理学療法士の離職率は高い?統計の見方と確認方法を解説
「理学療法士の離職率は高い」という情報を見て、自分も転職しようかなという気持ちになったことがある理学療法士は多いです。。
ただ、検索して出てくる数字は、どの調査によるものか、いつ時点のものかが書かれていないことが少なくありません。実のところ、厚生労働省の統計に「理学療法士の離職率」という区分は存在しません。
この記事では、離職率という数字がどう作られているかを整理したうえで、公的統計から確認できる範囲を示します。
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離職率を知る前の前提条件

離職率は、調査ごとに計算式も対象者も違います。同じ「離職率」という言葉でも中身が異なるため、まず数字の性質を押さえておくと、目にした情報を正しく評価できます。
離職率の定義は調査によって異なる
もっとも広く使われている厚生労働省の雇用動向調査では、離職率を次のように定義しています。
雇用動向調査における離職率
- 離職率=離職者数 ÷ 1月1日現在の常用労働者数 × 100(%)
- 離職者=調査対象期間中に事業所を退職または解雇された人
- 同一企業内で他の事業所へ異動した人は離職者に含まない
分母は年初時点の在籍者数で、対象期間は1年間です。一方、新卒者について公表される「就職後3年以内離職率」は、分母がその年に就職した新規学卒者、対象期間は3年間です。分母も期間も違うため、この2つを並べて比較することはできません。
2つの「離職率」の違い
| 項目 | 雇用動向調査の離職率 | 就職後3年以内離職率 |
|---|---|---|
| 分母 | 1月1日現在の常用労働者数 | その年に就職した新規学卒者数 |
| 対象期間 | 1年間 | 3年間 |
| 対象者 | 産業・年齢を問わない常用労働者全体 | 大学・短大等を卒業した新卒就職者のみ |
さらに、常勤者だけを対象にした調査、正職員だけを数えた調査もあります。定義が変われば数字も変わるので、パーセンテージだけを取り出して比べても意味がありません。
理学療法士だけを対象とした全国的な公的統計はない
雇用動向調査が公表しているのは産業別・就業形態別の数値で、「理学療法士」という職種区分での離職率は集計されていません。賃金構造基本統計調査には理学療法士の項目がありますが、作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士と同一の区分にまとめられており、そもそも離職率を扱う調査ではありません。
そのため、記事などで見かける「医療分野10.2%」「介護福祉分野18.8%」「訪問リハビリ37.4%」といった分野別の数字は、調査主体・調査年・調査対象を確認できないものがほとんどです。
どの数字を参考にできるか
理学療法士単独の統計がない以上、確認できるのは次の3つです。
-
雇用動向調査(厚生労働省)産業別の入職率・離職率。医療・福祉分野の数字が毎年公表される
-
新規学卒者の離職状況(厚生労働省)産業別の就職後3年以内離職率。学歴区分ごとに公表される
-
統計情報(日本理学療法士協会)会員の年齢構成と職場ごとの在籍人数。離職率そのものではないが背景を読み取れる
いずれも理学療法士に限定された数字ではありません。医療・福祉という産業全体の傾向を知り、そこから自分の状況を考える材料として使うものだと捉えておきましょう。
参考:厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」 / 厚生労働省「新規学卒者の離職状況」 / 公益社団法人日本理学療法士協会「統計情報」
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公的統計から見える医療・福祉分野の離職状況

職種別の数字がない以上、確認できるのは産業区分としての「医療,福祉」の数値です。理学療法士だけを取り出したものではない点を踏まえたうえで、実際の数字を見ていきます。
産業別の離職率
令和7年(2025年)の雇用動向調査によると、産業計の離職率は13.7%、医療,福祉は14.3%で、その差は0.6ポイントです。突出して高いわけではありません。
