デイサービスとデイケアの違いは?医療従事者が押さえておくべき特徴

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医療従事者の方でも、デイサービスとデイケアの違いを正確に理解しているという方は意外と少ないのではないでしょうか?

特に病院やクリニックで勤務されている方の場合、介護保険サービスとの連携場面で詳細な知識が求められることがあります。

また、転職を検討されている方にとっては、それぞれの特徴を正確に把握することで、自分に適した職場選択が可能になります。

本記事では、制度的背景から実際の業務内容まで、医療従事者が知っておくべきデイサービスとデイケアの違いを詳しく解説していきます。

患者さんや利用者さんに最適なサービスを提案できるように、またデイサービスやデイケアで働いてみたいと思っている方がそれぞれの違いを理解して良い職場選択ができるよう、両者の違いを確認していきましょう!

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介護保険制度におけるデイサービスとデイケアの位置づけ

デイサービス(通所介護)とデイケア(通所リハビリテーション)は、いずれも介護保険法第8条に規定される居宅サービスの一種です。

2000年の介護保険制度開始とともにサービス提供が始まり、高齢者の在宅生活継続を支える重要な役割を担っています。

両サービスとも「要介護状態となった場合においても、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」という介護保険法の理念に基づいて提供されますが、具体的なアプローチに明確な違いがあります。

地域包括ケアシステムとの関係

現在推進されている地域包括ケアシステムにおいて、デイサービスとデイケアはそれぞれ異なる機能を担います。

デイサービスは「生活支援」の中核として、日常生活の質の向上と家族介護者の負担軽減を主目的とします。

一方、デイケアは「医療・介護」の連携強化において、医学的管理下でのリハビリテーション提供による機能回復・維持を担当します。

デイサービス(通所介護)とは?

デイサービスの本質と目的

デイサービス(通所介護)は、介護保険法に基づいて提供されるサービスの一つです。

利用者さんが可能な限り自宅で自立した日常生活を送れるように、機能訓練を通じて心身機能の維持・向上を図ったり、ご家族の介護負担を減らせるように食事や入浴介助、健康チェックをおこないます。

デイサービスは、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送れるよう支援することを主目的とします。

これは単なる介護の提供ではなく、社会参加の機会提供生活の質(QOL)向上という包括的な視点から捉える必要があります。

これには介護者の負担軽減を図るレスパイトケアと、利用者さんの社会的孤立や身体機能・認知機能の低下を予防することも含まれます。

近年はリハビリ特化型、認知症特化型などのデイサービスが増えており、利用者さん目線で言えば後述するデイケアと大きな違いはありません。

近年は多様化が進んでおり、以下のような特化型サービスも増加しています。

  • リハビリ特化型デイサービス:機能訓練に特化し、半日型が多い
  • 認知症対応型デイサービス:認知症ケアに特化した小規模運営
  • 入浴特化型デイサービス:入浴介助を中心とした短時間サービス
  • 宿泊型デイサービス:デイサービス利用者が同一施設で宿泊可能

しかし本来はリハビリや機能訓練をしに来るところというよりも、ご家族にとって負担となるような介助を受けながら楽しい時間を過ごすところという意味合いが大きいです。

主なサービス内容

健康管理・バイタルチェック

  • 血圧、脈拍、体温測定
  • 体調観察と記録
  • 服薬確認と管理指導

ADL支援

  • 入浴介助(一般浴、機械浴、清拭)
  • 食事介助と栄養管理
  • 排泄介助とおむつ交換
  • 移乗・移動介助

機能訓練・レクリエーション

  • 集団体操・リハビリ体操
  • 手工芸、園芸活動
  • 音楽療法、回想法
  • 季節行事の実施
  • 機能訓練指導員による専門的指導
  • 福祉用具使用指導

