保険薬剤師登録票を紛失したら?再交付の手続き・必要書類・流れを解説
保険薬剤師登録票が見当たらない、いつの間にか紛失していた、というご相談は少なくありません。転職や引っ越しのタイミングで「気づいたら手元にない」と慌ててしまう方も多いものです。
ただ、保険薬剤師登録票は所定の手続きを踏めば再交付してもらえます。しかも手数料はかからず、難しい書類も必要ありません。落ち着いて手順を確認すれば問題なく対応できます。
この記事では、保険薬剤師登録票を紛失したときの対処法から、再交付に必要な書類、申請の流れ、マイナポータルによるオンライン申請まで、まとめて解説します。間違えやすい手続きや、よくある質問にも触れていきます。
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保険薬剤師登録票を紛失したときの対処法

保険薬剤師登録票を紛失しても、慌てる必要はありません。登録そのものが消えるわけではなく、登録票という「証明書」を再び発行してもらう手続きをとれば済みます。
まず確認したいのは、本当に紛失したのかどうかです。登録票は勤務先の薬局が保管しているケースも多く、自分の手元になくても職場で管理されている場合があります。一度、勤務先に確認してみましょう。
それでも見つからない場合は、登録を行った地方厚生局に再交付を申請します。ここでは、申請先と費用について整理します。
地方厚生局で再交付の申請を行う
保険薬剤師登録票の再交付は、登録を行った地方厚生局(またはその事務所)に申請します。免許を発行した都道府県の窓口ではない点に注意が必要です。
提出先は、保険薬剤師の登録を行った都県を管轄する事務所です。たとえば関東信越厚生局では、登録票の記号によって茨城・栃木・群馬・千葉・東京・神奈川・新潟・山梨・長野の各事務所、埼玉県は指導監査課が窓口となります。
どの事務所に申請するかは、登録票の記号から判断できます。転職などで管轄が変わっている場合もあるため、現在の登録先がどこかをあらかじめ確認しておくと安心です。
例 関東信越厚生局 都県別 申請窓口
申請先は「登録した都県を管轄する事務所」(記号で判別)
| 登録した都県 | 申請窓口(事務所) |
|---|---|
| 茨城県 | 茨城事務所 |
| 栃木県 | 栃木事務所 |
| 群馬県 | 群馬事務所 |
| 埼玉県 | 本局指導監査課 |
| 千葉県 | 千葉事務所 |
| 東京都 | 東京事務所 |
| 神奈川県 | 神奈川事務所 |
| 新潟県 | 新潟事務所 |
| 山梨県 | 山梨事務所 |
| 長野県 | 長野事務所 |
手数料はかからない
保険薬剤師登録票の再交付に、手数料はかかりません。地方厚生局の案内でも、再交付申請の手数料は「無」と明記されています。
薬剤師免許証(薬剤師名簿の登録に関する免許)の再交付には収入印紙による手数料が必要ですが、保険薬剤師登録票はこれとは別の制度です。両者を混同しないようにしましょう。
地方厚生局(事務所)
費用面の心配はいらないため、紛失に気づいたら早めに手続きを進めるのがおすすめです。
今のあなたの状況は?
