感染管理認定看護師になるには?気になる仕事内容や資格取得方法を解説

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病院で働いたことがある看護師さんは、一度は感染管理認定看護師から指導を受けたり、相談したりした経験があるのではないでしょうか?

感染症のリスクが高まる現代において、医療現場での感染予防は非常に重要と考えられています。

感染管理認定看護師は、患者さんの安全を守るために、目に見えないところで病院全体を支える重要な役割を担っています。

この記事では、感染管理認定看護師の仕事内容や働き方、資格取得方法、メリット、感染認定看護師に興味がある方へおすすめの研修について解説していきます。

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感染管理認定看護師とは?

看護師 指導

感染管理認定看護師は、病院の感染管理部門感染対策室に所属しています。

大きな病院では、専任の感染管理チームが設置されていることが一般的で、その一員として働きます。

感染管理認定看護師は、直接患者のケアを行うことは少ないですが、病院全体を見守りながら、スタッフへの指導やサポートを行う役割を担い院内全体を見渡しながら働くことが多いです。

2024年12月時点で、全国で約4000名の感染管理認定看護師が登録しています。(A過程、B過程含む)感染管理認定看護師は認定看護師の分野別では最も登録者が多い分野になります。

感染管理認定看護師の実際の仕事内容は?

感染管理認定看護師の仕事は、大きく分けて感染対策室内での業務と、院内で行う巡回業務やスタッフ教育などの2つの大きな役割があります。

感染対策室では、病院内の感染症予防や対策を立てるために、感染症のリスクを予測したり、実際に発生した感染症の調査を行ったりします。

一方で、病院内を巡回して、スタッフへの教育や指導を行い、院内全体の感染予防体制を支える役割も担っています。

以下で詳しい仕事内容を解説していきます。

感染対策室内での業務

  • 感染症の予測と対策立案
    新たな感染症のリスクを予測し、それに基づいて院内で実施すべき対策を立案します。例えば、インフルエンザ対策や、特定の病院内リスクに対する予防策などが含まれます。
  • 調査・データ収集
    院内での感染症発生を調査し、その原因を突き止めるためのデータ収集や分析を行います。感染拡大を防ぐため、早期に原因を特定し、対策を立てることが重要です。
  • ガイドラインやマニュアルの見直し
    院内での感染症発生を調査し、その原因を突き止めるためのデータ収集や分析を行います。感染拡大を防ぐため、早期に原因を特定し、対策を立てることが重要です。
  • 感染症の報告・外部との連携
    院内で発生した感染症について、地域の保健所や関係機関に報告し、外部との情報共有を行います。特に、新たな感染症の流行時には迅速な連携が求められます。

病棟や病院内での業務

  • ラウンド(巡回業務)
    病院内を巡回して、手洗いや消毒、医療器具の使い方など、感染予防策が適切に実施されているか確認します。特に、患者が多く集まる場所や感染症リスクの高いエリアを重点的にチェックします。
  • スタッフ教育・研修
    感染予防の重要性をスタッフに伝え、必要な知識を提供するために定期的に教育や研修を行います。これには、手洗いやマスクの正しい使い方、感染症が流行した際の対策方法などが含まれます。
  • 院内イベントや会議での発表・指導
    感染症に関する情報や感染対策の進捗を、院内の定期会議やイベントで発表します。また、病院全体の感染管理の方針をスタッフに説明し、理解を深めてもらうための指導も行います。

これらの業務が感染管理認定看護師の主なの仕事の一部です。

病棟や各部門で働く看護師に比べ、直接患者さんに関わることは少ないものの、病院全体を守るために重要な役割を果たしています。

感染管理認定看護師の資格取得方法や費用について

勉強 手元

感染管理認定看護師を取得するためには、教育機関での専門教育を経て認定審査を受ける必要があります。

具体的なステップは以下になります。

ステップ
内容・詳細
1. 受験資格確認
看護師免許取得後、通算5年以上の実務経験が必要
うち3年以上はクリティカルケア部門での実務経験が必要
2. 教育機関受講
指定教育機関での600時間以上の専門教育を修了
(A課程またはB課程)※A課程は2026年度に現行教育が終了し、2029年度に認定審査が終了
3. 認定審査
認定看護師認定審査(筆記試験)を受験
年1回実施される日本看護協会の審査
4. 資格登録
合格後、登録手続きを行い認定証交付
5年ごとの資格更新が必要

