訪問鍼灸の給料はいくらが相場?収入が決まる仕組みと求人の給与の見方
訪問鍼灸の求人を見ていると、月給25万円ほどの求人もあれば「歩合で月収40万円以上」とうたう求人もあり、どれを信じればいいのか迷いませんか?
訪問鍼灸の給料は、はり・きゅうの療養費のルールと、自分が担当できる件数によって大きく変わります。
この記事では、訪問鍼灸の給料の相場と、収入の上限を決める療養費の仕組み、担当件数から月収を試算する方法、求人票で確認したいポイントをまとめます。
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訪問鍼灸の給料の相場

訪問鍼灸の給料の目安は、厚生労働省の統計と、実際の求人の月給の2つから確認できます。 ただし、統計には鍼灸師だけ、訪問鍼灸だけを取り出した数字がないため、それぞれが何を表す数字なのかを押さえておきましょう。
正社員の月給
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」では、鍼灸師は単独の職種区分がなく、あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師・臨床工学技士などと同じ「その他の保健医療従事者」に含まれます。
令和7年の調査で、この区分の一般労働者(男女計・企業規模計)のきまって支給する現金給与額は31万8,600円、残業代などを除いた所定内給与額は29万4,900円でした。
求人の月給では、医療キャリアナビ掲載求人データ(2026年時点)で、鍼灸師が応募できる訪問施術の事業所(求人の分類は「訪問マッサージ」)の正社員求人415件の月給の中央値が28万円です。 下限は16万円、上限は42万5,000円と幅があり、上限側には歩合の見込み額を含めて提示している求人もあります。
統計と求人、結局どっちの数字を見ればいいの?
統計は鍼灸師以外も含む平均、求人は訪問施術に絞った提示額なので、両方をあわせて目安にするのがおすすめです。
年収の目安
賃金構造基本統計調査の数字で計算すると、「その他の保健医療従事者」の年収の目安は約454万円です。 毎月の給与(31万8,600円)の12か月分に、年間賞与その他特別給与額71万8,300円を足した金額で、平均年齢37.6歳・平均勤続年数8.4年の人たちの平均です。
訪問鍼灸は歩合の割合が大きい職場も多く、年収は1か月ごとの施術件数の積み重ねで決まります。 賞与がない、または業績連動の職場もあるため、月給だけで年収を見積もらないようにしましょう。
初任給の目安
同じ調査で、「その他の保健医療従事者」の経験年数0年の所定内給与額は23万9,600円、年間賞与は17万1,400円です。
訪問鍼灸の新人は、先輩との同行から始めて少しずつ担当患者さんを持つのが一般的です。 同行期間は自分の件数がほとんどないため、同行中の給与がいくら保証されるかを面接で聞いておくと安心です。
院内勤務の鍼灸師との差
求人の月給の中央値で比べると、訪問施術の事業所と、鍼灸院・整骨院などの院内勤務の差は大きくありません。
差が出やすいのは月給の額より、歩合の付き方と、移動にかかる時間・費用の扱いです。 院内勤務は来院した患者さんを施術するのに対し、訪問は自分で移動して施術するため、同じ月給でも働き方の負担が変わります。
鍼灸師の求人を探す勤務先を問わない鍼灸師全体の年収や、年代・働き方別の収入は、以下の記事で詳しく紹介しています。
参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和7年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」 / 政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和7年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)、性、経験年数階級別所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
訪問鍼灸の収入を決める療養費の仕組み

医師の同意を受けて健康保険で行う訪問鍼灸の料金は、「療養費」として国が決めています。 事業所の売上はこの療養費の合計なので、療養費のルールが、そのままスタッフの給料の上限を決めているといえます。
