薬剤師の繁忙期はいつ?職場別の忙しい時期・乗り切り方・転職のタイミングを解説

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「毎年冬になると処方せんが増えて帰れない」「花粉症シーズンは休憩も取れない」と感じている薬剤師の方は多いのではないでしょうか?

薬剤師の繁忙期は職場の種類や門前の診療科によって大きく異なり、事前に把握しておくことで業務の負担を軽減できます。

この記事では、調剤薬局・病院・ドラッグストア・製薬会社の職場別に繁忙期と閑散期を解説します。さらに、診療科別の忙しい時期や繁忙期を乗り切る工夫、転職に適したタイミングまで詳しく紹介しますので、今後のキャリア設計にぜひ役立ててください。

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目次

薬剤師の繁忙期は職場と季節によって変わる

カレンダーに記入された予定と休日の一覧

薬剤師の繁忙期は、勤務先の業態や門前の診療科によって異なります。ただし、どの職場でも共通して忙しくなるのが冬と春です。ここでは、季節ごとの傾向を全体像として押さえておきましょう。

薬剤師の職場別 繁忙期カレンダー

職場 1〜2月 3〜4月 5〜6月 7〜9月 10〜11月 12月
調剤薬局(内科門前) ◎ 繁忙 ○ やや忙 △ 普通 △ 閑散 ○ やや忙 ◎ 繁忙
調剤薬局(耳鼻科門前) ◎ 繁忙 ◎ 繁忙 △ 普通 △ 閑散 ○ やや忙 ○ やや忙
病院 ◎ 繁忙 ○ やや忙 △ 普通 △ 閑散 ○ やや忙 ◎ 繁忙
ドラッグストア ◎ 繁忙 ○ やや忙 △ 普通 △ 閑散 ○ やや忙 ◎ 繁忙
製薬会社(MR) ○ やや忙 ○ やや忙 △ 普通 △ 普通 ○ やや忙 ○ やや忙

※製薬会社は新薬発売・学会スケジュールにより変動

感染症が流行する冬は全業態で繁忙期になる

12月〜2月はインフルエンザや風邪の流行により、どの職場でも処方せん枚数が大幅に増加します。国立感染症研究所の報告によると、インフルエンザの定点あたり報告数は例年1月下旬〜2月上旬にピークを迎えます。

この時期は抗インフルエンザ薬の調剤や在庫管理に追われるほか、患者さんの待ち時間対応にも気を配る必要があります。病院薬剤師であれば入院患者さんの増加に伴い、病棟業務の負担も大きくなります。

インフルエンザの年間流行推移(月別の目安)

100 80 60 40 20 0 流行レベル(相対値) ピーク 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 流行ほぼなし(夏季)

※全国平均の目安(国立感染症研究所「インフルエンザの発生動向」を参考)。例年11月下旬〜12月に流行開始、1月〜2月にピーク、4〜5月に終息。近年は流行開始が早まる傾向があり、12月にピークがくるシーズンもあります。

参考:国立感染症研究所「インフルエンザ流行レベルマップ」

花粉症シーズンの春も忙しい職場が多い

2月下旬〜4月は花粉症の患者さんが急増し、耳鼻咽喉科やアレルギー科の門前薬局を中心に繁忙期に入ります。全国の花粉症有病率は約4割に達しており、春先の薬局窓口は抗ヒスタミン薬や点鼻薬の処方対応で混み合います。

OTC医薬品を扱うドラッグストアでも、花粉症関連商品の需要が一気に高まるため、品出しや接客対応に追われる時期です。

スギ花粉の年間飛散量(月別の目安)

100 80 60 40 20 0 飛散量(相対値) ピーク 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 飛散ほぼなし(夏〜秋)

※全国平均の目安。一般に2月上旬に飛散開始、3月上旬〜中旬がピーク、4月下旬〜5月中旬に終息。秋〜冬にも少量飛散することがあります。地域により1〜2週間の前後差があります。

閑散期は夏になりやすい

7月〜9月は感染症の流行が落ち着き、処方せん枚数が年間で最も少なくなる傾向があります。夏休みやお盆休みで通院を控える患者さんも多く、薬局・病院ともに比較的余裕のある時期です。

