リハビリ病院の看護師はきつい?大変な理由6つと向いている人・向いていない人を解説

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「リハビリ病院って、介護と同じことばかりで看護師としてのスキルが身につかないのでは?」

「急性期と比べて何がどう大変なのかわからない」

という声を耳にすることがあります。実際にリハビリ病院へ転職した看護師の中には、思っていた以上の身体的・精神的な負担を感じて戸惑う方も少なくありません。

この記事では、リハビリ病院の看護師が「きつい」と言われる6つの理由を具体的に解説したうえで、向いている人・向いていない人の特徴、きついと感じたときの対処法、そしておすすめの転職先まで幅広くお伝えします。

リハビリ病院への転職や異動を検討している看護師さん、すでに働いていて悩みを抱えている方も、ぜひ参考にしてください。

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リハビリ病院の看護師が「きつい」と言われる6つの理由

モヤモヤした表情で悩みを抱える看護師

回復期リハビリテーション病院(以下、リハビリ病院)は、急性期治療を終えた患者さんが集中的にリハビリに取り組む場所です。

一般的な急性期病院と環境が大きく異なるため、転職してきた看護師が「こんなはずじゃなかった」と感じることもあります。ここでは、リハビリ病院ならではのきつさの原因を6つに整理してお伝えします。

①ADL改善段階で介助量が多くなりやすいため

リハビリ病院に入院する患者様は、脳卒中や骨折などの急性疾患・手術を経て、日常生活動作(ADL)の回復を目指している方がほとんどです。

入院当初は座位保持が不安定だったり、移乗に全介助が必要だったりするケースが多く、看護師が担う身体介助の量は相当なものになります。

回復が進むにつれて自立度は上がりますが、それまでの期間は体力を消耗する場面が続きます。腰痛は看護師の職業病ともいわれており、介助量が多いリハビリ病院では特に発症リスクが高まります。

移乗介助の負担軽減には、ノーリフトケア(ノーリフティングケア)やリフト・スライディングボードなどの活用が有効です。

ノーリフトケア(ノーリフティングケア)とは?

ノーリフトケア(ノーリフティングケア)は、「押さない・ひかない・持ち上げない・運ばない」を避けることで、看護者や介護者の腰痛予防だけでなく、ケアを受ける側の褥瘡や拘縮も抑制するためのケア方法

参考:一般社団法人日本ノーリフト協会|ノーリフトケア/ノーリフティングケアとは

②看護体制が急性期より手薄になりやすいため

急性期病院の多くは「7対1看護」(患者7人に対して看護師1人)という配置基準で運営されています。

一方、リハビリ病院(回復期リハビリテーション病棟)は「13対1」または「15対1」という配置基準が適用されるケースが多く、一人の看護師が受け持つ患者数が急性期より多くなります。

項目 リハビリ病院(回復期) 急性期病院
看護配置基準 13対1 または 15対1 7対1
1人あたりの
担当患者数
多くなりやすい 少ない
身体介助の量 多い 比較的少ない
医療処置の機会 少ない 多い
夜勤手当の目安 低めになりやすい 高め
注意点 入院料の区分により配置が異なる場合あり 重篤患者様への緊急対応が多い

患者一人ひとりのADL介助が求められるうえに、担当患者数も多くなりやすいため、業務密度が高くなりがちです。

急性期では医師や他職種と連携しながら患者対応が分担できますが、リハビリ病院では看護師が介助場面の多くを主導する必要があり、一人ひとりの業務量が増える傾向にあります。

回復期リハビリテーション病棟の看護配置基準は診療報酬の区分によって異なります。入院料の区分が高いほど看護師の配置が手厚くなる場合もあるため、求職時には病棟の入院料区分を確認してみましょう。

③トイレ介助のナースコールが多くなりやすいため

リハビリ病院では、患者さんが自立歩行の練習段階にあるため、トイレへの移動を一人で行うことが難しい方が多く在籍しています。そのため、夜間も含めてトイレ介助のナースコールが頻繁に入ることがあります。

特に夜勤帯は人員が限られているため、複数の患者さんからほぼ同時にナースコールが鳴るような状況になると、対応が追いつかなくなることもあります。

排泄に関わる介助は患者さんの羞恥心への配慮も必要で、精神的な神経も使う場面です。夜間の排泄介助・体位変換の頻度が高い病棟環境が、慢性的な疲労につながるケースも少なくありません。

④医療スキルが身につきにくいため

リハビリ病院では、急性期と比べて点滴管理・採血・中心静脈カテーテルの管理・人工呼吸器の操作といった医療処置を行う機会が少なくなります。患者さんはすでに急性期治療を終えているため、医療依存度が相対的に低いからです。

