病院見学の電話のかけ方|例文と確認すべきことをまとめて解説

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就職や転職活動のときに病院見学を申し込もうとスマホを持ったところで、「何と名乗ればいいのか」「誰に取り次いでもらえばいいのか」がわからず手が止まってしまう方は少なくありません。相手は忙しい医療現場ですから、迷惑にならない時間帯にできれば1回の電話で用件を伝え、必要なことを確認して終えたいところです。

この記事では、病院見学の電話のかけ方を、かける前の準備から取り次ぎの依頼、そのまま読み上げられる例文、電話で確認しておきたいことまで順に整理しました。学生の方と転職を検討している方では伝える情報が変わるため、立場別の伝え方も分けて解説しています。

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以下からひな形と見本をダウンロードできます。

    病院見学の電話をかける前の準備

    カレンダーと赤鉛筆で見学の候補日を書き出す様子

    電話が長引いたり、あとで「あれを聞き忘れた」と気づいたりする原因は、多くの場合かける前の準備にあります。逆にいえば、準備しておくことは4つだけです。ホームページの確認、候補日の用意、かける時間帯の選定、そしてメモと環境の準備です。

    電話は数分で終わる短いやりとりですが、その数分で相手に伝わる印象は残ります。準備が整っていれば、落ち着いた声で用件を伝えられます。

    病院のホームページを確認する

    最初にすることは電話ではなく、病院のホームページを開くことです。採用情報や看護部・リハビリテーション科のページに「病院見学随時受付」「見学会の日程」が掲載されていることがあり、見学の申し込みフォームが用意されている場合は、電話よりそちらを使うほうが確実です。フォームがあるのに電話をかけると、担当者が改めてフォームへ案内することになり、かえって手間が増えてしまいます。

    見学会が日程を決めて開催されている病院では、個別見学を受け付けていないこともあります。この点もホームページに書かれていることが多いので、電話の前に目を通しておくと質問の内容が絞れます。

    なお、診療科目や所在地、対応可能な言語などの基本情報は、厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)でも調べられます。病院のホームページが更新されていない場合の補助として使えます。

    • 採用情報ページに見学の案内やフォームがあるか
    • 見学会の開催日程が決まっているか
    • 問い合わせ先の部署名・電話番号が書かれているか
    • 外来の受付時間(電話を避ける時間帯の判断に使う)

    候補日を複数用意する

    見学日は病院側の都合で決まります。こちらから1日だけ指定すると、その日が合わなかった場合に調整のやりとりが増えてしまいます。候補日は3つ程度、曜日と時間帯に幅を持たせて用意しておくと、電話の中で日程が決まりやすくなります。

    学生の方は授業や実習、国家試験対策の予定を踏まえて、在職中の方は勤務シフトと有給休暇の取りやすさを踏まえて選びます。在職中で調整が読みにくい場合は、「◯月の後半で、平日の午後であれば伺えます」のように範囲で伝える方法もあります。

    一方で、幅を持たせすぎると相手が決めきれません。「いつでも大丈夫です」は親切なようで、実際には相手に判断をすべて委ねる伝え方になります。候補を出したうえで、「ご都合のよい日にあわせます」と添えるのが無難です。

    かける時間帯を選ぶ

    病院は日中、外来対応で立て込みます。目安としては平日の10時〜11時台、14時〜16時台が比較的落ち着いているとされますが、これは病院の規模や診療体制によって変わるため、あくまで目安として考えてください。

    外来がどれくらい混み合うかは、公的な調査からもうかがえます。厚生労働省の令和5年受療行動調査では、病院の外来患者のうち診察までの待ち時間が30分以上だった方は42.8%で、特定機能病院では51.7%にのぼります。待ち時間が長いということは、その時間帯の現場が動き続けているということです。外来の受付時間帯、特に午前の診察が集中する時間は避けたほうが落ち着いて話せます。

    始業直後、昼休みの時間帯、終業間際も避けるのが基本です。始業直後は申し送りや朝の準備が重なり、終業間際は担当者が退勤している可能性があります。ホームページで外来受付時間を確認し、受付が終わったあとの時間を狙うと、担当者が電話に出られる確率が上がります。