ただし、皮膚科の門前薬局は夏に忙しくなることがあるため、一概に閑散期とは言い切れません。自分の職場がどの時期に忙しくなるかを把握しておくことが大切です。

調剤薬局の繁忙期

調剤室で棚の薬に手を伸ばす薬剤師

調剤薬局は門前の医療機関の診療科や立地によって繁忙期が変わりますが、全体として見ると冬と春に処方せん枚数が増える傾向があります。月単位だけでなく、月初や時間帯による忙しさの波も知っておきましょう。

冬(インフルエンザ・風邪)

12月〜2月はインフルエンザ・風邪の処方せんが集中する最大の繁忙期です。1日の処方せん枚数が通常時の1.5〜2倍近くに増える薬局も珍しくありません。

タミフルやイナビル、ゾフルーザなどの抗インフルエンザ薬は在庫が逼迫しやすく、卸への緊急発注や近隣薬局との薬剤融通が発生します。小児用の粉薬やドライシロップの調剤も増えるため、秤量・分包にかかる時間が延び、残業が発生しやすくなります。

最大の繁忙期

冬(インフルエンザ・風邪)

処方せん枚数

1.5〜2

通常時比
(12月〜2月)

在庫が逼迫しやすい薬剤

タミフル経口・カプセル/DS
イナビル吸入薬
ゾフルーザ経口・1回服用

頻発する追加業務

1

卸への緊急発注

在庫切れ時の即日対応

2

近隣薬局と薬剤融通

急患対応のための連絡・移動

3

小児調剤の増加

粉薬・ドライシロップの秤量・分包

4

残業の発生

調剤時間の延長で帰宅時間が遅く

春(花粉症)

花粉飛散のピークとなる2月下旬〜4月上旬は、耳鼻咽喉科やアレルギー科の門前薬局で処方せん枚数が急増します。抗ヒスタミン薬や点鼻ステロイド薬の処方が中心となり、OTC薬との飲み合わせを確認する場面も増えます。

花粉症は毎年来院する患者さんが多いため、事前に在庫を確保しておくことで業務の負担を軽減できます。

月初・連休明け

月初は前月分のレセプト業務と通常の調剤業務が重なるため、バックヤードの負担が大きくなります。特に大型連休明けは受診を先延ばしにしていた患者さんが一斉に来院するため、待ち時間対応に追われることが多いです。

ゴールデンウィーク明けや年末年始明けの月曜日は、年間を通じて最も混雑するタイミングの一つです。

午前10時〜12時の時間帯

1日の中で最も忙しいのは午前10時〜12時の時間帯です。午前の診察終了後に処方せんが集中するため、この2時間に1日の処方せん枚数の40〜50%が集中する薬局もあります。

午後は比較的落ち着く傾向がありますが、夕方の診察が終わる17時〜18時台にもう一度ピークが来る薬局もあります。

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病院薬剤師の繁忙期

病棟のベッドサイドで患者さんに薬を説明する薬剤師

病院薬剤師は調剤薬局とは異なり、外来と入院の両方の業務を抱えます。季節変動に加えて、年度替わりの影響も受けやすいのが特徴です。

冬(インフルエンザ・風邪)

病院薬剤師にとっても冬は最大の繁忙期です。外来処方せんの増加に加え、インフルエンザや肺炎で入院する患者さんが増えるため、病棟業務の負担も大きくなります。

入院患者さんの服薬指導や持参薬の鑑別、TDM(薬物血中濃度モニタリング)の件数が増え、調剤室と病棟を往復する回数が増加します。感染対策に関する情報提供もこの時期の重要な業務です。

午前中の外来+入院払い出しが重なる時間帯

病院薬剤師の1日で最も忙しいのは、午前中の外来調剤と入院患者さんへの定時処方の払い出しが重なる時間帯です。特に月曜日や連休明けは外来患者さんが集中するため、調剤室の業務量が急増します。

午後は治験薬の管理やDI(医薬品情報)業務、カンファレンスへの参加など多職種連携の業務が入ることが多いため、時間に追われるのは変わりません。

年度替わりで医師の異動が増える時期

4月は医師の異動や研修医の配属で処方パターンが変わりやすい時期です。新しい医師の処方傾向を把握するまでは疑義照会の件数が増え、1件あたりの対応時間も長くなります。

