理学療法士のスキルアップになる資格一覧|臨床に活かせる12の資格
理学療法士として働き始めてある程度経験を積むと、「このままでいいのかな?」「もっと患者さんの役に立ちたい…」と思い始めるPTは非常に多いです。
私の周りでも、経験年数が3年を超えたあたりから専門性を高めるために資格取得に挑戦する理学療法士が多くいました。
実際に、理学療法士が臨床で活かせる知識や技術を学べる資格は数多くあります。
臨床での対応力が上がるだけでなく、チーム医療の中での自信にもつながるため、資格取得はスキルアップに有効な手段です。
そこで今回は、理学療法士のスキルアップに役立つ資格を12個に厳選してご紹介します。
①理学療法士専門資格
認定理学療法士
ある特定の分野で深い知識と技術を持っていること示す資格です。
例えば、「運動器」や「神経筋障害」、「スポーツ理学療法」など21項目の認定分野が設けられています。
臨床実践分野において秀でたPTを輩出するのを目的としており、専門的な知識を活かして、より質の高いリハビリテーションを提供できるようになります。
専門理学療法士
認定理学療法士を取得した人を対象に取得資格が与えられるのが専門理学療法士です。
学問的指向性の高いPTを輩出することを目的としており、申請条件が難しいことでも有名です。
取得後は、取得分野の研究に携わったり、大学や専門学校などの教育現場で働くなど、キャリアの選択肢が増えます。
②疾患別専門資格
心臓リハビリテーション指導士
循環器疾患の患者さんのリハビリテーションをより専門的に行えるようになる資格です。
心臓病の患者さんが安全に運動できるようサポートしたり、生活習慣の改善をアドバイスしたりします。
3学会合同呼吸療法認定士
呼吸器疾患の患者さんのケアに特化した資格です。
取得することで、COPDや肺炎後の患者さんのリハビリに自信が持てるようになった、ICUでの早期リハビリテーションに携わるようになったという声があり、仕事の幅を広げることができます。
認知症ケア専門士
認知症の患者さんとその家族をサポートするための専門知識を持っていることを示す資格です。
認知症の方とのアプローチ方法やコミュニケーション方法、日常生活の支援方法を学びます。
日本糖尿病療養指導士
糖尿病の患者さんの生活指導や運動療法を専門的に行う資格です。
糖尿病の方が上手に病気と付き合いながら生活できるようサポートします。
糖尿病の患者さんのフットケアにも詳しくなるため、外来の整形外科で資格を活かして働いているPTもいます。
③住環境・福祉関連資格
福祉住環境コーディネーター
高齢者や障がいを持つ方が安全に快適に暮らせるよう、住環境を整える専門資格です。
手すりの設置場所や段差の解消など、より具体的な提案ができるようになります。
訪問・在宅で働く際に視野が広がるだけでなく、病棟でもリハビリに活かせたり、環境整備に役立ったりします。
④栄養関連資格
NST(栄養サポートチーム)専門療法士
患者さんの栄養状態を評価し、適切な栄養管理を行うチームの一員として活躍できる資格です。
リハビリと栄養の両面から患者さんをサポートできます。
低栄養の患者さんへのアプローチの見直しができ、リハビリの効果が上がったというケースも多いです。
⑤フィットネス・トレーニング関連資格
NSCA-CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
アメリカ合衆国に本部を置くNSCAという団体が発行する国際的にも認められた民間資格です。
スポーツに携わるコーチやトレーナーを指導するのを目的としていますが、アスリートの体力向上や怪我の予防のためのトレーニング指導方法であったりコンディショニング調整の知識、筋力や持久力の最大パフォーマンスの発揮についてなども学べるので、PTとも親和性が高い資格です。
NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)
一般の方の健康づくりや体力向上のためのトレーニング指導ができる国際資格です。
個人に合わせた適切な運動プログラムを提供できるようになります。
NSCA-CSCSとは指導対象にアスリートを含むかどうかという違いがあります。
自身の取得目的によりますが、スポーツの現場や整形外科分野で働くPTが取得することが多いので、NSCA-CSCSを選択するPTが多い印象です。
健康運動指導士
健康づくりのための運動指導者として国が認定する資格です。
健康な人から軽い病気を持つ人まで、幅広く運動指導ができるようになります。
予防医学や健康増進に興味があるPTにおすすめで、地域の健康教室や企業の健康経営にも携われる可能性があります。
⑥補装具関連資格
義肢装具士
義手、義足、装具などを製作し、患者さんに合わせて調整する国家資格です。
整形外科や回復期病院で働いていると義肢装具士と関わる機会があるため、PTの知識を活かしながら、より専門的な補助具の提供ができるように取得を目指すPTが多いです。
しかし、義肢装具士になるには大学もしくは専門学校での履修が必須なため、取得難易度は高いです。
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