現在の料金は、厚生労働省の通知(令和8年6月5日 保発0605第8号)で改定され、令和8年7月1日以降の施術分から適用されているものです。
1術と2術で変わる訪問施術料
はり・きゅうの療養費は、はりかきゅうのどちらか一方だけを行う「1術」と、はりときゅうを両方行う「2術」で料金が分かれます。
訪問の場合は、施術と訪問をまとめた「訪問施術料」を算定し、同じ日に同じ建物で施術した患者さんの人数で5つの区分に分かれます。
| 区分 | 1術 | 2術 |
|---|---|---|
| 訪問施術料1同じ建物で1人 | 3,950円 | 4,120円 |
| 訪問施術料2同じ建物で2人 | 2,800円 | 2,970円 |
| 訪問施術料3同じ建物で3〜9人 | 2,110円 | 2,280円 |
| 訪問施術料4同じ建物で10〜19人 | 1,800円 | 1,970円 |
| 訪問施術料5同じ建物で20人以上 | 1,720円 | 1,890円 |
| 施術料+往療料突発的に訪問した場合 | 3,950円 | 4,120円 |
訪問施術料の1術と2術の差は、どの区分でも1回170円です。 それより料金を大きく左右するのは「同じ建物で何人施術したか」です。 個人宅で1人だけ施術する訪問施術料1は、施設で20人以上施術する訪問施術料5の2倍以上の料金になります。
このほか、電気針・電気温灸器などを使うと電療料1回100円、初回は初検料(1術2,000円・2術2,320円)が加わります。
定期的な訪問ではなく、急に通院できなくなった患者さんの求めで出向いた場合は、施術料(1術1,650円・2術1,820円)に往療料2,300円を加えて算定します。
支給対象が6疾病に限られる
はり・きゅうの療養費の対象は、慢性的な痛みを主な症状とし、医師による適当な治療手段がない病気です。
この6疾病以外の病名でも、慢性的な痛みが主な症状であれば対象になる場合がありますが、支給するかどうかは保険者が個別に判断します。
マッサージの療養費が筋麻痺・関節拘縮などを対象にしているのに比べ、鍼灸は「痛み」が中心の病気に限られるため、訪問で担当できる患者さんの範囲が変わってきます。
医師の同意書が必要になる
保険で訪問鍼灸を行うには、医師の同意書(または同意書に代わる診断書)が必要です。 同意をもらう相手は、原則としてその病気で現に診察を受けている主治の医師で、歯科医師の同意書は認められません。
同意書には有効期間があり、期間を過ぎて施術を続けるには医師の再同意が必要です。 同意書が取れるかどうかで担当できる患者さんの数が決まるため、医師との連携は給料にも直結します。
あん摩・マッサージとの併用の制限
はり・きゅうの訪問施術料は、病気の種類や数、施術した部位の数にかかわらず1日1回しか算定できません。 腰痛症と五十肩の両方を施術しても、料金は1回分です。
あん摩・マッサージとの組み合わせは、次のように扱われます。
- 別々の疾患でそれぞれ医師の同意を受けていれば、鍼灸とマッサージの両方を算定できる
- 同じ病名・同じ症状に対して、鍼灸とマッサージの療養費を重ねて受けることはできない
- はりときゅうを同じ日に行った場合は、1術を2回ではなく「2術」として算定する
同じ建物で何人施術するかで、1回の料金がこんなに変わるんだね!
参考:厚生労働省「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について(令和8年6月5日保発0605第8号)」 / 厚生労働省「はり、きゅう及びあん摩・マッサージの施術に係る療養費の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について(平成24年2月13日事務連絡)」
訪問鍼灸の給与体系

訪問鍼灸の給与体系は、「固定給」「固定給+歩合」「業務委託の完全歩合」「パート・非常勤の時給」の4つに分かれます。 どれを選ぶかで、前述の療養費の売上がどれだけ給料に反映されるかが変わります。
正社員の固定給
固定給は、担当件数にかかわらず毎月決まった額が支払われる給与体系です。 患者さんの入院や施術の中止で件数が減っても、月給が下がらないのが最大の特徴です。
件数を増やしてもすぐには給料に反映されず、昇給は年1回の評価や役職への昇格で上がる形が多くなります。 未経験から訪問鍼灸を始める場合や、収入の見通しを立てやすくしたい場合に向いています。
固定給+歩合
固定給+歩合は、基本給に、施術件数や売上に応じた歩合給が上乗せされる給与体系です。 「月〇件を超えた分から1件〇円」「売上の〇%」など、歩合の付き方は事業所ごとに異なります。