また、新入職の薬剤師の教育担当になる場合は、通常業務に加えて指導の時間を確保する必要があります。

医師の異動が多い時期(月別の目安)

100 80 60 40 20 0 異動の集中度(相対値) 最大の異動時期 2番目の異動時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 7月・1月は小規模な異動が発生することも

※医局人事の異動傾向に基づく目安。最大の異動は4月(年度替わり)、次いで10月(半期)に集中します。希望調査は異動の半年前、発表は2〜3ヶ月前が一般的で、4月異動者は前年12月末に発表されます。

ドラッグストア薬剤師の繁忙期

ドラッグストアで品出しをする男女の薬剤師

ドラッグストア薬剤師は調剤業務だけでなく、OTC医薬品の販売や店舗運営にも関わります。調剤併設型の場合は調剤の繁忙期と店舗の繁忙期が重なることもあり、負担が大きくなりやすい職場です。

冬(インフルエンザ・風邪)

調剤併設型のドラッグストアでは、処方せん対応に加えてOTCの風邪薬や解熱鎮痛薬の相談対応が一気に増えます。インフルエンザの検査キットや解熱薬を求める来客も多く、OTC売場と調剤室を行き来する場面が増加します。

OTCのみの店舗でも、総合感冒薬や咳止め、うがい薬などの需要が急増するため、品出し・発注・接客のすべてがピークに達します。

春(花粉症)

花粉症シーズンの2月〜4月は、OTCの抗ヒスタミン薬・点鼻薬・洗眼液がよく売れる時期です。第1類医薬品のアレルギー専用鼻炎薬は薬剤師の対面販売が必須であるため、相談対応の件数が増加します。

花粉症関連のPOPや売場づくりも薬剤師が担当するケースが多く、調剤業務と売場管理の両立が求められます。

セールや年末年始

ドラッグストアは年末年始やポイント倍増セールの時期にレジ対応や品出しの業務量が増えます。12月はインフルエンザの繁忙期と年末商戦が重なるため、1年で最も忙しい時期になることが多いです。

お正月の営業日にシフトが入ることもあり、プライベートとの両立が難しくなる時期でもあります。

ドラッグストア4社の年間セール時期(2025年度)

店舗 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
マツモトキヨシ
スギ薬局
ツルハドラッグ 通年セール(毎月1・10・20日:感謝デー/5・15・25日:ポイント2倍デー)
クリエイト 通年EDLP+アプリ限定クーポン(10〜20%OFF)
  • マツキヨ 年6回のシーズンSALE(プレミアムウィンター/スプリング/サマー/オータム/ホリデー)が約2ヶ月ごとにローテーション。対象商品の値引き+抽選賞品+ポイント還元。
  • スギ薬局 年に1度の「創業祭キャンペーン」を11月〜1月に開催。最大20万スギポイントが当たる抽選+全員にポイント還元。
  • ツルハ 通年で月3回の感謝デー(5%OFF)月3回のポイント2倍デーを実施。メーカー連動キャンペーンも随時。
  • クリエイト EDLP(毎日安い価格)戦略が中心で大型セールは少ない。公式アプリ限定クーポン(10〜20%OFF)と年始のポイントアップキャンペーンが主。

※2025年度の各社公式情報・キャンペーンページに基づきます。セール時期・内容は変更される可能性があるため、最新情報は各社公式アプリ・サイトでご確認ください。

休日や夕方以降の時間帯

平日の夕方18時以降や土日・祝日は、仕事帰りや休日に来店する客層が増えるためOTC売場が混み合います。薬剤師が1人体制の店舗では調剤とOTC対応を同時にこなす必要があり、負担が集中しやすい時間帯です。

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製薬会社・MR・治験関連の繁忙期

オフィスでデスクワークをする薬剤師

製薬会社や治験に関わる薬剤師は、季節よりも新薬の発売スケジュールや学会の開催時期に繁忙期が左右されます。プロジェクト単位で忙しさが変動するのが特徴です。

新薬発売の前後

新薬の上市(発売)前後は、MRにとって年間で最も忙しい時期です。医師への説明会やプレゼンテーション、資材の準備、発売後の副作用情報の収集など、短期間に多くの業務が集中します。

