消化酵素の覚え方|消化液ごとの一覧と語呂合わせ
消化酵素を消化液ごとに整理しながら、語呂合わせを使って覚えやすくまとめました。
最後に1枚の早見表(PDF)も用意したので、学習や実習の確認にご活用ください。
消化酵素とは
消化酵素とは、炭水化物・タンパク質・脂肪などの栄養素を、体内で吸収しやすい形に分解する酵素のことです。
代表的な消化酵素には、デンプンを分解するアミラーゼ、タンパク質を分解するペプシンやトリプシン、脂肪を分解するリパーゼなどがあります。
消化液ごとに含まれる酵素が決まっているため、消化液とセットで覚えると整理しやすくなります。
消化の主役「3大栄養素」の覚え方
まずは、消化酵素によって分解される主な栄養素を覚えましょう。
基本になるのは、デンプン・タンパク質・脂肪です。
「で・た・し」と覚えると、消化酵素が分解する主な対象を整理しやすくなります。
- で=デンプン
- た=タンパク質
- し=脂肪
消化器官・消化液の覚え方
消化は、口から始まり、胃、十二指腸、小腸へと進みます。
消化液の流れは、「大胆スイッチ」の語呂合わせで覚えると便利です。
唾液、胃液、胆汁、すい液、腸液の順に整理すると、どこでどの栄養素が消化されるのかを覚えやすくなります。
- だ=唾液
- い=胃液
- たん=胆汁
- すい=すい液
- ち=腸液
消化器官ごとの働きの覚え方
消化器官ごとに、何を消化するかを覚えるときは、「出たし、全部出た」という語呂合わせが使えます。
すい液はデンプン・タンパク質・脂肪のすべてに関わるため「全部出た」、小腸の腸液はデンプン・タンパク質を消化するため「出た」と覚えると整理しやすくなります。
| 器官 | 消化液 | 消化・作用するもの |
|---|---|---|
| 口 | 唾液 | デンプンを消化 |
| 胃 | 胃液 | タンパク質を消化 |
| 肝臓 | 胆汁 | 脂肪の消化を助ける |
| すい臓 | すい液 | デンプン・タンパク質・脂肪すべてを消化 |
| 小腸 | 腸液 | デンプン・タンパク質を消化 |
消化液ごとの消化酵素一覧
唾液に含まれる消化酵素
唾液には、デンプンを分解するアミラーゼが含まれています。ごはんをよく噛むと甘く感じるのは、アミラーゼによってデンプンが分解されるためです。
胃液に含まれる消化酵素
胃液には、タンパク質を分解するペプシンが含まれています。「胃でペコペコ=ペプシン」と覚え、胃でタンパク質の消化が始まると押さえておきましょう。
胆汁の働き
胆汁は、脂肪の消化を助ける消化液です。ただし、胆汁には消化酵素は含まれていません。脂肪を細かく分散させる「乳化」に関わり、すい液のリパーゼが働きやすい状態をつくります。
すい液に含まれる消化酵素
すい液には、デンプン・タンパク質・脂肪を分解する酵素が含まれています。三大栄養素すべてに関わるため、消化酵素の中でも特に重要です。
「アート切り」で4つの酵素をまとめて覚えましょう。
- ア=アミラーゼ:デンプンを分解
- ト=トリプシン:タンパク質を分解
- キ=キモトリプシン:タンパク質を分解
- リ=リパーゼ:脂肪を分解
| 消化酵素 | 分解するもの | 覚え方 |
|---|---|---|
| アミラーゼ | デンプン | アート切りの「ア」 |
| トリプシン | タンパク質 | アート切りの「ト」 |
| キモトリプシン | タンパク質 | アート切りの「キ」 |
| リパーゼ | 脂肪 | アート切りの「リ」 |
腸液に含まれる消化酵素
腸液には、糖質やタンパク質をさらに細かく分解する酵素が含まれています。小腸は、栄養素を吸収しやすい形に仕上げる場所と考えると分かりやすいです。
「網入り丸太は少なくて楽」で4つの酵素を覚えましょう。
- 網=アミノペプチダーゼ:ペプチドを分解
- 丸太=マルターゼ:マルトースを分解
- 少=スクラーゼ:スクロースを分解
- 楽=ラクターゼ:ラクトースを分解
| 消化酵素 | 分解するもの | 分解後の主な形 |
|---|---|---|
| アミノペプチダーゼ | ペプチド | アミノ酸 |
| マルターゼ | マルトース | ブドウ糖 |
| スクラーゼ | スクロース | ブドウ糖・果糖 |
| ラクターゼ | ラクトース | ブドウ糖・ガラクトース |
消化酵素の覚え方まとめ
消化酵素は、消化液ごとに整理すると覚えやすくなります。
まずは「で・た・し」で分解される栄養素を押さえ、「大胆スイッチ」で消化液の流れを覚えましょう。
下の表で、消化液・覚え方・主な消化酵素・分解するものをまとめて確認できます。
| 消化液 | 覚え方 | 主な消化酵素 | 分解するもの |
|---|---|---|---|
| 唾液 | ごはんを噛むと甘い | アミラーゼ | デンプン |
| 胃液 | 胃でペコペコ | ペプシン | タンパク質 |
| 胆汁 | 脂肪を助ける | 消化酵素なし | 脂肪の乳化 |
| すい液 | アート切り/全部出た | アミラーゼ、トリプシン、キモトリプシン、リパーゼ | デンプン、タンパク質、脂肪 |
| 腸液 | 網入り丸太は少なくて楽/出た | アミノペプチダーゼ、マルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼ | ペプチド(←タンパク質由来)、マルトース(←デンプン由来)、スクロース、ラクトース |
間違えやすいポイント
胆汁は消化酵素ではない
胆汁は脂肪の消化を助けますが、消化酵素ではありません。胆汁は脂肪を細かく分散させ、すい液に含まれるリパーゼが働きやすい状態をつくります。
胃酸も消化酵素ではない
胃酸は、タンパク質を変性させたり、ペプシンが働きやすい酸性環境をつくったりします。ただし、胃酸そのものは消化酵素ではありません。
すい液は三大栄養素すべてに関わる
すい液には、デンプンを分解するアミラーゼ、タンパク質を分解するトリプシンやキモトリプシン、脂肪を分解するリパーゼが含まれています。そのため、すい液は「全部出た」と覚えると便利です。
印刷して活用しよう
消化酵素は、酵素名だけを覚えるよりも、消化液の流れとセットで覚えると理解しやすくなります。
分泌場所・働き・覚え方を1枚にまとめた早見表を用意しました。印刷して、学習や実習の確認にご活用ください。
消化酵素一覧
消化酵素の分泌場所・働き・覚え方(語呂合わせ)を1枚にまとめた早見表です。印刷して学習や実習の確認にご活用ください。