「看護師としての技術をもっと磨きたい」「多様な処置を経験したい」という思いが強い看護師にとっては、物足りなさや焦りを感じやすい環境かもしれません。

キャリアの中でリハビリ病院に長くとどまった場合、急性期病院や手術室への再転職が難しくなるケースもあります。

一方で、コミュニケーション技術や多職種との連携スキルは着実に伸ばすことができます。

⑤退院支援・家族対応でトラブルになりやすいため

リハビリ病院では在院日数が診療報酬上で制限されており、期限内に退院先を決定する必要があります。

そのため、退院調整・退院支援が看護師の重要な業務のひとつとなります。患者さん・ご家族の希望と、医療的な現実との間にギャップが生じやすく、家族との話し合いが難航するケースも少なくありません。

特に、ADL回復が十分に進まず「自宅に帰れないかもしれない」という状況をご家族に伝える際には、強い反発を受けることもあり、精神的なストレスを感じる場面があります。

ソーシャルワーカーと連携しながら対応しますが、看護師自身が家族調整の前線に立つことも多くなります。退院支援看護師については下記の記事で詳しく紹介しています。

⑥夜勤手当が急性期より少なくなりやすいため

夜勤手当は病院や施設によって異なりますが、一般的に急性期病院のほうがリハビリ病院よりも夜勤手当が高い傾向があります。急性期病院では緊急性の高い処置や重篤な患者さんへの対応が夜間も求められるため、それに見合った待遇が設定されていることが多いからです。

リハビリ病院での夜勤は身体介助の負担が大きいにもかかわらず、夜勤手当が低めに設定されている場合、「体力的な消耗に対して待遇が割に合わない」と感じる看護師も一定数います。

転職前には夜勤手当の額を確認し、年収トータルで比較することが重要です。

今のあなたの状況は?

キャラクター

「介護士と変わらない」といわれるのは本当か

高齢の患者さんの生活支援をする看護師

「リハビリ病院の看護師は介護士と同じことしかしない」という声を耳にすることがあります。

身体介助が多い職場環境から生まれる誤解ですが、実際にはリハビリ病院にも看護師にしかできない重要な役割があります。

ここでは、看護師の専門性とリハビリ病院で身につくスキルについて整理します。

看護師にしかできない役割がある

リハビリ病院では日常的な介助業務が多くなりますが、看護師は医療資格者として以下のような役割を担っています。

  • 患者さんの体調変化の早期発見(バイタル管理、フィジカルアセスメント)
  • 内服管理・点滴・投薬の確認と実施
  • 摂食嚥下障害のある患者さんへの食事形態の調整と観察
  • 褥瘡の予防・処置・評価
  • 急変時の一次対応と医師への適切な報告
  • 退院後の在宅療養に向けた患者さん・ご家族への生活指導

特に体調変化の早期発見は、リハビリに取り組む患者さんの安全を守るうえで非常に重要です。

身体活動量が増えることで血圧変動や疲労が生じやすく、看護師のフィジカルアセスメント能力が患者さんの命を守ることに直結します。

身につくスキルと身につきにくいスキル

リハビリ病院でのキャリアを積むうえで、「何が得意になるか・何が不足しがちか」を理解しておくことが大切です。

身につきやすいスキル
  • フィジカルアセスメント
  • 多職種チームでの連携・コミュニケーション能力
  • 患者様・ご家族との長期的な信頼関係の構築
  • 退院調整・退院支援の実務スキル
  • 移乗介助・ポジショニングなど療養ケアの技術
身につきにくいスキル
  • 急性期ならではの医療処置技術(中心静脈カテーテル管理・人工呼吸器など)
  • 手術室・ICU・救急での対応力
  • 高度薬剤管理の実務経験