研究開発部門でも、承認申請に向けた最終データの取りまとめや当局対応で残業が増加する傾向があります。

学会・セミナーの開催前

学会シーズンの前はポスター発表の準備や講演の資料作成、ブース出展の手配などが重なります。特に日本薬学会(3月)や日本薬剤師会学術大会(秋)の前は準備に追われることが多いです。

MRは学会に合わせた講演会の企画や医師とのアポイント調整も行うため、通常の営業活動との両立が求められます。

治験の開始時期・終了時期

CRA(臨床開発モニター)やCRC(治験コーディネーター)は、治験の立ち上げ期と終了期に業務が集中します。施設選定やIRB(治験審査委員会)資料の作成、症例登録の進捗管理など、締め切りの重なるタスクを同時進行で進めなければなりません。

治験終了時はデータの回収やクエリ対応が多発し、一時的に残業が増加することもあります。

申請書類の提出締め切り前

製薬会社の薬事部門では、PMDA(医薬品医療機器総合機構)への申請書類の提出期限前に繁忙期を迎えます。CTD(コモン・テクニカル・ドキュメント)の作成や照会事項への回答は、正確性と迅速性の両方が求められるため、精神的な負担も大きくなります。

診療科別に見る門前薬局の繁忙期

調剤薬局で薬を指さしながら笑顔の薬剤師

門前の診療科によって薬局の繁忙期は大きく異なります。転職先を選ぶ際は、自分がどの時期に忙しくなるのかを事前に確認しておくことが重要です。

門前の診療科別 季節ごとの忙しさ

門前の診療科 冬(12〜2月) 春(3〜4月) 夏(6〜8月) 秋(9〜11月)
内科・小児科
耳鼻咽喉科
皮膚科
整形外科

◎=繁忙期 ○=やや忙しい △=比較的落ち着いている

内科・小児科の門前

内科・小児科の門前薬局は12月〜2月に処方せん枚数が最多になります。インフルエンザ・風邪・胃腸炎が重なり、特に小児科の門前では粉薬やシロップ剤の調剤量が急増します。

夏場は比較的落ち着きますが、夏風邪やヘルパンギーナの流行時には一時的に忙しくなることもあります。

耳鼻咽喉科の門前

耳鼻咽喉科の門前薬局は花粉症シーズンの2月〜4月がピークです。この時期は通常の2〜3倍の処方せん枚数になる薬局もあり、待ち時間のクレーム対応にも追われます。

秋にはブタクサやヨモギの花粉症で再び患者さんが増えるほか、副鼻腔炎の悪化で来院する方も多くなります。

皮膚科の門前

皮膚科の門前薬局は紫外線が強くなる6月〜8月がピークです。あせもや日焼け、虫刺され、水虫などの処方が増え、外用薬の調剤比率が高くなるのが特徴です。

軟膏の混合調剤は手間がかかるため、内服薬中心の薬局と比べて1枚あたりの調剤時間が長くなりやすいです。

整形外科の門前

整形外科の門前薬局は季節による変動が比較的少なく、年間を通じて安定した処方せん枚数が見込めます。ただし、冬場は路面の凍結による転倒事故、スキーシーズンのケガで来院する患者さんが増える傾向があります。

湿布や消炎鎮痛薬の処方が多いため、在庫管理は季節変動よりも日々の消費量に注意を払う必要があります。

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繁忙期に薬剤師が抱えやすい負担

調剤室でノートを見ながら悩む女性薬剤師

繁忙期は処方せん枚数が増えるだけでなく、薬剤師の心身にさまざまな負担がかかります。忙しさが長引くと離職につながるケースもあるため、自分の負担の状態を客観的に把握しておくことが大切です。

薬剤師が繁忙期に感じる負担(複数回答)

0%20%40%60%80%
残業の増加
70%
休憩が取れない
63%
調剤ミスへの不安
55%
有給が取りにくい
50%
体調不良
35%

※医療キャリアナビ編集部調べ

残業時間が増える

繁忙期は閉局後の後片付け・在庫発注・レセプト業務が積み重なり、残業時間が増加します。厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、薬剤師の超過実労働時間数は月平均10時間と報告されています。しかし、繁忙期の冬場はこの平均を大きく上回る月が続くことがあります。

