源泉徴収票はいつもらえる?退職後の交付時期と届かない時の対処法
源泉徴収票がいつもらえるかは所得税法で定められており、在職中か、年の途中で退職したかによって時期が変わります。
さらに大切なのは、自分が「いつまでに」手元に必要なのかです。転職先の年末調整、確定申告、住宅ローンの審査では、必要になる時期も、間に合わなかったときの切り替え方も違います。
この記事では、源泉徴収票の交付時期をケース別に整理したうえで、必要な時期に間に合わないときの対処法、届かないときの確認手順までを解説します。
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源泉徴収票はいつもらえる?

源泉徴収票の交付時期は、大きく3つのケースに分かれます。
交付は勤務先の好意ではなく、所得税法第226条で定められた義務です。期限までに交付しなかった場合や、書面での交付請求を正当な理由なく拒んだ場合は、同法第242条により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります。
| ケース | 法律上の期限 | 起算点 | 実際に届く時期の傾向 | 根拠条文 |
|---|---|---|---|---|
| 在職中(年末調整あり) | その年の翌年1月31日まで | その年の翌年1月1日 | 12月または1月の給与明細と一緒に配られるケースが多い | 所得税法第226条第1項 |
| 年の途中で退職(給与) | 退職の日以後1か月以内 | 退職日 | 最終給与が支給された後 | 所得税法第226条第1項 |
| 退職金を受け取った場合(退職所得) | 退職の日以後1か月以内 | 退職日 | 給与の源泉徴収票とは別の書類として交付される | 所得税法第226条第2項 |
※起算点は退職日。最終給与の支給日ではない
在職中は年末調整の後(12月〜翌年1月)
在職中の方の源泉徴収票は、年末調整で1年間の所得税額が確定してから作られます。法律上の期限は、その年の翌年1月31日までです(所得税法第226条第1項)。
実務では、12月または1月の給与明細と一緒に配られるケースが多くみられます。ただしこれはあくまで運用上の目安で、法律が定めているのは「翌年1月31日まで」という期限です。年末に届かなくても、1月中であれば期限内といえます。
会社によっては紙で配らず、給与明細のWebシステム上で交付する形をとっている場合もあります。
年の途中で退職した場合は退職日から1か月以内
年の途中で退職した場合の期限は、退職の日以後1か月以内です(所得税法第226条第1項)。起算点は退職日であり、最終給与の支給日ではありません。
一方で、源泉徴収票には「その年に支払が確定した給与の総額」を記載するため、最後の給与額が確定してからでないと作成できません。そのため実際には、退職日の直後ではなく、最終給与が支給された後に届くのが一般的です。給与の締め日と支払日が退職日より後にずれ込む会社では、それだけ手元に届く時期も遅くなります。
退職金を受け取った方には、給与所得の源泉徴収票とは別に「退職所得の源泉徴収票」が交付されます。こちらの期限も退職の日以後1か月以内です(同条第2項)。2枚は別の書類なので、片方だけ届いた時点で「全部そろった」と判断しないよう注意してください。
本人が発行を依頼した場合
「頼めばもらえる書類」と思われがちですが、源泉徴収票は本人が依頼しなくても交付される書類です。
そのうえで、本人からの依頼が意味を持つ場面が3つあります。特に押さえておきたいのが電子交付を受けている場合で、書面での交付を請求すれば、勤務先には紙で交付する義務が生じます(同条第4項ただし書)。正当な理由なくこの請求を拒むことも、所得税法第242条の罰則の対象です。
一方で、法律上の期限より前に交付するよう義務づける規定はありません。退職前に前倒しでほしいと伝えても、最終給与が確定していない段階では作成できないため、対応してもらえない場合があります。
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雇用形態・状況別の受け取り方

源泉徴収票は、働き方によって「どこから」「何枚」届くかが変わります。
| 状況 | 交付元 | 交付の時期 | 受け取る枚数 | 年末調整 |
|---|---|---|---|---|
| 正社員・契約社員 1か所勤務 |
勤務先 | 翌年1月31日まで | 1枚 | 勤務先で実施 |
