訪問看護バッグの選び方5つのポイント|タイプ別の特徴と中身・収納のコツ

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訪問看護に転職したばかりで、「どんなバッグなら1日の訪問をこなせるんだろう?」と迷っていませんか? 訪問看護バッグは、利用者さんの自宅を何件も回りながら、測定用品や衛生用品を持ち運ぶための大切な道具です。

この記事では、訪問看護バッグを選ぶ5つのポイントとタイプ別の特徴、バッグに入れるもの、感染対策を踏まえた収納のコツを紹介します。

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    訪問看護バッグを選ぶポイント

    自転車で訪問看護に向かう看護師の女性

    訪問看護バッグは、見た目よりも「1日持ち歩いて疲れないか」「利用者宅で必要な物をすぐ出せるか」で選ぶと失敗しにくいです。 チェックしたいのは、容量とサイズ・重さと背負い方・口の開き方とポケット・防水性と手入れ・移動手段との相性の5つです。

    容量とサイズ

    容量は、事業所で決められた持ち物を入れて少し余裕が残るくらいが目安です。 入りきらないと別の袋を持つことになり、両手がふさがったり、利用者宅に置く荷物が増えたりします。

    反対に大きすぎるバッグは、中で物が動いて探しにくく、つい物を詰め込んで重くなりがちです。 購入前に、普段持ち歩く物を一度並べてみて、必要な容量を確認しておくと安心です。

    重さと背負い方

    訪問看護では、1日に何件も訪問し、車の乗り降りや階段の上り下りを繰り返します。 バッグ自体が重いと、それだけで肩や腰の負担が積み重なるため、空の状態でも軽い素材かどうかを確かめておきましょう。

    片方の肩にかけるタイプは、荷物が重いと体が傾きやすくなります。 荷物が多い日や自転車で回る日が多いなら、両肩に重さを分散できる背負い方を選ぶのも一つの方法です。

    口の開き方とポケットの数

    利用者宅では、限られたスペースで手早く物を出し入れします。 口が大きく開くバッグは中身を見渡しやすく、必要な物を探す時間を短くできます。

    口の形ごとの使い勝手
    口の形中身の見渡しやすさ出し入れの速さ雨・中身の飛び出し
    大きく開くファスナー◎○◎
    通常のファスナー○○◎
    フラップ・マグネット○◎○
    留め具なし◎◎△
    ◎とても向いている ○向いている △工夫が必要

    ポケットは、多ければよいわけではありません。 小分けにしすぎると「どこに入れたか」を覚えきれなくなるため、外ポケットはよく使う物用、内ポケットは小物用のように、役割を決められる数があれば十分です。

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    防水性と手入れのしやすさ

    雨の日も訪問は続くため、生地に撥水・防水の加工があると中身を濡らさずに済みます。 底面が汚れにくい素材かどうかも見ておきたいポイントです。

    訪問看護バッグは複数の利用者宅を回るため、汚れたときに拭き取りやすい素材を選ぶと手入れが楽になります。 布製なら洗えるかどうか、内側の生地を拭けるかどうかも確認しておきましょう。

    移動手段との相性

    訪問の移動手段は、車・自転車・バイク・徒歩や公共交通機関など、事業所や地域によって違います。 同じバッグでも、移動手段によって使いやすさは大きく変わります。

    車
    トート・自立するタイプ

    乗り降りが多いので、さっと持ち出せる形が便利。車内で倒れにくいかも確認

    自転車
    リュック・2wayタイプ

    両手が空き、ペダルをこいでもずれにくい形が安心。前かごに入るサイズかも確認

    バイク
    リュックタイプ

    風であおられないよう体に密着する形を。防水性の高い素材だと雨の日も安心

    徒歩・公共交通機関
    リュック・2wayタイプ

    歩く距離が長いので軽さを優先。混雑した車内では前に抱えられる大きさが楽

    自転車やバイクでの訪問が多いなら、両手が空き、体に密着するバッグが安心です。

    移動手段に合うかどうかで、使いやすさが全然違うんだね

    運転に慣れていない人が訪問看護で働く場合の移動手段の選び方は、以下の記事で紹介しています。

    タイプ別の訪問看護バッグの特徴

    訪問看護で回る閑静な住宅街

    訪問看護バッグは、形で分けるとトート・リュック・2way・自立するタイプの4つがあります。 商品ごとの細かな違いより、自分の訪問条件にどの形が合うかから絞り込むと選びやすくなります。