リハビリ病院で身についたスキルは決して無駄ではなく、介護施設や訪問看護、地域包括ケア病棟など幅広い場面で活かせます。

ただし、急性期や特殊病棟への転職を視野に入れている場合は、研修や転職のタイミングを意識的に計画することが重要です。

リハビリ病院の看護師に向いている人

車いすの高齢患者さんと目を合わせて笑顔で話す看護師

リハビリ病院は「合う人には非常に働きやすい」職場でもあります。

ここでは、リハビリ病院での仕事が向いている看護師の特徴を3つ紹介します。

患者さんとじっくり関わりたい人

急性期病院では患者さんの在院日数が短く、深い関係を築く前に退院してしまうことも少なくありません。

リハビリ病院では患者さんが数週間から数ヵ月にわたって入院するため、日々の変化を間近で見守りながら信頼関係を育てることができます。

「歩けなかった患者さんが少しずつ自立歩行できるようになる過程を支えられた」

「ご家族と一緒に退院をお祝いできた」

といった喜びは、リハビリ病院ならではのやりがいです。患者さんやご家族との濃いコミュニケーションに充実感を覚える方には、特に向いている職場といえます。

急性期の忙しさが合わなかった人

急性期病院では突発的な処置や対応が頻繁に発生し、業務ペースが読みにくいことがあります。

緊張感が常に続く環境や、急変時の対応が精神的に辛いと感じている看護師には、リハビリ病院の「比較的スケジュールが組みやすい」環境が向いている場合があります。

もちろんリハビリ病院にも突発的な対応はありますが、急性期ほど頻繁ではありません。

ある程度落ち着いた環境の中でケアを丁寧に行うことにやりがいを見いだせる人には、長く働き続けやすい職場です。

体力に自信があり多職種連携を楽しめる人

リハビリ病院では、下記などの多職種と密に連携しながら患者さんの回復を支えます。

  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • ソーシャルワーカー

患者さんのゴールに向けてチーム全体で動いていく仕事のスタイルを楽しめる人には、非常にやりがいを感じられる職場です。

また前述のとおり身体介助が多いため、体力に自信があることも重要な要素のひとつです。移乗介助・歩行練習の見守り・ポジショニングなど、1日中体を動かす業務が多いことを理解したうえで入職することが大切です。

転職活動するなら?

キャラクター

リハビリ病院の看護師に向いていない人

資料を見ながら真剣に考え込む看護師

リハビリ病院が自分に合わないかもしれないと感じている方のために、向いていない人の特徴も整理します。

「向いていない」ことは決して否定的な意味ではなく、自分に合った職場を見つけるための大切な情報です。

医療スキルを磨き続けたい人

「看護師としての医療技術を高め続けたい」

「専門的な処置を多く経験したい」

「手術室やICUにいつかは進みたい」

という強い思いを持っている人には、リハビリ病院は物足りなく感じられる可能性があります。

医療依存度の低い患者さんが多いリハビリ病院では、急性期レベルの医療処置を日常的に経験できる機会は限られています。

入職後に「もっと手を動かしたかった」と後悔しないよう、自分のキャリアビジョンと照らし合わせたうえで選択することが大切です。

ルーティン業務が苦手な人

リハビリ病院では下記のようなある程度パターン化した業務が続きます。

  • 毎日の体温
  • 血圧測定
  • 内服管理
  • リハビリ前後の体調確認
  • 排泄介助

刺激的な変化や新しい処置を求める人には、単調に感じられることがあるかもしれません。

ただし、患者さんのADLの変化やご家族との関わり方には毎日小さな変化があります。「ルーティンの中でも細かな変化を楽しめる」という視点があると、長く続けやすくなるでしょう。