| パート・アルバイト | 勤務先 | 翌年1月31日まで | 1枚 | 勤務先で実施 金額の多少にかかわらず交付される |
| 勤務先を掛け持ち | 勤務先ごと | 翌年1月31日まで | 勤務先の数だけ | 主たる勤務先1か所のみ |
| 公的年金を受け取っている | 日本年金機構 | 翌年1月31日まで 発送は1月上旬から中旬 |
1枚 働いていれば勤務先分と合わせて2枚 |
なし |
正社員・契約社員の場合
1か所の勤務先だけで働いている場合は、その勤務先から1枚交付されます。年末調整もその勤務先で行われるため、年末調整済みの源泉徴収票が届いた時点で、その年の所得税の精算は完了しています。
年の途中で転職した場合は、前の勤務先と現在の勤務先の両方から交付されます。前職分を現職に提出していれば、現職の年末調整で合算されるため、最終的に手元に残るのは合算後の1枚と前職分の1枚です。
パート・アルバイトの場合
パートやアルバイトでも、給与として支払いを受けている限り、金額の多少にかかわらず源泉徴収票は交付されます。年収が少なく所得税が1円も引かれていない場合でも、交付義務そのものは変わりません。
交付義務の例外として所得税法が定めているのは、常時2人以下の家事使用人だけに給与を支払う人(同法第184条)という限られたケースだけです。一般の企業・医療機関・店舗で働いている場合は、この例外には当てはまりません。
扶養の範囲内で働いている方が収入を確認される場面では、この1枚が根拠資料になります。
勤務先を掛け持ちしている場合
複数の勤務先で働いている場合は、勤務先ごとに1枚ずつ交付されます。2か所なら2枚、3か所なら3枚です。
このとき年末調整を受けられるのは1か所だけです。「給与所得者の扶養控除等申告書」は主たる勤務先1か所にしか提出できないと定められており(所得税法第194条)、年末調整もその勤務先で行われます。それ以外の勤務先から受け取る給与は年末調整されないまま残ります。
そのため、年末調整されなかった給与とその他の所得の合計が20万円を超える方は、確定申告が必要です。全部の勤務先の源泉徴収票がそろわないと申告書を作れないため、掛け持ちの方は「最後の1枚」がいつ届くかを早めに確認しておくと安心です。
掛け持ち勤務の確定申告 要否フロー
※給与の年間収入金額が2,000万円を超える場合は、金額にかかわらず確定申告が必要
公的年金を受け取っている場合
老齢年金など公的年金を受け取っている方には、勤務先ではなく日本年金機構から「公的年金等の源泉徴収票」が送られます。交付期限は給与と同じく翌年1月31日までですが(所得税法第226条第3項)、実際の発送はそれより早い1月上旬から中旬です。
令和7年分の場合、はがきの源泉徴収票は令和8年1月8日から15日にかけて順次送付されました。電子送付を希望して登録していた方には、令和8年1月6日から7日にマイナポータルの「お知らせ」に届いています。ねんきんネットでは令和8年1月6日から内容を確認でき、PDFで保存・印刷も可能です。
働きながら年金も受け取っている方は、勤務先からの1枚と日本年金機構からの1枚で、合計2枚を受け取ることになります。
参考:e-Gov法令検索「所得税法」 / 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」 / 日本年金機構「「令和7年分公的年金等の源泉徴収票」の送付について」
源泉徴収票が必要になる場面と必要な時期

源泉徴収票そのものの交付時期より、「使う場面に間に合うか」のほうが気になっている方も多いはずです。ここでは、いつまでに手元にあればよいのかを場面ごとに整理します。
転職先での年末調整
その年に前職の給与を受け取っていて年末まで新しい勤務先に在籍している場合、前職分を含めて転職先で年末調整を行う必要があります。このとき前職の給与額・源泉徴収税額・社会保険料の額を確認する資料になるのが、前職の源泉徴収票です。
国税庁も、この確認ができないときは年末調整を行うことができず、本人が確定申告で精算することになるとしています。つまり前職分が届かないと、年末調整の対象から外れるということです。
提出期限は勤務先が個別に設定しますが、年末調整の事務は11月から12月上旬に集中します。10月中に手元になければ、早めに勤務先へ状況を伝えておくと調整しやすくなります。
確定申告
確定申告の期間は、原則として翌年2月16日から3月15日までです。ただし平成31年4月1日以後、確定申告書に源泉徴収票を添付・提示する必要はなくなりました。
