。 ハローワークの応募書類パンフレットでも、派遣やアルバイトの記載例として「〇〇会社で勤務(令和〇年〇月末まで)」のように、期間を括弧書きで添える形が紹介されています。
| 令和2年4月 | 医療法人〇〇会 〇〇接骨院 入職 |
| 令和5年3月 | 一身上の都合により退職 |
| 令和2年4月 | 医療法人〇〇会 〇〇接骨院にて勤務(令和5年3月まで) |
この方法なら、勤務先1か所につき1行で済むため、職歴に使う行数がほぼ半分になります。 ただし、一部だけ1行にまとめると読みにくくなるので、同じ履歴書の中では書き方を統一するのが無難です。
学歴を最終学歴だけにする
学歴は入学と卒業を古い順に書くのが基本で、高校から書くと養成校とあわせて4行以上を使います。 行が足りない場合は、高校卒業から書き始めたり、柔道整復師養成校の入学・卒業だけにしたりして、学歴を2〜3行に抑える方法があります。
養成校の学歴は受験資格に直結するため、省かずに残しておきましょう。 高校卒業後にすぐ養成校へ進んだ人なら、「高校卒業」と「養成校の入学・卒業」の3行にまとめると、学歴に空白がない形になります。
詳細を職務経歴書に回す
履歴書の職歴欄は「いつ・どこで・どう働いたか」の事実だけにとどめ、施術内容や担当業務は職務経歴書に書くと行数を大きく減らせます。 ハローワークでも、職務経歴書は履歴書では書ききれない具体的なキャリアをアピールする書類と位置づけています。
職務経歴書はA4用紙1〜2枚程度にパソコンで作るのが一般的です。 履歴書の職歴欄は簡潔にし、「詳細は職務経歴書をご参照ください」と添えておくと、採用担当者も読み進めやすくなります。
別紙を添付する
1行にまとめても、学歴を減らしても収まらない場合は、職歴の続きを別紙に書いて添付します。 別紙はあくまで最後の手段で、まずは用紙選びや書き方の工夫で履歴書に収められないかを試しましょう。
パソコンで作成して行数を調整する
パソコンで作ると、職歴の行数に合わせて表の行を増やしたり、ほかの欄を縮めたりできます。 厚生労働省の履歴書様式例はExcel版も公開されているため、様式例を土台に職歴欄の行だけ増やすと、見慣れたレイアウトのまま調整できます。
柔道整復師の求人を探す一方で、応募先の接骨院・整骨院が「手書き」を指定している場合は、指定に従いましょう。 指定がなければパソコン作成でも問題なく、修正の手間が少ない分、職歴が多い人ほど作りやすくなります。
用紙選びと1行まとめだけで、かなり収まるよ!
参考:ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 / ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方」
職歴を省略してよい範囲

職歴欄は、原則としてすべての勤務先を古い順に書く欄です。 行数が足りないからといって勤務先を丸ごと消すと、書き方によっては経歴を偽ったと受け取られるおそれがあります。
省略してよいものと、まとめて書けば済むものを分けて考えましょう。
省略すると経歴詐称になるケース
正社員・常勤として働いた接骨院や整骨院を省くと、その期間が「空白」になるか、前後の勤務先の期間を延ばして書くことになります。 特に、在籍期間をずらして短期の勤務先を消す書き方は、後から分かった場合に信頼を失い、トラブルになり得ます。
柔道整復師は同じ地域で転職することも多く、前の職場の院長や同僚と応募先がつながっていることもあります。 行が足りないときは消すのではなく、1行にまとめる・別紙に回すといった方法で対応しましょう。
数か月で退職した院の扱い
数か月で辞めた院も、雇用契約を結んで働いていたなら職歴として書くのが基本です。 短期の退職を書くと不利になるのではと心配になりますが、空白期間のまま出すと面接で理由を聞かれ、説明がかえって長くなりがちです。
短く辞めた院があると、書くのをためらっちゃうよね
書くときは、退職理由を「一身上の都合により退職」と簡潔に添えるだけで十分です。 本当の理由は面接で聞かれたときに、次の職場で何を大切にしたいかと合わせて前向きに話しましょう。
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業務委託・アルバイトの扱い
ハローワークの応募書類パンフレットでは、学生時代のアルバイトは通常記載しないとしています。 一方、卒業後のアルバイトや、応募先の仕事に関係するアルバイトは、雇用形態を明記したうえで記載する形が紹介されています。
柔道整復師の場合、養成校時代の接骨院アルバイトは、施術補助の経験として書いておくと評価されることがあります。 資格取得後のアルバイト・パートや業務委託での勤務は、柔道整復師としての実務経験なので省かないのが無難です。
複数のアルバイトを掛け持ちしていた場合は、「以下の施術所にてアルバイトとして勤務」と1行にまとめ、施術所名を続けて書くと行数を抑えられます。
