スパーリングテスト|正しい測定手順・陽性基準・鑑別のポイント
スパーリングテスト(Spurling test)は、頚椎の椎間孔を意図的に狭めることで神経根への圧迫刺激を加え、神経根障害の有無を評価する検査です。特別な器具は不要で、座位で1分程度で実施できます。
陽性の場合は、頚椎症性神経根症や頚椎椎間板ヘルニアなどが疑われます。
検査の手順
患側へ頭部を傾けながら軸圧を加えるのが基本です。以下の手順で行います。
- 患者を座位にし、頭部をゆっくり後屈(伸展)させる。
- 症状のある側(患側)へ頭部を側屈させる。
- 検者が頭頂部から下方へ軸圧を加える。
- 上肢へ放散する痛み・しびれの有無と、その範囲を確認する。

実施時の注意点
- 頚髄症・骨転移・強い頚椎不安定性が疑われる場合は慎重に行う。
- 関節リウマチなど環軸椎不安定が疑われる場合は禁忌に準じ、強い軸圧を避ける。
- 放散痛・しびれが誘発されたら、ただちに圧迫を解除する。
- 単なる頚部の痛みは陽性としない。神経根領域に沿った症状かを見極める。
陽性所見と判定基準
圧迫した患側の上肢へ、神経根の支配領域(デルマトーム)に沿って放散する痛みやしびれが誘発された場合を陽性とします。肩から始まり肘より遠位へ広がる症状が重要で、単なる頚部の痛みだけでは陽性とはしません。
スパーリングテストは感度は高くないものの特異度が高いことが知られています。目安は以下の通りです。
| 指標 | 目安 |
|---|---|
| 感度 | 約30% |
| 特異度 | 約93% |
感度が低いためスクリーニングには不向きですが、特異度が高いため、陽性であれば頚椎神経根障害の可能性が高いと判断できます。
ジャクソンテストとの違い
ジャクソンテストは頭部を後屈させた状態で軸圧を加える検査で、椎間孔を狭めて神経根症状を誘発する点は共通します。スパーリングテストはこれに患側への側屈を加えることで、より狭窄側の神経根に負荷をかけるのが特徴です。
臨床では両者を組み合わせて評価することが多くあります。
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脊柱・神経根の徒手検査一覧
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