オーバーテスト(Ober test)|腸脛靱帯の短縮を評価する方法と陽性基準

オーバーテスト(Ober test)|腸脛靱帯の短縮を評価する方法と陽性基準 イメージ

オーバーテスト(Ober test)は、腸脛靱帯や大腿筋膜張筋の短縮・拘縮を評価する徒手検査です。股関節外側の疼痛や腸脛靱帯炎、下肢アライメント異常の評価で用いられ、理学療法評価の基本手技のひとつとして知られています。

膝関節を90°屈曲位で行う原法と、膝伸展位で行う変法があります。屈曲位では腸脛靱帯遠位、伸展位では大腿筋膜張筋の影響がそれぞれ強調される点が特徴です。

検査の手順

  1. 患者を側臥位にし、検査する側を上にする。
  2. 下側の股関節・膝関節を軽く屈曲させ、腰椎前弯を減らして骨盤を安定させる。
  3. 検査者は上側の下肢を保持し、膝関節を90°屈曲(原法)または伸展位(変法)にする。
  4. 股関節を軽度外転・伸展位に持ち上げる。
  5. 骨盤を固定したまま下肢の力を抜かせ、股関節を内転方向へ下ろす(重力に任せる)。

実施時の注意点

  • 骨盤の代償運動(前傾・回旋)を防ぐため、固定を確実に行う。
  • 股関節が屈曲すると内転しやすくなり偽陰性の原因となるため、伸展位を保持する。
  • 膝伸展位(変法)は大腿筋膜張筋、膝屈曲位(原法)は腸脛靱帯遠位の影響が強調される。
  • 下肢の重みで下ろすのが原則。無理な他動的下制や疼痛誘発は避ける。

陽性基準と判定

下肢を内転方向へ下ろしたときの動きで判定します。骨盤の代償が入らないよう固定を確実にすることが正確な判定の前提です。

判定 所見 解釈
陰性 下肢が水平線を越えて内転できる 腸脛靱帯の短縮なし
陽性 外転位のまま留まり、水平位まで内転できない 腸脛靱帯・大腿筋膜張筋の短縮を示唆

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