栄養改善サービス

  • 管理栄養士による栄養アセスメント
  • 個別栄養計画の作成
  • 栄養相談・指導

利用対象者

・要介護1〜5の認定を受けた65歳以上の方

・40〜64歳で特定疾病により介護が必要と認定された方

要支援の方は一般的なデイサービスは利用できず、通所型サービス(第一号通所事業)と呼ばれるところで同様のサービスを受けることができます。

デイサービスでは認知症の方の利用が多く、家族の介護負担軽減や社会的孤立の解消を主目的とする場合が多くなっています。

特に、入浴や食事などの基本的な生活支援を必要とする方や、日中の居場所として活用したい方が中心となります。

人員配置基準の詳細

管理者
1名(常勤・専従)
生活相談員
利用者数100人につき1名以上(常勤換算)
看護職員
利用定員10名以下の場合は1名以上
11名以上の場合は利用者数に応じて配置
介護職員
利用者15人につき1名以上(常勤換算)
機能訓練指導員
1名以上

施設・設備基準

  • 相談室:遮蔽性確保、相談内容に配慮した構造
  • 食堂・機能訓練室:利用者1人当たり3㎡以上
  • 静養室:体調不良時等に対応できる個室
  • 浴室:身体状況に応じた入浴設備
  • 洗面設備・便所:利用者の身体機能に配慮

効果測定と質の評価

デイサービスでは、利用者の生活満足度や家族の介護負担軽減度といった定性的な評価が重視されます。

また、社会参加の継続性や要介護度の維持・改善も重要な指標となります。

近年では、認知症の進行予防効果についても注目されており、認知機能検査の結果変化も評価項目として活用されています。

デイケアでは、より客観的で医学的な評価指標が用いられます。身体機能の改善度については、FIM(機能的自立度評価法)やBI(バーセル指数)などの標準化された評価ツールを使用し、数値的な変化を追跡します。

歩行能力の改善についても、歩行速度や歩行距離の測定により定量的に評価されます。

認知機能についても、MMSEやHDS-Rなどの認知機能検査を定期的に実施し、維持・改善効果を確認します。

デイケア(通所リハビリテーション)とは?

デイケアの本質と目的

デイケア(通所リハビリテーション)は、介護保険法に基づいて提供されるサービスの一つです。

医師の指示の下で行われる医学的管理下でのリハビリテーションが最大の特徴です。

デイケアの主な目的は、要支援・要介護のリハビリが必要な方に対して集中的なリハビリテーションを提供し、心身機能の維持・回復を図ることです。

デイサービスと違いリハビリが主目的のため、入院中に受けていたようなリハビリを退院後も継続したい方や、自宅でのADLの課題を医師がいる環境下でリハビリにより改善したい方などが通われます。

だいたい6~8時間前後の1日型が主流ですが、1~2時間前後の短時間集中型のデイケアもあります。

デイサービスと比べて数が少なく、利用者さんの費用が高くなりやすいという面もあります。

主なサービス内容

運動療法

  • 関節可動域訓練
  • 筋力増強訓練
  • バランス・協調性訓練
  • 歩行訓練

物理療法

  • 電気刺激療法
  • 温熱療法
  • 水治療法

日常生活動作訓練

  • 食事、更衣、整容動作の練習
  • 家事動作訓練
  • 福祉用具使用訓練

認知機能訓練

  • 記憶、注意、遂行機能の訓練
  • 現実見当識訓練
  • 認知症進行予防プログラム

言語機能訓練

  • 失語症に対する言語訓練
  • 構音障害に対する発音訓練
  • 高次脳機能障害への対応

嚥下機能訓練

  • 摂食嚥下機能評価
  • 嚥下訓練(間接訓練・直接訓練)
  • 食事形態の調整指導

利用対象者

・要支援1・2、要介護1〜5の認定を受けた65歳以上の方

・40〜64歳で特定疾病により介護が必要と認定された方

上記に該当し、かつリハビリが必要であると医師が判断した方のみ利用できます。(主治医が作成した診断書や指示書が必要です。)

デイケアでは脳血管疾患や運動器疾患による機能障害を有する方が多く利用されています。

これらの方々は、病院での急性期・回復期治療を経て、在宅での維持期リハビリテーションを必要とするケースが典型的です。

また、明確な機能改善目標を持ち、リハビリテーションに対する意欲が高い方が多いのも特徴です。

人員配置基準の詳細

医師
利用者数100人につき1名以上
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
利用者数100人につき1名以上
看護職員
利用者数10人につき1名以上
介護職員
利用者数15人につき1名以上