参考:関東信越厚生局「保険医・保険薬剤師の登録票の再交付の申請」 / 目黒区「薬剤師免許証の再交付申請」
保険薬剤師登録票の再交付に必要な書類

保険薬剤師登録票の再交付で求められる書類は、ごくシンプルです。基本となるのは「保険医・保険薬剤師の登録票再交付申請書」の1枚で、紛失の場合は添付書類も必要ありません。
ただし、登録票が破れた・汚れたなどで使えなくなった「き損」の場合は、扱いが少し変わります。ここでは、紛失とき損それぞれのケースで必要な書類を確認しましょう。
登録票再交付申請書
紛失時に必要なのは、「保険医・保険薬剤師の登録票再交付申請書」です。各地方厚生局のホームページから様式をダウンロードできます。
申請書には、氏名・住所のほか、保険薬剤師の登録の記号と番号を記載します。勤務先の薬局を通じて提出する場合もあるため、職場の事務担当者にも確認しておくとスムーズです。
- 保険医・保険薬剤師の登録票再交付申請書(各厚生局のHPで様式を入手)
- 氏名・住所・保険薬剤師の登録の記号と番号を記入
- 記入漏れ・押印漏れがないか、提出前に確認
紛失の場合、添付書類は基本的に不要です。申請書1枚で手続きできるため、記入内容をていねいに確認して提出しましょう。
薬剤師の求人を探す毀損した場合は毀損した登録票も添付
登録票が破損したり汚損したりして使えなくなった「毀損(きそん)」の場合は、申請の際にき損した登録票を添付する必要があります。手元に残っている登録票を、申請書と一緒に提出します。
紛失(手元にない)と毀損(手元にあるが使えない)では、添付の要否が異なります。き損では登録票の添付が必須、紛失では添付不要という違いを押さえておきましょう。
紛失・き損それぞれの必要書類の違い
| 確認項目 | 紛失(手元になし) | き損(手元にあるが使用不可) |
|---|---|---|
| 登録票の状態 | 所在不明・手元にない | 破損・汚損により使用できない |
| 登録票再交付申請書 | 必須 | 必須 |
| き損した登録票の添付 |
不要
手元にないため添付しない |
必須
き損した登録票を必ず添付する |
| 提出書類の点数 | 申請書のみ(1点) | 申請書+き損登録票(2点) |
| 申請時の注意点 | 記入漏れ・押印漏れに注意 | き損票を忘れると書類不備になるため注意 |
なお、汚れや破れがあっても記号番号が読み取れる程度であれば、念のため申請前に控えておくと、記入のときに役立ちます。
参考:関東信越厚生局「保険医・保険薬剤師の登録票の再交付の申請」
保険薬剤師登録票の再交付手続きの流れ

保険薬剤師登録票の再交付は、「申請書の提出」「審査」「再交付」という3つのステップで進みます。難しい手続きではありませんが、交付までに一定の期間がかかる点は知っておきましょう。
オンライン申請を除けば、窓口への持参か郵送で申請します。それぞれのステップを順に確認していきます。
申請書を管轄の地方厚生局に提出する
最初のステップは、申請書の提出です。提出方法は、窓口への持参・郵送・マイナポータルによるオンライン申請のいずれかから選べます。
提出先は、保険薬剤師の登録を行った都県を管轄する事務所です。郵送の場合は、申請書の送付先住所を各厚生局のホームページで確認してから送りましょう。
管轄を間違えると手続きが進まないため、現在の登録先がどの事務所かを必ず確認してください。
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審査を経て登録票が再交付される
申請書を提出すると、地方厚生局で書類の確認など申請内容の審査が行われます。記載内容に不備があると、当局から確認の連絡が入ることがあります。
審査に問題がなければ、地方厚生局の事務所から新しい登録票が再交付されます。記入ミスや書類の不足があると審査が止まってしまうため、提出前の見直しが大切です。
交付までの期間と郵送先
再交付までの期間は、地方厚生局によって案内が異なります。関東信越厚生局では標準処理期間を「2週間」としていますが、九州厚生局のように「特になし」と案内している局もあります。
再交付された登録票は、保険薬剤師の登録を行った地方厚生(支)局の事務所から交付されます。ただし、九州厚生局のように「勤務先の保険薬局が所在する県を管轄する事務所」を提出先・交付元としている局もあり、対応は管轄の厚生局によって異なります。現在勤務していない場合は、住所地の県を管轄する事務所が窓口です。
