スカウアーテスト|股関節内病変の評価方法を解説

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スカウアーテスト(Scour test)はクアドラントテスト(Quadrant test)とも呼ばれる整形外科的検査で、股関節に長軸方向の圧迫(軸圧)を加えた状態で、股関節を内転・内旋から外転・外旋へと弧を描くように動かし、関節内で生じる疼痛や引っかかり、軋轢音の有無を確認します。

主に以下のような股関節内病変のスクリーニングに用いられます。

疾患名 概要
股関節唇損傷(関節唇損傷) 寛骨臼の縁を覆う線維軟骨(関節唇)の損傷。荷重や回旋動作で鼠径部痛・引っかかり感が生じる。
FAI(大腿骨寛骨臼インピンジメント) 大腿骨頭頸部と寛骨臼縁の形態的な衝突。屈曲・内旋位で鼠径部痛が誘発され、関節唇損傷の原因にもなる。
変形性股関節症 関節軟骨の摩耗と骨の変形が進行する疾患。荷重時痛や可動域制限を伴う。
関節軟骨損傷・離断性骨軟骨炎 関節面の軟骨(および軟骨下骨)の損傷。圧迫を加えた回旋動作でクリック音や疼痛が出やすい。

スカウアーテストの実施手順

  1. 患者は背臥位となり、検査側の股関節・膝関節を約90°屈曲させる。
  2. 検者は片手で膝を、もう一方の手で下腿遠位を把持する。
  3. 大腿骨長軸方向に軸圧(圧迫)を加える。
  4. 圧迫を維持したまま、内転+内旋 ⇄ 外転+外旋を組み合わせ、弧を描くように股関節を動かす。
  5. 可動域全体で疼痛・引っかかり・軋轢音の有無を確認する。

実施時の注意点

  • 疼痛を誘発する検査のため、軸圧は愛護的に加減しながら行う。
  • 急性期で強い疼痛がある症例や、著明な可動域制限がある場合は慎重に実施する。
  • 単独の陽性所見のみで診断せず、問診・他検査・画像所見と併せて判断する。
  • 左右差を比較するため、健側との対比を意識して評価する。

陽性所見と判定基準

検査中に股関節内で以下のような所見が誘発された場合を陽性と判定します。

陽性の場合、股関節唇損傷やFAI、変形性股関節症など関節内の病変が示唆されます。

陽性所見 内容
疼痛股関節内(鼠径部深部)の痛みが誘発される
引っかかり動作の途中で引っかかる感覚が生じる
クリック・軋轢音関節内でクリック音や軋轢音を触知・聴取する
動きの不整弧を描く動きの途中でスムーズさが失われる

ただし、スカウアーテストは感度が比較的高い一方で特異度は低いとされ、単独では確定診断に至りません。

他の徒手検査(FADIRテストなど)や画像所見と組み合わせて総合的に評価することが重要です。

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スカウアーテスト

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