柔道整復師以外の職歴の扱い
一般企業や飲食店など、柔道整復師と関係のない職歴も、正社員や契約社員として働いていたなら書くのが基本です。 社会人経験を経て柔道整復師になった人は、ここを省くと学歴と職歴のあいだに数年の空白ができてしまいます。
整体院やリラクゼーションサロンでの勤務は、柔道整復師の資格が必要な仕事ではありませんが、手技や接客の経験として応募先に伝わります。 行数が足りない場合は、柔道整復師と無関係の職歴を「〇〇株式会社にて営業職として勤務(令和〇年〇月まで)」のように1行にまとめ、柔道整復師としての職歴に行を回しましょう。
参考:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方(1.履歴書)」
柔道整復師ならではの書き方に迷う項目

接骨院・整骨院の職歴には、一般的な履歴書の見本には載っていない経歴がよく出てきます。
ハローワークの応募書類パンフレットでは、勤務先が会社なら「入社・退社」、病院や個人事業所など会社以外なら「入職(勤務)・退職」、個人事業主なら「開業・廃業」と、働き方によって使う言葉を変えるルールが示されています。
同一法人内での分院異動
同じ法人の中で分院を移った場合は、退職・入職ではなく「異動」として書きます。 法人名で入職の行を書き、その下に異動した分院と時期を続けると、転職回数が多いように見えるのを防げます。
| 年 | 月 | 職歴 | 種類 |
|---|---|---|---|
| 令和元 | 4 | 株式会社〇〇 入社(〇〇整骨院 本院に配属) | 入社 |
| 令和3 | 4 | △△整骨院へ異動 | 異動 |
| 令和5 | 4 | △△整骨院 院長(施術管理者)に就任 | 昇格 |
| 現在に至る | |||
| 以上 |
異動が多く行が足りないときは、「〇〇整骨院グループにて本院・△△院・□□院で勤務」と勤務した院を1行に並べる方法もあります。 異動の時期や各院での役割は、職務経歴書で補足しましょう。
院長・分院長への昇格
院長・分院長への昇格は、評価されやすい経歴なので行を使ってでも書いておきたい項目です。 院長・分院長として施術管理者も務めていた場合は、「△△院 院長(施術管理者)に就任」と役割まで書くと、任されていた責任の範囲が伝わります。
施術管理者になるには、令和6年4月以降は実務経験3年以上(うち保険医療機関での従事は2年まで)と研修の受講が要件です。 応募先が分院長候補を募集している場合は、この要件を満たすかを職歴から確認されることもあるため、施術所で働いた期間を正確に書いておきましょう。
独立開業していた期間
自分の接骨院を開業していた期間は、雇用ではないため「入職・退職」ではなく「開業・廃業」を使います。 「〇〇接骨院を開業(個人事業主)」「〇〇接骨院を廃業」と書き、法人を設立していた場合は「株式会社〇〇を設立」「解散」とします。
廃業の理由を職歴欄に書く必要はありません。 経営がうまくいかなかったことを書くべきか迷う人もいますが、理由は面接で聞かれたときに、経営で得た経験と合わせて伝えれば十分です。
開業・廃業の年月は、柔道整復師法で施術所の開設後10日以内、廃止後10日以内の届出が義務づけられているため、控えが残っていれば日付を確認できます。
業務委託契約で働いていた期間
接骨院・整骨院では、雇用契約ではなく業務委託契約で施術を担当する働き方もあります。 業務委託は雇われて働く形ではないため、「入職」ではなく、契約形態を括弧書きで明記して書くのが正確です。
同じ院で業務委託から正社員に切り替わった場合は、「令和〇年〇月 同院にて正社員として雇用契約に切り替え」と1行加えると、働き方の変化が分かります。
柔道整復師の求人を探す雇用と業務委託を並行していた時期がある場合は、主な勤務先を職歴欄に書き、もう一方は職務経歴書で補足すると行数を抑えられます。
機能訓練指導員やトレーナーとしての経歴
デイサービスや特別養護老人ホームで機能訓練指導員として働いた経歴は、施設名に「機能訓練指導員として勤務」と職種を添えて書きます。 柔道整復師の求人には介護施設も多く、機能訓練の経験は応募先によって強みになります。
- 柔道整復師求人3,737件中、介護施設は約1,130件
- 介護施設ではデイサービスが759件で最多
- 機能訓練の経験が活きる求人は全体の約3割
スポーツチームや部活動のトレーナー経験は、雇用や業務委託の契約があれば職歴として書き、ボランティアなら職歴欄ではなく職務経歴書や自己PRで触れるのが適切です。
機能訓練指導員の仕事内容や求められる経験は、以下の記事で詳しく紹介しています。
開業や業務委託って、普通の履歴書見本には載ってないよね
参考:東北厚生局「柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任に関する届け出・申し出」 / e-Gov法令検索「柔道整復師法」