看護師資格を取得してから、最短で5年で指定教育機関への受験資格が得られます。

指定教育機関への入学に際して、具体的に望まれる看護実績及び教育課程入学時に望まれる勤務状況は以下になります。

  1. 通算 3 年以上、感染管理に関わる活動実績(感染対策委員会、ICT、リンクナース会等)を 有すること。
  2. 感染予防・管理等において自身が実施したケア等の改善実績を1事例以上有すること。
  3. 医療関連感染サーベイランス実施における一連の流れを理解していることが望ましい。
  4. 現在、医療施設等において、専任または兼任として感染管理に関わる活動に携わっているこ とが望ましい。

参考:日本看護協会 特定看護分野の実務研修内容の基準(特定の看護分野における看護実績及び教育課程入学時に望まれる勤務状況)

無事、教育機関に入学した後、約1年間(600時間以上)のカリキュラムを経て、認定審査を受けることができます。

認定証を交付されてからは、5年ごとの資格更新が必要です。

認定看護師のA課程、B課程について

2019年度の認定看護師制度の改正に伴い、2021年度からB課程認定看護師(特定認定看護師)が誕生しました。

現在はA課程、B課程の認定看護師が活躍しています。

A課程は2026年度に現行教育が終了し、2029年度に認定審査が終了予定となっています。

認定看護師については、詳しくはこちらの記事をご参照ください。

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感染管理認定看護師の資格取得までにかかる費用

感染管理認定看護師を取得するためには、教育機関での専門教育を経て認定審査を受ける必要があります。

専門機関の入学から認定までにかかる総費用は約140万円~になります。

内訳は以下の通りです。

項目
費用・詳細
入学試験料
約50,000円
教育機関への入学試験受験料
入学金
約50,000円~
教育機関への入学金
学費
100~150万円程度
教育機関での600時間以上の専門教育費用
審査料
51,700円
認定看護師認定審査の受験料
認定料
51,700円
合格後の資格登録・認定証交付費用
更新料
51,700円
5年ごとの資格更新時に必要

この他、交通費や引っ越し費用などの実費がかかることがあります。

また、複数の教育機関を受験する場合には、その都度、入学試験料も必要になります。

費用面に不安がある方は、日本看護協会の「認定看護師教育課程奨学金」や、勤務先の病院による奨学金制度を活用する方法もあるため、事前に情報を調べておくと安心です。

参考:日本看護協会 認定看護師教育課程奨学金

また、在学中の給与支給については勤務先によって異なります

一般的には基本給のみ支給されるケースが多いですが、一部支給や全額支給、あるいは無給となる場合もあります。

教育課程にかかる費用や収入への影響も考慮しながら、しっかりと準備と計画を立てて受験することが大切です。

感染管理認定看護師の難易度と教育機関について

認定看護師の合格率は正式な統計データは出ていないものの、高い合格率になっています。

獨協医科大学 地域共生協創センターでは、過去の日本看護協会認定看護師認定審査合格者数が100%となっています。

参考:獨協医科大学 地域共生協創センター 認定看護師教育課程 過去の日本看護協会認定看護師認定審査合格者数

感染管理認定看護師の資格取得において、最大の関門とされているのが認定審査(筆記試験)ではなく、教育機関への入学です。

2025年4月時点で、感染管理分野(B課程)に対応した教育機関は全国に16校となっており、感染管理分野(A課程)に対応した教育機関は全国に1校、それぞれの定員は10~30名程度と限られています 。

全国の年間定員をA課程、B課程合計しても約300名程度 となっており、認定看護分野の中では最も多い教育機関数となっていますが、人気の高さに対して定員は決して十分とは言えません。

参考:日本看護協会 認定看護師教育機関別の開講状況・定員数一覧(特定行為研修を組み込んでいる教育機関:B課程認定看護師教育機関)

感染管理分野は認定看護師の中でも特に需要が高く、新型コロナウイルス感染症の流行により注目度が更に高まっているため、入学倍率も高くなっています。

教育機関は全国各地に分散しているものの、希望する地域に必ずしも教育機関があるとは限らないため、遠方からの通学が必要になるケースも多く、交通費や宿泊費の負担が発生します。

