【徹底解説】看護師が年収1000万円を稼げる方法は?現実と高収入を叶える仕事5選

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看護師でも年収1000万円は稼げるの?

看護師で年収1000万円を達成するにはどうしたらいい?

日々忙しく働いている看護師の方の中には、このようにお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から言うと、看護師の給与だけで1000万円を到達するのは、相当難しいと言えます。ただし、働き方やキャリアによっては、年収700〜800万円は可能です。

この記事では以下について解説します。

  • 看護師で年収1000万円は稼げるのか
  • 看護師の年収を1000万円に近づけるポイント
  • 現実レベルで700~800万円を目指せる仕事

厚生労働省の最新データをもとに、看護師の平均年収や企業規模別の年収もご紹介します。ぜひ記事をお読みいただき、高収入を目指す際の働き方の参考にしてください。

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看護師で年収1000万円は稼げる?結論、ほぼ不可能

お金の上にnurseと書いてあるブロックが置いてある

看護師として、年収1000万円稼ぎたいと考えている方もいるでしょう。結論から言うと、看護師が年収1000万円に到達するのは、非常に難しいです。

仮に年収1000万円を超える方がいたとしても、ごく一部の特別な立場や条件の場合に限られます。長年のキャリアを積み重ね、看護部長などの役職に就いたり、経営に携わったりしているケースなどです。

まずは、看護師の平均年収についてデータをもとに確認していきましょう。

看護師の平均年収と企業規模別年収

厚生労働省が発表した「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体(男女計)の平均年収は519万円です。この額は、月々の給与に加えて賞与額を合算しています。

 企業規模別に見た給与、年間賞与、平均年収は以下のとおりです。

企業規模 給与 年間賞与 平均年収
企業規模計(10人以上) 363,000 835,000 519万円
1000人以上 387,000 996,000 564万円
100~999人 351,000 738,000 495万円
10~99人 329,000 647,000 459万円

出典:「令和6年賃金構造基本統計調査」/厚生労働省

※月額給与は「きまって支給する現金給与額」で、基本給・職務手当・精皆勤手当・通勤手当・家族手当など。所得税・社会保険料控除前の総支給額で、所定内給与額+超過労働給与額を含む
※年間賞与は「年間賞与その他特別給与額」を指す
※時間外勤務手当や深夜勤務手当、宿日直手当などは別途支給されるため、実際の手取り年収はこれらを加えた額となる

上記のデータを見ると、病院の規模が大きくなるほど給与が高くなる傾向です。一方で、小規模の病院またはクリニックでは、平均年収500万円を下回っており、規模によって給与に差があることがわかります。

保健師・助産師で年収1000万円は可能?

看護師と同様に、保健師や助産師も年収1000万円を達成するのは難しいと言えます。「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、企業規模計(10人以上)の平均年収は、以下のとおりです。

企業規模計(10人以上) 給与 年間賞与 平均年収
保健師 351,000 992,000 520万円
助産師 399,600 1,010,400 580万円

保健師は、自治体や企業に勤務するケースが多く、管理職になれば高給与を目指すことも可能です。ただし、1000万円到達するのは難しいと考えられます。

助産師は、看護師・保健師よりも高収入の傾向です。大規模病院に勤務したり、自分で助産院を開業したりすることで高収入を目指すことも可能ですが、一般的な働き方では到達が難しい場合もあります。

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看護師の年収を1000万円に近づけるポイント5つ

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看護師として年収1000万円を実現するのは非常に難しいですが、700〜800万円台に近づけるキャリアパスは存在します。ここでは、現実的な年収を上げるためのポイントを5つご紹介します。

1.看護部長・副院長などの役職に就き年収アップを狙う

長年の経験を積み、看護部長や副院長などの役職に就けば、年収を大幅に上げられます。
役職 年収(概算)
一般看護師 約520万円
看護部長クラス 約800万円
副院長・本部職員 約900万円台

ただし管理職には、長年の経験に加え、マネジメントスキルや周囲との信頼関係が求められます。

2.高給与の医療機関に勤務する

看護師の給与は、勤務先や診療科、診療形態によって大きく異なります。とくに病院勤務の場合は、病床数が大きいほど給与が高めです。

1000人以上の規模の病院では、 夜勤手当や危険手当など各種手当が充実していることが多く、賞与も安定しています。 昇進や昇格の制度も整っているため、キャリアを積みながら年収を上げていけるでしょう。