    外来患者の「診察までの待ち時間」の分布

    52.8%
    20.6%
    10.5%
    30分以上 合計42.8%
    30分未満 52.8% 30分〜1時間未満 20.6% 1時間〜1時間30分未満 10.5% 1時間30分〜2時間未満 6.5% 2時間以上 5.2% 不詳 4.4%

    メモと静かな環境を整える

    電話中は相手の言葉を書き取りながら話すことになります。手元に紙とペン、そして伝える内容・聞くことのメモを置いておきます。スマートフォンのメモアプリは通話中に操作しづらいため、紙のほうが扱いやすいです。

    場所も大切です。周囲の音が入ると相手が聞き取りづらく、聞き返しが増えます。移動中や駅のホーム、店内からはかけないようにし、電波の安定した静かな場所からかけてください。

    • 氏名・所属(学校名と学年、または現職の職種と経験年数)
    • 見学を希望する理由を一言で言える状態にしたメモ
    • 候補日3つと、避けたい曜日・時間帯
    • 電話で確認したいこと(日時・所要時間・集合場所・服装・持ち物・当日の連絡先)
    • 紙とペン、病院の電話番号と部署名

    参考:厚生労働省「医療情報ネット(ナビイ)」 / 厚生労働省「令和5(2023)年受療行動調査(概数)の概況」

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    どこに何と伝えるか

    都心にある総合病院の外観

    病院見学の電話でつまずきやすいのは、例文を覚えていないことではありません。名乗ったあとに「担当部署におつなぎします」と言われないまま、誰に取り次いでもらえばよいかわからず言葉に詰まる場面です。

    病院の代表番号に出るのは、多くの場合、交換手や受付の事務職員です。この方は採用や見学の担当ではないため、こちらから取り次ぎ先を示せると会話が滞りません。ここでは、代表番号にかけたあとの流れを3段階に分けて整理します。

    代表番号にかける場合

    最初に出た方に対して伝えるのは、氏名・立場・用件の3つだけです。この段階で見学の希望日や志望動機まで話す必要はありません。取り次ぎの判断ができる情報を、短くまとめて伝えます。

    「お忙しいところ恐れ入ります。◯◯大学看護学部4年の◯◯と申します。病院見学をお願いしたくお電話いたしました。ご担当の部署におつなぎいただけますでしょうか」

    このように、名乗り→用件→取り次ぎの依頼という順で話すと、相手は次の動作に移れます。相手が「少しお待ちください」と保留にした場合は、そのまま静かに待ちます。保留が長引いても、こちらから切らずに待つのが基本です。

    代表番号ではなく、採用情報ページに専用の問い合わせ番号が載っている場合は、必ずそちらにかけてください。代表番号から転送されるより早く担当者につながります。

    どの番号にかけ、何から伝えるか
    分岐
    採用情報ページに専用の問い合わせ番号の記載はあるか
    記載あり専用番号に直接かける(取り次ぎのやりとりは不要)
    記載なし代表番号にかけて下記の順で伝える
    手順1
    氏名と立場を名乗る
    手順2
    用件を伝える
    手順3
    担当部署への取り次ぎを依頼する
    手順4
    保留になったら静かに待つ

    取り次ぎを依頼する部署

    見学の窓口は病院によって分かれています。事務部門が担当する場合は総務課・人事課・事務局、現場が担当する場合は看護部やリハビリテーション科などが窓口になります。医師や薬剤師の見学では、医局事務や薬剤部が窓口になることもあります。

    窓口の分かれ方は病院の規模と関係します。厚生労働省の令和5年医療施設(静態・動態)調査によると、全国の病院8,122施設のうち300床未満が6,717施設で、8割以上を占めます。中小規模の病院では総務課が採用や見学の受付も兼ねている場合が多く、大規模な病院では人事課や採用担当が独立している傾向があります。

    とはいえ、電話をかける前に部署名を断定する必要はありません。部署の見当がついていれば十分で、迷ったときは「採用のご担当の方」と伝えれば、受付の方が適切な部署につないでくれます。

    • 看護職を希望する場合
      看護部(看護部長室)または総務課・人事課
    • リハビリ職を希望する場合
      リハビリテーション科・リハビリテーション部または総務課
    • 薬剤師を希望する場合
      薬剤部または人事課
    • 部署がわからない場合
      「採用のご担当の方」と伝えて判断を委ねる
    病床規模別の病院数(全国8,122施設)
    01,0002,0003,0004,000
    20〜49床
    919施設
    50〜99床
    1,997施設
    100〜299床
    3,801施設
    300〜499床
    1,024施設
    500床以上
    381施設

