救急看護師に向いている人とは?仕事内容や大変なところを解説

テレビや映画で描かれる、緊迫した救急医療の現場で冷静に対応する看護師の姿に憧れを抱き、この世界に飛び込んだ方も多いのではないでしょうか?
「救急看護師に向いているのは、どんな性格や特性を持った人なのだろう?」「実際の仕事内容や苦労する点は?」実際に働いたことがないと疑問もたくさんあります。
この記事では救急看護師に向いている人や実際の仕事内容、給与やおすすめの資格、やりがいや大変なところまで詳しく解説していきます!
救急看護師に向いている人

救急で働く看護師には、以下の特性や傾向がある方が向いているといえます。
・緊急時でも冷静に判断し、迅速に行動できる
・変化する状況に臨機応変に対応できる
・チーム医療の中で連携を大切にできる
救急看護師には、緊急事態でも感情に流されず、瞬時に状況を把握し冷静な判断ができる能力が欠かせません。
限られた情報の中で優先順位を見極め、迅速かつ正確に行動できる人が向いています。
また、救急現場は予測不可能な変化の連続です。
次々と訪れる異なる状況に柔軟に対応し、状況に合わせて方針を切り替えられる適応力が求められます。
その能力を培うためには、幅広い知識が土台となるため、継続的に学習していく必要があります。
また、救急医療は究極のチームプレーです。
医師や他の医療スタッフとの密接な連携が必要不可欠であり、コミュニケーションを円滑に行い、チームの一員として協力して患者のケアに取り組める人が適しています。
緊張感のある職場で人命に直接的に関わるため、精神的にタフな人や、気持ちがうまく切り替えられる人も向いています。
救急看護師の仕事内容

救急看護師の仕事では、予測できない状況への対応が日常的に必要です。
患者さんが来院されたときの仕事内容は以下になります。
どのような症状や状態の患者さんがいつ運ばれてくるか分からないため、その場に応じた柔軟な対応が求められます。
患者さんの状態や来院のタイミングによって業務内容が大きく変わるため、計画していた休憩時間が予定通りに取れないこともよくあります。
また、救急外来では患者さんの入れ替わりが頻繁にあるため、スタッフ同士の情報共有と連携が欠かせません。
救急部門は残業が多いというイメージがありますが、実際には病棟よりもスムーズに申し送りや業務の引き継ぎが行われることが多く、比較的定時に帰れることもあります。
救急の忙しさは季節によっても変化します。
特に夏の熱中症シーズンや冬の感染症の流行期、連休明けなどは患者さんが増加する傾向があり、時期によって残業になる割合が異なってきます。
逆に、患者さんの来院が少ない時間帯には、他の部署の応援に行くこともあります!
救急看護師の給与・平均年収

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は508万1700円です。
救急看護師の給与は平均年収450~550万円程度で、一般的な看護師と同等か少し高めの水準であることが多いです。
理由としては、救急部門が多忙な3次救急の病院は大規模な病院が多く、そもそもの給与水準が高めであることが挙げられます。
また、肉体的にも精神的にも負担のかかる職場であるため、一部の病院では特殊業務手当がつく場合があります。職場の特性上、オンコール代などの諸手当が上乗せされる場合もあります。
これについては地域や病院規模によって差があるため、高収入を希望している場合には基本給と諸手当を確認しましょう。
救急看護師におすすめの資格

救急看護師のスキルアップにつながる資格をご紹介いたします。
BLS(一次救命処置)
ALS(二次救命処置)
PALS(小児二次救命処置)
ISLS(脳卒中初期診療)
JNTEC(外傷初期看護)
学会認定自己血輸血看護師
クリティカルケア認定看護師
急性・重症患者看護専門看護師
救急看護の分野では、初心者から熟練者まで、様々なレベルで取得できる資格が豊富にあります。
民間資格から認定・専門看護師の資格まで幅広く、キャリアの早い段階から挑戦できるものも多くあります。
あらゆる診療科の急性期症例に立ち会うことになる救急では、それに対応できる知識が必要になるため「勉強」が欠かせません。
資格取得は知識や技術の向上、仕事に対するモチベーションにつながり、自分自身の成長を実感できる良い機会になります!
救急看護師のやりがいや魅力

人命救助の最前線で活躍できる
救急看護師の最大の魅力は、人命救助の最前線で働くことで得られる充実感です。
目の前で苦しんでいた患者さんが処置によって回復していく様子に立ち会えることは、他の部署では味わえない特別な達成感があります。
特に心肺停止状態から蘇生した患者さんが意識を取り戻す瞬間に立ち会えた時の感動は何物にも代えがたいものです。
処置の結果や患者の変化がすぐに見えるため、介入の効果を即実感できることは救急看護師の魅力と言えるでしょう。
重要なインフラである「救急医療体制を支える役割を担っている」という社会的意義も感じられます。
救急の現場は、「困っている人を助けたい」「社会の役に立ちたい」という思いを直接的に体現できる職場です。
スキルアップにつながる
また、あらゆる診療科の急性期症例に触れることで、自身のスキルアップにつながる点も大きな魅力です。
幅広い知識と技術を習得でき、専門性の高いキャリアを築いていくことができます。
「救命を経験した」というキャリアは、周囲からの評価や自信にもつながり、看護師人生の中で非常に強みとなるでしょう。
チーム医療の醍醐味を味わうことができる
また、様々な専門職が一丸となり、患者さんの命を救う一体感を味わえるのもこの職種ならではと言えるでしょう。
それぞれの専門性を活かしながら一つのゴールに向かって協働する経験は、深い信頼関係と絆を生み出します。
救急看護師の大変なところ

精神的、身体的負担が大きい
一方で、重症患者や死亡例に頻繁に接することによる心理的負担も大きく、精神的ストレスがかかりやすい職場環境にあります。
死と直面する機会が多く、特に若い患者さんを救えなかった際の精神的衝撃は大きいものです。
全力を尽くしても救えなかったケースに対する無力感や自責の念を抱えることも少なくありません。
瞬時の判断が患者の命に関わるプレッシャーは常に付きまといます。
救急の現場は、落ち着いている時間帯から突然の多重外傷患者搬送まで変動が激しい点も特徴的です。
そのため、長時間の緊張状態が続くや立ち仕事による身体的疲労も蓄積しやすいです。
学習量が膨大にある
常に医療知識や技術を学び続ける必要性もあり、継続的な学習が求められます。
特に救急では、あらゆる症例に対応できる広範な知識が求められるため、学習量は膨大です。
プライベートでも勉強をすることにより、「仕事漬けになる」と感じる方も多いかもしれません。
他にも、興奮状態や酩酊状態の患者からの暴言や暴力に対処しなければならないケースや、感染症患者と接触する可能性による感染リスクも考慮しなければなりません。
これらの困難に対しては、職場内でのデブリーフィング(振り返り)の時間を持つことや、プライベートでのリフレッシュ、同僚との信頼関係構築などが有効です。
救急看護師は、これらの困難を乗り越えながら、命を救う喜びという他では得られない深い充実感を得られる職種と言えるでしょう。
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