採血スピッツの順番|真空管採血・シリンジ採血別の採取順序と色・添加剤
複数のスピッツに採血するとき、採取する順番が決まっています。
順番を誤ると、添加剤が次の採血管に持ち込まれたり、血液が固まったりして、検査結果に影響することがあります。
採取順序は、真空管採血とシリンジ採血で異なります。
それぞれの順序と、順番が変わる理由、色と添加剤の対応を整理します。

真空管採血の採取順序
真空管採血(ホルダー法)では、針を刺したままスピッツを差し替えていきます。次のような順序が基本です。
シリンジ採血の採取順序
シリンジ(注射器)で採血し、後からスピッツに分注する場合は、次の順序になります。
なぜ真空管とシリンジで順番が変わるのか
凝固(黒)は血液と抗凝固剤の割合が9:1と厳密で、量が足りないと検査値がずれてしまいます。
1本目は針や角度が安定する前に吸引が始まり、規定量まで入りきらないことがあります。
シリンジに引いた血液は時間とともに固まり始め、最初と最後の血液の区別がつきません。
固まってしまうと、抗凝固剤入りのスピッツが正しく使えなくなります。
スピッツの色と添加剤の対応
| 色(目安) | 添加剤 | 働き | 主な検査 |
|---|---|---|---|
| 黒 | クエン酸ナトリウム | カルシウムと結合し凝固を抑える | 凝固(PT・APTT・フィブリノゲン) |
| 赤 | 凝固促進剤/分離剤 | 血液を固めて血清を得る | 生化学、血清、免疫・感染症 |
| 緑 | ヘパリン | トロンビンを阻害し凝固を抑える | 血漿生化学、染色体、アンモニア |
| 紫 | EDTA | カルシウムと結合し凝固を抑える | 血算、HbA1c、血液型 |
| 灰 | フッ化ナトリウム | 解糖を阻害し血糖の低下を防ぐ | 血糖、糖負荷試験 |
使用しているスピッツやキャップの色はメーカー・施設によって異なるため、自施設のスピッツと添加剤の対応を必ず確認してください。
採血時に共通する注意点
- 転倒混和するスピッツ:添加剤入りのスピッツ(黒・緑・紫・灰)は、採血後すぐに静かに5〜10回転倒混和し、血液と添加剤を均一に混ぜる。
- 振らないスピッツ:すべてのスピッツを強く振らない。泡立てると溶血し、カリウムなどが偽高値になる。
- 規定量を守るスピッツ:凝固(黒)は血液と添加剤の比率が重要なため、規定量を厳守する。過不足があると再検になる。
印刷して活用しよう
真空管採血とシリンジ採血の採取順序を並べると、違いが一目で分かります。
下の一覧表を1枚にまとめた資料を用意しました。採血車やナースステーション、実習用のメモとして印刷してご活用ください。
採血スピッツの採取順序
真空管採血とシリンジ採血それぞれの採取順序を、スピッツの色・添加剤・主な検査とあわせて1枚にまとめた資料です。採血時の注意点も掲載しています。