鍼灸師の残業時間は?業態別・院種別の労働時間と残業を減らす方法

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「鍼灸師は残業が多い」と働いて感じる方は多いのではないでしょうか?実際に鍼灸師として働き始めてみると、施術後のカルテ記入や片付け、勉強会への参加など、診療時間外の業務に追われるケースは少なくありません。

しかし、鍼灸師の残業時間は業態や院の種類によって大きく異なります。

この記事では、鍼灸師の残業の平均的な実態を公的データから紹介し、業態別の残業傾向や残業代のルール、そして残業を減らすための具体的な工夫や転職のポイントまで詳しく解説します。

今の働き方を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。

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鍼灸師の平均残業時間

時間を表すサイコロのイメージ

鍼灸師の残業がどのくらいなのか、まずは公的なデータから全体像を把握しましょう。厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、鍼灸師は「はり師,きゅう師,柔道整復師」として一括りに集計されています。ここでは同調査のデータをもとに、鍼灸師の残業時間の目安を紹介します。

厚労省データの平均残業時間

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、はり師・きゅう師・柔道整復師の超過実労働時間数(残業時間)は月9時間です。所定内実労働時間数は月170時間で、合計すると月179時間程度の労働時間となっています。

全産業の平均残業時間が月13.8時間であることと比較すると、統計上は全産業平均よりもやや少ない水準です。ただし、このデータには柔道整復師も含まれているため、鍼灸師単独の数値ではない点に注意が必要です。

鍼灸師の労働時間データ(令和5年)

9時間/月
平均残業時間
13.8時間/月
全産業平均
170時間/月
所定内労働時間

また、残業時間の統計はあくまで「申告ベース」であり、実際にはサービス残業として計上されていない時間が含まれている可能性もあります。

特に小規模な鍼灸院では、タイムカードでの勤怠管理が徹底されていないケースもあるため、実態はデータよりも長い可能性があります。

参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」

業態別の残業時間ランキング

鍼灸師の残業時間は、働く業態によって大きく異なります。一般的な傾向として、残業が多い順に並べると以下のようになります。

業態別 鍼灸師の残業時間の目安(月平均)

05時間10時間15時間20時間
整骨院併設
15時間
鍼灸専門院
10時間
美容鍼灸院
8時間
訪問鍼灸
7時間
介護施設
5時間

整骨院併設の鍼灸院は、鍼灸の施術に加えて接骨院の業務も兼務するケースが多く、残業が長くなりやすい傾向があります。一方、介護施設で機能訓練指導員として働く場合は、施設全体の勤務時間に合わせた運営がされるため残業が少ない傾向にあります。

訪問鍼灸は移動時間を含めた業務設計がされていることが多いものの、カルテ記入やレセプト業務が夕方以降にずれ込むケースもあるため、院によって差があるのが実情です。

鍼灸師が残業になりやすい理由

頭を抱えて悩む鍼灸師の男性

鍼灸師の残業にはいくつかの共通した原因があります。業態を問わず発生しやすい要因を知ることで、対処の糸口が見つかるかもしれません。ここでは、鍼灸師が残業になりやすい主な理由を5つ紹介します。

鍼灸師の残業が多くなりやすい主な原因

1

患者さんの延長対応

施術時間の延長や問診の長引きで、後続の予約がずれ込みやすい

2

カルテ・レセプト業務

施術後の記録やレセプト作成が営業時間後にずれ込みやすい

3

清掃・準備・人員不足

少人数運営で院内業務を分担できず、閉院後に作業が残りやすい

患者さんの延長対応

鍼灸師の残業理由として最も多いのが、患者さんへの施術時間の延長です。予約制であっても、当日の体調や症状の変化に応じて施術時間が長引くことがあります。特に初診の患者さんは問診に時間がかかるため、後続の予約がずれ込み、結果として終業時間を超えてしまうケースが多いです。

また、施術後に患者さんからセルフケアの相談やお悩みの共有があった場合、丁寧に対応しようとすると予定外の時間がかかります。患者さんとの信頼関係を大切にしたいからこそ、断りにくいのが鍼灸師の悩みどころです。