    4タイプの向き・不向き
    出し入れ両手が空く重さの分散床に置いて使う
    トート◎×△○
    リュック△◎◎△
    2way○○○△
    自立する◎△△◎
    ※同じタイプでも、口の形や素材によって使い勝手は変わる

    トートタイプ

    トートタイプは、口が大きく開いて中身を見渡しやすく、利用者宅で物をさっと出し入れできるのが長所です。 車での訪問が中心で、バッグを持って歩く距離が短い人に向いています。

    一方で、肩にかけて持つため、荷物が重いと片方の肩に負担がかかります。 口が開いたままのデザインは中身が見えやすく、雨も入りやすいため、ファスナーやフラップで口を閉じられるものを選ぶと安心です。

    リュックタイプ

    リュックタイプは、両肩で重さを分散でき、両手が空くのが大きな長所です。 自転車・バイク・徒歩での訪問が多い人や、荷物が多くなりがちな人に向いています。

    ただ、背負ったままでは中身を取り出せないため、利用者宅では一度下ろす必要があります。 背中側から開けられるタイプや、上部が大きく開くタイプなら、出し入れの手間を減らせます。

    2wayタイプ

    2wayタイプは、手提げとリュック、手提げとショルダーなど、持ち方を切り替えられるバッグです。 移動中は背負い、利用者宅では手提げとして持つなど、場面に合わせて使い分けられるのが長所です。

    車と自転車の両方で訪問する人や、まだ自分の訪問スタイルが固まっていない人にも選びやすい形です。 ただし、ベルトや金具が増える分、同じ容量の単機能バッグより重くなることがあります。

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    自立するタイプ

    自立するタイプは、底がしっかりしていて、床に置いても倒れないバッグです。 口を開けたまま置いておけるので、ケアの途中でも中身を取り出しやすくなります。

    利用者宅の床に置く時間が長い人や、車での訪問が中心の人に向いています。 自立させるための芯材が入っている分、柔らかいバッグより重くなりやすいため、持ち運ぶ距離とのバランスを考えて選びましょう。

    結局、自分にはどのタイプが合うんだろう?

    主な移動手段は?
    車が中心
    利用者宅でバッグを床に置いて使う時間が長い?
    はい自立するタイプ
    いいえトートタイプ
    自転車・バイク・徒歩が中心
    日によって車で回ることもある?
    はい2wayタイプ
    いいえリュックタイプ

    訪問看護バッグに入れるもの

    青いスクラブと聴診器

    訪問看護バッグの中身は、事業所が貸し出す物と、看護師が自分で用意する物が混在しています。 どこまでが貸与品かは事業所によって違うため、中身は必ず事業所の規定に従ってそろえましょう。

    測定用品

    測定用品は、バイタルサインの確認に使う物が中心です。 どの機器を事業所が貸し出すかは事業所によって違うため、入職時に確認しておきましょう。

    物品主な使い道用意する側の例
    血圧計血圧・脈拍の測定事業所の貸与が多い
    パルスオキシメーター経皮的動脈血酸素飽和度の測定事業所の貸与が多い
    体温計体温の測定事業所による
    聴診器呼吸音・腸蠕動音などの確認個人で用意する人も多い
    メジャー腹囲・浮腫・創の大きさの確認事業所による
    ※貸与の範囲は事業所ごとに異なる

    電池式の機器は、訪問中に電池が切れると測定できなくなるため、予備の電池を入れておくと安心です。 複数の利用者さんに使う機器は、使用後に拭いてからバッグに戻すのが基本です。拭き方や使う消毒剤は事業所の手順に合わせましょう。

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    衛生・感染対策用品

    厚生労働省の手引きでは、訪問系サービスについて利用者さんから利用者さんへ職員を介して病原体を持ち運ばないことが必要とされています。 衛生・感染対策用品は、そのための基本の装備です。

