
柔道整復師という資格名に「柔道」というワードが含まれている理由は?
正解は2
明治維新後、西洋医学偏重の政策により、伝統的な医療である漢方や接骨は制度の対象外とされ、「接骨」という名称も使用が制限されていました。
これにより、江戸時代から受け継がれてきた整骨・整復の技術は、柔術の流派に属する者たちによって「柔道整復術」として再編され、社会的な承認を求める動きが広がりました。
大正時代初期、柔術家たちが職業としての公認を求めた際、「接骨」という名称は引き続き使用できなかったため、「柔道による整復」という意味合いで「柔道整復術」という名称が用いられました。
これが1920年(大正9年)頃から事実上公認されるようになり、戦後の1970年(昭和45年)には「柔道整復師法」が制定され、国家資格として法的に整備されました。
柔道整復術と柔道は、実際に技術的な関係性が深く、柔道の投げ技や関節技により生じやすい骨折・脱臼・捻挫などの外傷に対する治療技術として、柔道整復術が発展してきました。
また、かつては柔術や柔道の道場の近くに接骨院が併設されることも多く、実践と治療が表裏一体の文化として存在していたことも、この関係性を物語っています。
※諸説あります