理学療法士の履歴書で職歴が書ききれないときの対処法|異動や兼務・アルバイトの書き方
病院から老健、訪問リハビリへと配属が変わったり、非常勤を掛け持ちしたりしていると、履歴書の職歴欄はすぐに埋まってしまいます。
理学療法士の履歴書で職歴が書ききれないときは、行数の多い様式を選ぶ・1行にまとめる・詳細を職務経歴書や別紙に回すといった方法で整理できます。
この記事では、職歴を省略してよい範囲、法人内異動や兼務など理学療法士ならではの書き方、職歴の多さを強みとして伝えるコツを紹介します。
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理学療法士の履歴書で職歴が書ききれないときの対処法

職歴欄が足りないときの対処法は6つあります。 行数を増やす方法と、1社あたりの行数を減らす方法を組み合わせると、ほとんどの経歴は収まります。
職歴欄の行数が多い履歴書を選ぶ
まず見直したいのが履歴書の様式です。 ハローワークでも紹介されている厚生労働省の履歴書様式例(A4版)は、学歴・職歴欄が全部で22行あります。
学歴と「以上」などの定型行を除くと、職歴に使えるのは15行ほどです。 入職と退職で2行ずつ使うと、7か所前後の勤務先で埋まる計算になります。
市販の転職者用の履歴書には、職歴欄を広くとり、志望動機欄を小さくした様式もあります。 リハビリ職向けの様式の選び方は、以下の記事で紹介しています。
入職と退職を1行にまとめる
職歴は「入職」と「退職」を別々の行に書くのが基本ですが、ハローワークの記載例には、期間を括弧書きにして1行で書く方法も示されています。
1行にまとめると、勤務先1か所につき1行ずつ減らせます。 ただし、1つの履歴書のなかで2行書きと1行書きを混ぜると読みにくくなります。 まとめるなら、古い勤務先から順にまとめるか、全体を1行書きにそろえるのがおすすめです。
学歴を最終学歴だけにする
学歴は高校卒業から書くのが一般的ですが、職歴欄が足りない場合は、養成校の入学・卒業だけにする方法もあります。 養成校は国家試験の受験資格に直結する学歴なので、省略せずに残しましょう。 大学・専門学校の場合は、学部・学科まで正式名称で書きます。 入学・卒業年を確認したいときは、以下の早見表が便利です。
詳細を職務経歴書に回す
ハローワークでも、職務経歴書は「履歴書では書ききれない具体的なキャリア」をアピールするための書類と紹介されています。 履歴書には勤務先名と入職・退職だけを書き、配属病棟・担当した疾患・役割などの詳細は職務経歴書に回しましょう。
職務経歴書の書式や項目ごとの書き方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
別紙を添付する
1行書きにしても収まらない場合は、職歴だけをまとめた別紙を添付する方法があります。 職務経歴書の提出を求められていない応募先で、とくに使いやすい方法です。 別紙の書き方は、「別紙に職歴を書くときのルール」で詳しく紹介します。
理学療法士の求人を探すパソコンで作成して行数を調整する
パソコンで作成する場合は、学歴・職歴欄の行を追加して、ほかの欄とのバランスを調整できます。 ハローワークの資料でも、手書きかパソコンかは応募先によって異なり、指定がなければどちらでもよいとされています。
行を増やすときは、A4用紙2枚(見開き1枚)に収まる範囲にとどめると、採用担当者が読みやすくなります。
まずは様式と1行書きを見直すだけでも、かなり収まるよ
参考:ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 / ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方 パンフレット(1.履歴書)」
職歴を省略してよい範囲