    担当者が不在だった場合

    取り次いでもらった先に担当者がいないことは珍しくありません。このとき、折り返しをお願いするか、こちらからかけ直すかを選ぶことになります。原則は、こちらからかけ直す形にします。相手の手間を増やさず、自分の都合のよい時間に準備を整えて話せます。

    「かしこまりました。改めてこちらからお電話いたします。何時ごろにお戻りのご予定でしょうか」と聞き、戻る時間をメモしておきます。担当者の氏名を教えてもらえた場合は、次にかけたときに「◯◯様をお願いします」と伝えられるため、その場で書き取っておきます。

    相手から「折り返しましょうか」と申し出があった場合は、遠慮せずお願いしても構いません。その際は、氏名と電話番号をゆっくり伝え、あわせて自分が電話に出られる時間帯を添えます。授業中や勤務中で出られない時間があるなら、その旨を先に伝えておくほうが親切です。

    参考:厚生労働省「令和5(2023)年医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」

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    【例文】病院見学を申し込むとき

    スマートフォンを手に持って電話をかけようとする手元

    ここからは、実際の会話をそのまま読み上げられる形で示します。名乗りと用件、希望日の伝え方、締めのあいさつの3場面に分けています。職種や立場は自分の状況に置き換えてお使いください。

    電話の全体は、長くても3分程度で終わります。丁寧に話そうとして説明が長くなるより、要点を順番に伝えるほうが伝わります。

    名乗りと用件の伝え方

    担当者につながったら、改めて名乗ります。代表番号で一度名乗っていても、取り次ぎ先では相手が変わっているため、もう一度伝えるのが基本です。

    「お忙しいところ恐れ入ります。◯◯大学看護学部4年の◯◯◯◯と申します。貴院のホームページを拝見し、病院見学をお願いしたくお電話いたしました。ただいまお時間よろしいでしょうか」

    最後の「ただいまお時間よろしいでしょうか」を入れると、相手が対応できない状況のときに断りやすくなります。「今は立て込んでいる」と言われた場合は、かけ直す時間を確認して切り上げます。

    見学を希望する理由は、この段階では一言で十分です。「急性期看護に関心があり、実際の病棟を見せていただきたい」程度にとどめ、志望動機を詳しく述べるのは面接の場に譲ります。

    希望日を伝えるとき

    用件が伝わったら、日程の相談に移ります。用意した候補日を、幅を持たせながら伝えます。

    「ありがとうございます。日程についてご相談させていただきたいのですが、◯月◯日、◯月◯日、◯月◯日のいずれかで伺うことは可能でしょうか。いずれも午後であれば時間の調整がつきます。貴院のご都合のよい日にあわせますので、ご指定いただけますと幸いです」

    このとき、相手から提示された日程はその場で復唱して確認します。「◯月◯日の14時に、正面玄関でよろしいでしょうか」と繰り返すことで、聞き間違いを防げます。

    自分の都合で調整が難しい日がある場合は、断る形ではなく代替案を添えます。「その日は実習が入っておりまして、翌週の同じ曜日でしたら伺えます」といった伝え方であれば、相手も次の候補を出しやすくなります。

    希望日を伝える3ステップ
    1
    候補日を提示する
    用意した候補日を幅を持たせて伝える
    2
    提示された日を復唱する
    相手から挙がった日程はその場で繰り返して確認する
    3
    合わない日は代替案を出す
    断るだけで終わらせず、別の候補日を添える

    締めのあいさつ

    日程と確認事項が決まったら、内容をまとめて復唱し、お礼を述べて終わります。

    「それでは、◯月◯日14時に、正面玄関の受付で総務課の◯◯様をお訪ねいたします。服装はスーツ、持ち物は筆記用具と上履きですね。お忙しいところご対応いただき、ありがとうございました。当日はよろしくお願いいたします」

    電話を切るのは相手が切ってからです。相手が切る気配がない場合は、「失礼いたします」と述べてから、受話器を静かに置きます。スマートフォンの場合も、相手の声が終わってから数秒待って切ると、途中で切ってしまう事故を防げます。

