【看護師の男女比率】男女比率がもたらす職場環境への影響や業界トレンド・海外との比較

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看護師の男女比率が実際どれくらいなのか、気になったことはありませんか。

「職場に男性看護師がほとんどいない」「男性でこの仕事を続けていけるのだろうか」と感じている方も少なくないはずです。

厚生労働省の最新統計によると、就業看護師のうち男性は8.7%。たしかに少数派ですが、この12年で人数は約1.86倍に増えており、職場によっては男性比率が2割近くに達しているところもあります。

この記事では、看護師の男女比率を公的データで確認したうえで、他の医療職との違い、男性看護師が多い職場や診療科、男女の給料差、海外との比較まで一つずつ見ていきます。

数字の裏側にある「なぜそうなっているのか」まで踏み込んで解説しますので、これから転職を考えている方も、キャリアの方向性に迷っている方も、ぜひ参考にしてみてください。

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    看護師の男女比率

    日本の看護師における男女比率は、長年にわたって女性が大多数を占めてきました。

    厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、2024年末時点で就業している看護師は1,363,142人。このうち女性が1,245,074人で91.3%、男性が118,068人で8.7%という内訳です。

    数字で見る看護師の男女比率(2024年末)

    91.3%
    女性の割合
    124万5,074人
    8.7%
    男性の割合
    11万8,068人
    1.86倍
    男性看護師の増加
    2012年比

    男性看護師の割合は、少しずつではありますが着実に伸びています。2012年末は6.2%でしたので、12年間で2.4ポイント上昇した計算です。

    割合の変化だけを見ると地味に映るかもしれませんが、人数で追うと印象が変わります。2012年の63,321人から2024年の118,068人へ、約1.86倍に増えているためです。

    就業看護師に占める男性の割合の推移

    10% 5% 0% 6.2 6.8 7.3 7.8 8.1 8.6 8.7 2012 2014 2016 2018 2020 2022 2024

    ただし、直近の伸びは緩やかになっています。2022年の8.6%から2024年の8.7%まで、2年間での上昇は0.1ポイントにとどまりました。

    男性看護師が右肩上がりに増え続ける時代から、増加ペースが落ち着く時期へと移りつつあると考えられます。

    男女比の偏りには歴史的な背景がありますが、医療の高度化や患者さんのニーズの多様化にともなって、男性看護師が担う役割は広がってきました。

    とくに救急医療や集中治療室、精神科といった分野では男性の進出が進んでいます。高齢化にともなう男性患者さんの増加も、男性看護師の需要を後押ししている要因のひとつです。

    これから看護師を目指す層の男女比

    就業者ベースの8.7%に対し、これから現場に出る層の男性比率はもっと高くなっています。

    2025年度に看護師3年課程へ入学した20,868人のうち、男子は2,755人で13.2%。2年課程では16.4%に達しています。

    出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」/厚生労働省「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」/厚生労働省「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」

    他の医療職と比べた看護師の男女比率

    他職種と申し送りをする看護師

    「看護師は女性の仕事」というイメージは根強いものですが、同じ医療職のなかで比べてみると、看護師の男女比率がどのくらい特殊なのかが見えてきます。

    ここでは看護職の4資格どうしの比較と、医師・薬剤師との比較の2つの角度から確認していきます。

    保健師・助産師・准看護師の男女比率

    看護職には看護師のほかに保健師・助産師・准看護師があり、男性の割合はそれぞれ異なります。

    看護職4資格の男女比率(2024年末)

    資格就業者数男性男性の割合
    看護師136万3,142人11万8,068人8.7%
    准看護師23万3,022人1万7,691人7.6%
    保健師6万3,536人2,076人3.3%
    助産師3万8,721人0人0%

    ※助産師は法律上、女性のみが取得できる資格

    准看護師は7.6%と看護師に近い水準ですが、保健師は3.3%と看護師の半分以下にとどまります。行政や企業での勤務が中心という働き方の違いが影響していると考えられます。

    助産師については、そもそも男性が取得できません。保健師助産師看護師法第3条で「助産師とは、厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子をいう」と定められているためです。看護職のなかで唯一、法律によって性別が限定されている資格といえます。

