トンプソンテスト|アキレス腱断裂を見分けるスクリーニング手順と陽性基準
トンプソンテスト(Thompson test)は、シモンズ・スクイーズテスト(Simmonds squeeze test)とも呼ばれる、アキレス腱の連続性を確認するための徒手検査です。
腹臥位の患者の下腿後面を握ったときに、足関節が底屈するかどうかを観察します。
正常であれば、下腿三頭筋を圧迫することでアキレス腱が引かれ、足関節が底屈します。アキレス腱が断裂していると腱を介した力の伝達が失われ、握っても底屈が起こりません。特別な器具を必要とせず、短時間で実施できるのが大きな利点です。
検査の目的と適応
この検査の主な目的は、アキレス腱断裂の有無をスクリーニングすることです。次のような場面で適応となります。
- ダッシュやジャンプの着地時に「ふくらはぎを蹴られた」感覚があった
- 受傷時に「ブチッ」という断裂音を自覚した
- つま先立ちができない、歩行時に蹴り出しが弱い
- アキレス腱部の陥凹(へこみ)や腫れ・皮下出血がある
実施手順
- 患者を腹臥位にし、両足首を検査台の端から出して足関節を脱力させる
- 検者は下腿後面(腓腹筋の最も膨隆した部分)を手でしっかり握る(圧迫する)
- 握った際に足関節が底屈(つま先が下がる動き)するかを観察する
- 必ず健側でも同じ操作を行い、左右差を比較する

実施時の注意点
トンプソンテストは簡便で信頼性の高い検査ですが、いくつかの落とし穴があります。
誤った判定を避けるために、以下の点に注意しましょう。
- 部分断裂では底屈がわずかに残り、偽陰性(見逃し)となることがある
- 長母趾屈筋や後脛骨筋などの代償によって底屈が生じる場合がある
- 疼痛や腫脹が強いと十分に把持できず、判定が不正確になりやすい
- 必ず健側と比較し、左右差を評価する
- 陽性が疑われる場合は、超音波やMRIなどの画像検査で確定診断を行う
陽性・陰性の判定基準
| 結果 | ふくらはぎ把持時の反応 | 解釈 |
|---|---|---|
| 陰性(正常) | 足関節が底屈する | アキレス腱の連続性は保たれている |
| 陽性(異常) | 足関節が底屈しない | アキレス腱断裂を強く示唆する |
印刷して活用しよう
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アキレス腱断裂の診断テスト
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