アプガースコア|5項目の覚え方と評価基準の早見表
アプガースコアとは
アプガースコアは、出生直後の新生児が子宮外の環境にうまく適応できているかを、短時間で客観的に評価するためのスコアリングです。
皮膚色・心拍数・反射・筋緊張・呼吸の5項目をそれぞれ0〜2点で採点し、合計0〜10点で表します。
胎児は出生を境に、胎盤を介したガス交換から自分の肺による呼吸へと切り替わります。この移行がスムーズに進んでいるかどうかが、心拍数や呼吸、皮膚色といった項目に表れます。
特別な器具を必要とせず、観察だけで短時間に評価できることが、アプガースコアが世界中で使われ続けている理由です。
「APGAR」の語呂で5項目を覚える
アプガースコアの5項目は、英語の頭文字を並べると「APGAR」になります。
名称の由来でもあり、そのまま覚え方として使えます。順番に頭文字を思い出せば、評価項目を抜けなく確認できます。
| 頭文字 | 英語 | 評価項目 |
|---|---|---|
| A | Appearance | 皮膚色 |
| P | Pulse | 心拍数 |
| G | Grimace | 反射(刺激への反応) |
| A | Activity | 筋緊張 |
| R | Respiration | 呼吸 |
5項目の評価基準(0〜2点)
5項目それぞれを0〜2点で評価し、合計点(0〜10点)を出します。点数が高いほど状態が良好です。各項目の判断基準は次のとおりです。
| 評価項目 | 0点 | 1点 | 2点 |
|---|---|---|---|
| A 皮膚色 | 全身蒼白・チアノーゼ | 体幹ピンク、四肢チアノーゼ | 全身ピンク |
| P 心拍数 | なし | 100回/分未満 | 100回/分以上 |
| G 反射 | 反応なし | 顔をしかめる | 咳・くしゃみ・啼泣 |
| A 筋緊張 | だらんとしている | 四肢をやや屈曲 | 四肢を活発に動かす |
| R 呼吸 | なし | 弱い啼泣・不規則 | 強く泣く・規則的 |
合計点と判定
5項目の合計点から、新生児の状態をおおまかに判定します。一般的な区分は次のとおりです。
| 合計点 | 判定 |
|---|---|
| 7〜10点 | 正常 |
| 4〜6点 | 軽症仮死(第1度仮死) |
| 0〜3点 | 重症仮死(第2度仮死) |
アプガースコアは出生直後の状態を把握するための指標であり、将来の予後を決定づけるものではありません。他の臨床所見や検査結果とあわせて総合的に評価します。点数の区分は文献によって差があるため、施設の基準に従ってください。
評価のタイミングと記録
アプガースコアは、出生後1分と5分の2回評価します。5分値が低い場合など、必要に応じて10分後も評価します。
| 時期 | 目的 |
|---|---|
| 出生後1分 | 蘇生の必要性を判断する(緊急性の判断) |
| 出生後5分 | 回復力・適応状態をみる(神経学的予後の参考) |
| 出生後10分 | 必要に応じて評価する |
1分値は蘇生の必要性を判断するための急性期の指標、5分値は新生児の回復力・適応状態をみる指標です。1分値が低くても、5分値が改善していれば予後が良好なことが多いとされています。記録は「7点(1分)/9点(5分)」のように両方を併記します。
印刷して活用しよう
この記事で紹介した「APGARの語呂」「5項目の評価基準」「合計点と判定」「評価のタイミング」を、1枚にまとめた早見表を用意しました。次のような場面で活用できます。
- 分娩室・新生児室に掲示して、評価項目の抜け漏れを防ぐ
- 実習や新人研修の予習・振り返り用の資料として使う
- 母性看護学・助産学の国家試験対策として、5項目と点数を覚える
- ポケットに入れて持ち歩き、記録の書き方をその場で確認する
アプガースコア
APGARの語呂、5項目の評価基準(0〜2点)、合計点の判定、評価のタイミングを1枚にまとめた早見表です。分娩室での掲示や実習・国試対策の確認用にご活用ください。