新卒1年目でも転職はできる?辞めるべきケースと後悔しない進め方
入職して間もないのに「もう辞めたい」と感じ、そんな自分を責めていませんか。1年目での転職は、周囲に相談しづらく、判断に迷いやすいテーマです。
結論からいえば、新卒1年目でも転職は可能です。ただし、2〜3年目より難易度が上がるのも事実です。
この記事では、1年目の離職はどれくらいあるのか、転職したほうがいいケースと続けたほうがいいケースの見分け方、後悔しないための進め方までを整理します。医療職ならではの受け皿の広さや、在職中に動くべき理由もあわせて解説します。
お申し込みを受け付けました
以下からひな形と見本をダウンロードできます。
新卒1年目でも転職はできる

新卒1年目でも転職は可能です。ただし、2〜3年目以降と比べると難易度は上がります。まずはこの前提を押さえたうえで、なぜ「できる」といえるのかを整理します。
入職から1〜3年未満の求職者は、多くの場合「第二新卒」に該当します。第二新卒は、社会人経験が浅くても基礎的なビジネスマナーを身につけている点が評価され、採用する側にとってはポテンシャル採用の枠として扱われます。未経験の分野にも挑戦しやすい時期だといえます。
さらに医療職は、国家資格を持つ有資格者への需要が高く、一般職と比べて受け皿が広い傾向があります。資格そのものが移動の武器になるため、1年目であっても応募できる求人は少なくありません。
一方で、「早期離職を懸念される」という前提は変わりません。採用側は「またすぐ辞めるのでは」という視点で見ます。ここをどう払拭するかが、1年目転職の成否を分けます。次の章から、具体的なデータと判断軸を見ていきましょう。
新卒1年目で辞める人の割合

「1年目で辞めたいと思うのは自分だけではないか」と感じる方は多いですが、実際のデータを見ると決してめずらしいことではありません。ここでは厚生労働省の統計から、新卒者の離職の実態を3つの数値で確認します。
大卒の約1割が1年目で離職している
厚生労働省の調査によると、新規大学卒業者のうち、およそ1割が就職して1年目のうちに離職しています。10人に1人前後が、最初の1年で職場を離れている計算です。
つまり、1年目で転職を考えること自体は、統計的にも特別なことではありません。「1年ももたなかった」と自分を責める必要はなく、大切なのは辞めるかどうかを冷静に判断することです。
3年以内では約3割にのぼる
期間を3年に広げると、離職率はさらに上がります。新規大学卒業者の就職後3年以内の離職率は33.8%(令和4年3月卒業者)で、およそ3割にのぼります。
これは「石の上にも三年」という言葉とは裏腹に、3人に1人は3年以内に最初の職場を離れているという実態を示しています。1年目の離職は、その入り口にあたる時期だといえます。
医療・福祉は全産業平均より高い
産業別に見ると、医療・福祉分野の離職率は全産業平均を上回っています。大学卒業者の就職後3年以内の離職率は、医療・福祉で40.8%(令和4年3月卒業者)と、全産業平均の33.8%より高い水準です。
背景には、夜勤や不規則な勤務、命を預かる緊張感、人手不足による負担の重さなどがあると考えられます。医療職として「続けるのがしんどい」と感じるのは、あなた個人の弱さではなく、職場環境の構造的な要因が関わっている場合も多いのです。
参考:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します」 / 厚生労働省「新規学卒者の離職状況」
新卒1年目でも転職したほうがいいケース

