自分にあった訪問看護ステーションの選び方!転職前に確認したい10個のポイント

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「訪問看護に興味はあるけれど、どんなステーションを選べばいいのかわからない…」

訪問看護への転職を考えるとき、誰もがこんな不安を抱えるのではないでしょうか?

訪問看護は、患者さんの生活に寄り添いながら、看護師としての専門性を存分に活かせるやりがいのある仕事です。

しかし、選ぶステーションによって働き方や環境は大きく異なります。

この記事では、訪問看護ステーションを選ぶ際に確認すべき10個のポイントを、実際に訪問看護に転職した看護師の声をもとに詳しく解説します。

転職を考えている看護師の方は、ストレスなく長く働き続けるためのステーション選びのヒントとしてぜひ参考にしてください!

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訪問看護ステーションの選び方

全国訪問看護事業協会の調査結果によると、全国の訪問看護ステーション数は年々増加しており、2024年には17,000事業所を突破しました。

この数は、全国のファミリーマートの数よりも少し多いくらいです。

訪問看護ステーション数の推移

参考:一般社団法人全国訪問看護事業協会 令和5年度 訪問看護ステーション数 調査結果

しかし、これだけ多くのステーションがあると、何を基準に選べばいいのか難しいという声をよく聞きます。

職場の雰囲気が良いから、給与が高いからなども大事なことですが、ステーションを選ぶ際に確認しておきたいポイントは他にもたくさんあります。

それでは早速、実際に訪問看護に転職した看護師が転職前に確認しておいて良かったというポイントを10個ご紹介します。

① 移動手段・訪問範囲

車と自転車のイラスト

訪問看護には移動がつきものです。

そのため、移動手段と訪問範囲は確認しておく重要なポイントとなります。

移動手段には主に車、自転車があります。

車の場合は社用車が準備されていることがほとんどですが、中には自家用車での移動を許可しているステーションもあります。

自家用車での訪問が基本のステーションでは、ガソリン代や車両維持費の補助がどの程度あるのかを確認しておきましょう。

また、車の運転に慣れていない場合は、慣れるまで同行してもらえるのか、車通りが少ないルートから訪問を始められるかなども確認ポイントです。

自転車移動の場合は、30度を超える真夏日や雨天時でも耐える自信があるかどうかが重要です。

移動だけで体力を消耗してしまい、長く続けられなかったという看護師もいるので、自転車の場合はそこを考慮しておきましょう。

電車やバスなど公共交通機関を利用した方が利用者宅へ早く着ける場合、交通費がしっかり支給されるかどうかも確認しておきましょう。

訪問範囲に関しては、ステーションから何分圏内の範囲までの移動なのか、1日の平均移動距離などを確認しておきましょう。

訪問診療の訪問範囲が原則16㎞以内(診療所から自宅まで)となっているため、訪問看護ステーションでも16㎞を一つの基準として定めているところもあったりします。

車での訪問の場合、1日の移動距離が50㎞を超えるのが当たり前のステーションもあるので、長距離の移動でも問題ないかどうかはあらかじめ考えておきましょう。

② オンコール体制

24時間対応が求められる訪問看護では、オンコールは避けては通れないものです。

特に病院から転職する看護師にとっては、新しい経験となることでしょう。

オンコール体制で確認しておきたいのは、そのステーションのオンコールが鳴る頻度、自分に担当が回ってくる頻度の2点です。

どのような利用者が多いかによってオンコールが鳴る頻度は変わりますし、常勤で在籍している看護師の数によって自分がオンコール担当になる頻度も大きく変わってきます。

例えば…

常勤看護師が10人在籍していたら、30日÷10人=月3日はオンコール担当になる可能性があります!

求人票には記載されていないことがほとんどなので、どのような利用者の対応に力を入れているステーションなのか、常勤看護師の数はあらかじめ確認した上で応募を検討すると良いでしょう。

③ 利用者の特徴

訪問看護の対象となる方は実に様々です。

高齢者の方が中心のステーション、医療的ケアが必要なお子さんを多く受け持つステーション、精神疾患の方々のケアに力を入れているステーション。それぞれに特徴があります。

先ほどのオンコールが鳴る頻度にも関わってくるところですし、おこなう看護ケアにも違いが出るところです。

自分がどのような利用者と関わりたいのか、どんな看護ケアをしていきたいのかが決まっている場合は、利用者の特徴も確認しておきましょう。

● 訪問看護で多い疾患

脳血管疾患、糖尿病、認知症、統合失調症、特定疾病、小児など

④ 運営母体

オフィスと病院のイラスト

運営母体は、そのステーションの「色」を決める重要な要素です。

運営母体には主に医療法人と株式会社に2パターンがあります。

医療法人が運営するステーションでは、医療機関との連携が強みとなっています。

救急対応が必要な場合でもスムーズな連携が可能で、医師に相談できる環境である可能性が高いです。

株式会社運営のステーションでは、効率的な運営と柔軟な待遇設定が特徴です。

医療法人が運営しているステーションよりも頑張りが直接給与に反映されやすかったり、スタッフが働きやすいように珍しい福利厚生や職場環境が整っているケースが多いです。

良くも悪くもスタッフ全員で経営について考えていく必要もあり、ステーションの成長に貢献できる楽しさもあります。

⑤ ステーションの規模・在籍職種

上を見上げる医療職のイラスト

小規模なステーションでは、スタッフ同士の距離が近く、意思疎通がスムーズです。

風通しが良く、人間関係で疲弊したくない方には小規模なステーションが向いています。

一方で、小規模なステーションではルールやマニュアルが出来上がっていないこともあり、一人当たりの業務負担が大きくなったり、知識・スキル面で相談相手が限られてしまうといったデメリットもあります。