訪問鍼灸では、1回の料金が人数区分や1術・2術で変わるため、歩合が「件数」に付くのか「売上」に付くのかで受け取る額が変わります。 個人宅中心なら売上連動、施設中心なら件数連動の方が有利になりやすいので、自分の担当先と照らして確認しましょう。
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業務委託の完全歩合
業務委託は、事業所と雇用契約ではなく業務委託契約を結び、施術の売上や件数に応じて報酬を受け取る働き方です。 固定給がないため、件数が多い月は収入が大きくなりますが、件数が減ればそのまま報酬も減ります。
雇用ではないため、会社の健康保険・厚生年金には入れず、国民健康保険と国民年金に自分で加入します。 残業代や最低賃金など労働基準法の保護も原則として受けられないため、報酬の額面だけで正社員の月給と比べないようにしましょう。
パート・非常勤の時給
令和7年の賃金構造基本統計調査では、短時間労働者の「その他の保健医療従事者」の1時間あたり所定内給与額は1,568円です(男女計・企業規模計)。 1日の所定内実労働時間は平均6.1時間、月の実労働日数は13.1日でした。
訪問鍼灸のパートは、時給制のほかに「1件いくら」の件数払いで募集されていることもあります。 件数払いは移動時間に給料が発生しない場合があるため、移動を含めた時給に直して比べるのがおすすめです。
安定を取るか、件数で稼ぐか、迷うところだよね。
参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和7年賃金構造基本統計調査 短時間労働者の職種(小分類)別1時間当たり所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
担当件数から月収を試算する

歩合のある訪問鍼灸の月収は、「1回あたりの療養費 × 月の施術件数 × 歩合率」で見当がつきます。 1回あたりの療養費は前述の料金表で決まるので、あとは自分が回れる件数と求人の歩合率を当てはめれば計算できます。
1日に回れる件数の上限
1日に回れる件数は、施術と移動に使える時間を「1件あたりの施術時間+次の訪問先までの移動時間」で割ると計算できます。 個人宅を回る訪問鍼灸では、施術時間より移動時間が件数の上限を決めることが多くなります。
- 8:30〜出勤・訪問の準備
- 9:00〜11:30午前の訪問3件(1件あたり施術25分+移動25分)
- 11:30〜昼休憩
- 12:30〜15:50午後の訪問4件
- 16:00〜帰社・施術記録・医師への報告
施設で同じ日に複数の患者さんを施術すれば移動は減りますが、前述のとおり人数が増えるほど1人あたりの料金は下がります。 施設中心で1日12件回っても、個人宅を7件回った場合と売上はほとんど変わらないこともあります。
1か月の施術件数の目安
1か月の施術件数は、担当患者さんの人数と、1人あたりの訪問頻度のかけ算です。 訪問鍼灸は週1〜3回のペースで定期的に訪問することが多く、担当人数が同じでも頻度によって月の件数は大きく変わります。
| 担当人数 | 週1回月4回 | 週2回月8回 | 週3回月12回 |
|---|---|---|---|
| 10人 | 40件 | 80件 | 120件 |
| 15人 | 60件 | 120件 | 180件上限超え |
| 20人 | 80件 | 160件上限超え | 240件上限超え |
1日7件・月20日勤務なら、月の上限は140件ほどです。 週2回の訪問なら、担当患者さん16〜18人ほどで上限に届く計算になります。
なお、同じ患者さんへの月16回以降の施術は、訪問施術料と電療料が所定料金の50%で算定されます。 週3回のペースまでなら月16回には届かないため、通常の訪問ではほとんど影響しません。
鍼灸師の求人を探す歩合率をかけた月収の試算
ここでは、個人宅を1日7件、月20日回り、毎回2術と電療料を算定した場合の売上をもとに試算します。
この条件で月の売上は59万800円となり、歩合率が10%違うと月収は約5.9万円変わります。 完全歩合の業務委託では、ここから車両費や保険料を自分で払うため、手元に残る額はさらに少なくなります。
固定給+歩合の場合は、「何件目から歩合が付くか」も試算に入れると、より実際の月収に近づきます。
自分の件数と歩合率を当てはめてみると、求人の見え方が変わるよ!