    医師・薬剤師と比べるとどうか

    視野を看護職の外へ広げると、医療職のなかでも男女比の傾向は大きく分かれます。

    主な医療職に占める男性の割合

    020%40%60%80%
    医師
    75.6%
    薬剤師
    38.0%
    看護師
    8.7%

    医師は男性が75.6%を占め、看護師とはちょうど逆の構図になっています。一方で薬剤師は男性38.0%・女性62.0%と、比較的バランスの取れた比率です。

    ただし医師についても女性の割合は年々上がっており、2022年の23.6%から2024年は24.4%へと伸びています。医療職全体で見れば、性別による職種の偏りは緩やかに解消へ向かっているといえます。

    出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」/厚生労働省「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計」/e-Gov法令検索「保健師助産師看護師法」

    看護師の男女比率がもたらす職場環境への影響と課題

    男女比率の偏りは、日々の職場環境にもさまざまな形で表れます。コミュニケーションの取り方や業務の分担、キャリアの築き方まで、影響は多岐にわたります。

    ここでは、現場で実際に起きやすい変化と、そこから生まれている課題を整理します。

    男女比の偏りが職場に及ぼす主な影響

    身体的負担の大きい業務が偏りやすい
    体位変換や移乗介助など、力を要する場面で特定の人に依頼が集中しがちです。
    同性の相談相手を見つけにくい
    少数派の側は、悩みを打ち明けられる同僚が職場にいないケースがあります。
    患者さんのプライバシーへの配慮が必要になる
    清拭や排泄介助など、同性介助を希望される方への対応体制が求められます。
    更衣室・当直室などの設備面の整備
    男性職員を想定していない古い施設では、環境整備が追いついていない場合があります。

    労働環境の面では、夜勤や身体的負担の大きい業務をどう分担するかが課題になります。人数の多い側に負担が集中する構図は、男女どちらにとっても望ましいものではありません。

    男女がバランスよく配置されることで、こうした業務を適切に分け合える環境が整い、チーム全体の働きやすさにつながると考えられます。

    キャリアパートナーからのアドバイス
    • 転職先を選ぶときは「男性職員が何人いるか」を必ず確認しましょう
    • 人数より大事なのは、更衣室や当直室が整っているかどうかです
    • 面接で聞きにくい設備面の質問は、エージェント経由で確認できます
    キャリアパートナー

    チーム医療という観点では、多様な視点を持つメンバーが集まることに意味があります。患者さんの層も男女さまざまであることを踏まえると、看護する側の構成にも幅があったほうが対応しやすい場面は少なくありません。

    こうした課題に対応するため、多くの医療機関で環境整備が進んでいます。ただし根本的な解決には、看護教育の段階からの支援体制づくりが欠かせません。

    今のあなたの状況は?

    男性看護師が多い職場・診療科

    病院の廊下を歩く男性看護師

    全体の男女比率は8.7%ですが、これはあくまで平均値です。職場の種類によって男性看護師の割合は大きく変わります。

    転職先を検討するうえでは、この差を知っておくと選択肢の見え方が変わってきます。

    男性看護師の8割は病院で働いている

    男性看護師118,068人のうち、病院に勤務しているのは95,541人。実に80.9%が病院勤務という計算になります。女性看護師の病院勤務比率が64.3%であることと比べると、男性は病院に集中している傾向がはっきりしています。

    裏を返せば、病院の中では男性看護師の割合が10.7%まで上がります。全体平均の8.7%より2ポイント高い水準です。

    就業場所別 看護師に占める男性の割合(2024年末)

    05%10%15%20%
    訪問看護ST(管理者)
    17.2%
    病院
    10.7%
    養成所・研究機関
    9.5%
    訪問看護ST(従事者)
    8.6%
    介護老人保健施設
    8.6%
    診療所(有床)
    4.6%
    診療所(無床)
    1.5%

    もっとも低いのは無床診療所の1.5%です。日勤中心で身体的負担が比較的軽い職場ほど、男性看護師の割合は下がる傾向にあります。

    訪問看護ステーションは管理者の17%が男性

    就業場所別で最も男性比率が高いのは、訪問看護ステーションの管理者です。13,590人のうち2,344人が男性で、割合は17.2%。全体平均の2倍近い水準です。

    興味深いのは、同じ訪問看護ステーションでも従事者側は8.6%にとどまる点です。つまり訪問看護の現場では、男性看護師が管理職ポジションに就く割合が高いことになります。

    訪問看護は一人で判断する場面が多く、体力面が問われる移乗介助も少なくありません。マネジメント経験を積みやすい環境でもあるため、キャリアアップを考える男性看護師の選択肢として現実的といえます。仕事内容の詳細は訪問看護師の仕事とは?仕事内容・1日の流れ・オンコール・年収までまるっと解説もあわせてご覧ください。