患者さんの延長対応が発生する主な理由

1

初診の問診に時間がかかる

初診患者さんは症状の経緯・生活習慣・既往歴など確認事項が多く、問診だけで予定を超えることがある

2

当日の体調・症状の変化への対応

予約時と当日で症状が変化していると施術内容を調整する必要があり、施術時間が延びやすい

3

施術後のセルフケア相談

施術が終わった後に自宅でのケア方法日常生活の悩みを相談されると、断りにくく時間が延びる

4

後続の予約へのずれ込み

1件の延長が次の患者さんの開始時刻を押し上げ、連鎖的に終業時間を超えてしまう

施術後のカルテ記入

施術後のカルテ記入も、残業の大きな原因の一つです。一人の患者さんにつき、症状の経過・施術内容・次回の方針などを記録する必要があります。施術が連続する日は、カルテの記入が営業時間後にまとめて行われることも珍しくありません。

特に保険施術を行う鍼灸院では、レセプト(療養費支給申請書)の作成も加わります。月末のレセプト業務は数時間の残業が発生しやすい業務の一つです。書類の不備があれば差し戻しになるため、慎重な作業が求められます。

勉強会・研修

鍼灸師は資格取得後も継続的な学びが求められる職種です。院内での勉強会や外部セミナーへの参加が勤務時間外に設定されていることがあります。院によっては参加が半ば義務づけられているにもかかわらず、残業代が支給されないケースも見られます。

新しい技術や治療法を学ぶこと自体はスキルアップにつながりますが、勤務時間内に学びの時間を確保できるかどうかは、職場環境によって大きく異なります。

残業代が発生するかどうかの判断基準

残業代が発生する

労働時間と認められる条件

  • 参加が業務上義務付けられている
  • 欠席・遅刻すると上長から注意を受ける
  • 参加者が事前に指定されている
  • 業務と直接関連する内容である
残業代が発生しない

労働時間と認められない条件

  • 参加が完全に任意である
  • 欠席しても一切不利益がない
  • 業務との直接的な関連性がない
  • 労働者が自発的に望んで参加している

厚生労働省ガイドライン・最高裁判例(平成12年3月9日)

「参加することが業務上義務付けられている研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に必要な学習等を行っていた時間は労働時間に当たる」とされています。就業規則に「勉強会は労働時間に含まない」と定められていても、実態として義務付けられている場合は残業代を請求できます

清掃・準備

営業終了後のベッドメイキング、タオルの洗濯、院内の清掃や消毒、翌日の予約確認と準備など、施術以外の業務も鍼灸師の仕事に含まれます。これらの作業は施術の合間に終わらない場合、営業時間後に行う必要があり残業の原因になります

特に少人数で運営している院では、一人あたりの負担が大きくなりやすく、閉院後の30分〜1時間が日常的な残業になっていることもあります。

人員不足

鍼灸院は少人数で運営されていることが多く、スタッフの一人が休むと残りのメンバーに業務が集中します。急な欠員や退職者が出た場合、代わりの人材がすぐには見つからないため、残ったスタッフが長時間労働を強いられるケースがあります。

また、施術者が院長一人だけの個人院では、「残業」という概念が曖昧になり、長時間労働が常態化しやすい傾向もあります。

残業が慢性的に続いているなら
  • 月の残業が20時間を超えている場合は職場環境を見直すサイン
  • 残業代が支払われていない場合は労働基準監督署に相談できる
  • 改善が見込めないなら転職を検討するのも選択肢
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業態別・院種別の残業傾向

施術室で高齢患者さんに対応する鍼灸師の男女

鍼灸師が働く職場はさまざまで、業態によって残業の量や質が異なります。ここでは代表的な5つの業態について、残業の傾向を詳しく解説します。転職や就職先を選ぶ際の参考にしてください。

業態別 残業傾向の比較

残業の少なさ 定時退勤 休日の取りやすさ 事務負担
鍼灸専門院
整骨院併設
訪問鍼灸
美容鍼灸院
介護施設

鍼灸専門院

鍼灸のみを専門に行う院は、比較的予約管理がしやすく、残業が発生しにくい傾向にあります。施術メニューが限られているため、一人あたりの施術時間が安定しやすいのが理由です。

ただし、自費メニュー中心の鍼灸専門院は夜間の予約枠を設けていることが多く、営業時間が20時〜21時まで延びるケースもあります。営業時間自体が長い場合、残業は少なくても拘束時間が長くなりやすい点には注意が必要です。

整骨院併設の鍼灸院

整骨院に併設された鍼灸院は、鍼灸師が最も多く勤務する業態の一つです。しかし、鍼灸業務だけでなく、受付対応や整骨院の補助業務を兼務することが多いため、残業が発生しやすい環境です。

