
ヤコビー線(Jacoby’s line)とは、体表面上でどの部位を結んだ線のことを指すか?
正解は3
ヤコビー線(Jacoby’s line)は、左右の腸骨稜の最も高い部分を結んだ仮想線のことです。
この線は通常、第4腰椎(L4)の棘突起もしくはL4-5つ移管の高さを通るとされており、腰椎穿刺(ルンバール)や硬膜外麻酔を行う際の重要な体表ランドマークとして使われます。
理学療法評価でも胸腰部側屈の可動域測定や体表ランドマークとしても使われていたり、腰椎のレベルを正確に特定するための練習ポイントであったり、コルセット・骨盤ベルトの装着位置を確認する際の目安として使われます。

臨床での注意点
- 個人差:肥満・高齢・筋量低下などで腸骨稜が触れにくいこともある
- 小児・女性:やや高位になる傾向あり(L3–L4付近を通ることも)
- 体位:立位・座位・腹臥位で位置感覚が微妙にずれるため、触診時は再確認が重要