実際のところは20代であれば多くても3回まで、30代であれば6回まで、それ以上の年代になると転職回数より転職理由の方が重要な要素となります。
看護師の転職回数は何回までOK?人事担当者の本音を聞いてみた
「看護師は転職回数が多い。」「看護師は転職が当たり前の世界。」
看護師に限ったことではないですが、医療職は転職回数が多い職種だとよく言われます。
実際に、一般職の方々と比べてみても転職回数の多さは上位に入るのではないでしょうか?
常に人材不足で売り手市場の看護師業界において、転職することは特にデメリットがなさそうに見えますが、なかには「転職回数が多すぎると不利になるのでは?」と心配される方もいるでしょう。
今回は、転職回数は実際に何回までならOKなのか?
また転職回数が多い看護師に対して、採用に関わる人事担当者はどのように思っているのかについてまとめました。
これから転職される看護師の方は、ぜひ参考にしてみてください。
看護師の平均転職回数
まず、看護師の平均転職回数を確認してみましょう。
過去に日本看護協会が取ったアンケートによると、看護師の平均転職回数は2回とされています。
これだけ聞くと、意外と少ないような感じがしますね。
あくまでもアンケートかつ年齢が20代の若い看護師の回答も多く含まれていることが予想されるため平均2回となっていますが、転職支援を担当させていただいている身としては、体感的にもっと多い印象があります。
実際は何回までの転職ならOK?
転職に不利にならない回数の転職は何回まで?という疑問を解消するため、何名かの人事担当者と話して意見を聞いてみました。
3〜4回程度の転職であれば問題ないという意見だったり、転職回数よりも転職理由の方が大事、直近の直場の在籍期間の長さを重視して見ているなど様々な意見があり、「この回数までなら絶対安心!」という回数はなさそうです。
単純に転職回数だけを見て合否が決まれれるわけではないですが、相手に不信感を与えない(マイナスポイントを作らない)という意味で、むやみやたらに転職を繰り返すのはやめたほうがいいかもしれません。
転職回数が多いときのデメリット
では、転職回数が多いことによる転職時のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
面接時に疑いの目で見られることがある
一番のデメリットはこれに尽きると思います。
「転職回数が多いのにはどんな理由があるんだろう?」と面接官はいろんな想像を膨らませて、その疑問を解消しようと色々と質問してきます。
「飽き性なの?」「新しい環境に馴染めない人なの?」「スタッフと衝突しやすい人なの?」などいろいろな疑惑の目が向けられた状態で面接がスタートすることになるので、しっかり納得してもらえる理由を用意しておかなければ面接通過率は下がってしまいます。
特に短期間での転職は、上記のような印象を与える可能性が高いです。
面接官に悪気はなかったとしても、転職回数が多い場合は多少マイナスな印象からスタートしてしまう可能性があることは覚えておきましょう。
面接のたびに転職理由の説明が必要となる
転職回数が多いと、それぞれどんな理由で転職したのかを聞かれることになります。
おそらく毎回聞かれることになるので、「またか。」と思ってしまうこともあるかも知れませんが、答え方によってはプラスな印象に転じることもあるので伝え方が大事です。
たとえ後ろ向きな理由でも、面接官が聞いたときに納得させられる転職の軸が伝われば、その後の面接にも活きてきます。
最終判断に影響を与えることがある
面接時の人柄はいいし、転職回数が多いことで逆に色々な経験をしてきているから即戦力になりそう!と思ってもらえたとしても、最終的に内定を出すかどうかの判断に影響を与えてしまうこともあります。
またすぐに辞めてしまうのではないか、将来的に役職を任せることはできなさそうなど、先のことが懸念となってしまいお見送りになるパターンです。
この部分は面接官の受け取り方、企業側の考え方なのでどうすることもできません。
転職エージェントを使って転職活動をしている場合は、そこの懸念を解消してもらえるよう担当がプッシュしてくれたりするので、転職回数が多い場合は転職エージェントの利用がおすすめです。
転職回数が多くても転職に成功しやすい看護師の特徴
実際の人事担当者に聞いてみた、転職回数が多くても評価される看護師の特徴には以下のようなものがあります。
まずは直近の職場の在籍年数です。
3年以上など比較的長く勤めている場合、それまでの転職回数はあまり気にならないという担当者も多くいました。
やはり「転職回数が多い=すぐ辞めそう」という印象が強く、採用コストに見合わない人と思われてしまうことを避けなければいけないため、直近で長く働いている経験がある場合は、そこの懸念が少し解消されるのかもしれません。
あとは退職理由に軸があるのかどうかを見ている担当者も多いです。
経歴に一貫性があったり、転職のタイミングが自身の目標を達成した段階だったのかなどを重視して見ているようです。
転職理由に他責な部分がない、ポジティブに変換できていることも看護師として仕事をしていく上では大事な要素なので、そこも意識してみるといいかもしれません。
まとめ
看護師の平均的な転職回数は2回と言われています。
転職回数が2回だからどうこういうわけではなく、20代であれば多くても3回まで、30代であれば6回まで、それ以上の年代になると転職回数より転職理由の方が重要な要素となります。
また特に転職回数が多い場合は、なぜ転職したのかその理由がしっかりと説明できること、次の職場では長く働く意思があることを伝えるスキルが必要になります。
転職回数が多いからといって悲観的になる必要はありませんが、短期間での頻繁な転職は極力避け、転職時に失敗しない職場選びをすることを心がけることは大切です。
転職回数が多いと、面接官から疑いの目で見られたり、内定が出るかどうかの最終判断に影響を与えることもあります。
一方で、転職回数が多くても「すぐに辞めない意思」をしっかり伝えることができれば、しっかり内定を勝ち取ることができます。
まずは転職回数がこれ以上多くならないように働きやすい職場に出会えることが理想だと思うので、これまで転職でうまくいった経験がない方は、ぜひ転職エージェントの力を使ってみてください。
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