また、教育期間中は勤務先を一時的に離れなければならないこともあり、職場の理解や休職制度の活用が求められることもあります。

このように、感染管理認定看護師になるためには、知識や経験だけでなく、経済的・地理的・職場的な調整も必要であり、決して簡単な道のりではありません。

資格取得を目指す際には、これらの点を十分に考慮することが重要です。

感染管理認定看護師のメリット3選

感染管理認定看護師は、自身の専門的知識のスキルアップだけではないメリットがたくさんあります。

専門知識と指導力を兼ね備えたスキルアップができる

感染管理認定看護師は、感染予防や感染拡大防止の専門家として、最新の知識と技術を学びながら実践的なスキルを身につけることができます。

また、感染予防教育や研修を担当する機会が多いため、プレゼンテーション力や指導力も向上します。

このように、感染管理認定看護師は専門的な知識だけでなく、教育や指導を通じて他の看護師と差別化できるスキルを身につけることができます。

病院全体への影響力と責任感があるポジション

感染管理認定看護師は、病院全体の感染予防策の立案や実施を担当するため、病院の運営やスタッフの健康管理に大きな影響を与える役割を担います。

病院内での感染対策の中心的な存在となるため、他の部署のスタッフとも密に連携を取る機会が増え、自然と病院内での顔が広くなりコミュニティも広がります。

このように、感染管理認定看護師は、専門的な役割を果たしながら、人間関係やネットワークを築くことができる点でも魅力的なポジションです。

キャリアアップと転職の機会に恵まれやすい

感染管理認定看護師の資格はキャリアアップや転職の際に有利に働きます。

病院やクリニック、介護施設などで需要があり、特に感染症が懸念される状況では,重要な役割を果たすことから、就職の幅が広がります。

また、専門性が高いことで収入の増加にもつながる可能性があります。

感染管理認定看護師に興味がある方におすすめの研修

以下に、感染管理認定看護師を目指す方や感染対策に関心のある看護師向けに、代表的な感染対策関連の研修・講習会をご紹介します。

院内の感染対策委員会への参加

病院・施設の感染対策委員会やリンクナース会などでの活動実績が3年以上あり、自分で行った感染管理により改善につながったケースが1例以上あることが感染管理認定看護師の受験資格として求められます。

そのため感染管理認定看護師を目指す看護師さんは、院内での感染対策委員会やリンクナースの活動に積極的に参加するべきです。

院内感染対策講習会(厚生労働省委託事業)

厚生労働省が日本環境感染学会に委託し、医療従事者向けに実施している講習会です。

最新の科学的知見に基づいた適切な知識を、医療従事者が習得することで、院内感染対策の更なる徹底を図ることを目的としています。

対象者:院内感染対策の指導的立場を担うものとして施設長の推薦する医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師など

講習方法:eラーニング(動画配信)

費用:受講料:1,000円(税込)

参考:厚生労働省 院内感染対策について

感染対策担当者のためのセミナー(日本病院会)

病院感染制御のレベルアップをはかるため、一般社団法人日本病院会が主催している、感染対策担当者向けのセミナーです。

対象者:医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、臨床工学技士、滅菌技士等

講習方法:現地講習またはオンライン(Zoom使用)

費用:会員: 55,000円/名(税込) 非会員: 93,500円/名(税込)

参考:一般社団法人日本病院会 感染対策担当者のためのセミナー 開催のご案内

感染管理基礎研修(各都道府県看護協会主催)

各都道府県看護協会が主催する、看護師向けの感染管理基礎研修です。

東京都感染対策リーダー養成研修を参考として以下に記載いたします。

対象者:都内医療機関に勤務する看護職・薬剤師・臨床検査技師

講習方法:オンデマンド研修  eラーニングシステム使用

費用:無料

参考:公益社団法人東京都看護協会 東京都感染対策リーダー養成研修

このほか、感染制御に関する学会や研究会に参加するのも良い経験になります。

また、CDCガイドラインや厚生労働省の感染対策マニュアル、日本環境感染学会のガイドラインなどを体系的に学ぶことで、より深く理解を深めることができるでしょう。

まとめ

感染管理認定看護師は、医療現場での感染予防や感染拡大防止を担い、患者さんと医療スタッフの安全を守る重要な役割を果たしています。

資格取得には、感染対策に関する活動実績が3年以上必要であり、専門機関にて約1年間の研修を受ける必要があります。

感染管理認定看護師としての資格を取得することで、病院内での感染管理を支える力となり、キャリアアップにもつながります。

感染管理認定看護師に興味がある方は、ぜひ自分のキャリアの一歩として、資格取得を目指してみてください。

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