    なお、医療機関に対しては「貴院」「御院」といった呼び方を使います。書き言葉と話し言葉で使い分けがあるため、迷ったときは次の記事も参考にしてください。

    立場によって変わる伝え方

    転職支援のキャリアアドバイザーの女性

    同じ「病院見学をお願いしたい」という電話でも、誰として電話するかによって、相手が知りたい情報は変わります。学生の方には所属と学年、転職を検討している方には現在の職種と経験年数が求められます。

    ここを外すと、相手は「学生なのか、資格を持って働いている人なのか」の判断からやり直すことになります。自分の立場に合わせて、名乗りに含める情報を調整してください。

    学生の場合

    学生の方は、学校名・学部(学科)・学年をセットで伝えます。病院側は採用の年度と国家試験の受験時期を前提に対応を考えるため、学年の情報が欠かせません。

    「◯◯大学看護学部4年の◯◯と申します。来年度の採用試験を受験したいと考えており、その前に病院見学をお願いできないかと思いお電話いたしました」

    学校で見学の案内が出ている場合や、実習でお世話になった病院の場合は、その点も添えると話が早く進みます。「昨年、貴院で領域別実習をさせていただきました」と伝えれば、相手が記録を確認できます。

    学校を通した申し込みが必要な病院もあります。就職支援課やキャリアセンターに確認しておくと、個人で電話したあとに学校経由の手続きをやり直す事態を避けられます。

    転職を検討している場合

    働きながら見学を希望する場合は、現在の職種と経験年数、保有資格を伝えます。病院側は配属先の候補を思い浮かべながら話を聞くため、この情報があると見学の内容も調整してもらいやすくなります。

    「◯◯と申します。現在、一般病院の外科病棟で看護師として6年勤務しております。転職を考えており、貴院の病棟を見学させていただきたくお電話いたしました」

    現在の勤務先名は、聞かれなければ名乗る必要はありません。在職中の転職活動であることが伝わればよく、施設名を伝えるかどうかは自分の判断でかまいません。聞かれた場合に答えたくないときは、「在職中のため、施設名は控えさせていただきます」と伝えれば通じます。

    なお、見学のあとに応募へ進む際は、履歴書に病院名を正式名称で書きます。略称や「(医)」などの略号は使わないのが基本です。

    在職中の方が電話で伝える情報

    情報扱い伝え方のポイント
    職種名乗るときに伝える「看護師として」など、資格・職種の名前で先に伝える
    経験年数名乗るときに伝える年数で伝える。病院側が配属先の候補を思い浮かべる材料になる
    保有資格名乗るときに伝える認定・専門の資格があれば一言添える
    現在の勤務先名聞かれたら答える控えたいときは「在職中のため施設名は控えます」で通じる

    転職サービスを利用している場合

    転職エージェントや紹介会社を利用している場合は、自分で電話をかける前に、担当者に確認してください。見学の調整を担当者が代行してくれることがあり、自分で連絡すると窓口が二重になってしまいます。

    病院側から見ても、紹介会社経由の候補者と直接応募の候補者では手続きが異なります。両方から連絡が入ると、応募経路がはっきりせず、確認のやりとりが発生します。担当者に「見学を希望している」と伝え、自分で連絡すべきか、代行してもらえるかを聞くのが先です。

    複数のサービスに登録している方は、同じ病院に別のサービス経由で紹介されていないかも確認しておくと安心です。なお、利用している事業者が職業紹介の許可を受けているかは、厚生労働省の人材サービス総合サイトで検索できます。

    • 担当者が見学の日程調整を代行してくれるか
    • すでに同じ病院へ応募・推薦が出ていないか
    • 直接連絡してよい場合、名乗るときに紹介会社名を伝えるか

    参考:ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」 / 厚生労働省「人材サービス総合サイト」

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    電話で確認しておきたいこと

    チェックリストと書かれた紙とペン

    見学の日程が決まったら、当日までに必要な情報をその電話で聞いておきます。あとからメールで問い合わせることもできますが、一度の電話で確認を終えたほうが、相手の手間も自分の不安も減ります。

    確認するのは4項目です。日時と所要時間、集合場所と担当者の名前、服装と持ち物、当日の連絡先。この順で聞けば漏れません。

    日時と所要時間

    日付と開始時刻に加えて、所要時間もあわせて確認します。見学は1時間程度で終わる場合もあれば、半日かけて複数の部署を回る場合もあります。所要時間がわかると、当日の予定を組めるだけでなく、在職中の方は休暇の取り方も決められます。