産業別に見ると、離職率がもっとも高いのは宿泊業,飲食サービス業の23.7%、次いでサービス業(他に分類されないもの)21.2%と続きます。低いほうは複合サービス事業8.6%、建設業8.7%です。医療,福祉はこの中間に位置しています。
なお、離職者数そのものは医療,福祉が1,200.2千人で全産業のなかで最も多くなっています。ただし同じ期間の入職者数は1,215.2千人で、入職が離職をわずかに上回っています。従事者数が多い産業なので離職者の実数も大きくなりますが、それは離職率の高さとは別の話です。
新規学卒就職者の離職状況
令和7年10月に公表された令和4年3月卒業者のデータでは、就職後3年以内の離職率に学歴区分による違いが出ています。
大卒では調査産業計33.8%に対して医療,福祉が40.8%と高くなっています。ところが短大等卒(専門学校を含む)では調査産業計44.5%に対して医療,福祉は38.4%と、大小関係が逆転します。
同じ産業でも学歴区分が変われば全体との位置関係が変わるため、「医療・福祉の新卒3年以内離職率は約○%」と一つの数字で語ることはできません。
1年目に限れば、大卒の医療,福祉が13.7%、短大等卒が14.0%です。より新しい令和6年3月卒業者では、大卒12.3%、短大等卒13.0%と、いずれもやや下がっています。
- 産業区分「医療,福祉」には病院や介護施設だけでなく保育所なども含まれる
- 理学療法士に限定した数値ではないため、そのまま職種の離職率として扱わない
- 学歴区分と卒業年をセットで確認する
参考:厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」 / 厚生労働省「新規学卒者の離職状況」
理学療法士の求人を探す離職の内訳

離職率は「その1年間に職場を辞めた人の割合」であって、「その職業を離れた人の割合」ではありません。ここを区別しないまま数字を見ると、「離職率が高い=この仕事は続かない」という読み方になってしまいます。
雇用動向調査で離職理由別に見ると、令和7年の離職率13.7%のうち個人的理由によるものが10.2%、事業所側の理由によるものが0.9%で、残りは契約期間の満了などです。個人的理由という区分には、次に挙げる性質の異なる離職がまとめて入っています。
離職率13.7%の内訳(令和7年)
同じ職種で職場を変える離職
理学療法士として働き続けたまま、勤務先だけを変えるケースです。急性期の病院から回復期リハビリテーション病棟へ、病院から訪問リハビリへ、といった移動がこれにあたります。
この場合、辞められた職場の離職率は上がりますが、理学療法士として働く人の総数は減りません。分野を変えて経験を広げる、通勤時間や勤務時間を自分の生活に合わせるといった前向きな理由も含まれます。医療,福祉の入職者数が離職者数を上回っているのは、こうした業界内での移動が相当数を占めていることをうかがわせます。
職種から離れる離職
理学療法士としての業務そのものを離れ、別の職業に移るケースです。一般企業への転職や、医療・介護の周辺分野へ移る場合が含まれます。
ただし、公的統計でこの人数を直接確認する手段はありません。雇用動向調査は産業と就業形態で集計されており、「資格を使う仕事から離れた人」という切り口の集計は行われていないためです。離職率の数字を見て「これだけの人が理学療法士をやめた」と読むのは正確ではありません。
一時的に離れる離職
出産・育児や介護、体調の変化などでいったん現場を離れ、その後に復職するケースです。転職入職者が前職を辞めた理由を見ると、出産・育児、介護・看護、結婚を挙げた人はいずれも男性より女性に多くなっています。
育児休業のように在籍したまま休む場合は離職に数えられませんが、いったん退職して数年後に別の職場へ復職した場合は、退職した時点で離職者として集計されます。同じ「離職」でも、職業を辞めた人と、休んでまた戻ってきた人が同じ数字の中に混ざっています。
離職率が示しているのは職業としての持続性ではなく、その職場や業界の流動性である可能性が高い、と捉えておくのがいいでしょう。
理学療法士が職場を離れる主な理由

理学療法士に限定した理由別の集計はないため、ここでは雇用動向調査の「転職入職者が前職を辞めた理由」(令和7年・産業計)を手がかりにします。男女で上位に来る理由が違う点が特徴です。
給与や昇給への不満