別紙に職歴を書くときのルール

別紙は様式が決まっていないぶん、書き方しだいで読みやすさが大きく変わります。 履歴書と別紙を見比べたときに、1枚の続きとして自然に読めるかを基準に作りましょう。
履歴書側への記載方法
履歴書の職歴欄は、書けるところまで古い順に書き、最後の行に「※以降の職歴は別紙に記載」と入れます。 職歴の途中で区切るときは、1つの勤務先の入職と退職を別々のページに分けないようにすると読みやすくなります。
「以上」は、履歴書側ではなく別紙の職歴の最後に書きます。 現在も在職中の場合は、別紙の最後の勤務先の下に「現在に至る」、その下に「以上」と続けます。
別紙の書式と記載項目
別紙はA4の白い用紙を使い、履歴書と同じ「年・月・学歴・職歴」の表形式で作ると、続きとして読みやすくなります。 右上に日付と氏名を入れておくと、書類がばらばらになっても誰の書類か分かります。
| 年 | 月 | 職歴 |
|---|---|---|
| 令和4 | 4 | 株式会社〇〇 入社(〇〇整骨院にて勤務) |
| 令和6 | 4 | 〇〇整骨院 分院長(施術管理者)に就任 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
- 見出しは「職歴(履歴書からの続き)」とする
- 和暦か西暦かを履歴書とそろえる
- 入職・退職などの用語や1行まとめの書き方を履歴書とそろえる
- 最後に「以上」を右寄せで書く
別紙があっても、書き方がそろっていれば大丈夫だよ
提出時の書類の重ね方
ハローワークの応募書類パンフレットでは、郵送する書類は上から「送付状」「ハローワーク紹介状(ある場合)」「履歴書」「職務経歴書」の順に重ねるとしています。
別紙はこの順番の中で、履歴書のすぐ後ろ(職務経歴書の前)に重ねると、職歴の続きとして読んでもらえます。
書類は折らずに角2型の封筒に入れ、クリップでまとめておくとばらけにくくなります。 送付状には「履歴書(別紙1枚を含む)」と枚数を書いておくと、別紙の入れ忘れと受け取り側の見落としを防げます。
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参考:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方(4.応募書類を入れる封筒)」
職歴が多い柔道整復師が選考で不利にならない伝え方

職歴の多さそのものより、採用担当者が気にするのは「すぐ辞めないか」「転職で何を得てきたか」です。 履歴書に書ききれない分は、職務経歴書と面接で一貫したストーリーとして伝えましょう。
転職理由を一貫した流れで説明する
転職が多い人は、一つひとつの退職理由を並べるより、転職全体を通した目的を1本の軸で説明すると伝わりやすくなります。 たとえば「保険施術中心の院で基礎を固め、スポーツ外傷に強い院で経験を広げ、分院長として運営を学んだ」のように、各職場で得たものがつながっていると、転職がキャリアの積み上げに見えます。
前職の不満を理由にする場合も、「〇〇ができる環境を求めて」と次の職場で実現したいことに言い換えると、前向きな印象になります。
施術分野の幅を強みとして示す
複数の院を経験した柔道整復師は、それだけ多様な患者さんや施術方針に触れてきたことになります。 骨折・脱臼の整復、スポーツ外傷、高齢の患者さんのリハビリ、自費施術など、経験した分野を具体的に挙げると、職歴の多さが対応力の証明に変わります。
応募先の院の特徴に合わせて、関係の深い経験を先に書くのがポイントです。 スポーツ外傷に力を入れる院ならトレーナー経験を、介護施設なら機能訓練指導員の経験を、職務経歴書の冒頭に置きましょう。
職歴が多いのは、それだけ引き出しが多いってことだね!
面接で職歴の多さを聞かれたときの答え方
面接で「転職が多いですね」と聞かれたら、言い訳をせず、事実を認めたうえで得たことと今後の定着の意思を伝えます。 回答は「経緯を一言で認める→得た経験→応募先で長く働きたい理由」の順にまとめると、1分ほどで話せます。
「なぜこの院なら長く働けるのか」を、応募先の施術方針や教育体制などと結びつけて具体的に話せると、説得力が増します。
まとめ
柔道整復師の履歴書で職歴が書ききれないときは、勤務先を省くのではなく、書き方と書類の分け方で調整するのが基本です。
この記事のポイント
- 行数の多い用紙を選び、入職と退職は1行にまとめる
- 雇用契約で働いた院は、短期でも省かずに書く
- 分院異動は「異動」、開業は「開業・廃業」と書き分ける
- 業務委託は契約形態を括弧書きで明記する
- 別紙は履歴書のすぐ後ろに重ね、最後に「以上」
職歴が多いことは、伝え方しだいで経験の幅として評価されます。 履歴書と職務経歴書で経歴を整理したら、自分の経験を活かせる接骨院・整骨院や介護施設の求人を探してみましょう。