    「当日はどのくらいのお時間を見込んでおけばよろしいでしょうか」と聞けば十分です。あわせて、見学のあとに面談や試験があるかどうかも確認しておくと、準備するものが変わります。

    遠方から向かう場合は、開始時刻を早めてもらえるか、逆に交通の都合で少し遅い時間にできるかを相談しても構いません。無理を通す必要はありませんが、移動時間の事情は伝えておくほうがお互いに動きやすくなります。

    見学の所要時間で変わる当日の流れ

    1時間程度で終わるパターン
    まわる範囲
    案内された部署のみ
    見学後の流れ
    見学のみで終わることが多い
    電話で確認すること
    開始時刻。遠方なら相談してもよい
    半日・複数部署をまわるパターン
    まわる範囲
    複数の部署を順にまわる
    見学後の流れ
    面談や試験が続くこともある
    電話で確認すること
    見学後に面談や試験があるか

    集合場所と担当者の名前

    大きな病院では、正面玄関のほかに時間外出入口や職員通用口があり、見学者がどこに向かうべきか迷いやすくなります。「当日はどちらに伺えばよろしいでしょうか」と聞き、集合場所と受付で誰の名前を出せばよいかを、その場で書き取ってください。

    担当者の氏名は、聞き取れなかったまま流さないことが大切です。「恐れ入ります、お名前をもう一度お願いできますでしょうか」と聞き直して構いません。漢字が必要な場合は「どのような字をお書きになりますか」と確認します。

    当日の受付で「見学に伺った◯◯です。総務課の◯◯様にお取り次ぎいただけますか」と言えるようになっていれば、迷わず入れます。

    服装と持ち物

    服装は病院によって指定が異なります。スーツを求められる場合、動きやすい服装を指示される場合、白衣や上履きを持参するよう言われる場合があります。自己判断せず、電話で確認してください。

    持ち物としてよく挙がるのは、筆記用具、メモ帳、上履き(スリッパ)、身分証明書、学生証です。履歴書の持参を求められることもあるため、「当日お持ちするものはございますか」と聞いておきます。

    服装の考え方については、面接時の身だしなみと共通する部分が多いため、次の記事も参考になります。

    当日の連絡先

    見学当日、交通機関の遅延や体調不良で連絡が必要になることがあります。そのときにかける番号を、電話の最後に確認しておきます。代表番号しか知らないと、朝の混み合う時間に取り次ぎを待つことになります。

    「当日、万一遅れる場合はどちらにご連絡すればよろしいでしょうか」と聞き、直通番号があれば書き取ります。担当部署の名称と番号をセットでメモしておけば、当日慌てません。

    なお、病院見学は採用選考そのものではありませんが、そのまま選考に進むことも少なくありません。厚生労働省は、採用選考は応募者の適性と能力に基づいて行うことを基本としており、本籍・出生地や家族の職業、宗教、支持政党などは配慮すべき事項として整理しています。

    見学の連絡や当日のやりとりでこうした内容を尋ねられた場合、答えられないと伝えても差し支えありません。

    就職差別につながるおそれのある14事項
    本人に責任のない事項
    • 本籍・出生地
    • 家族(職業・続柄・学歴・収入・資産など)
    • 住宅状況(間取り・部屋数・住宅の種類・近郊の施設など)
    • 生活環境・家庭環境など
    本来自由であるべき事項
    • 宗教
    • 支持政党
    • 人生観・生活信条
    • 尊敬する人物
    • 思想
    • 労働組合・学生運動などの社会運動
    • 購読新聞・雑誌・愛読書
    採用選考の方法
    • 身元調査などの実施
    • 全国高等学校統一応募用紙・JIS規格の履歴書に基づかない事項を含んだ応募書類の使用
    • 合理的・客観的に必要性が認められない健康診断の実施
    ※採用選考は応募者の適性と能力に基づいて行うことが基本