また、大手の美容外科や美容皮膚科クリニックも、基本給が高い傾向にあります。インセンティブ制度を導入している場合は、月収で50万円以上になることもあり、努力次第で高収入が望めます。

看護師の給与が高い病院の見極め方については、ケアキャリアがまとめている記事も参考になります。

参考:看護師の給料が高い病院の見極め方と最新ランキング

3.一般企業(製薬・医療機器)に転職する

看護師の資格を活かしつつ、医療系メーカーや製薬会社、医療機器メーカーなどの一般企業に転職するのもひとつの手です。

たとえば、医療機器メーカーの学術職(MSL)や臨床開発モニター(CRA)などは、看護師の知識や経験を活かせます。これらの職種は基本給が高く、外勤手当や英語手当も付く場合があるため、大幅な年収アップが期待できます。

4.給与水準の高い地域で働く

地域によって給与水準は異なります。給与水準が高い地域で働けば、年収アップを目指せるでしょう。

都市部や離島・へき地など、看護師の人材確保が課題になっているエリアでは、採用条件として給与が高めに設定される傾向があります。

「令和6年賃金構造基本統計調査」による、都道府県ごとの看護師平均年収トップ5は以下のとおりです。

順位 都道府県 平均年収
1位 東京 568万円
2位 京都 563万円
3位 大阪 559万円
4位 神奈川 545万円
5位 奈良 542万円

令和6年賃金構造基本統計調査をもとに計算

これらの地域で働くことで、年収を上げることが可能です。また、離島やへき地では住宅を用意してくれる医療機関もあり、生活コストを抑えながら勤務できます。

5.副業で収入を増やす

本業の他に、副業で収入を増やすことも、年収アップの有効な手段です。

夜勤専従やスポット勤務、オンライン健康相談などの副業を組み合わせることで、年収を大幅に上げられます。近年は、WebライターやWebデザインといった仕事も選択肢の一つです。在宅で看護師の知識や経験を活かせる仕事も増えています。

国では働き方改革の一環で、副業・兼業を推奨しています。ただし、本業への影響や個人情報漏えいのリスクなどから、副業を認めていない医療機関も多いのが現状です。また、国公立病院の看護師は公務員となるため、営利目的の活動は原則として禁止されています。

副業が可能かどうかは、勤務先の就業規則をよく確認しましょう。副業が認められている場合でも、体力的な負担を考慮して、本業と両立しやすい副業を選ぶことが大切です。

参照:副業・兼業の促進に関するガイドライン/厚生労働省

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看護師で年収1000万円は難しくても年収700〜800万円なら現実的!おすすめの仕事5選

白衣を着た女性が財布を持って笑っている

看護師として年収1000万円は難しいものの、700〜800万円台を目指すことは現実的な選択肢です。ここでは、高収入を目指せるおすすめの仕事を5つ紹介します。

1.美容クリニック看護師

美容クリニックは、疾患の治療ではなく、美容目的の施術を行う場所です。保険適用外の自由診療が中心のため利益率が高く、看護師の給与も高めに設定されている傾向があります。

インセンティブ制度を採用しているクリニックも多く、基本給に加えると年収700万円台に到達することも可能です。接客スキルや営業的な要素が求められますが、体力的負担は比較的少なめです。努力次第で年収アップが期待できるのが魅力と言えます。

2.訪問看護ステーション管理者

訪問看護ステーションを自ら開設・運営する場合、利用者数と稼働率次第で高収入が期待できます。経営が軌道に乗れば、年収800万円台を目指すことも可能です。

ただし、事業経営には看護業務だけでなく、人員確保や行政手続き、営業活動といった幅広い知識とスキルが求められます。また、人件費率が高いため、利用者が増えなければ赤字になりやすく、廃業のリスクもあります。

多くの苦労を伴いますが、経営がうまく回るようになれば、高いリターンを得られるでしょう。

3.ICU(集中治療室)看護師

ICUは命に関わる重篤な患者さんが多く、高度な看護技術と専門知識が求められる職場です。

人工呼吸器の管理や輸液管理など、全身管理を行うため、一般病棟よりも手当が手厚く、給与が高くなる傾向にあります。危険手当や特殊勤務手当などが加わることで、年収も上がりやすくなります。

4.臨床開発モニター(CRA)