急ぐ事情があるときは、申請前に管轄の事務所へ目安の期間を問い合わせておくと、見通しが立てやすくなります。
参考:関東信越厚生局「保険医・保険薬剤師の登録票の再交付の申請」 / 九州厚生局「保険医・保険薬剤師の登録票の再交付手続きの流れ」
登録の記号番号がわからない場合の対処法

再交付申請書には、保険薬剤師の登録の記号と番号を記載します。しかし、登録票を紛失していると、この記号番号がわからないことがあります。
そんなときでも、申請できないわけではありません。免許証に記載された番号を使って対応する方法が用意されています。
免許証の薬剤師名簿登録番号を申請書に記載する
保険薬剤師の登録の記号番号がわからない場合は、薬剤師免許証に記載されている「薬剤師名簿登録番号」を申請書に記載して提出します。申請書には「医籍等登録番号」の記入欄があるため、そこに薬剤師名簿登録番号を記載してください。厚生局によっては、余白への記載を案内しているケースもあります。
薬剤師名簿登録番号は、薬剤師免許証に記載されている番号です。保険薬剤師の登録記号番号とは別物ですが、本人を特定する手がかりになるため、記号番号が不明なときの代わりとして使えます。
記号番号がわからなくても、薬剤師免許証さえあれば申請できます。ふだんから免許証を大切に保管しておくことが、いざというときの備えになります。
- 登録の記号番号がわからなくても、薬剤師免許証があれば申請できる
- 免許証の「薬剤師名簿登録番号」を申請書の余白に記載する
- 薬剤師免許証は記号番号の確認に使うため、自宅で大切に保管する
参考:九州厚生局「保険医・保険薬剤師の登録票再交付申請書の記載要領」
マイナポータルによるオンライン申請

保険薬剤師登録票の再交付は、マイナポータルを使ったオンライン申請にも対応しています。新規登録のオンライン申請に続き、氏名変更や再交付といった諸変更の手続きもマイナポータルで行えるようになりました。
窓口へ出向いたり郵送したりする手間が省けるため、忙しい薬剤師にとって便利な選択肢です。ここでは、対象となる手続きと、利用する際の準備を確認します。
オンライン申請の対象には、新規登録のほか、管轄厚生局長の変更、氏名変更、登録票の再交付、登録抹消などが含まれます。マイナポータルは24時間365日利用できるため、夜間や休日でも申請できる点が大きなメリットです。
ただし、初めてマイナポータルから申請する場合は「初期設定」が必要です。この初期設定の際には、保険薬剤師登録票の写しの添付が求められます。
オンライン申請に必要なもの
- マイナンバーカード
- マイナンバーカードのパスワード
- パソコン・スマートフォン・タブレットのいずれか
- 初回のみ、保険薬剤師登録票の写し(初期設定で添付)
(マイナポータル)
可能時間
平日のみ(郵送は時間外でも投函可)
郵送
管轄事務所の住所を事前に確認
注意点
登録票が手元にない場合は利用不可 2回目以降の手続きは登録票なしでも利用可
ここで注意したいのが、紛失して登録票が手元にない場合です。初期設定には登録票の写しが必要なため、登録票を紛失していると、初めてのオンライン申請では初期設定ができないことがあります。
その場合は、窓口持参または郵送での再交付申請を検討しましょう。
薬剤師の求人を探す参考:厚生労働省「保険医・保険薬剤師の登録等に関するオンライン申請について」
紛失時に間違えやすい手続き・注意点

保険薬剤師登録票の紛失では、再交付の手続きそのものよりも、関連する手続きで間違えやすい点があります。氏名変更や、見つかった登録票の扱いには注意が必要です。
ここでは、つまずきやすいポイントを3つに分けて解説します。あとから慌てないよう、あわせて確認しておきましょう。
氏名変更を伴う場合は提出する書類が変わる
結婚などで氏名が変わったタイミングで登録票を紛失している場合、「登録票再交付申請書」ではなく、「保険医・保険薬剤師の氏名変更届」と「登録票紛失届」をあわせて提出します。
氏名変更届には、保険薬剤師登録票と戸籍抄本の添付が必要です。ただし登録票を紛失している場合は、紛失届を添付することで登録票の返却に代えることができます。
手続き後、新しい氏名で登録票が交付されます。再交付申請とは別の手続きになるため、混同しないよう注意しましょう。
転職活動するなら?