体力・腰への心配が大きい人

前述のとおり、リハビリ病院での看護師業務は身体介助の比重が大きくなります。

腰痛の既往がある方や、体力的な不安を抱えている方には、継続することで健康を損なうリスクがある場合があります。

リハビリ病院への入職を検討している場合は、施設がノーリフトポリシーを導入しているか、福祉用具が十分に整備されているかを事前に確認することが大切です。

体力面への不安が大きい場合は、外来クリニックや企業内看護師など身体介助の少ない職場も視野に入れてみましょう。

きついと感じたときの対処法

リハビリ室に並ぶ平行棒と車椅子

リハビリ病院での仕事がきついと感じたとき、すぐに転職を選ぶ前にぜひ試してほしい対処法があります。

状況によっては、少し工夫をするだけでグッと働きやすくなることがあります。

リハビリスタッフから移乗介助の技術を学ぶ

身体的な負担を減らすためのもっとも効果的な方法のひとつが、リハビリスタッフから正しい移乗介助の技術を学ぶことです。

リハビリスタッフは患者さんの残存機能を最大限に活かした介助方法を熟知しており、力に頼らない効率的な体の使い方を知っています。

ノーリフト技術やボディメカニクスを正しく習得することで、腰への負担を大幅に軽減できます。

多職種との情報共有の機会に「介助の技術を教えてほしい」と積極的に声をかけてみると、連携の質も上がり、チームの雰囲気も良くなることが多いです。

リハビリ看護師としてのキャリアアップを目指す

「リハビリ病院でしか得られないスキルを深める」という視点を持つことで、きつさへの向き合い方が変わることがあります。

日本リハビリテーション看護学会が定める「回復期リハビリテーション看護師認定制度」を目指すことで、専門的な知識と実践力が着実に身につきます。

また、認定看護師の資格取得も、リハビリ病院でのキャリアを強化するうえで有効です。スキルが上がることで業務の負担感が和らぎ、やりがいも高まることが期待できます。

認定看護師に関しては下記の記事で詳しく紹介しています。

定期的に医療処置の研修に参加する

「医療スキルが鈍ってきているのでは」という不安を感じている場合は、院内外の研修に積極的に参加することで解消できます。

日本看護協会や各都道府県の看護協会では定期的に研修が開催されており、採血・輸液管理・急変対応などの技術を学ぶ機会が提供されています。

院内の委員会活動に関わることで、幅広い視野が育ちます。リハビリ病院内でも急変時のシミュレーション研修を取り入れている施設があるため、積極的に参加するとよいでしょう。

リハビリ病院以外の職場に転職する

上記の対処法を試みても状況が改善しない、または自分の目指すキャリアがリハビリ病院では実現しないと判断した場合は、転職を選択肢として考えることも大切です。

リハビリ病院での経験は、患者さんへの丁寧なコミュニケーション能力や療養支援スキルが培われている証でもあります。

次の章では、その強みを活かせるおすすめの転職先をご紹介します。

リハビリ病院を経験した看護師におすすめの転職先

在宅で患者さんを笑顔で訪問する看護師2人

リハビリ病院での経験は、どの職場でも活かせる強みを含んでいます。

ここでは、特におすすめの転職先を3つ紹介します。

整形外科・脳神経外科・脳神経内科などの急性期病棟

リハビリ病院への入院患者さんの多くは、骨折や脳卒中などをきっかけとして回復期に移行してきます。

そのため、リハビリ病院での経験者は整形外科や脳神経系の急性期病棟と親和性が高いといえます。

  • 骨折後の患者さんへの看護
  • 脳血管障害による後遺症への対応

について一定の知識と経験を持っているため、即戦力として評価されることもあります。

ただし、急性期では医療処置の頻度が大きく上がるため、入職後の学び直しは欠かせません。院内研修や勉強会に積極的に参加して、技術を早期に習得することが重要です。

介護施設

リハビリ病院でADL介助や療養支援を長く経験した看護師は、介護施設でも高い評価を受けやすい傾向があります。

介護老人保健施設や特別養護老人ホームでは、身体介助スキルと観察力が重宝されます。急性期ほどの処置はほとんどなく医師が常駐しない環境のため、看護師が中心となって医療的判断を下す場面が多くなります。

「自律的に動きたい」「判断力を高めたい」という看護師には、やりがいを感じられる職場です。

訪問看護

リハビリ病院で退院支援・在宅療養指導を経験した看護師は、訪問看護師に必要な「在宅の視点」を持っていることが多く、比較的スムーズな転職が期待できます。

訪問看護では患者さんのご自宅に赴き、医療処置や療養支援、家族指導を行います。一人で訪問するためフィジカルアセスメント能力や自律的な判断力が求められますが、リハビリ病院での経験はその土台になります。

勤務時間が比較的整いやすく、ワークライフバランスを整えたい看護師にも人気があります。転職活動の際には、転職エージェントを利用すると希望に合った職場を効率よく探せます。

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まとめ

屋外でガッツポーズをする前向きな看護師

この記事では、リハビリ病院の看護師が「きつい」と感じる6つの理由と、向いている人・向いていない人の特徴、対処法、おすすめの転職先について解説しました。

  • リハビリ病院がきついと感じる原因は、介助量の多さ・看護体制の手薄さ・医療スキルの習得機会の少なさ
  • 介護士と看護師は異なる専門性を持ち、観察力・退院支援など看護師にしかできない仕事がある
  • 向いている人は、患者様との関係重視・落ち着いた環境を好む・体力があり多職種連携が得意な人
  • 向いていない人は、医療スキル重視・ルーティン苦手・腰への不安が大きい人
  • きつさを感じたらまず技術習得や資格取得で対処し、それでも改善しなければ転職も視野に入れる
  • リハビリ病院での経験は急性期・介護施設・訪問看護への転職で大いに活かせる

リハビリ病院での仕事には大変な面も多いですが、患者さんの回復をそばで支えられる喜びや、多職種と連携するやりがいも大きい職場です。

自分の体力・キャリアビジョン・大切にしたい仕事観を整理したうえで、自分に合った働き方を見つけることが何より重要です。

転職や異動を検討している方は、転職エージェントを活用して情報を収集することも有効な方法のひとつです。

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