必要なのは、源泉徴収票に書かれた金額を申告書に書き写すことです。そのため「提出用の原本」として手元に置いておく必要はありません。ただし税務署の会場で申告書を作成する場合は、金額を確認するために源泉徴収票の持参が求められます。
収入や在籍の証明
住宅ローンの審査、賃貸契約、保育園の入園申請、扶養の収入確認などで求められる場面です。ここで知っておきたいのは、これらの場面で求められる「収入を証明する書類」は、必ずしも源泉徴収票に限られないという点です。
たとえば住宅金融支援機構の【フラット35】では、所得を証明する書類として「特別徴収税額の通知書、住民税納税通知書、住民税課税証明書等の公的収入証明書」が挙げられており、源泉徴収票については前年分に限り申込みできる場合があると案内されています。源泉徴収票がなくても手続きを進められる可能性があるということです。
証明が必要になる主な場面
※認められる書類は提出先の判断による
どの書類が認められるかは提出先の判断によって変わります。源泉徴収票が間に合わないと分かった時点で、代わりに使える書類を提出先に確認してください。自己判断で代替書類を用意すると、二度手間になることがあります。
参考:国税庁「No.2674 中途就職者の年末調整」 / 国税庁「No.2024 確定申告を忘れたとき」 / 国税庁「〔令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き〕申告書に添付・提示する書類」 / 住宅金融支援機構「【フラット35】融資手続・必要書類」
条件にあった求人を探してもらう必要な時期に間に合わないときの対処法

源泉徴収票が届くのを待つしかない、と考えて手が止まってしまう方は少なくありません。実際には、間に合わなくても手続きを進める方法が場面ごとに用意されています。
転職先の年末調整に間に合わない場合
前職の源泉徴収票が年末調整の締め切りに間に合わないときは、転職先での年末調整をあきらめて、自分で確定申告する形に切り替えます。これは例外的な対応ではなく、国税庁も想定している流れです。
確定申告に切り替える手順
転職先には、締め切りを過ぎてから伝えるのではなく、11月のうちに「前職分が間に合わない見込みです」と一報を入れておくのが望ましい進め方です。年末調整の担当者は12月の給与計算に合わせて作業するため、早めに伝えるほど処理を整理しやすくなります。
年末調整を受けられないと納めすぎになるケースが多く、その場合は確定申告で還付を受けられます。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます。
確定申告に間に合わない場合
対応は「納める税金がある方」と「還付を受ける方」で大きく変わります。
無申告加算税
提出可能
納める税金がある方は、期限を過ぎても期限後申告として提出できます。税務署の調査の事前通知より前に自主的に申告した場合、無申告加算税は納付すべき税金の5パーセントです。さらに、法定申告期限から1か月以内に自主的に申告し、税金を全額納付しているなど一定の要件をすべて満たす場合は、無申告加算税はかかりません。
還付を受ける方は、そもそも3月15日の期限に縛られません。前述のとおり翌年1月1日から5年間提出できるため、源泉徴収票が届いてから落ち着いて手続きできます。
なお、前述のとおり確定申告書に源泉徴収票を添付する必要はありません。そのため給与明細を保管していれば、そこから支払金額や源泉徴収税額を集計して申告書を作成することも可能です。金額が正確に把握できているかどうかがポイントになります。
ローン審査などで急いで必要な場合
審査や契約の日程が決まっていて待てないときは、代わりに使える書類を並行して手配します。
| 書類 | 入手先 | すぐ手に入るか | 対象になる期間 |
|---|---|---|---|
| 給与明細 | 勤務先(所得税法第231条により交付義務がある) | ◯ | 1か月ごと |
| 住民税課税証明書・所得証明書 | お住まいの市区町村(マイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機で取得できる自治体もある) | △ | 1年分 |
| 給与振込通帳の写し | 取引のある金融機関 | ◯ | 振込の記録がある期間 |
※どの書類が認められるかは提出先の判断による
給与明細は、所得税法第231条により勤務先に交付義務がある書類です。源泉徴収票と違って毎月手元に届いているため、最も早く用意できる資料といえます。