参考:厚生労働省「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の支給について(令和8年6月5日保発0605第8号)」
訪問鍼灸で給料が上がる条件

訪問鍼灸で給料を上げる方法は、「件数を増やす」「対応できる患者さんを広げる」「施術以外の役割を担う」の3つに整理できます。 どれが効くかは給与体系によって異なります。
| 給料が上がる条件 | 固定給 | 固定給+歩合 | 完全歩合 |
|---|---|---|---|
| 担当患者数を増やす | △評価・昇給で | ◎歩合に反映 | ◎報酬に直結 |
| あマ指の資格を併せ持つ | ○資格手当で | ◎件数・単価が増える | ◎件数・単価が増える |
| 同意書・請求業務を担う | ○手当・評価で | ○手当・評価で | △契約内容しだい |
| 管理者・エリア責任者 | ◎役職手当 | ◎役職手当 | -雇用でないため対象外 |
担当患者数を増やす
歩合のある職場では、担当患者さんの数がそのまま収入に直結します。 新しい患者さんは、ケアマネジャーや医療機関、家族からの紹介で増えることが多く、施術の様子や体調の変化をこまめに報告して信頼を積み重ねることが紹介につながります。
令和8年7月からは、金品を渡して患者さんの紹介を受けた施術や、施術所と特別な関係にある施設の入居者への施術は、療養費の支給対象外になることが明確にされました。 紹介料を払う営業で件数を増やすやり方は、収入の安定にもつながりません。
あん摩マッサージ指圧師の資格を併せ持つ
あん摩マッサージ指圧師の免許もあれば、鍼灸の対象にならない筋麻痺・関節拘縮の患者さんにもマッサージで対応できます。 前述のとおり、別々の疾患で同意を受けていれば同じ患者さんに鍼灸とマッサージの両方を行えるため、1人の患者さんから得られる売上と、担当できる人数の両方が増えます。
資格の違いや取得方法、ダブルライセンスの働き方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
同意書の取得や請求業務を担う
鍼灸の同意書には、マッサージと違って訪問の必要性についての医師の判断がなく、通院が難しいかどうかは施術者が判断することになっています。 新しい患者さんの状態を見極め、医師に同意書を依頼し、毎月の療養費を請求する流れを任されると、施術以外の役割として手当や評価の対象になることがあります。
施術件数だけに頼らずに給料を上げられるため、体力面の負担を抑えながら収入を伸ばしたい人にも向いています。
管理者・エリア責任者に就く
事業所の運営を担う管理者や、複数の事業所をまとめるエリア責任者になると、役職手当が付き、固定給の部分が上がるのが一般的です。 受領委任で療養費を扱う施術所の「施術管理者」になるには、一定の実務経験と研修の受講が必要です。
件数を増やす以外にも、給料を上げる道はあるんだね!
参考:厚生労働省「はり、きゅう及びあん摩・マッサージの施術に係る療養費の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について(令和8年7月3日 事務連絡①)」
訪問鍼灸の給料が伸びにくいケース

訪問鍼灸は、療養費の対象が限られ、医師の同意も欠かせないため、本人の努力だけでは件数が増えない場面があります。 特に、訪問マッサージより患者さんを確保するハードルが高い点は、入職前に知っておきたいポイントです。
6疾病に当てはまる患者が集まらない
訪問を必要とする患者さんの中には、痛みより筋力の低下や関節の動かしにくさが主な悩みの人も多く、その場合はマッサージの対象になっても鍼灸の対象にはなりません。 さらに、同じ病気で病院やクリニックの治療を受けている間は、鍼灸の療養費は使えません(診察・検査・同意書の交付を除く)。
整形外科で腰痛の治療を続けている患者さんは、腰痛症で鍼灸の療養費を受けられないため、事業所の紹介ルートが医療機関中心だと件数が伸びにくいことがあります。
同意書の再同意が取れない
同意書の有効期間は、初療日や再同意日が月の15日以前なら5か月後の月末、16日以降なら6か月後の月末までです。 その後も施術を続けるには、医師が施術報告書や直近の診察をもとに再同意をする必要があります。
主治医が再同意をしない場合や、患者さんが受診できない場合は、施術を続けられずに担当が減ります。 担当が少ない時期に再同意が取れないケースが重なると、歩合の割合が大きい職場ほど月収が大きく下がります。
移動時間の長いエリアを担当する