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    男性看護師が活躍しやすい診療科

    診療科別の男女比を公表した公的統計はありませんが、職場の特性から男性看護師が集まりやすい領域には共通点があります。

    男性看護師が集まりやすい領域と理由

    救急外来・ICU
    急変対応や搬送介助が多く、交代制の夜勤も定着しています。
    手術室
    器械出し・外回りともに立ち仕事が長く、体力が求められる場面が続きます。
    精神科
    興奮状態の患者さんへの対応など、複数人での安全確保が必要になります。
    透析室
    穿刺技術を軸に経験を積みやすく、日勤中心でも夜間透析の需要があります。
    訪問看護
    単独訪問が基本で、管理者としてのキャリアも描きやすい環境です。

    いずれも、瞬発的な対応力や体力が生かせる点が共通しています。ただし「男性向きだから」という理由だけで選ぶと、配属後に適性のずれを感じることもあります。診療科ごとの仕事内容を具体的に把握したうえで判断することが大切です。

    たとえば救急の現場については、救急看護師に向いている人とは?仕事内容や大変なところを解説で実際の業務の流れを確認できます。

    出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」

    男女で看護師の給料に差はあるのか

    電卓を持って給与を確認する看護師

    男女比率とあわせて気になるのが、給料に差があるのかという点です。結論からいえば、看護師の男女差は日本の他業種と比べてかなり小さくなっています。

    ただし年齢層ごとに見ていくと、はっきりした特徴が浮かび上がります。

    男女別・年齢別の平均年収

    厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに、きまって支給する現金給与額の12か月分と年間賞与を合算して推計すると、看護師の年収は次のようになります。

    看護師の推計年収(2024年・産業計)

    535万円
    男性看護師
    518万円
    女性看護師
    17万円
    男女の差

    差は約17万円、率にして3.3%にとどまります。日本全体では男女の賃金差が3割近くある職種も珍しくないことを考えると、看護師は男女の待遇差が非常に小さい職業だといえます。

    ただし年齢階級別に分けると、平均値では見えない動きがあります。

    年齢階級別 看護師の推計年収(男女別)

    年齢男性女性差
    20〜24歳398万円430万円-32万円
    25〜29歳474万円488万円-14万円
    30〜34歳520万円498万円+22万円
    35〜39歳576万円500万円+76万円
    40〜44歳605万円528万円+77万円
    45〜49歳570万円573万円-3万円
    50〜54歳578万円583万円-5万円
    55〜59歳573万円572万円+1万円

    ※きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額で算出

    20代では女性のほうが高く、30代前半で逆転。35〜44歳で男性が70万円以上上回り、45歳以降はふたたびほぼ横並びに戻ります。

    30〜40代で差が開く理由

    この年代で差が生まれる背景には、能力や役職の差というより働き方の違いがあります。

    30〜40代で年収差が開く3つの要因
    • 女性は出産・育児で時短勤務や夜勤免除を選ぶ時期と重なる
    • 夜勤回数の差がそのまま夜勤手当の差につながる
    • 男性は救急・ICUなど手当の厚い部署に配属される割合が高い

    実際、45歳以降で差がほぼ消えることがこの説明を裏づけています。育児期を抜けて夜勤に戻る女性看護師が増えると、男女の年収はふたたび並ぶためです。

    つまり看護師の男女差は「性別による格差」というより「夜勤回数と勤務形態の差」と捉えたほうが実態に近いといえます。夜勤の可否や回数が収入を大きく左右する職種である以上、転職時には手当の内訳まで確認しておきたいところです。

    出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

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    男性看護師が「やめとけ」と言われる理由と実際

    悩む表情の看護師

    「男性看護師はやめとけ」という言葉を目にしたことがある方もいるかもしれません。数字の上では少数派である以上、少数派ならではの難しさが語られやすいのは自然なことです。

    ここでは、よく挙がる3つの理由を取り上げ、実際のところどうなのかを見ていきます。

    同性の相談相手が少ない

    病棟の看護師が20人いても、男性は2人いるかどうかという計算になります。40人規模の部署でも3〜4人程度です。

    キャリアの悩みや働き方の相談を同性の先輩にしたくても、身近にロールモデルがいないという状況は起こりえます。

    ただし、この点は職場選びである程度カバーできます。男性看護師の比率は職場によって1.5%から17.2%まで開きがあるためです。病院や訪問看護ステーションを選べば、同性の同僚がいる環境に身を置ける可能性は高まります。

