
ロンベルグ徴候に関する記述のうち、正しいものはどれか?
正解は1
ロンベルグ徴候とは、閉眼立位における姿勢の保持状態を観察し、脊髄後索(深部感覚)障害を評価する方法です。主に、深部感覚(位置覚・振動覚)に異常がある場合に陽性となります。
ロンベルグ徴候が陽性になる主な原因
原因 | 説明 |
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脊髄後索障害 | 深部感覚(位置覚・振動覚)を司る後索が障害され、眼を閉じると姿勢保持が困難になる。 例:梅毒性脊髄炎、亜急性連合性脊髄変性症 |
末梢神経障害 | 両側の末梢神経が障害され、足底や関節位置の感覚が失われる。 例:糖尿病性ニューロパチー |
ビタミンB12欠乏 | 後索を含む脊髄に変性を起こし、深部感覚低下を招く。 例:亜急性連合性脊髄変性症(SACD) |
小脳障害では閉眼に関係なくふらつくため、ロンベルグ徴候は陰性になることが多いです(小脳性運動失調との鑑別ポイント)。
ロンベルグ試験の方法
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① 両足をそろえて立ってもらう(閉脚立位)
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② まずは眼を開いたまま立位保持できるかを確認する
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③ 次に眼を閉じた状態で立位保持ができるかを確認する
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④ 閉眼で著しいふらつき・転倒が起きた場合 → ロンベルグ徴候陽性