特に患者数が多い院では、施術の合間にカルテを書く時間がなく、閉院後にまとめて記入するのが日常になっているケースも見られます。また、昼休みに勉強会が入ることも珍しくありません。

訪問鍼灸

訪問鍼灸は患者さんの自宅や施設を回る業務形態のため、移動時間が勤務時間に含まれます。1日の訪問件数は通常4〜6件程度で、スケジュール管理がしやすい点がメリットです。

一方で、訪問後のカルテ記入やレセプト業務は事務所に戻ってから行うため、訪問が遅くなると事務作業が残業に発展します。同意書の管理や医師への報告書作成など、訪問鍼灸特有の事務負担も残業の原因になりやすいです。

美容鍼灸院

美容鍼灸に特化した院は、施術時間が60〜90分と比較的長めに設定されている反面、完全予約制で運営されている院が多いため、急な残業は発生しにくい傾向にあります。

ただし、施術後のカウンセリングや物販の対応が長引くケースがあります。また、SNSの投稿や写真撮影といった集客に関わる業務が業務時間外に行われることもあり、「見えない残業」が発生しやすい業態ともいえます。

介護施設

介護施設で機能訓練指導員として働く鍼灸師は、施設の運営スケジュールに合わせた勤務となるため、残業が最も少ない業態の一つです。利用者さんの送迎時間に合わせて業務が終了するため、定時退勤しやすい環境です。

一方で、個別機能訓練計画書の作成やカンファレンスへの参加など、施設特有の書類業務が発生します。ただし、これらは基本的に勤務時間内に行うことが想定されているため、計画的に進めれば残業にはなりにくいです。

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残業代は支給される?

給与明細書の書類

鍼灸師の残業が発生した場合、残業代が適切に支払われているかは重要な問題です。ここでは、残業代に関する基本的なルールと、注意が必要なケースを解説します。

普通の職場であれば残業代は支給されます。労働基準法では、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて働いた場合、使用者は25%以上の割増賃金を支払う義務があります。これは鍼灸院であっても例外ではなく、残業代を支払わないことは労働基準法違反です。

あなたの残業代は適切?判断フロー

確認1
1日8時間・週40時間を超えて働いているか?
確認2
雇用契約書に「固定残業代」の記載はあるか?
記載あり 固定残業時間を超えた分は
追加で残業代が発生する
記載なし 超過分すべてに25%以上の
割増賃金が必要
結論
残業代が不足している場合は労働基準監督署に相談

参考:厚生労働省「労働基準法における労働時間等について」

固定残業代が含まれている場合

固定残業代(みなし残業代)制度を採用している院では、あらかじめ一定の残業時間分の手当が給与に含まれています。例えば「月20時間分の固定残業代を含む」と記載されている場合、20時間までの残業に対する追加支給はありません。

ただし、固定残業代には以下のルールがあります。

  • 固定残業代の金額と対応する時間数が雇用契約書に明記されていること
  • 基本給と固定残業代が明確に分けて表示されていること
  • 固定残業時間を超えた分は追加で残業代が発生すること

これらが守られていない場合、違法な運用である可能性があります。求人票に「固定残業代を含む」とだけ書かれていて、時間数や金額が不明な場合は注意が必要です。

みなし残業とされるケース

一部の鍼灸院では、「鍼灸師は専門職だから裁量労働制が適用される」として残業代が支払われないケースがありますが、これは誤りです。裁量労働制が適用されるのは研究職やデザイナーなど限られた職種であり、鍼灸師は該当しません。

また、院長から「うちは月給制だから残業代は出ない」と説明される場合もありますが、月給制であっても法定労働時間を超えた分の割増賃金は発生します。

残業代が適切に支給されていないと感じたら、労働基準監督署に相談することをおすすめします。

よくある誤解と正しい知識

「鍼灸師は専門職だから裁量労働制が適用される」

正しい知識

裁量労働制の対象職種は労働基準法で厳格に20業務が限定列挙されており、鍼灸師は含まれていません。適用できない職種に適用するのは法律違反です。

「月給制だから残業代は出ない」

正しい知識

月給制・年俸制に関わらず、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた分は割増賃金の支払い義務があります(労働基準法第37条)。給与形態は残業代の発生に影響しません。