住民税課税証明書や所得証明書は、お住まいの市区町村で発行され、マイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機で取得できる自治体もあります。
ただし、どの書類で代用できるかを決めるのは提出先です。「これで代用できます」と断定せず、必ず提出先に可否を確認してから取得してください。
- 間に合わないと分かった時点で、待つのをやめて切り替えの段取りに入りましょう
- 還付を受ける方は5年間申告できるので、あわてて動く必要はありません
- 代替書類は取りに行く前に、提出先で使えるかを聞くのが確実です
参考:国税庁「No.2030 還付申告」 / 国税庁「No.2024 確定申告を忘れたとき」 / 国税庁「No.2674 中途就職者の年末調整」 / e-Gov法令検索「所得税法」 / 地方公共団体情報システム機構「コンビニエンスストア等における証明書等の自動交付【コンビニ交付】 よくある質問(住民の方向け)」
源泉徴収票がもらえないときの対処法

交付期限を過ぎても届かないときは、いきなり税務署に連絡するのではなく、確認する順序があります。国税庁も、届出書を提出する前に確認すべき項目をフローチャートで示しています。
勤務先の担当部署に催促する
まず考えられるのは、勤務先で事務手続きの途中というケースです。国税庁も、この場合はまず自分で勤務先に交付を求めるよう案内しています。
連絡先は人事部・総務部・給与担当など、給与計算を担当している部署です。退職済みの場合も、在籍時の所属部署ではなく給与を扱う部署に連絡するとスムーズに進みます。
このとき大切なのが、やりとりの記録を残しておくことです。後述する税務署への届出では「勤務先に交付を求めたことが分かる書類等」の添付が求められ、国税庁は記録しておくべき内容を具体的に示しています。
- いつ(交付を求めた日時)
- どこで(交付を求めた場所)
- 誰に(相手方の応対者)
- どのような方法か(面接、電話など)
- どのようなやりとりをしたか(相手はどのような回答をしたか)
交付を求める方法は面接・電話・文書のいずれでもよい
交付を求める方法は、直接面接する、電話する、文書を送付するなど、どの方法でもかまいません。メールで依頼すればやりとりがそのまま記録として残るため、後の手続きが楽になります。
Web給与明細に電子交付されていないか確認する
郵送で届かないからといって、交付されていないとは限りません。本人の承諾があれば、源泉徴収票は電磁的方法で提供することが認められています(所得税法第226条第4項)。入社時の書類でまとめて承諾していると、本人の記憶に残っていないことがあります。
電子交付の確認先
すでに電子交付されていた場合、待っていても紙は届きません。
紙の書類が必要な場合は、請求すれば書面で交付してもらえます(同項ただし書)。電子データしか出せないと言われても、これは法律上の請求権です。なお退職後はシステムにログインできなくなる会社もあるため、退職が決まっている方は在職中にダウンロードしておくと確実です。
税務署に源泉徴収票不交付の届出書を提出する
催促しても交付されない場合は、所轄の税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出できます。提出できるのは交付期限が経過した後で、それ以降であればいつでも提出できます。
添付書類は、給与支払明細書が保存されている場合はその写しと、勤務先に交付を求めたことが分かる書類等です。様式は国税庁の申請・届出様式のページから入手できますが、様式は改定されることがあるため、提出前に必ず最新版を確認してください。
届出書の提出を受けた税務署は、勤務先に対して源泉徴収票を交付するよう行政指導を行います。ただし国税庁は、行政指導に法律上の拘束力はなく、相手方の自主的な協力を前提としていると明記しています。届出をすれば必ず発行される仕組みでも、本人に金銭が支払われる手続きでもありません。届出後も、自分で勤務先に交付を求め続けることが求められます。
なお、すでに交付された源泉徴収票の再発行を求める手続きではありません。また請負契約に基づく報酬など、雇用契約に基づく給与でない場合は、そもそも給与所得の源泉徴収票は発行されません。
参考:国税庁「F5-4 源泉徴収票不交付の届出手続」 / e-Gov法令検索「所得税法」
条件にあった求人を探してもらう源泉徴収票をなくした場合の再発行

なくしてしまった場合でも、再発行は可能です。前章の税務署への届出とは手続きが異なるため、分けて考えてください。
発行元に再発行を依頼する