    • 携帯用の手指消毒剤
      訪問先でケアの前後や物に触れたあとに使う
    • 使い捨て手袋
      ケアの内容に応じて使う
    • 使い捨てエプロン
      体液などで衣服が汚れるおそれがあるケアで使う
    • マスク
      着用の場面は事業所の方針に従う
    • ペーパータオル
      利用者宅で手を洗ったあとに使う
    • ビニール袋
      使用済みのエプロンなどを密閉して持ち帰る
    個人防護具・タオルの扱いの基本
    使い捨て
    個人防護具は原則ディスポーザブル
    1人・1ケアごと
    手袋・エプロンなどは交換する
    1名1枚
    タオルを使うなら利用者さんごとに用意
    1訪問ごと
    布製エプロンは使い回さず交換

    手袋やエプロンは事業所からまとめて支給されることが多い一方、手荒れ対策のハンドクリームは共用せず個人の物を使います。 個人で消耗品を買い足すときは、医療・衛生用品を扱う通販サイトを利用すると便利です。

    ケア用品

    ケア用品は、利用者さんの状態や訪問看護計画によって必要な物が変わります。 共通して持ち歩くことが多いのは、ペンライト、はさみ、ガーゼやテープなどの衛生材料です。

    吸引や創傷処置などに使う物品は、利用者さんごとに必要な物が異なります。 利用者宅に置いておくか、訪問ごとに持参するかは事業所や利用者さんとの取り決めによって違うため、ステーションの運用に従ってそろえるのが前提です。

    記録と事務用品

    記録用品は、事業所支給のタブレットやスマートフォンで記録する事業所と、紙の記録用紙を使う事業所があります。

    • 記録用の端末または記録用紙
      事業所から支給されることが多い
    • 訪問予定表・地図
      訪問先とルートの確認に使う
    • 筆記用具・メモ帳
      個人で用意することが多い
    • 名札・身分証
      事業所の指定に従う

    記録用紙や端末には利用者さんの個人情報が含まれます。 バッグの外ポケットなど落としやすい場所に入れず、ファスナー付きの内ポケットなど決まった場所にしまうのが安心です。

    編集部アドバイス
    • 貸与品と自分で用意する物の範囲を確認
    • バッグの指定や支給があるかを聞いておく
    • 主な移動手段(車・自転車など)を確認
    キャリアパートナー

    入職前に事業所の見学や面接で、貸与品の範囲を確認しておくと、必要な物だけを準備できます。

    参考:厚生労働省「介護現場における感染対策の手引き(第3版)」

    あると役立つ持ち物

    訪問看護で訪れる新興住宅街

    基本の持ち物に加えて、移動手段や季節、訪問先の環境に合わせた物があると、訪問中の困りごとを減らせます。 どれも必須ではないため、自分の訪問エリアや移動手段に合わせて取捨選択しましょう。

    移動手段に応じたもの

    車で訪問する場合は、車内でバッグが倒れて中身が散らばらないよう、座席や足元に固定できる工夫があると便利です。 暑い時期の車内は高温になりやすいため、熱に弱い物を車内に置きっぱなしにしないよう気をつけましょう。

    自転車やバイクの場合は、バッグごと雨に濡れることを前提に、レインカバーがあると安心です。 前かごに入れる場合は、走行中に中身が飛び出さないよう、口を閉じられるバッグを使うか、かご用のカバーをかけておきましょう。

    天候に応じたもの

    自転車での訪問では、雨の日でも傘を差して運転することはできません。 傘差し運転は全ての都道府県で禁止されていて、2026年4月からは16歳以上の人による自転車の違反に「青切符」が導入され、傘差し運転は反則金5,000円の対象です。

    雨の日
    • 濡れたバッグや髪を拭くタオル
    • 書類や端末を入れる防水の袋
    • 濡れた雨具を入れる袋
    暑い日
    • 水分補給用の飲み物
    • 帽子・日焼け対策グッズ
    • 汗をふくシートや替えのインナー
    寒い日
    • 移動用の防寒手袋
    • ネックウォーマー
    • 使い捨てカイロ

    自転車での訪問が多い人は、レインウェアを上下でそろえておくと、雨の日も慌てずに済みます。

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    利用者宅で使うもの

    利用者宅では、靴下の履き替えや、汚れた物を一時的に入れておく袋などがあると便利です。 雨の日に濡れた靴下で上がらないよう、替えの靴下を持ち歩く人もいます。

    利用者さんのお宅だと、ちょっとしたことにも気をつかうよね

    利用者宅での身だしなみや振る舞いの基本は、以下の記事で紹介しています。

    参考:警察庁「自転車を安全・安心に利用するためにー自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入ー【自転車ルールブック】」