裁量労働制(専門業務型)の対象20業務

鍼灸師はいずれにも該当しない

  • 新商品・新技術の研究開発
  • 情報処理システムの設計
  • 新聞・放送番組の取材・編集
  • ファッションデザイナー
  • プロデューサー・ディレクター
  • コピーライター
  • システムコンサルタント
  • インテリアコーディネーター
  • ゲームソフト作成
  • 証券アナリスト
  • 大学教授・研究者
  • 公認会計士・弁護士
  • 建築士・不動産鑑定士
  • 弁理士・税理士
  • 中小企業診断士
  • M&A調査・分析・助言 等

残業代が適切に支払われていないと感じたら、労働基準監督署(最寄りの労働局)または総合労働相談コーナー(全国379か所)に相談できます。相談は無料・匿名で対応しています。

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残業を減らすために自分でできる工夫

電話しながらパソコンを操作する鍼灸師の男性

残業の原因を知ったうえで、自分の努力で改善できる部分もあります。ここでは、明日からでも取り組める3つの工夫を紹介します。

残業を減らす3つの工夫

1
カルテのテンプレート化

頻出パターンを定型化し、記入時間を短縮する

2
予約間隔の調整

5〜10分のバッファで遅延の連鎖を防ぐ

3
業務効率化ツール

予約管理アプリや電子カルテで手作業を削減

時短カルテのテンプレート化

カルテ記入にかかる時間を短縮するには、テンプレートの活用が効果的です。頻出する症状や施術パターンをあらかじめテンプレート化しておくことで、記入時間を大幅に削減できます。

具体的には、以下のような工夫が有効です。

  • 症状別のカルテテンプレートを作成する
  • よく使う表現を定型文としてまとめる
  • 紙カルテの場合はスタンプやシールを活用する
  • 電子カルテの場合はコピー機能やマクロを活用する

カルテの記入は施術直後に行うのが最も効率的です。次の患者さんが来るまでの5分間に要点だけ記入し、詳細は後で補足する方法もおすすめです。

予約間隔の調整提案

患者さんの予約間隔に余裕を持たせることで、施術の遅れが連鎖するのを防げます。院長やマネージャーに対して、予約の間に5〜10分のバッファを設ける提案をしてみましょう。

予約間隔を空けることで生まれるメリットは、残業の削減だけではありません。カルテ記入やベッドの準備、トイレ休憩の時間が確保され、施術の質も向上します。「残業を減らすため」ではなく「患者さんの満足度を上げるため」という視点で提案すると受け入れられやすいです。

業務効率化ツールの活用

予約管理や会計処理にデジタルツールを導入することで、手作業にかかっていた時間を短縮できます。最近は鍼灸院向けの予約管理システムや電子カルテも普及しています。

  • 予約管理アプリ(LINEの予約機能・リザービアなど)で予約対応を自動化
  • 電子カルテでカルテ記入を効率化
  • レセプトソフトで請求業務を効率化
  • キャッシュレス決済で会計時間を短縮
ツール名 種別 主な機能 料金目安
リピクル 予約 カルテ 予約管理・電子カルテ・問診票・会計・顧客分析・口コミ管理をオールインワンで管理 要問い合わせ
カルッテ カルテ 予約 電子カルテの記入・患者へのシェア機能。ホットペッパービューティーとの予約連携でダブルブッキング防止。5,000院以上に導入 要問い合わせ
しんきゅう予約 予約 鍼灸院専用の予約管理システム。口コミサイト「しんきゅうコンパス」から直接予約受付。お礼・フォローメールの自動送信 無料〜月額11,000円
リザービア 予約 整骨院・鍼灸院を含む全国5,000店舗以上に導入。LINE連携・Googleで予約・ホットペッパービューティー予約の一元管理 要問い合わせ
スリーズプロ 予約 カルテ 整骨院・鍼灸院のオーナー監修で開発。予約管理・問診票・カルテ記入・会計業務・店舗マネジメントをクラウドで一元管理 要問い合わせ
三四郎くん レセコン 1万件以上の施術所に導入された整骨院・鍼灸院向けレセプトソフト。保険請求・施術録作成・領収証印刷に対応。全国11営業所でサポート 要問い合わせ