    ケアを断られることがある

    清拭や排泄介助、産婦人科領域などで、女性の患者さんから同性介助を希望されることがあります。看護師側の力量とは関係のない場面で対応を代わることになるため、割り切れなさを感じる方もいます。

    一方で、男性の患者さんから「男性看護師のほうが気楽」と言われる場面も確実に存在します。とくに泌尿器科や高齢男性の多い病棟では、男性看護師のほうが安心されることも少なくありません。

    高齢化が進み男性の入院患者さんが増えていることを考えると、同性介助のニーズは今後も両方向で高まっていくと考えられます。

    それでも男性看護師が増え続けている理由

    デメリットが語られる一方で、男性看護師の人数は12年間で約1.86倍に増えました。これから資格を取る層では、看護師3年課程の入学者の13.2%が男子です。

    増加が続いている背景には、いくつかの現実的な理由があります。

    男性看護師が選ばれ続ける理由

    年収の男女差がほとんどない
    同じ資格・同じ勤務形態なら待遇はほぼ同水準。差は17万円ほどです。
    資格があれば全国どこでも働ける
    転居やライフイベントがあっても職を失いにくい強みがあります。
    専門資格でキャリアを広げやすい
    認定看護師の15.2%が男性。就業看護師全体の8.7%を大きく上回ります。
    管理職への道が開けている
    訪問看護ステーションでは管理者の17.2%を男性が占めています。

    「やめとけ」と言われる理由の多くは、少数派であることに起因する環境の問題です。裏返せば、男性職員の受け入れ体制が整った職場を選べば、多くは解消できる課題ということになります。

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    海外との比較

    看護師の男女比率は、国や地域によって差があります。世界全体で見ても女性が多数を占める点は共通していますが、その度合いは一様ではありません。

    世界保健機関(WHO)が2025年に公表した報告書によると、世界の看護師は2,980万人(2023年時点)で、そのうち85%が女性です。男性は残る15%ほどということになり、日本の8.7%はこれを下回っています。

    主な国の看護師に占める男性の割合

    国男性の割合補足
    サウジアラビア約26%看護師24万3,336人のうち女性が17万9,177人(2024年)
    イギリス11.2%看護師・助産師等の登録者全体に占める男性(2025年3月末)
    アメリカ10.4%2022年の11.2%から低下し、約20年ぶりに減少(2024年)
    日本8.7%就業看護師136万3,142人のうち男性11万8,068人(2024年)
    韓国約7%男性免許保有者は4万305人。2025年の国家試験合格者では18.1%が男性

    ※各国の統計は集計方法・対象範囲が異なるため単純比較には注意

    欧米諸国は日本よりわずかに高い10%前後で、大きく開いているわけではありません。むしろ注目したいのはアメリカの動きです。

    アメリカでは20年にわたって男性看護師の割合が伸び続けてきましたが、2022年の11.2%から2024年は10.4%へと初めて低下しました。男性看護師の増加は、どの国でも自動的に続くものではないことを示す結果といえます。

    中東では事情が異なります。サウジアラビアの約26%という数字は、女性の就労に文化的・宗教的な制約があった歴史と、男性患者さんへの同性介助が重視される慣習を背景としたものです。

    アジアに目を向けると、韓国の男性看護師は約7%と日本より低い水準です。ただしこれは免許保有者全体の数字で、2025年の看護師国家試験合格者に限れば18.1%が男性でした。新しく資格を取る層では、韓国のほうが日本より男性比率が高くなっています。

    日本の看護師3年課程の入学者に占める男子は13.2%ですから、韓国の18.1%とは5ポイントほどの差があります。国際比較は、日本の男女比率がこの先どう動いていくかを考えるうえで参考になる材料といえます。

    出典:WHO「State of the world’s nursing 2025」/NCSBN「2024 National Nursing Workforce Survey」/NMC「The NMC register 1 April 2024 – 31 March 2025」/サウジアラビア統計庁「Healthcare Establishments and Workforce Statistics 2024」

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    変化する看護師の男女比率と業界トレンド

    看護師の男女比率の変化は、医療業界全体の動きと切り離せません。テクノロジーの進歩、人口構成の変化、医療サービスの多様化によって、看護師に求められる役割そのものが変わってきています。

    とくに目立つのが、高度専門職の広がりです。日本看護協会の登録データによると、2025年12月現在で専門看護師は3,644人、認定看護師は25,809人にのぼります。