訪問先が広い範囲に散らばっているエリアや、渋滞の多いエリアを担当すると、移動に時間を取られて1日の件数が伸びません。 施術所から片道16kmを超える訪問は、絶対的な理由がない限り療養費が全額認められないため、担当エリアの広さにも上限があります。
業務委託で車両費を自己負担する
業務委託では、車両費・ガソリン代・駐車場代・施術用品などの経費を、報酬の中から自分で払う契約もあります。 国民健康保険・国民年金の保険料も自分で納めるため、報酬の額面が正社員の月給より高くても、手元に残る額は少なくなることがあります。
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契約前に、どの経費を誰が負担するのかを書面で確認しておきましょう。 訪問鍼灸で働くときの体力面・精神面の負担と対策は、以下の記事で詳しく紹介しています。
自分ではどうにもできない理由で件数が減るのはつらいな…
参考:厚生労働省「はり師、きゅう師及びあん摩・マッサージ・指圧師の施術に係る療養費の改定等について」
求人票で給料を確認するときのポイント

訪問鍼灸の求人は、同じ「月給30万円」でも、固定給だけの30万円と、歩合込みの見込み額の30万円では意味がまったく違います。 求人を比べるときは、金額そのものより「その金額がどう決まるか」を読み取りましょう。
| 求人票の表記 | 面接で聞いておきたいこと |
|---|---|
| 月給25万〜45万円 | 固定給の額と、上限に届く件数 |
| 歩合給あり | 1件いくらか、売上の何%か |
| 年収500万円可能 | 1日何件・担当何人の例か |
| 交通費支給 | 訪問の車両費・ガソリン代も出るか |
| 直行直帰OK | 移動時間を勤務時間に含むか |
固定給と歩合の内訳が明記されているか
月給の欄に「基本給」「職務手当」「歩合給」などの内訳が書かれているかを確認します。 「月給25万〜45万円」のように幅だけが書かれている場合は、下限が固定給、上限が歩合込みの見込み額であることが多いため、面接で内訳を聞いておくと安心です。
歩合給は、件数と売上のどちらに付くのか、2術や施設での施術も同じ単価なのかまで確認しておきましょう。
想定年収の前提になっている件数
「年収500万円可能」といった表記は、1日何件・担当何人を前提にした金額かを確認しましょう。 入職から何か月後の実績か、どのくらいの経験年数のスタッフの例かによっても、自分に当てはまるかどうかが変わります。
- 「インセンティブあり」は鍼灸師求人の23%
- 「賞与・ボーナスあり」は鍼灸師求人の62%
- 「車・バイク通勤可」は鍼灸師求人の20%
面接では、スタッフの平均的な1日の訪問件数と、担当が埋まるまでの期間を聞いておくと、入職後の収入をイメージしやすくなります。
移動時間が労働時間に含まれるか
労働時間は、使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、就業規則などの定め方ではなく実態で客観的に決まります。 訪問先から訪問先への移動を勤務時間としてどう扱っているかで、残業代や、時給に直したときの実質的な給料が変わります。
件数払いのパートや業務委託では、移動時間に報酬が発生しない契約もあります。 1日の拘束時間と、そのうち報酬の対象になる時間を確認しておきましょう。
車両・ガソリン代の負担
訪問には社用車・自家用車・バイク・自転車などを使い、車両費の扱いは事業所によって異なります。
- 社用車の貸与か、自家用車の持ち込みか
- 自家用車の場合の車両手当・ガソリン代の支給方法
- 駐車場代の負担
- 事故を起こしたときの保険と自己負担
金額より「何件回った前提か」をまず確認だね!
条件を自分だけで比べるのが難しい場合は、求人票に載っていない歩合の条件まで確認してくれる転職エージェントを使うのも一つの方法です。
参考:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
まとめ
訪問鍼灸の給料は、統計では「その他の保健医療従事者」として月31万8,600円、求人では月給の中央値28万円が目安です。 ただし歩合のある職場では、はり・きゅうの療養費の料金、担当件数、歩合率の3つで収入が決まります。
この記事のポイント
- 訪問施術料は同じ建物の人数で5区分、個人宅が最も高い
- 療養費の対象は神経痛・腰痛症などの6疾病が中心
- 同意書と6か月ごとの再同意が件数を左右する
- 月収は療養費×件数×歩合率で試算できる
- 移動時間と車両費の扱いで手元に残る額が変わる
求人票を見るときは、固定給と歩合の内訳、想定年収の前提となる件数、移動時間と車両費の扱いを確認して、自分の働き方に当てはめて比べてみましょう。