大規模なステーションでは、理学療法士や薬剤師なども在籍していたりするので、多職種連携を大事にして働きたい看護師にはこちらが向いているでしょう。

特に訪問業務以外の業務負担が少ないステーションの特徴として、事務スタッフが在籍しているか、協力的かどうかといった面が大きいです。

⑥ 教育・研修体制

訪問看護は、病院とは異なる知識やスキルが求められます。

誰しもが未経験から訪問看護をスタートさせるため、教育・研修体制があるかどうかは、初めて訪問看護に従事する看護師にとって非常に重要です。

理想的なのは、経験豊富な先輩看護師との同行訪問期間が十分に設けられていること。

「最初は不安でしたが、先輩と一緒に訪問することで、自信がついていきました」という声をよく聞きます。

また、定期的な事例検討会や外部研修の機会があることで、継続的なスキルアップの機会にもなります。

訪問看護ステーションでは外部講師を呼んで社内研修を実施しているところも多いため、どのような研修が行われているのか確認しておきましょう。

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⑦ 福利厚生・手当

給与面は転職において大きな関心事です。

給与はもちろんですが、様々な手当や福利厚生も実際の収入に大きく影響します。

特に訪問看護では、移動にかかる経費(交通費やガソリン代)の補助であったり、オンコール手当、休日出勤の手当など確認しておくべきものがいくつかあります。

他にも看護師が働くモチベーションを維持できるように、ランチ手当や雨の日出勤手当など企業独自の手当を設けているステーションが増えてきているので、福利厚生と手当は必ずチェックしておきましょう。

MEMO

薬局が母体となり運営しているステーションでは、系列の薬局での買い物に社員割引が適用されるなど、支出を減らせる福利厚生もあったりします!

⑧ 昇給・賞与の有無

金貨とボーナス袋

訪問看護ステーションは、病院やクリニックと比較して高年収であることが多いです。

一方で、高年収ではあるけれども年俸制で賞与がない、長く勤めても昇給がないというケースも多々あります。

また、基本給を低くして手当で給与を量増ししているステーションもあるので、賞与が支給されたとしても額が少ない場合もあります。

転職して1~2年目はいいですが、長く働いても給与がずっと変わらないと働くモチベーションが上がらないので、昇給・賞与の有無は必ず確認しておきましょう。

⑨ インセンティブの有無

訪問件数に応じて支給されるインセンティブは、やりがいと収入アップにつながります。

「努力が目に見える形で評価されるので、モチベーションが上がります」という声もたくさん聞かれます。

訪問看護に転職して高年収を目指したい場合は、インセンティブがあるステーションを選びましょう。

ただし、月何件以上の訪問でインセンティブが支給されるかは必ず確認が必要です。

合わせてインセンティブをもらっている看護師が実際にいるのか、その目標は現実的なのかも確認しましょう。

実際に、月100件以上の訪問からインセンティブが発生するステーションで、月100件のアポがそもそも取れない、月100件を越えないようにスケジュールを調整させられるといったケースもあるようです。

また、インセンティブを前提に高年収を謳っているステーションだと、病欠や有給で訪問件数が少ない月の手取りが少なくなってしまう可能性があるので、そこも注意が必要です。

⑩ 訪問業務以外の業務

デスクワークをしている女性たちのイラスト

訪問看護師の仕事は、訪問業務だけではありません。

記録作成、カンファレンスへの参加、関係機関との連絡調整、その他雑務がたくさんあります。

「訪問件数は少なめでも、その分丁寧な記録や連携ができる」というステーションもあれば、「効率的な記録システムを導入して、直接のケアに時間を使える」というステーションもあります。

看護師が専門的な業務に専念できるように、事務スタッフが訪問業務以外の業務をサポートしてくれるステーションもあるので、どのような働き方が自分に合っているのかを見極めてステーションを選びましょう。

最後に

この記事で紹介した訪問看護ステーションを選ぶ際の10個のポイントは、あくまでも選択の際の指針です。

実際に見学や面接を通じて、そのステーションの雰囲気や価値観を肌で感じることが何より大切です。

訪問看護の仕事は、利用者一人ひとりとじっくり向き合ってケアができるところが魅力的な反面、病院やクリニックとは働き方が大きく違うので、ぜひ自分にあったステーションを探してみてください。

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