FADIRテスト(屈曲・内転・内旋テスト)|股関節インピンジメント評価の実施手順・注意点
FADIR(ファディール)テストは、股関節の屈曲・内転・内旋を組み合わせて前方の痛みを誘発し、股関節インピンジメントや関節唇損傷を評価する徒手検査です。FADIRとは「Flexion(屈曲)・Adduction(内転)・Internal Rotation(内旋)」の頭文字をとった名称です。
整形外科やリハビリの現場で頻用される基本手技のひとつで、前方インピンジメントテストとも呼ばれます。
感度が高く、陰性であれば前方インピンジメントの可能性は低いと判断しやすい一方、特異度はやや低いため、陽性の場合は画像評価と組み合わせて総合的に診断する必要があります。
FADIRテストの実施手順
基本的な手順は以下の通りです。
患者の疼痛の程度を確認しながら、ゆっくりと各動きを組み合わせて誘発します。
- 患者を背臥位(仰向け)にする
- 検査側の股関節を90°屈曲させる(膝関節も屈曲位)
- その肢位から股関節を内転させる
- さらに股関節を内旋させる
- 疼痛の有無・部位・再現性を確認する

実施時の注意点
- 疼痛が強い場合は無理に最終域まで動かさない
- 必ず健側と比較し、左右差を確認する
- 陽性のみでは確定診断にならず、X線・MRIなどの画像評価と併せて判断する
- 後方の評価にはFABER(伸展・外転・外旋)テストを併用する
陽性基準と判定
屈曲・内転・内旋の肢位で、鼠径部前方(股関節前面)の痛みが誘発されれば陽性と判定します。クリック音や引っかかり感を伴うこともあります。陽性の場合、FAI(cam型・pincer型)や前方の関節唇損傷が示唆されます。
必ず健側と比較し、左右差を確認することが重要です。
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股関節周囲の整形外科的テスト
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