精神科に向いている看護師とは?給与や仕事内容を解説

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精神科に興味があるけれど、一般的な診療科と特性が異なる点から「自分に合っているのか?」と疑問に思っている看護師さんもいるかと思います。

ここでは、精神科の看護師に向いている人、仕事内容から給与、メリットデメリットを解説していきます!

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精神科看護師に向いている人

じっくり丁寧に向き合う看護がしたい

精神科看護の特徴は、一人一人の生活背景や価値観に深く寄り添えることです。

緊急性の高い処置や、専門的な技術は比較的少なめです。

その代わりに、患者さんが安心して過ごせる環境づくりや、社会復帰に向けた具体的な生活支援に重点を置きます。

医療処置中心の看護とは異なる「生活支援」や「関係性の構築」に重点を置いた看護を実践したい方に向いている分野です。

観察力がある

精神科看護での観察力は、単に症状を見るだけでなく、患者さんの「いつもと違う」をキャッチする力が重要です。

自傷他害のリスクを予測し、未然に防ぐためにも、鋭い観察眼が求められます。

言葉で表現されない思いや感情を、行動や態度から読み取れる人が向いています。

単に「問題がある」と判断するのではなく、「なぜそうなったのか」「どんな支援が必要か」まで考察できる洞察力も重要な要素です。

気持ちの切り替えができる

時に患者さんから強い感情をぶつけられたり、理不尽な要求を受けたりすることがあります。

そのような状況でも、個人的な感情に流されず、専門職として冷静な判断を保ち続けることが重要です。

これは決して「感情を押し殺す」ということではなく、自分の感情を適切にコントロールしながら、患者さんにとって最善のケアを提供し続ける力のことを指します。

状況に柔軟に対応できる

患者さんの症状は日によって大きく変動することがあり、昨日までの関係性が今日は通用しないこともあります。

そのような変化に柔軟に対応し、その都度適切なケアを提供できる精神的な強さと柔軟性を持っている人が向いています。

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精神科看護師の仕事内容

精神科の入院治療の最大の目的は、正しい服薬と適切な休養をとることで症状改善を目指すことです。環境を変えて静養に専念したり、生活リズムが整うよう支援します。

精神科で勤務する看護師の一日のスケジュール例は以下になります。

8:30
業務開始
  • 朝礼、夜勤者からの申し送り
9:00
ラウンド・患者さんのケア
  • バイタルサイン測定と全身状態の評価
  • 入浴の介助、おむつ交換
  • 生活指導や環境整備
  • 作業療法までの誘導やサポート
  • カルテ記入
12:00
昼食準備・昼食
  • 配膳
  • 食事中の見守りと介助
12:30
服薬管理
  • 薬の準備、患者さんに投与、服用の確認
交代でお昼休憩
13:00
患者さんのケア
  • 患者さんとコミュニケーションをとりながらケア
  • カンファレンス
  • 入浴介助やおむつ交換、売店への付き添い、おやつの見守り
  • カルテ記入
16:30
夜勤への申し送り
17:00
終業

夜勤は16時~17時から勤務開始し、8時半~9時に終業することが多いです。

一口に精神科とひとくくりにできるものではなく、入院患者の受け入れをしている比較的短期入院が多い急性期病棟と長期間入院している患者さんが多い慢性期病棟、アルコール依存症などの専門病棟などでは患者の重症度や介護度も違うため、看護師の働き方も異なります。

精神科では作業療法が治療的な意味合いを持ちながら、自然な形で日常生活に溶け込んでいることが大きな特徴といえます。

精神科看護師の給与・年収

病院であれば、精神科看護師の給与は他の診療科の看護師とほぼ同等です。

看護師全体の給与
看護師全体の平均月給 338,400円
年間賞与(ボーナス) 857,500円
看護師全体の平均年収 4,918,300円

参考:厚生労働省 令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況

精神科看護師の推定給与
推定月給 約300,000円
推定年収範囲 400万円 ~ 500万円

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によれば、看護師全体の月給の平均は33万8,400円で、ボーナスは年間85万7,500円です。これらを合計すると、看護師の平均年収は491万8,300円となります。

この統計を基に考えると、精神科看護師の月給は約30万円、年収は400万円から500万円の範囲内に収まると推測されます。

ただし、精神科の特性上、緊急手術や急患の対応が比較的少ないため、残業時間も他の診療科に比べて少ない傾向があります。

時間外労働が少ない分、給与総額が若干低くなる可能性があります。

一方で、精神科認定看護師の資格を取得したり、公認心理師や臨床心理士の資格を持っていたりすると、勤務先によっては資格手当が支給される場合があります。

例えば、月額1万円から3万円程度の資格手当が付くケースもあり、年間で12万円から36万円の収入増加につながる可能性があります。

精神科看護師の給与は基本的に他の診療科と同程度ですが、勤務先の方針や個人のスキルアップによって変動する可能性があります。

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精神科看護師のメリット・デメリット

精神科看護師のメリット

精神看護の専門的知識が得られる

精神科での勤務を通じて、統合失調症やうつ病、双極性障害など、様々な精神疾患について実践的な知識を深く習得できます。

経験を重ねることで、精神疾患への深い理解だけでなく、人間の心理や行動を見る目が養われます。

この視点は、精神科に限らず一般科での看護や日常生活においても活かすことができます。

一人一人にじっくりと向き合った看護ができる

精神科では、急性期病棟と比べて比較的落ち着いたペースで患者さんと関わることができます。

日常生活支援を通じて、その人の価値観や生活習慣、興味関心を深く理解する時間的余裕があります。

家族を含めた環境調整まで視野に入れた幅広い看護実践が可能で、患者さんの人生に深く寄り添うことができます。

ワークライフバランスが整う

精神科では、緊急手術や急変対応が比較的少ないため、予定が立てやすい環境です。

定時での勤務終了が可能なことも多く、仕事とプライベートの充実とを両立できることが、大きな魅力となっています。

仕事中も時間に追われることは一般病棟と比べて少なく、看護計画に基づいた丁寧なケアを提供できます。

精神科看護師のデメリット

精神的にきつくなる

精神疾患を持つ患者さんの苦悩や症状に日々向き合う中で、「他人事」と割り切ることが難しくなることがあります。

うつ病や不安障害の患者さんの言葉に共感してしまい、自分自身も同じような感情を抱えてしまうことがあります。

また、看護師自身が仕事上の精神的な負担を感じることも少なくありません。

自分自身と患者さんの間に適切な距離感を保ちながら関わることが大切です。

一般的な看護技術が少ない

精神科では点滴や採血、急変時の対応など、一般的な看護技術を実践する機会が限られています。

そのため、一般病棟への異動や転職を考えた際に不安を感じることがあります。

精神科での経験は貴重ですが、看護師としての総合的なスキルを維持するための意識的な努力が必要となります。

患者や家族対応の難しさ

たとえば、何気ない一言が患者さんの解釈により全く異なる意味として受け取られてしまい、信頼関係が崩れてしまう。

家族問題が複雑に絡み合っているケースも多く、患者さんと家族の間で板挟みになる。

これらの対応の難しさに直面することも多いでしょう。

症状の改善に時間がかかるため、粘り強く関わり続ける必要がありますが、目に見える成果が出にくいことにストレスを感じることもあります。

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