前職を辞めた理由として、給料等収入が少なかったを挙げた人は男性9.9%、女性8.6%です。男性では個人的理由のなかで最も多い項目でした。
理学療法士の場合、初任給の水準よりも、その後の伸びが論点になります。令和7年賃金構造基本統計調査(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士を合算した区分)で年齢階級別の所定内給与額を見ると、20〜24歳は246,100円で全産業平均の242,800円をやや上回ります。ところが55〜59歳では350,600円にとどまり、全産業平均の396,200円との差は45,600円に広がります。
年齢階級別 所定内給与額の推移
年齢階級は5歳刻み(歳)、給与額は円
20〜24歳を100とした55〜59歳の指数は、この区分が142.5、全産業平均が163.2です。入り口の給与が低いというより、勤続に伴う上がり幅が小さいことが数字に表れています。
業務量と時間外労働
労働時間、休日等の労働条件が悪かったを理由に挙げた人は、男性8.5%に対して女性は12.9%で、女性では最も多い理由です。
リハビリテーションの業務では、単位数の目標、書類作成、カンファレンスや委員会活動が積み重なります。担当件数の設定や記録の時間が勤務時間内に確保されているかどうかは事業所ごとの運用に左右され、同じ職種でも負担感が大きく変わります。
教育体制と成長の見通し
能力、個性、資格を生かせなかったを挙げた人は男性5.2%・女性3.9%、仕事の内容に興味を持てなかったは男性5.2%・女性4.6%でした。数字としては大きくありませんが、若手が多い職種であることを考えると無視できません。
日本理学療法士協会の統計では、理学療法士が1人しかいない施設が12,441カ所あります(2026年3月末時点)。先輩から指導を受ける機会や、症例を相談できる相手が職場にいるかどうかは、勤務先によって大きく異なります。
人間関係
職場の人間関係が好ましくなかったを理由に挙げた人は、男性8.9%、女性11.5%です。男女ともに上位に入っています。
リハビリテーション部門は少人数で構成されることが多く、相性の合わない相手がいると距離を取りにくい環境になりがちです。部門の人数や他部門との関わり方は、見学時に確かめておきたい点の一つです。
ライフステージの変化
日本理学療法士協会の会員144,943人のうち、40歳以下が100,112人で69.1%を占めます(2026年3月末時点)。平均年齢は男性36.9歳、女性35.9歳です。
結婚、出産、育児、介護といった生活の変化が起きやすい年代に会員が集中しているため、勤務時間や通勤距離を理由とした転職が起きやすい構造だといえます。これは職場に問題があるかどうかとは別の要因です。
参考:厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」 / 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」 / 公益社団法人日本理学療法士協会「統計情報」
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分野・施設によって状況が異なる理由

分野ごとの離職率を示した公的統計はありません。ただし、日本理学療法士協会が公表している会員数と施設数からは、1施設あたりの理学療法士の人数を計算できます。この人数の違いが、教育体制や業務の分担のしやすさ、そして1人の退職が数値に与える影響の大きさを左右します。
医療分野
会員の分布(2026年3月末・休会者を除く)から1施設あたりの人数を計算すると、回復期リハビリテーション病棟が19,102人を1,322施設で割って約14.4人、高度急性期が5,602人・419施設で約13.4人、急性期が24,101人・3,008施設で約8.0人となります。
一方、同じ医療施設でも地域包括ケア病棟は約3.1人、慢性期(療養病棟)は約2.8人、無床診療所は約2.7人と規模が小さくなります。「病院だから人が多い」とは限らず、病棟の機能によって在籍人数はかなり違います。
人数が多い職場は教育担当を置きやすく、症例の相談相手も見つけやすい傾向があります。反面、担当件数の目標や書類の量が細かく管理されている場合も多く、業務量の面では厳しく感じる人もいます。