職歴欄が足りないからといって、勤務先を自由に削ってよいわけではありません。 正職員として勤めた勤務先は原則すべて書き、省略できるのは一部のアルバイトなどに限られます。
| 経歴 | 履歴書 | 書ききれない場合 |
|---|---|---|
| 正職員として勤めた病院・施設 | 書く | 1行書きにする |
| 試用期間中・数か月で退職した勤務先 | 書く | 1行書きにする |
| 資格取得後の非常勤・パート | 書く | 「以下の事業所にて」でまとめる |
| 養成校入学前の一般企業での正社員経験 | 書く | 1行書きにする |
| 単発の応援勤務・短期のスポット勤務 | 任意 | 職務経歴書に回す |
| 学生時代のアルバイト | 通常は書かない | 省略してよい |
省略すると経歴詐称になるケース
正職員として働いた勤務先を書かずに提出すると、経歴詐称と受け取られ、入職後に発覚した場合はトラブルになり得ます。 理学療法士の場合、とくに次のようなケースで食い違いが見つかりやすいです。
- 入職手続きで提出する書類(前職の源泉徴収票など)に前の勤務先の名前がある
- リハビリ職どうしの研修会や学会で、以前の職場を知る人に会う
- 前の職場と同じ法人グループや関連施設に応募している
職歴欄に書けないほど多い場合でも、省略ではなく「1行にまとめる」「別紙に回す」で対応するのが安全です。
短期で退職した事業所の扱い
数か月で辞めた勤務先でも、正職員として雇用されていたなら職歴として書くのが原則です。 試用期間中に退職した場合も、雇用契約を結んでいれば同じ扱いになります。
書かないと、その期間が空白期間に見えてしまい、面接で理由を聞かれやすくなります。 短期で辞めた理由は、履歴書には「一身上の都合により退職」と簡潔に書き、面接で説明できるように準備しておきましょう。
非常勤・アルバイトの扱い
ハローワークの資料では、学業期間中のアルバイトは通常書かないとされています。 一方で、卒業後のアルバイトや、応募先の仕事に関係するアルバイトは、雇用形態を明記したうえで書く方法が示されています。
理学療法士の場合、資格を取ってからの非常勤勤務はリハビリの臨床経験にあたるため、雇用形態を括弧書きにして書いておきましょう。 短期間の単発の応援勤務など、臨床経験として伝える必要が小さいものは、職務経歴書にまとめる方法もあります。
理学療法士以外の職歴の扱い
養成校に入る前に一般企業で働いていた場合も、正社員の職歴は省略せずに書きます。 異業種の経験は、コミュニケーション力や社会人経験として評価されることもあります。
他業種の経歴って、書くと不利にならないかな?
書ききれない場合は、他業種の職歴を1行書きにして、理学療法士としての職歴に行数を多く使うと、応募先に伝えたい経験が目立ちます。
今のあなたの状況は?
参考:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方 パンフレット(1.履歴書)」
理学療法士ならではの書き方に迷う項目

理学療法士の職歴は、同じ法人のなかで病院から老健、訪問リハビリへと配属が変わったり、兼務や掛け持ちで同じ期間に複数の職場があったりします。 こうした経歴は、雇用主が同じか違うかで書き方が変わります。
同一法人内での施設間異動
同じ医療法人・社会福祉法人のなかで施設を移った場合は、退職ではないので「退職」「入職」は書かず、「異動」として1行で書きます。
| 平成29 | 4 | 医療法人○○会 ○○病院 入職(回復期リハビリテーション病棟に配属) |
| 令和2 | 4 | 医療法人○○会 介護老人保健施設○○苑へ異動 |
| 令和5 | 4 | 医療法人○○会 訪問リハビリテーション事業所○○へ異動 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
ハローワークの資料では、「同上」「同社」のような「同〜」という略記はしないように示されています。 「同法人」も同じように避け、異動先の施設名は法人名を含めた正式名称で書きましょう。 行数が足りない場合は、異動の行だけを残して、担当した病棟や業務の内容は職務経歴書に回します。
病棟と訪問リハビリの兼務
同じ法人のなかで、病棟のリハビリを担当しながら訪問リハビリも兼務していた場合は、兼務の開始時期を1行で書きます。 兼務は退職や異動ではないので、終了した場合は「(令和○年○月まで)」と括弧書きで期間を添えます。
兼務の期間が短い場合や、行数に余裕がない場合は、履歴書に書かずに職務経歴書の業務内容で触れるだけでも問題ありません。
複数事業所での非常勤の掛け持ち
雇用主が異なる事業所を掛け持ちしていた場合は、それぞれが別の職歴です。 入職した日付の古い順に書くので、期間が重なっていても順番どおりに並べます。
ハローワークの資料には、複数のアルバイト先を「以下の事業所にて〜に従事」とまとめて書く例も示されています。 行数が足りない場合は、非常勤の勤務先をこの形でまとめると、2〜3行で済みます。
- 理学療法士求人6,409件中、パート・アルバイトは1,790件
- 非常勤の求人は全体の約3割
- 訪問リハビリの求人が1,983件で最多
非常勤の掛け持ちは、複数の職場で同時に経験を積んできた証明にもなります。 期間の重なりが分かるように書いておくと、面接で説明しやすくなります。
リハビリ科の主任・科長などの役職
主任や科長などの役職は、「昇格」「就任」として職歴欄に書けます。 ハローワークの資料でも、異動・昇格・出向などを職歴欄に書く方法が紹介されています。
- リハビリテーション科 主任に昇格
- リハビリテーション部 科長に就任
役職の行は、マネジメント経験を伝えたい応募先ほど残しておきたい行です。 行数が足りない場合は、異動の行を職務経歴書に回し、役職の行を優先して残すのも一つの方法です。
理学療法士の求人を探す養成校の非常勤講師としての経歴
病院に勤めながら養成校の非常勤講師を務めていた場合は、本業と期間が重なる職歴として書けます。 担当科目を括弧書きで添えると、教育経験が伝わりやすくなります。
講師経験は教育担当を任せたい職場にはアピールになるよ!
行数が足りない場合は、免許・資格欄や職務経歴書に「非常勤講師(担当科目)」として書く方法もあります。
参考:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方 パンフレット(1.履歴書)」
別紙に職歴を書くときのルール