依頼先は、その源泉徴収票を発行した先です。給与の源泉徴収票なら勤務先、公的年金等の源泉徴収票なら日本年金機構になります。退職した会社の分でも、当時の勤務先に依頼します。
再発行の回数や依頼できる期間について、法律上の制限はありません。数年前の分でも、給与の記録が残っていれば対応してもらえる場合があります。
一方で、税務署の「源泉徴収票不交付の届出書」は再発行には使えません。国税庁も、一度交付を受けた源泉徴収票の再発行を求める手続きではないため、自分で勤務先に再発行を依頼するよう案内しています。
日本年金機構の場合は、ねんきんネットからの申請、電話(ねんきん自動音声送付受付サービス)、年金事務所や街角の年金相談センターへの来訪という複数の窓口が用意されています。
再発行にかかる期間の目安
公的年金等の源泉徴収票については、日本年金機構が申請方法ごとの所要日数を公表しています。
同じ再交付でも、申請方法によって手元に届くまでの日数が変わります。急ぐ場合は、年金事務所や街角の年金相談センターの窓口で相談する方法が案内されています。
勤務先の源泉徴収票については、再発行の期限を定めた法律がありません。給与計算を外部に委託している会社では、社内で完結せず委託先への照会が必要になり、その分時間がかかります。使う予定日から逆算して、少なくとも2週間程度の余裕を見て依頼してください。
参考:日本年金機構「「令和7年分公的年金等の源泉徴収票」の送付について」 / 国税庁「F5-4 源泉徴収票不交付の届出手続」
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勤務先が倒産・廃業している場合

勤務先がすでにない場合でも、あきらめる必要はありません。窓口が変わるだけで、進め方は残っています。
会社の現在の状況を確認する
国税庁の法人番号公表サイトで商号・所在地を検索できる。移転しているだけで事業を続けている場合もある。
破産管財人に依頼する
破産手続開始の決定があった場合、財産を管理・処分する権利は裁判所が選任した破産管財人に専属する。連絡先は官報の破産手続開始公告などから確認できる。
所轄の税務署に相談する
連絡がつかない場合は「源泉徴収票不交付の届出書」を提出する。給与明細を保管していればその写しを添える。
会社について破産手続開始の決定があった場合、その財産を管理・処分する権利は、裁判所が選任した破産管財人に専属します(破産法第78条第1項)。そのため源泉徴収票の依頼先も、会社ではなく破産管財人になります。破産管財人は弁護士が務めるのが一般的で、連絡先は官報の破産手続開始公告などから確認できます。
そもそも会社が現在どうなっているのか分からない場合は、国税庁の法人番号公表サイトで商号・所在地を検索できます。移転しているだけで事業を続けているケースもあるため、「連絡がつかない=倒産」と決めつける前に確認してみてください。
破産管財人にも連絡がつかないときは、前章の源泉徴収票不交付の届出書を所轄の税務署に提出します。給与明細を保管していればその写しを添えることで、状況を具体的に伝えられます。
どうしても入手できないまま確定申告の時期を迎えても、給与明細から金額を集計できれば申告書は作成できます。判断に迷う場合は、集めた資料を持って所轄の税務署に相談しましょう。
参考:e-Gov法令検索「破産法」 / 国税庁「国税庁法人番号公表サイト」 / 国税庁「F5-4 源泉徴収票不交付の届出手続」
まとめ
源泉徴収票がいつもらえるかは、在職中なら翌年1月31日まで、年の途中で退職した場合は退職日から1か月以内と、所得税法第226条で定められています。実際に届く時期はこれより早いことも遅いこともありますが、法律上の期限を知っておけば、待つべきか動くべきかを判断できます。
そのうえで大切なのが、必要な時期に間に合わなくても手続きは進められるという点です。転職先の年末調整に間に合わなければ自分で確定申告に切り替えられますし、還付を受ける方は翌年1月1日から5年間申告できます。ローン審査などで急ぐ場合は、給与明細や住民税課税証明書が代わりになるか提出先に確認しましょう。
届かないときは、勤務先への催促、Web給与明細の電子交付の確認、税務署への源泉徴収票不交付の届出書という順に進めます。特に電子交付は見落としが多く、待っていても紙は届かないケースがあるため、早めに確認しておくと安心です。
書類の到着を待つ間も、転職の準備は進められます。手続きの不安が転職そのものの足かせにならないよう、気になることは早めに相談してみてください。