    バッグの中を整える収納のコツ

    チェックリストと書かれた紙とペン

    利用者宅を続けて回る訪問看護では、バッグの収納は探しやすさだけでなく感染対策の一部として考えることが大切です。 厚生労働省の手引きでも、訪問時の感染対策のポイントの中でバッグの扱い方に触れています。

    訪問1件の流れとバッグの扱い
    1
    玄関に入る
    上着などケアに不要な物は持ち込まず玄関に置く
    2
    手を洗う
    手を洗い、ペーパータオルなどで拭く
    3
    物を取り出す
    手指消毒をしてからバッグを開ける
    4
    ケア・記録
    バッグを開ける回数を減らし、記録は最後にまとめる
    5
    片付け
    使った物を拭いてからしまい、エプロンは袋に密閉
    6
    帰る
    手指衛生をして、上着は玄関を出る直前か出てから着る

    バッグインバッグで区分する

    バッグインバッグは、バッグの中を小さなポーチや仕切りで分ける方法です。 測定用品、衛生材料、記録用品などを用途ごとにまとめておけば、ポーチごと取り出して必要な物だけを使えます。

    ポーチを色や素材で分けておくと、中を見なくても目的の物にすぐ手が届きます。 拭き取りやすい素材のポーチを選ぶと、汚れたときの手入れも簡単です。

    使用頻度で配置を決める

    どの訪問でも使う物は取り出しやすい位置に、たまにしか使わない物は奥や底に入れると、バッグを開ける時間を短くできます。

    外ポケット何度も使う
    携帯用の手指消毒剤・スマートフォン・鍵
    口に近い位置毎回使う
    測定用品のポーチ・手袋・エプロン
    ファスナー付き内ポケット決まった場面で使う
    記録用の端末・記録用紙・訪問予定表
    奥・底たまに使う
    予備の衛生材料・予備の電池・雨具

    ケアの合間に何度も使う物ほど、バッグを開けずに取り出せる場所に置くのがコツです。 配置を一度決めたら毎回同じ場所に戻すことで、探す時間と、バッグに手を入れる回数を減らせます。

    清潔なものと汚染したものを分ける

    訪問看護バッグの中では、まだ使っていない物と、使用後の物が混ざらないように分けておくことが大切です。 厚生労働省の手引きでは、物をバッグにしまう前に、アルコールを含むシートなどできれいにすることが示されています。

    使用済みのエプロンは、外側が内側になるように畳んでビニール袋に入れ、しっかり閉じてから持ち帰ります。 袋はケアの前に広げておくと、汚れた手でバッグの中を探さずに済みます。

    バッグの中の区分の例
    未使用の物
    ふた付きポーチなどにまとめる
    衛生材料、未使用の手袋・エプロン、ペーパータオル
    拭いてから戻す物
    専用のポーチに戻す
    血圧計、パルスオキシメーター、聴診器などの機器
    持ち帰る使用後の物
    袋を閉じて他の物と離す
    使用済みエプロンなどを入れた袋
    ※具体的な区分は事業所の感染対策マニュアルに従う

    区分の仕方や、使用後の物品をどこで処理するかは事業所の感染対策マニュアルによって違います。 迷ったときは自己判断せず、事業所の規定を確認するようにしましょう。

    開ける前に手指消毒、しまう前に拭く、が基本だよ

    参考:厚生労働省「介護現場における感染対策の手引き(第3版)」

    まとめ

    訪問看護バッグは、移動手段や訪問件数、利用者宅での使い方に合わせて選ぶと、1日の訪問がぐっと楽になります。 中身は事業所の規定に従ってそろえ、収納では使いやすさと感染対策の両方を意識しましょう。

    この記事のポイント


    • 容量・重さ・口の開き方・防水性・移動手段の5つで選ぶ
    • 車中心ならトートや自立型、自転車中心ならリュックや2way
    • 中身は事業所の貸与品と自分で用意する物を確認してそろえる
    • 手を消毒してからバッグを開け、物は拭いてからしまう
    • 未使用の物と使用後の物は分けて収納する

    これから訪問看護で働く人は、入職前に貸与品の範囲や移動手段を確認してから、自分に合うバッグを選んでみましょう。 訪問看護ステーションごとの働き方の違いを知りたいときは、転職エージェントに相談すると、求人票だけでは分からない事業所の様子も確認できます。

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