    電話の最後に復唱する4項目


    • 日付・開始時刻・所要時間
    • 集合場所と、受付で名前を出す担当者
    • 服装の指定と持ち物
    • 当日連絡する電話番号

    参考:厚生労働省「公正な採用選考の基本」 / 厚生労働省「採用選考時に配慮すべき事項」

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    【例文】その他の場面

    日付が並んだカレンダーで日程を確認する様子

    申し込みの電話以外にも、電話をかける場面はあります。見学を受け付けているかどうかの問い合わせ、折り返しの電話、そして日程の変更やキャンセルです。それぞれ最初の一言が変わります。

    いずれの場面でも、用件を最初に伝えるという原則は同じです。相手は電話に出た時点で、何の用件かを知りたいと考えています。

    問い合わせをするとき

    ホームページに見学の案内がなく、受け付けているかどうかもわからない場合は、まず問い合わせから始めます。申し込みの電話とは分けて、「受け付けているか」だけを聞きます。

    「お忙しいところ恐れ入ります。◯◯大学看護学部4年の◯◯と申します。貴院で病院見学を受け付けていらっしゃるか、お伺いしたくお電話いたしました」

    受け付けている場合はそのまま日程の相談に進めますが、「見学会の形で実施している」「フォームからの申し込みをお願いしている」と案内される場合もあります。その場合は案内に従い、電話で無理に日程を決めようとしないことが大切です。

    受け付けていないと言われたときは、「承知いたしました。ご対応ありがとうございました」と述べて終わります。理由を尋ねたり、重ねてお願いしたりする必要はありません。

    問い合わせの電話で分かれる対応
    見学を受け付けているかどうかだけを尋ねる
    受け付けている
    日程調整に進む
    見学会への案内
    フォームでの申し込み案内
    案内された方法にそのまま従う
    受け付けていない
    理由を尋ねず、重ねてお願いもせず引き下がる
    ※電話で日程まで決めようとせず、案内された手段に合わせるのが早い

    折り返しの電話をするとき

    担当者が不在で「改めてこちらからお電話します」と伝えていた場合、または病院から着信があって出られなかった場合の電話です。前回のやりとりを相手が把握できるよう、経緯を短く添えます。

    「先ほどお電話いたしました◯◯と申します。総務課の◯◯様に病院見学のお願いでご連絡しておりました。◯◯様はお戻りでいらっしゃいますでしょうか」

    病院から着信があって出られなかった場合は、「お電話をいただいたようで、折り返しご連絡いたしました」と伝えます。着信に気づいたら、その日のうちにかけ直すのが基本です。就業時間を過ぎている場合は、翌日の午前中に改めます。

    留守番電話にメッセージが残っていた場合は、内容を聞いたうえでかけ直します。用件がわかっていれば、「◯◯についてのご連絡をいただき、折り返しました」と続けられます。

    日程を変更・キャンセルするとき

    日程の変更やキャンセルは、わかった時点でできるだけ早く、メールではなく電話で伝えます。見学は担当者が現場と調整して時間を確保しているため、連絡が遅れると病院側の予定にも影響します。

    「◯月◯日に見学のお約束をいただいております◯◯と申します。大変申し訳ございませんが、当日どうしても外せない予定が入ってしまい、日程の変更をお願いできないでしょうか」

    理由は詳しく述べなくて構いません。「体調不良のため」「学校の予定が入ったため」といった簡潔な説明で足ります。変更をお願いする場合は、代替の候補日を用意してから電話します。

    見学自体を取りやめる場合も、連絡を入れます。「せっかくお時間をいただいたところ申し訳ございませんが、今回の見学を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました」と伝え、お礼を述べて終わります。無断で行かないことだけは避けてください。

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    電話がつながらないときの対応

    こめかみに手を当てて悩む人と机の上の時計や携帯電話

    かけた電話がつながらない、担当者が何度も不在といったことは起こります。このときに何度も続けてかけると、着信履歴が並んで相手の負担になります。間隔と手段を変えて対応します。

    つながらない原因は、時間帯が合っていない場合と、そもそもその番号が窓口ではない場合に分かれます。3回かけてつながらないときは、手段を変えることを検討してください。

    留守番電話になった場合

    病院の代表番号が留守番電話になるのは、多くの場合、受付時間外です。この場合はメッセージを残すより、受付時間内にかけ直すほうが確実です。留守番電話は診療の緊急連絡用に運用されていることもあり、見学の依頼を残すのは適切でない場合があります。