介護・福祉分野
介護老人保健施設は5,380人・2,263施設で約2.4人、通所リハビリテーションは1,629人・1,148施設で約1.4人、通所介護は1,495人・1,169施設で約1.3人、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は699人・585施設で約1.2人です。
介護分野の多くは1〜2人体制で、リハビリテーションの方針を自分で組み立てられる裁量がある一方、判断を相談できる同職種が職場にいないことが珍しくありません。他職種との連携が業務の中心になるため、医療機関とは求められる動き方が変わります。
訪問系
訪問リハビリテーションは1,142人・747事業所で約1.5人、訪問看護ステーションは4,996人・2,961事業所で約1.7人です。1人で利用者さんの自宅に向かう場面が多く、その場で相談できる相手が身近にいない体制になりやすい働き方だといえます。
また、移動時間を含めた1日の訪問件数の組み方は事業所ごとに大きく違います。同じ訪問リハビリでも業務量の設計が異なるため、求人票の条件だけで判断しないほうが無難です。
給与水準は高めに出ています。医療キャリアナビ掲載求人データ(2026年時点)では、理学療法士の正社員求人6,409件の月給中央値は272,500円で、訪問リハビリはこれを上回る水準でした。
小規模事業所
日本理学療法士協会の人数別分布では、理学療法士が1人の施設が12,441カ所、2人が4,251カ所、3人が2,353カ所、4人が1,418カ所です。会員の登録先が自宅・海外のものを除いた26,613施設で見ると、1〜4人の職場が20,463カ所で約77%を占めます。
在籍人数が少ない職場では、1人の退職が離職率という数値を大きく動かします。5人の部署で1人が辞めれば計算上は20%、20人の部署で1人が辞めれば5%です。辞めた人数は同じでも、率の見え方はまったく違います。
小規模な事業所の離職率が高く出たとしても、それだけで働きにくい職場だとは判断できません。率ではなく、何人の部署で何人が辞めたのかを確認するほうが実態に近づけます。
理学療法士の求人を探す応募先の離職状況を確認する方法

全国平均の離職率を知っても、自分が応募する職場の状況は分かりません。ここからは、求人票・見学・面接の3段階で確かめられることを整理します。
求人票から読み取れること
事業所がハローワークに求人を出す場合や、求人サイト・自社サイトで募集する場合には、労働条件を書面で明示することが職業安定法第5条の3で義務付けられています。書面で示すべき事項には次のものが含まれます。
求人票で書面明示される事項(主なもの)
このうち「業務の内容の変更の範囲」と「就業の場所の変更の範囲」は、入職直後だけでなく、将来の配置転換まで含めた範囲を指します。訪問と通所を兼務する可能性があるのか、系列施設への異動があるのかは、ここを読めば見当がつきます。
募集人数や、同じ求人が長期間掲載され続けているかどうかも参考になります。ただし、事業拡大による増員でも常時掲載になるため、これだけで判断するのは避けましょう。書面で条件が示されない場合は、書面での提示を申し出て構いません。
職場見学で確認すること
見学では、数字として答えてもらいやすい項目を用意しておくと聞きやすくなります。
- リハビリテーション部門の人数と、経験年数ごとの内訳
- 新人教育の担当者が決まっているか、どのくらいの期間つくか
- 1人あたりが1日に担当する件数の目安
- 記録・書類の作成を勤務時間内に行えているか
- 勉強会や研修の開催頻度と、参加が勤務扱いになるか
日本理学療法士協会の会員は40歳以下が69.1%を占めるため、若手が多いこと自体は業界全体の傾向です。確認したいのは若手の多さではなく、経験年数の層が偏りなく分かれているかどうかです。中堅層がいない場合、その職場では一定の年数で人が入れ替わっている可能性があります。
- 聞くことは3つまでに絞ると、見学の短い時間でも確認できる
- 「1日の流れ」を聞くと、記録や会議に使う時間まで見えてくる
- 見学中に感じた違和感はメモしておき、面接で確認する
面接で聞く場合の聞き方
離職率を尋ねること自体は問題のある行為ではありません。ただ、聞きにくさを感じるなら、事実として答えやすい形に置き換える方法があります。