※料金は導入規模・プランにより異なります。各公式サイトでご確認ください。

院の方針でツールの導入が難しい場合でも、自分の業務の中で効率化できるポイントがないか見直してみることが大切です。

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残業の多い職場から抜け出して転職する方法

転職の文字と虫眼鏡

自分の工夫だけでは改善が難しい場合、転職を視野に入れることも選択肢の一つです。残業の少ない職場を見つけるためのポイントを紹介します。

残業の少ない職場への転職3ステップ

1
求人情報の見極め

残業時間・固定残業代・スタッフ数を確認する

2
職場見学で確認

退勤時間帯に見学し、スタッフの雰囲気を観察

3
エージェントに相談

内部情報を持つ専門エージェントを活用する

求人情報の見極め方

求人票に記載されている情報だけでは、実際の残業時間はわかりません。以下のポイントを確認することで、残業の少ない職場を見極めやすくなります。

  • 「残業ほぼなし」ではなく具体的な月平均残業時間が記載されているか
  • 固定残業代の時間数と金額が明示されているか
  • 「アットホームな職場」「やりがいのある仕事」など曖昧な表現ばかりでないか
  • 年間休日数が明記されているか
  • スタッフ数と1日の患者数のバランスが取れているか

求人票の「残業ほぼなし」を鵜呑みにせず、面接や見学で実態を確認することが重要です。

見学時に確認するポイント

職場見学は残業の実態を確認する絶好の機会です。以下の点を意識して観察してみましょう。

見学時の残業チェックシート

当てはまる項目が多いほど残業リスクが高い可能性あり

時間帯・退勤の観察

営業終了間際に見学し、スタッフが定時に退勤できているか確認する 残業が当たり前の院では閉院後もスタッフが残っている
平均的な退勤時間」を具体的に質問する 「院による」「ケースバイケース」など曖昧な回答は要注意
昼休みの時間帯に院内の様子を確認する 昼休みに勉強会・ミーティングが組まれていないか

院内環境の観察

カルテが紙か電子かを確認する 紙カルテは閉院後のまとめ書きが発生しやすい
スタッフの表情・会話の様子を観察する 余裕のない表情・会話が少ない職場は業務が逼迫している可能性あり
施術スペースと受付の兼務状況を確認する 鍼灸師が受付も担当している場合は業務負担が増えやすい
予約管理の方法(電話・アプリ・システム)を確認する 電話のみの場合、施術中の対応が負担になりやすい

労働条件の質問

残業代の支払い方法を確認する(みなし残業の有無・時間数) 「固定残業代込み」の場合、何時間分が含まれるか必ず確認
勉強会・研修の頻度と実施時間帯を確認する 業務時間外の参加が義務の場合、残業代が発生するか確認
1日の患者数とスタッフ数を確認する 1人あたりの担当患者数が多すぎると施術時間が圧迫される
有給休暇の取得率・取得しやすさを確認する 「取得できる」と「実際に取得されている」は別の話

ポイント 見学の申し込みは「営業終了1時間前」の時間帯が最も実態を把握しやすい。また、院長ではなく現場スタッフに直接質問できる機会があれば積極的に活用しましょう。

見学中に聞きにくいことは、後から転職エージェントを通じて確認するのも一つの方法です。

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転職エージェントの活用

鍼灸師専門の転職エージェントを利用すると、求人票だけではわからない内部情報を教えてもらえることがあります。残業時間の実態や職場の雰囲気、過去に採用されたスタッフの定着状況など、自分で調べるのが難しい情報を得られるのが大きなメリットです。

エージェントには「残業の少ない職場を希望している」と明確に伝えることで、条件に合った求人を優先的に紹介してもらえます

まとめ

鍼灸師の残業時間は、公的データでは月9時間程度と全産業平均よりやや少ない水準ですが、実態は業態や職場環境によって大きく異なります。

この記事のポイントを振り返ると、以下の通りです。

  • 鍼灸師の残業は患者さんの延長対応やカルテ記入、勉強会が主な原因
  • 整骨院併設の鍼灸院は残業が多く、介護施設は残業が少ない傾向
  • 残業代は労働基準法で保障されており、支払わないことは違法
  • カルテのテンプレート化や予約間隔の調整で自分で改善できる部分もある
  • 改善が難しい場合は転職も有効な選択肢

今の職場で残業が慢性的に続いているなら、まずはカルテの効率化や予約間隔の見直しから始めてみてください。それでも改善しない場合は、鍼灸師向けの転職エージェントに相談して、働き方に合った職場を探すことをおすすめします。

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この記事を書いた人
医療キャリアナビ編集部

医療キャリアナビ編集部

記事の執筆・編集は、医療業界に精通した編集スタッフが担当しています。日々の転職支援業務で得た現場のリアルな情報と、厚生労働省をはじめとする公的機関のデータに基づき、信頼性の高いコンテンツをお届けしています。

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