    ここで注目したいのが男女の内訳です。認定看護師25,809人のうち男性は3,930人で15.2%、専門看護師3,644人のうち男性は475人で13.0%。いずれも就業看護師全体の8.7%を大きく上回っています。

    男性比率は専門資格を持つ層ほど高い

    8.7%
    就業看護師全体
    13.0%
    専門看護師
    15.2%
    認定看護師

    男性看護師は少数派でありながら、専門資格の取得では平均以上の割合を占めているわけです。資格取得を通じてキャリアを切り開こうとする層が厚いことがうかがえます。資格の種類や取得方法は認定看護師とは?資格の種類や取得方法、メリットを解説!で詳しく解説しています。

    年齢層ごとの男女比を見ると、もうひとつの変化が見えてきます。男性比率が最も高いのは35〜39歳の13.6%で、そこから上の世代になるほど下がっていきます。55〜59歳では4.0%です。

    これは、男性看護師が本格的に増え始めた時期がそのまま反映されている形です。一方で25歳未満は7.8%と、30代より低い水準にとどまっています。新しく現場に入る男性看護師の増加ペースは、以前ほどではなくなってきていると読み取れます。

    看護教育の現場でも変化は進んでいます。多くの看護学校や大学で、性別による固定観念にとらわれないカリキュラムづくりが意識されるようになりました。

    男女比の偏りは徐々に和らぐ方向にありますが、その歩みは決して速くありません。数の変化を待つよりも、一人ひとりが働きやすい職場を選び取っていくことのほうが現実的な対処といえます。

    出典:日本看護協会「専門看護師 分野別都道府県別登録者数」/日本看護協会「認定看護師 分野別都道府県別登録者数」/厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」

    看護師の男女比率に関するよくある質問

    マルとバツの札を持つ看護師

    看護師の男女比率について、よく寄せられる質問をまとめました。

    看護師の男女比率はどれくらいですか?

    2024年末時点で、就業看護師136万3,142人のうち女性が91.3%、男性が8.7%です。男性は11万8,068人で、2012年の6万3,321人から約1.86倍に増えています。

    男性は助産師になれますか?

    なれません。保健師助産師看護師法第3条で助産師は「女子」と定められているためです。看護師・准看護師・保健師は男女どちらでも取得できます。

    男性看護師が多い職場はどこですか?

    訪問看護ステーションの管理者が17.2%と最も高く、次いで病院が10.7%です。逆に無床診療所は1.5%と低くなっています。男性看護師全体の80.9%は病院で働いています。

    男性看護師と女性看護師で給料に差はありますか?

    推計年収で男性535万円、女性518万円と、差は約17万円です。ただし35〜44歳では男性が70万円以上上回り、45歳以降はほぼ同水準に戻ります。夜勤回数や勤務形態の違いが主な要因と考えられます。

    男性看護師の割合はこれからも増えますか?

    看護師3年課程の入学者では13.2%が男子のため、当面は緩やかに増えると考えられます。ただし2022年から2024年の上昇幅は0.1ポイントにとどまり、増加ペースは落ち着いてきています。

    まとめ

    看護師の男女比率は、2024年末時点で女性が91.3%、男性が8.7%です。男性は少数派ではあるものの、12年間で人数は約1.86倍に増えました。

    ただし、この8.7%という数字はあくまで全体平均です。訪問看護ステーションの管理者では17.2%、病院では10.7%と、職場を選べば男性看護師の割合は大きく変わります。

    給料についても、男女差は年収ベースで約17万円と小さく、その差の多くは夜勤回数や勤務形態の違いによるものでした。認定看護師の15.2%、専門看護師の13.0%を男性が占めていることからも、キャリアの選択肢が性別で狭まる職業ではないことがわかります。

    一方で、同性の相談相手が少ない、設備面の整備が追いついていないといった課題は残っています。これらは職場によって状況が大きく異なるため、転職先を選ぶ際は男性職員の在籍状況や受け入れ体制まで確認しておくと安心です。

    数字の上のバランスが変わるのを待つのではなく、いま自分が力を発揮できる環境を選び取っていくこと。それが男女比率という話題から得られる、いちばん実践的な結論ではないでしょうか。

    職場ごとの男性職員の在籍状況や設備面は求人票だけでは判断しにくい部分です。気になる点があれば、医療キャリアナビのキャリアパートナーまでお気軽にご相談ください。

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