参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

休憩が取りにくくなる

処方せんが途切れない時間帯が続くと、昼休憩を30分以下に短縮せざるを得ない日もあります。薬剤師が1人体制の薬局では、患者さん対応のために休憩を中断するケースも報告されています。

休憩不足は集中力の低下につながるため、調剤ミスの防止という観点からも見過ごせない問題です。

調剤ミスのリスクが高まる

忙しさに比例して調剤ミスの発生リスクも上がります。日本薬剤師会が公表しているヒヤリ・ハット事例の分析では、処方せん枚数が集中する時間帯にインシデントの報告が多い傾向が示されています。

特に注意が必要なのは、類似名称の薬剤の取り違えや規格の間違いです。繁忙期はダブルチェックに十分な時間をかけにくいため、意識的に確認手順を守ることが重要です。

繁忙期こそ意識したい調剤ミス防止の基本
  • 処方せんを受け取ったら必ず声に出して読み上げる
  • 類似名称の薬剤リストを調剤室に掲示する
  • 「急いでいるとき」こそダブルチェックを省略しない
  • 休憩後に監査を行い、疲れた状態で確認しない
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休暇が取りづらくなる

繁忙期は人手が足りない状態が続くため、有給休暇を申請しにくい雰囲気になることがあります。特に少人数の薬局では「自分が休むと他のスタッフに迷惑がかかる」と感じて休暇取得を控える薬剤師も少なくありません。

12月〜3月の繁忙期に連続休暇を取ることは難しく、旅行や家族の行事を計画しにくいという声も多く聞かれます。

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繁忙期を乗り切るための工夫

調剤室で笑顔で並ぶ3人の薬剤師

繁忙期の忙しさは避けられませんが、事前の準備と日々の工夫で負担を軽減することは可能です。個人でできる対策とチーム全体で取り組むべき対策の両面から紹介します。

業務の優先順位を朝のうちに整理する

出勤後すぐにその日の業務を確認し、優先順位をつけることで効率よく動けるようになります。急ぎの調剤・在庫確認・レセプト業務など、やるべきことを書き出して「いつやるか」を決めておくことが大切です。

繁忙期は予定外の業務が入りやすいため、あらかじめ30分程度のバッファ時間を設けておくと、予定が崩れたときにリカバリーしやすくなります。

繁忙期の業務効率化 3つのポイント

1
朝の優先順位づけ

出勤後に業務を書き出し、30分のバッファを含めて1日の計画を立てる

2
役割の見える化

ピッキング・監査・投薬の担当をホワイトボードで共有し属人化を防ぐ

3
休憩のルール化

交代制で必ず休憩を取り、集中力の維持とミスの防止につなげる

チームで役割を分担する

ピッキング・監査・投薬の各工程で担当を明確にしておくと、業務の流れがスムーズになります。繁忙期は一人ひとりの負荷が上がるため、「誰が何を担当するか」をホワイトボードや共有メモで見える化しておくことが効果的です。

事務スタッフへの業務移管も検討しましょう。レセプト入力や在庫の発注補助は薬剤師でなくてもできる業務です。

処方せん予約や事前FAXを活用する

かかりつけの患者さんには事前FAXやアプリでの処方せん受付を案内することで、調剤の準備を先行して進められます。事前に処方内容を確認しておけば、在庫切れのリスクも減らせます。

近年はオンライン服薬指導の導入が進んでいるため、繁忙期に来局が集中しないよう分散させる仕組みも活用できます。

休憩と水分補給をルール化する

繁忙期でも休憩をしっかり取ることが、集中力の維持とミスの防止につながります。「忙しいから休めない」のではなく、チーム全体で「12時30分〜は必ず交代で休憩」といったルールを決めておくことが重要です。

水分補給もおろそかになりがちですが、脱水は判断力の低下を招くため、手の届く場所に飲み物を置いておく習慣をつけましょう。

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繁忙期・閑散期を踏まえた転職タイミング

転職の文字を虫眼鏡で拡大している様子

薬剤師の転職は「いつ動くか」によって成功率が大きく変わります。繁忙期と閑散期それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合ったタイミングを見極めましょう。

薬剤師の理想的な転職スケジュール

4〜5月

情報収集・転職エージェントに相談

閑散期に入る前に動き出す

5〜6月

求人比較・見学・面接

閑散期で退職しやすい時期に退職交渉

7〜9月

新しい職場に入職(ベストタイミング)