効果測定と質の評価

デイケアでは、より客観的で医学的な評価指標が用いられます。

身体機能の改善度については、FIM(機能的自立度評価法)やBI(バーセル指数)などの標準化された評価ツールを使用し、数値的な変化を追跡します。

歩行能力の改善についても、歩行速度や歩行距離の測定により定量的に評価されます。

認知機能についても、MMSEやHDS-Rなどの認知機能検査を定期的に実施し、維持・改善効果を確認します

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デイサービスとデイケアで働く上での違い

医療従事者として、最低限押さえておきたいデイサービスとデイケアの違いを表にまとめました。

項目 デイサービス デイケア
主目的 食事や入浴などのADL介助 機能訓練やリハビリテーション
対象となる利用者 ●要介護1~5の認定を受けた65歳以上の方
●40~64歳で特定疾病により介護が必要と認定された方
●要支援1・2、要介護1~5の認定を受けた65歳以上の方
●40~64歳で特定疾病により介護が必要と認定された方
(医師によりリハビリが必要と判断された場合のみ)
医学的管理 なし あり(医師の指示に基づく)
人員体制 ●看護師
●介護職
●機能訓練指導員
●生活相談員
●医師(常駐)
●看護師
●リハビリ職
●介護職
施設数 多い 少ない

デイサービスとデイケアの最も大きな違いは、医師の関与の有無にあります。

デイサービスでは医師の配置義務がなく、生活相談員や介護職員が中心となってサービスを提供します。

一方、デイケアでは医師の常勤配置が義務づけられており、医学的管理下でのリハビリテーションが実施されます。

また、利用開始時の手続きにも違いがあります。デイサービスはケアマネジャーのアセスメントとケアプランに基づいて利用開始できますが、デイケアでは主治医による診断書や指示書が必要となり、医学的な判断を経て利用が決定されます。

実際に働く際は、他にも介護保険制度のことや医療保険との併用についてなど覚えることが増えていきます。

デイサービスとデイケアの人材確保と質の向上への取り組み

介護人材不足が深刻化する中、デイサービスとデイケアの両分野においても、人材確保と質の向上は喫緊の課題となっています。

専門性の向上については、認知症ケアやリハビリテーションに関する専門研修の充実が図られており、職員一人ひとりのスキルアップが重視されています。

特に多職種連携スキルの習得は、両サービスにおいて重要度が増しています。

地域包括ケアシステムの中で効果的に機能するためには、医療・介護・福祉の各分野における専門職との連携能力が不可欠です。

このため、定期的な多職種研修や事例検討会の開催など、実践的な学習機会の提供が重要となっています。

働きやすい職場環境の整備も大きな課題です。

処遇改善加算による給与水準の向上に加え、ワークライフバランスの確保や明確なキャリアパスの提示により、長期的に働き続けられる環境づくりが進められています。

特に子育て世代の女性職員が多い現場では、柔軟な勤務体制の整備が人材確保の鍵となっています。

まとめ

デイサービスとデイケアは、いずれも在宅生活を支える重要なサービスですが、その目的と提供内容には明確な違いがあります。

デイサービスは生活支援と社会参加を通じた QOL向上を目指し、デイケアは医学的管理下での機能回復・維持を目指すという、それぞれの特性を理解することが重要です。

医療従事者として適切なサービス提案を行うためには、利用者の心身状態、生活環境、本人・家族の希望を総合的に評価し、最適なサービス選択を支援することが求められます。

また、両サービスでの勤務を検討される場合は、それぞれの専門性や業務内容の違いを理解した上で、自身のキャリア目標に適した選択をすることが大切です。

介護保険制度は今後も改正が予定されており、最新の動向を把握しながら、質の高いサービス提供に貢献していくことが期待されています

デイサービスとデイケアの違いは、利用者さん目線だと大きな違いがないように思われますが、働く医療従事者側からすれば押さえておくべきポイントがたくさんあります。

また、働いてからも介護保険の改正で覚え直さなくてはいけないことも多々あり、病院やクリニックとは違った大変さもあります。

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