臨床開発モニター(CRA)は、治験(臨床試験)が適切に行われているかを監視・管理する仕事です。主に製薬会社か医療品開発業務受託機関(CRO)での勤務となります。

仕事内容は、治験の準備や治験の監視(モニタリング)、データ収集と報告です。新薬開発の最前線に関われるのがやりがいの一つです。

給与水準は高めで、看護師としての知識や経験が活かせます。夜勤がなく、土日休みであることが多いため、ワークライフバランスが整いやすいのもメリットです。ただし、海外の資料を扱うこともあるため、高い英語スキルが求められる場合もあります。

CRAのキャリアをより具体的に知りたい方は、Apex株式会社の「臨床開発モニター(CRA)の仕事内容と必要スキル」も参考になります。

外資系・日系企業での働き方の違いや、英語力が求められる背景など、転職希望者に役立つ現場情報がまとめられています。

参照:job tag「臨床開発モニター」/厚生労働省

5.診療看護師(NP)

診療看護師(NP)とは、NP協議会の資格認定試験に合格し、一定の診療行為を医師の指示のもとで行える看護師です。「患者さんのQOL向上のために医師や多職種と連携・協働し、倫理的かつ科学的根拠に基づき一定レベルの診療を行うことができる看護師」と定義されています。

臨床で5年以上の実務経験に加え、看護系大学大学院のNP養成コースを終了しているなどの要件を満たす必要があります。高い専門性を求められるため、年収も高くなる傾向です。

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看護師が年収1000万円を目指す場合によくある質問

Q&Aと書いてあるブロックが置いてある

看護師が年収1000万円を目指す場合によくある質問と、その回答をまとめました。

Q1:高給与の職場へ転職を希望する際の注意点はありますか?

高給与求人は、その分求められるスキルが高くなる傾向があります。応募する際は、以下の点を確認しましょう。

  • 求められる経験や専門性を満たしているか
    たとえば、美容医療クリニックでの経験や手術室経験など、特定のスキルが求められる場合がある
  • 勤務条件は自分に合うか
    夜勤やオンコール体制、土日祝日勤務の有無、シフトの形態など、自分に合った働き方ができるか
  • 給与構成の内訳
    基本給や諸手当、賞与の有無、インセンティブの条件など給与の内訳を把握する
  • 将来性や安定性
    長く働き続けられそうか、経営状況は安定しているかなど、将来性も確認する

高給与の求人は、一般には公開されていない「非公開求人」として扱われる傾向にあります。転職を考える場合は、看護師転職エージェントを活用して情報収集するのがおすすめです。履歴書や職務経歴書の添削、模擬面接のサポートを受けられるため、スムーズな転職活動に役立ちます。

Q2:看護師経験が少なくても高給与は目指せますか?

看護師経験が少なくても、職場や働き方によっては高給与を目指すことは可能です。ただし、3年程度の実務経験があることが望ましいでしょう。看護師として3年働けば、一般的な看護スキルを身につけていると判断される傾向があるためです。そのため、転職の成功率が高まると言えます。

近年は、訪問看護ステーションでも、新卒者の採用に力を入れている職場も増えています。経験が少ない場合は、教育体制の整った職場を選ぶのが重要です。

Q3:夜勤なしでも高給与を得られますか?

夜勤なしでも高収入を得られる職場はありますが、選択肢は少なくなります。たとえば、美容クリニックや産業看護師、離島やへき地の応援ナースなどが挙げられます。

また、夜勤なしの職場は人気があり、競争率が高くなリやすいです。履歴書の作成や面接対策をしっかり行い、ご自身の強みや経験を具体的に伝えることが大切です。

Q4:「看護師の給与が高すぎる」と思われている理由は?

SNSなどでは「看護師の給与は高すぎる」といった意見を目にすることがありますが、実際の平均年収は約519万円となっています。

高いと思われている主な理由は以下のとおりです。

  • 夜勤手当や特殊手当などにより、給与額が多く見えるため
  • 公立病院や大規模病院の賞与が高い傾向にあるため(年間4~5か月分など)
  • 看護師不足により、高額な求人が目立つため
  • 看護師の仕事内容や責任の重さについて、一般的には知られていないため

上記のように、看護師の給与が高いと誤解されている背景には、さまざまな要因が絡んでいます。

なお、医療キャリアナビでは、高給与の求人や非公開求人など、ご希望に合わせた情報の提供が可能です。専門のキャリアパートナーが、スキルや経験を活かせる転職先をご紹介します。

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