閑散期で丁寧に教育を受けられる

10〜11月

業務に慣れてくる時期

冬の繁忙期に備えて経験を積む

12月〜

繁忙期を即戦力として乗り切る

経験を積んだ状態で冬を迎えられる

閑散期の8〜9月は教育を受けやすい

7月〜9月の閑散期に入職すると、先輩薬剤師に余裕があるため丁寧に教えてもらえる可能性が高くなります。業務量が比較的少ない時期に一通りの流れを覚えておけば、冬の繁忙期に慌てることなく対応できます。

新しい職場の人間関係を築く時間も確保しやすいため、入職後のストレスを軽減できるメリットもあります。

ボーナス後の1月・7月は求人が増える

ボーナス支給後に退職する薬剤師が多いため、1月と7月は転職市場に求人が多く出回る時期です。選択肢が増えるため、条件交渉もしやすくなります。

ただし、1月入職の場合は冬の繁忙期の真っ只中に飛び込むことになるため、即戦力としてのスキルが求められることを理解しておきましょう。

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繁忙期の退職は職場に負担が大きい

12月〜3月の繁忙期に退職すると、残されたスタッフの負担が増え、職場との関係が悪化するリスクがあります。円満退職を目指すなら、閑散期の4月〜6月に退職し、7月〜9月に新しい職場へ入職するスケジュールが理想的です。

やむを得ず繁忙期に退職する場合は、最低でも2ヶ月前に上司に伝え、引き継ぎを丁寧に行いましょう。

繁忙期の求人は条件が良く見えても注意

繁忙期に出される求人は「すぐに人が欲しい」という背景があるため、給与や条件が良く設定されていることがあります。しかし、高条件の裏には「慢性的な人手不足」「離職率が高い」といった問題が隠れている場合があるため注意が必要です。

入職前に直近1年間の退職者数やスタッフの平均勤続年数を確認し、職場の実態を把握したうえで判断しましょう。

まとめ

薬剤師の繁忙期は職場の種類や門前の診療科によって大きく異なりますが、冬のインフルエンザシーズンと春の花粉症シーズンはほぼすべての業態で忙しくなります。

繁忙期の負担を軽減するには、業務の優先順位づけやチームでの役割分担、休憩のルール化といった日々の工夫が欠かせません。また、転職を検討している方は、閑散期の入職を目指すことで新しい職場にスムーズに馴染みやすくなります。

自分が今の職場の繁忙期に耐えられないと感じているなら、それは甘えではなく環境を変えるサインかもしれません。門前の診療科や業態を変えることで、繁忙期のストレスから解放される可能性もあります。転職エージェントに相談すれば、忙しさの実態を事前に教えてもらえるため、ミスマッチを防ぎやすくなります。

よくある質問

薬剤師の繁忙期はいつですか?

薬剤師の繁忙期は職場によって異なりますが、共通して忙しいのは12月〜2月のインフルエンザ・風邪シーズンと、2月〜4月の花粉症シーズンです。7月〜9月は閑散期になる傾向があります。

薬剤師の転職に適した時期はいつですか?

7月〜9月の閑散期に入職するのが理想的です。教育を受けやすく、冬の繁忙期までに業務に慣れることができます。ボーナス後の1月や7月は求人数が増えるため、選択肢も広がります。

繁忙期に退職してもいいですか?

法律上は退職できますが、繁忙期の退職は職場への負担が大きく、円満退職が難しくなる場合があります。可能であれば閑散期の4月〜6月に退職し、7月〜9月に新しい職場へ入職するスケジュールがおすすめです。

繁忙期でも残業が少ない薬局はありますか?

薬剤師の配置人数に余裕がある大手調剤薬局チェーンや、整形外科の門前薬局は繁忙期の残業が比較的少ない傾向があります。転職エージェントに相談すれば、残業の実態を事前に確認できます。

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この記事を書いた人
医療キャリアナビ編集部

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記事の執筆・編集は、医療業界に精通した編集スタッフが担当しています。日々の転職支援業務で得た現場のリアルな情報と、厚生労働省をはじめとする公的機関のデータに基づき、信頼性の高いコンテンツをお届けしています。

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