    一方、採用専用の番号や担当部署の直通番号が留守番電話になっていた場合は、メッセージを残しても差し支えありません。その際は、氏名・所属・用件・折り返し先の電話番号・出られる時間帯を、ゆっくり簡潔に伝えます。

    「◯◯大学看護学部4年の◯◯◯◯と申します。病院見学のお願いでご連絡いたしました。折り返しのご連絡は◯◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯までお願いいたします。平日の16時以降であれば出られます。よろしくお願いいたします」

    かけ直すまでの間隔

    かけ直しは、少なくとも1〜2時間は空けてからにします。数分おきにかけると、相手の電話機に着信が続き、印象を損ねます。午前にかけてつながらなければ午後に、その日つながらなければ翌営業日に、と時間帯を変えるのが基本です。

    同じ日に3回以上かけるのは避けます。担当者が会議や研修で終日不在のこともあり、その日に何度かけても状況は変わりません。曜日を変えて試すほうが、つながる可能性が上がります。

    土日祝日、年末年始、お盆の時期は事務部門が休みのことが多く、電話がつながっても担当者が不在です。平日の日中にかけることが前提で、それ以外の時間はメールに切り替えるほうが早いこともあります。

    かけ直すまでのタイムライン
    午前
    1回目の電話
    受付時間内に発信し、つながらなければいったん切り上げる
    間隔
    1〜2時間は空ける
    数分おきにかけ直すと着信が並び、相手の負担になる
    午後
    2回目の電話
    同じ日の午後に、時間帯を変えてかけ直す
    上限
    同じ日は3回まで
    担当者が会議や研修で終日不在のこともある
    翌営業日
    日をあらためて発信
    曜日を変えると担当者に当たる可能性が上がる
    ※土日祝日・年末年始・お盆は事務部門が休みのことが多い

    メールで連絡する場合

    3回程度かけてつながらない、あるいは平日日中に電話できる時間が取れない場合は、メールに切り替えます。ホームページに問い合わせフォームや採用担当のメールアドレスが掲載されていれば、そちらを使います。

    メールでは、件名に用件を入れます。「病院見学のお願い(◯◯大学看護学部・◯◯◯◯)」のように、開かなくても内容がわかる件名にすると読まれやすくなります。本文には、名乗り、用件、希望日の候補、連絡先を入れます。

    医療機関へのメールでは敬称の使い方に独自の慣習があります。「御侍史」「御机下」のような表記の扱いは、次の記事で解説しています。

    送るときに押さえておきたい項目は次の5つです。電話で伝える内容とほぼ同じですが、電話に出られる時間帯を書き添えておくと、病院側から折り返してもらいやすくなります。

    1. 件名に用件と氏名・所属を入れる
    2. 宛名は部署名または担当者名(担当者不明なら「採用ご担当者様」)
    3. 名乗りと用件を最初の2〜3行で伝える
    4. 候補日を3つ程度と、電話に出られる時間帯を書く
    5. 署名に氏名・電話番号・メールアドレスを入れる

    まとめ

    病院見学の電話は、準備の段階でほぼ決まります。ホームページで見学の案内とフォームの有無を確認し、候補日を3つ用意し、外来が立て込む時間を避け、メモと静かな場所を整えておけば、あとは順番に話すだけです。

    つまずきやすいのは、名乗ったあとの取り次ぎの場面です。窓口は総務課・人事課・看護部などに分かれており、病院の規模によっても違います。部署の見当をつけておき、迷ったら「採用のご担当の方」と伝えれば話は前に進みます。

    伝える情報は立場によって変わります。学生の方は学校名・学科・学年、転職を検討している方は職種と経験年数を名乗りに含めます。転職サービスを利用している場合は、自分で電話する前に担当者に確認してください。

    そして電話の最後に、日時と所要時間、集合場所と担当者名、服装と持ち物、当日の連絡先の4項目を復唱します。ここまでできていれば、当日は見学そのものに集中できます。まずはホームページを開いて、見学の受付方法を確認するところから始めてみてください。

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    医療キャリアナビ編集部

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    記事の執筆・編集は、医療業界に精通した編集スタッフが担当しています。日々の転職支援業務で得た現場のリアルな情報と、厚生労働省をはじめとする公的機関のデータに基づき、信頼性の高いコンテンツをお届けしています。

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