エデンテスト(Eden test)|実施手順・注意点・陽性基準

エデンテスト(Eden test)|実施手順・注意点・陽性基準 イメージ

エデンテスト(Eden test)は、胸郭出口症候群のうち「肋鎖症候群」を評価するための整形外科的テストです。エデンテストは「肋鎖テスト」「コストクラビキュラー(costoclavicular)テスト」「軍隊姿勢(military brace)テスト」とも呼ばれます。

胸を張って両肩を後ろ下方へ引くことで、意図的に鎖骨と第1肋骨の間隙を狭め、その部位を通る鎖骨下動脈・腕神経叢が圧迫されるかどうかを調べます。

胸郭出口症候群は圧迫される部位によっていくつかのタイプに分けられますが、エデンテストはそのうち肋鎖間隙での圧迫(肋鎖症候群)を主な対象としています。

胸郭出口症候群とは?

胸郭出口症候群は、頸部から上肢へ向かう腕神経叢や鎖骨下動静脈が、斜角筋間・肋鎖間隙・小胸筋下といった狭い部位で圧迫・牽引されることで、上肢のしびれ・痛み・だるさ・冷感などを生じる病態の総称です。なで肩の女性や、腕を挙上する作業・重い荷物を持つ動作の多い人に生じやすいとされます。圧迫される組織によって神経性・動脈性・静脈性に分けられます。

エデンテストの実施手順

橈骨動脈の拍動を触知しながら、次の手順で行います。

  1. 患者は座位をとり、両上肢を体側に自然に下垂させます。
  2. 検者は手首の橈骨動脈を触知し、拍動の強さを確認します。
  3. 患者に「胸を張り、両肩を後ろ下方へ引く(気をつけの姿勢)」よう指示します。
  4. その肢位を保持したまま、橈骨動脈の拍動の変化と上肢の症状の誘発を観察します。
  5. 反対側でも同様に行い、左右差を比較します。

胸を張ると第1肋骨が前方へ、肩を後ろへ引くと鎖骨が後方へ移動し、両者の間隙が狭くなることで圧迫が生じやすくなります。

実施時の注意点

  • 必ず左右を比較する。健側の正常な拍動を把握したうえで判定する。
  • 肩甲骨が前傾した「巻き肩」を避け、しっかり胸を張った姿勢をとらせる。
  • 拍動が弱まる肢位や、症状が誘発される肢位を記録しておく。
  • 肩前面痛など、他の原因による症状との鑑別に注意する。

陽性所見の判定基準

次のいずれかがみられた場合を陽性とし、肋鎖間隙での圧迫を示唆します。

  • 橈骨動脈の拍動が減弱、または消失する(鎖骨下動脈の圧迫を示唆)
  • 上肢の疼痛・しびれ・知覚障害などの症状が誘発される(腕神経叢の圧迫を示唆)

報告されている診断精度は、感度が約84〜92%と比較的高く、特異度は約52%とされています。

ただし精度に関する報告は限られているため、他のテストや症状と併せて総合的に判断することが大切です。

印刷して活用しよう

エデンテストを含めた胸郭出口症候群の徒手検査の手順・陽性基準・注意点を1枚にまとめたPDF資料を用意しました。臨床現場での確認用や学習用に、印刷してご活用ください。

エデンテスト

胸郭出口症候群 徒手検査まとめ

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