紛失した登録票が見つかったら返納する
再交付を受けたあとに、紛失していた登録票が見つかることがあります。この場合、見つかった古い登録票は速やかに返納する必要があります。
登録票が二重に手元にある状態は望ましくありません。地方厚生局の案内でも、後日発見した登録票は速やかに返納するよう求められています。見つかったら、管轄の事務所に連絡して返納の方法を確認しましょう。
再発行を防ぐ保管方法
そもそも紛失しないよう、登録票の保管方法を見直しておくことも大切です。保険薬剤師登録票は、勤務先の薬局で保管されているケースが多く、個人で持ち歩く機会はほとんどありません。
登録票を失わないための4つの保管ルール
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01勤務先で保管登録票は薬局側が管理する保険調剤を行う事業所が保管するのが通常の運用。どの棚・どの担当者が持つかを事前に確認しておくと、いざというとき迷わない。
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02転職・退職時に所在確認引き継ぎで抜けやすい書類のひとつ退職時の返却リストに登録票が含まれないケースが多い。次の勤務先へ持参するか、自分の手元で受け取るかを職場を離れる前に必ず確認する。
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03免許証は自宅で保管登録票と免許証は別々の場所に置く薬剤師免許証は本人が自宅で管理するのが基本。登録票を紛失しても免許証の登録番号で本人確認ができるため、両方同時に行方不明にならない体制が再交付の手続きをスムーズにする。
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04重要書類を一か所に集約資格関連書類はまとめて管理免許証・登録証・修了証など資格に関する書類を一つのファイルにまとめておくと、紛失リスクを下げられる。転職のたびに探し回らずに済む。
転職や異動のときは、登録票の引き継ぎが抜けやすいタイミングです。職場が変わる際には、登録票が今どこにあるかを確認する習慣をつけておきましょう。
参考:九州厚生局「保険医・保険薬剤師の登録票の再交付手続きの流れ」
保険薬剤師登録票の紛失に関するよくある質問
最後に、保険薬剤師登録票の紛失や再交付について、よく寄せられる質問にお答えします。手続きの前に気になる点を解消しておきましょう。
再交付に期限はある?
再交付の申請そのものに、明確な期限は設けられていません。紛失に気づいたタイミングで申請できます。
ただし、保険薬剤師としての業務に登録票が必要になる場面もあるため、紛失に気づいたら早めに申請しておくのが安心です。手数料もかからないため、後回しにする理由はほとんどありません。
転職活動中で勤務先がない場合の申請先は?
勤務先がない場合は、住所地の県を管轄する事務所が申請の窓口になります。登録票の届け先については、申請時に管轄の事務所へ確認しておくと安心です。
転職活動中は、保険証や住民税などほかの手続きも重なりがちです。退職や転職にともなう手続きをまとめて確認しておくと、抜け漏れを防げます。
そもそも保険薬剤師登録票とは?
保険薬剤師登録票は、保険薬剤師として地方厚生局に登録されていることを示す証明書です。健康保険などの公的医療保険を扱う調剤を行うには、薬剤師免許とは別に保険薬剤師の登録が必要です。
薬剤師免許が「薬剤師である」ことを示すのに対し、保険薬剤師登録票は「保険調剤ができる薬剤師として登録されている」ことを示します。調剤薬局や調剤併設のドラッグストアなど、保険薬局で調剤業務を行う際に必要です。
まとめ
保険薬剤師登録票を紛失しても、登録を行った地方厚生局に「登録票再交付申請書」を提出すれば再交付してもらえます。手数料はかからず、紛失時は添付書類も不要です。
申請は窓口持参・郵送のほか、マイナポータルによるオンライン申請にも対応しています。記号番号がわからないときは、薬剤師免許証の薬剤師名簿登録番号を申請書に記載すれば対応できます。
紛失に気づいたら、まずは勤務先に確認し、見つからなければ早めに再交付を申請しましょう。氏名変更を伴う場合は先に変更の届出を済ませる、見つかった登録票は返納するといった点も忘れずに。落ち着いて手順どおり進めれば、難しい手続きではありません。
転職や働き方の見直しを考えている方は、登録票の手続きとあわせて、自分に合った職場の情報も集めておくと安心です。