-
今回の募集の背景増員によるものか、退職に伴う補充かを尋ねる
-
在籍者の勤続年数部門で最も長い方と、平均的な勤続年数を尋ねる
-
教育体制直近で入職した方がどのように業務を覚えたかを尋ねる
いずれも「辞める人が多いか」ではなく「今どうなっているか」を尋ねる形です。答えを避けられた場合、その反応自体が判断材料になります。
なお、ハローワークに提出された求人票の条件と面接での説明が食い違う場合は、ハローワークの窓口や求人ホットラインに申し出ることができます。申し出を受けたハローワークが、事業所に事実確認や指導を行います。
参考:厚生労働省「労働条件の明示|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件」 / 公益社団法人日本理学療法士協会「統計情報」
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離職を考えたときに整理すること

今の職場を辞めるかどうかを考えている場合、統計の数字は判断材料になりません。自分の状況を分けて整理するほうが役に立ちます。
職場の問題か職種の問題かを切り分ける
同じ不満でも、勤務先を変えれば解決するものと、理学療法士として働く以上ついてくるものがあります。
書類量や担当件数、教育体制、人間関係、給与水準は事業所ごとの運用によるところが大きく、分野を変えれば状況が変わる可能性があります。一方、身体的な負担が大きいこと、利用者さんやご家族との関わりが業務の中心であることは、勤務先を変えても大きくは変わりません。
不満を書き出したうえで、「この職場だから起きていること」と「どこへ行っても起きること」に分けてみると、転職で解決できる範囲が見えてきます。
転職以外の選択肢を検討する
同じ法人内で異動や配置転換を希望する、勤務時間や担当件数の調整を相談する、といった方法もあります。系列に病院と介護施設の両方がある法人なら、退職せずに分野を変えられる場合もあります。
体調や気分の落ち込みが続いている場合は、職場の産業医や保健師との面談を申し出るのが先です。医学的な判断は自分で下さず、産業医や医療機関に相談しましょう。労働条件そのものに問題がある場合は、各都道府県の総合労働相談コーナーで無料の相談を受けられます。
辞める前に確認する実務
退職を決めたあとで慌てないよう、次の3点は事前に確認しておきましょう。
年次有給休暇の権利は労働基準法第115条により2年の消滅時効にかかるため、前年度からの繰り越し分が残っていることもあります。就業規則で「繰り越さない」と定めていても、その定めによって年休の権利が消えることはありません。
なお、就業規則で申し出期間を大幅に延ばす規定や、会社の許可を条件とする規定が置かれていても、無期の労働契約であれば申し入れから2週間の経過で契約は終了するとされています。
参考:厚生労働省「退職、解雇、雇止めなど|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件」 / 厚生労働省「年次有給休暇|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件」
まとめ
理学療法士だけを対象とした全国的な離職率の統計はありません。出回っている分野別の数字の多くは出典をたどれないため、そのまま職場選びの根拠にするのは避けたほうが安全です。
確認できるのは、令和7年の雇用動向調査による医療,福祉の離職率14.3%(産業計13.7%)と、新規学卒者の産業別離職率です。どちらも産業区分の数字であり、理学療法士の離職率ではありません。また離職率には、同じ職種で職場を変える人、職種から離れる人、出産や介護で一時的に離れる人が混ざっています。
そして日本理学療法士協会の統計が示すとおり、理学療法士の職場は1〜4人という小規模なところが約77%を占めます。この規模では1人の退職で率が大きく動くため、率だけを見て職場の良し悪しは判断できません。
全国平均を調べるより、求人票の記載事項を読み込み、見学で部門の人数と経験年数の内訳を確かめ、面接で募集の背景を尋ねるほうが、応募先の実態に近づけます。今の職場に迷いがあるなら、不満を「この職場の問題」と「職種そのものの性質」に分けるところから始めてみましょう。


