スポーツ理学療法士になるにはどうすればいい?現場で働いているPTから聞いた具体的な方法を3つ解説
自身の怪我の影響で理学療法士を目指したという現役理学療法士はとても多いのではないでしょうか?
その経験から「スポーツの現場でPTとして働きたい!」と将来像を描いていたのに、実際にはスポーツ現場で働くPTは少なく、周りにそのような人がいないため、なる方法もわからないという声をよく耳にします。
そこで今回は、現役のスポーツPTから直接聞いた「どのようにしてスポーツPTになったのか」、その具体的な方法を3つご紹介したいと思います!
スポーツ理学療法士とは
この記事で指す「スポーツ理学療法士」とは、ただ単にスポーツ障がい・外傷のリハビリに携わる理学療法士ではなくスポーツの現場で働く理学療法士を指しています。
スポーツ理学療法士は、アスリートのケガの予防や治療、パフォーマンス向上をサポートするのが主な業務内容です。
単なる治療だけでなく、競技特性を理解し、選手が最高のコンディションで試合に臨めるよう支援します。
スポーツ障がい・外傷に関わることができる整形外科クリニックの求人は目にすることがありますが、スポーツ現場の理学療法士の求人は滅多に見かけることがありません。
では、どのようにしてスポーツ理学療法士になることができるのでしょうか?
スポーツ理学療法士になる具体的な方法
では、ここから実際にスポーツ現場で活躍中のPTから聞いた、スポーツ理学療法士になるための具体的な方法を3つご紹介します。
1. ドクターから紹介してもらう
スポーツ理学療法士として活躍するPTの多くは、ドクターや知人からの紹介がきっかけです。
アスリートの治療を得意としている整形外科クリニックや病院では、プロのスポーツチームや選手と関わりを持ったドクターが必ずいます。
初めはドクターの付き添いでお手伝いのような形で現場に帯同し、そこから現場のコーチや選手に顔を覚えてもらい、専属のPTとなるケースが多いようです。
プロのスポーツチームは土日に試合をすることが多いため、その時に本業が休みであれば、ドクターからボランティアの声がかかるかもしれません。
スポーツ現場で働くことに興味があることをドクターに伝えておくことも重要です。
ただし、ドクターに紹介してもらった以降は自分の実力でスポーツ理学療法士の座を勝ち取る必要があります。
また、「サッカーのプロチームで働きたい!」と思っていても、ドクターがどのスポーツと関わりがあるかによってしまうため、スポーツのジャンルを選ぶことは難しいです。
スポーツ障がい・外傷の治療を得意としている整形外科クリニックや病院に勤務することは、スポーツ理学療法士になるために最も近道だと言えます。
2. 直接連絡して自分を売り込む
母校の野球部でトレーナーとして活動しているPTの話によると、直接スポーツチームに連絡をしてみるのも有効な手段の一つだそうです。
プロのスポーツチームでは実績や経験がないとなかなか掛け合ってもらえないため、まずは高校や大学の部活動に連絡してみて、無償で経験を積むというPTもいます。
特に母校であれば話を聞いてもらえる可能性は高まります。
そこでチームにPTが在籍するメリットを感じてもらうことができれば、正式に契約となったり、そこで培った経験が自分の実績にもなります。
実績を積むことができれば、後々プロのスポーツチームで働くチャンスも広がります。
連絡してみると意外と反応を示してくれるところが多く、たとえ断られたとしても次につながる可能性があるので根気よく続けることが大事です。
3. 資格を取得する
スポーツ理学療法士として働きたいけれど、なかなか募集が見つからない場合は、資格取得も一つの手段としておすすめです。
JARTA認定スポーツトレーナーやNSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)などの資格を取得し、スポーツトレーナーやスポーツ指導者として働く道です。
スポーツ理学療法士としての採用ではないケースが多いので、現場ではプラスアルファで理学療法士としての経験や知識を活かすような働き方になりますが、どうしてもスポーツ現場で働きたいというのであれば、このような方法もあります。
スポーツ理学療法士として働いた実績がない場合でも、このような資格があれば最初からプロスポーツチームが掛け合ってくれる可能性もあるので、取得しておいて損はないです。
スポーツ理学療法士の活躍場所
スポーツ理学療法士の活躍の場には、以下のようなところがあります。
スポーツチーム
サッカーJリーグやバスケットBリーグ、プロ野球などのスポーツチームでPTが活躍しています。
他にも多くのプロスポーツチームや実業団チームでPTが試合に帯同しています。
試合のときのみ帯同する勤務パターンもあれば、チームに常駐して選手のコンディショニングを一手に担うケースもあります。
障がい者スポーツチームで活躍しているPTもおり、障がいに対する知識やその方々の体調管理の仕方など、PTとしての知識や経験をさらに活かして働きたいPTにはこちらもおすすめです。
高校や大学の部活動・クラブチーム
最近では学校単位でスポーツ理学療法士を採用するケースも増えています。
部活動やクラブチームに帯同・常駐し、学生のうちから身体づくりや障がい予防に取り組むことができるのが仕事の魅力です。
近年、部活動の指導をプロの指導者に任せるという学校も出てきているので、今後この流れがもっと主流になってくればよりPTの採用枠も増えていくかもしれません。
最後に
スポーツ理学療法士になる道のりは簡単ではありません。
ですが、スポーツ理学療法士はアスリートや学生の夢の実現を支える、やりがいのある仕事です。
現場のPTの方々が口を揃えて言っていたのは、「夢を実現するために自分から行動すること」の大切さ。
技術や知識はもちろん大事ですが、スポーツや選手に対する愛情があれば、必ず道は開けるはずです。
スポーツ理学療法士に興味がある現役PTの皆さんも、この記事を参考に、自分なりの方法でスポーツ理学療法士への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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