別紙は、履歴書の職歴欄の続きとして読まれる書類です。 履歴書と別紙を行き来しても経歴の流れが分かるように書きましょう。
履歴書側への記載方法
履歴書の職歴欄には、書けるところまで古い順に書き、最後の行に「以降の職歴は別紙に記載」と書きます。 「以上」は、別紙の最後の行に書きます。
履歴書側に直近の勤務先を書かずに別紙へ回すと、採用担当者が最新の経歴をすぐに確認できません。 古い職歴を1行書きにまとめて、直近の勤務先はできるだけ履歴書側に入れるのがおすすめです。
別紙の書式と記載項目
別紙は、履歴書と同じA4サイズの白無地の用紙にパソコンで作成すると読みやすくなります。
年月の書き方(和暦か西暦か)や勤務先名の書き方は、履歴書とそろえます。 別紙に配属先や業務内容まで書き込みすぎると、職務経歴書と内容が重なります。 職務経歴書も提出する場合、別紙は年月と勤務先名、入職・異動・退職だけに絞りましょう。
転職活動するなら?
提出時の書類の重ね方
ハローワークの資料では、郵送する応募書類は上から「送付状」「ハローワーク紹介状」「履歴書」「職務経歴書」の順に重ねるとされています。 別紙は履歴書の続きなので、履歴書のすぐ後ろに重ねると自然です。
別紙は履歴書のすぐ後ろ、と覚えておけば大丈夫!
別紙がばらばらにならないよう、クリップでまとめるか、クリアファイルに入れて封筒に入れましょう。 送付状の「同封書類」の欄にも「職歴(別紙)」を加えておくと、書類の抜けがないことが伝わります。
参考:ハローワークインターネットサービス「応募書類の作り方 パンフレット(4.応募書類を入れる封筒)」 / ハローワークインターネットサービス「職務経歴書の作り方」
職歴が多い理学療法士が選考で不利にならない伝え方

職歴が多いと、採用担当者は「すぐに辞めてしまわないか」を気にします。 その不安に答えられるように、転職の流れと、経験の幅を一緒に伝えましょう。
転職理由を一貫した流れで説明する
転職理由を1つずつ説明するより、「どんな理学療法士を目指して職場を選んできたか」という一本の軸でつなげると、職歴の多さが目的のある選択に見えます。
-
急性期病院→回復期リハビリテーション病棟発症直後だけでなく、在宅復帰まで関わりたいと考えた
-
回復期→老健・訪問リハビリ退院後の生活の場でのリハビリを経験したいと考えた
-
常勤→非常勤の掛け持ち育児と両立しながら臨床を続けるために働き方を変えた
人間関係や待遇などの理由が本音でも、次の職場で実現したいことに言い換えると、前向きな説明になります。
対象疾患と病期の幅を強みとして示す
複数の職場を経験した理学療法士は、急性期から生活期まで、複数の病期の患者さんを担当してきたことを強みとして示せます。
| 勤務先 | 急性期 | 回復期 | 生活期(施設) | 生活期(在宅) |
|---|---|---|---|---|
| 総合病院 | ||||
| 回復期リハ病院 | ||||
| 介護老人保健施設 | ||||
| 訪問リハビリ | ||||
| 伝えられる強み | リスク管理 | 在宅復帰支援 | 多職種連携 | 生活に即した訓練 |
職務経歴書では、同じ職場で担当した業務を類型ごとに整理する「キャリア式」の書き方もあります。 ハローワークの資料では、キャリア式は職務経歴が多い場合に向く一方、時間の流れが分かりにくくなるため、時系列の略歴を添えるとよいとされています。 病期ごとに経験をまとめると、応募先が求める経験をすぐに見つけてもらえます。
面接で職歴の多さを聞かれたときの答え方
面接で「転職が多いようですが」と聞かれたら、言い訳をせず、次の3つの順で答えると伝わりやすくなります。
職歴が多いのは、それだけ現場を見てきた証拠だよ!
回答は1分ほどに収まる長さにまとめ、履歴書・職務経歴書に書いた内容と食い違わないようにしましょう。 提出した書類のコピーを手元に残しておき、面接前に見直しておくと安心です。
参考:ハローワークインターネットサービス「職務経歴書の作り方」
まとめ
理学療法士の履歴書で職歴が書ききれないときは、省略するのではなく、様式や書き方を工夫して収めるのが基本です。
この記事のポイント
- 行数の多い様式を選び、入職・退職を1行にまとめる
- 正職員の職歴は短期でも省略しない
- 法人内異動は「異動」、別法人の掛け持ちは別の職歴として書く
- 収まらない分は職務経歴書か別紙に回す
- 職歴の多さは病期の幅という強みとして伝える
まずは今の履歴書で職歴に何行使っているかを数え、1行書きや別紙でどこまで整理できるかを確かめてみましょう。 これまでの経験を活かせる職場を探したいときは、転職エージェントに相談すると、書類の書き方も含めてアドバイスを受けられます。