辞めるか続けるかを判断するとき、基準にしたいのは「自分の努力で変えられるかどうか」です。ここで挙げるのは、いずれも自力での改善が難しく、我慢を続けても状況が好転しにくいケースです。
当てはまる場合は、1年目であっても早めに動く選択肢を持って構いません。
ハラスメントを受けている
暴言や無視、理不尽な叱責、性的な言動など、ハラスメントを受けている場合は、1年待つ必要はありません。ハラスメントは受け手の努力で解決できる問題ではなく、放置すれば心身の健康を損なうおそれがあります。
厚生労働省は、パワーハラスメントを「優越的な関係を背景とした言動」「業務上必要な範囲を超えたもの」「就業環境が害されるもの」の3要素で定義しています。まずは記録を残し、社内外の相談窓口に相談することが第一歩です。
心身に不調が出ている
眠れない、食欲がない、涙が止まらない、出勤前に体調が悪くなるなど、心身に不調のサインが出ている場合も、無理を続けるべきではありません。健康は、キャリアの土台です。
まずは心療内科や精神科などの医療機関を受診し、必要に応じて休職も選択肢に入れましょう。ひとりで抱え込まず、産業医や「こころの健康相談統一ダイヤル」などの相談窓口も活用してください。回復を最優先にしたうえで、転職を考えても遅くはありません。
労働条件が求人票と違う
「聞いていた給与と違う」「残業はないと言われたのに毎日遅くまで働いている」など、実際の労働条件が求人票や採用時の説明と大きく異なる場合も、転職を検討する正当な理由になります。
労働条件は、労働契約の根幹です。提示された条件が守られていない職場は、今後も改善が期待しにくいといえます。まずは雇用契約書や求人票を手元に残し、事実として食い違いを確認しておきましょう。
希望の分野に配属される見込みがない
やりたい分野や身につけたいスキルがはっきりしているのに、配属や業務内容がまったく異なり、今後も変わる見込みがない場合も、早めの軌道修正を考える価値があります。
医療職はキャリアの初期にどんな経験を積むかが、その後の専門性に影響します。希望と現実のズレが大きく、異動でも解消しないのであれば、環境を変えるほうが合理的な場合があります。
職場の経営が不安定
給与の遅配、人員の大量退職、設備投資の停止、閉院や事業縮小の噂など、職場の経営が不安定な兆候が見えている場合も要注意です。経営状況は、一職員の努力では変えられません。
安定した環境で経験を積むことは、1年目にとって特に重要です。危うさを感じたら、状況が悪化する前に情報を集め、動ける準備をしておきましょう。
自分では変えられない
別の手を先に試せる
参考:厚生労働省「あかるい職場応援団(ハラスメントの定義)」
30秒でかんたん登録!
無料で応募書類テンプレをプレゼント
もう少し続けたほうがいいケース

前章の裏返しとして、ここでは「もう少し続けたほうがいいケース」を挙げます。これは「我慢しろ」という話ではありません。転職以外の手を先に試したかという、順序の確認です。
辞める前にできることが残っているなら、それを試してからでも遅くありません。
異動や上司への相談で解決しそう
今の悩みが、部署異動や上司・人事への相談で解決しそうなら、まずはそちらを試す価値があります。人間関係や業務量の問題は、環境を少し変えるだけで改善することもあります。
異動は転職と違い、履歴書に残りません。同じ職場でリセットできるのは大きな利点です。「辞める」の前に「異動できないか」を一度確認してみましょう。
入職から半年未満で判断材料が少ない
入職から半年未満の場合は、仕事の全体像がまだ見えていない可能性があります。多くの職場では、最初の数か月は研修期間にあたり、任される業務も限られています。
「思っていたのと違う」と感じても、それが仕事本来の姿なのか、研修中ゆえの一時的なものなのかは、もう少し働いてみないと分かりません。判断材料が少ないうちの決断は、後悔につながりやすい点に注意しましょう。
同期や周囲に影響されただけ
「同期が転職活動を始めた」「SNSで転職成功の話を見た」といった、周囲の影響で気持ちが揺れているだけの場合は、一度立ち止まることをおすすめします。他人の選択が、自分にとっての正解とは限りません。
自分自身が本当に困っているのか、それとも周りに流されているだけなのかを、紙に書き出して整理してみましょう。動機が「隣の芝生が青く見える」だけなら、転職しても同じ悩みを繰り返しやすいです。
転職先に求める条件が決まっていない
「今の職場が嫌」という気持ちだけで、次に何を求めるかが決まっていない状態での転職は避けたほうが無難です。条件が定まらないまま動くと、また合わない職場を選んでしまうおそれがあります。
まずは「何が嫌で、次に何を叶えたいのか」を言葉にすることが先決です。条件が整理できてから動いても、転職のチャンスは十分にあります。
新卒1年目で転職するデメリット

転職を前向きに考える前に、1年目ならではのデメリットも正しく知っておきましょう。リスクを理解したうえで動くことが、後悔しない転職につながります。ここでは特に見落とされがちな点を4つ取り上げます。
早期離職を懸念される
1年目での転職は、採用側から「またすぐ辞めるのでは」と早期離職を懸念されやすいのが実情です。書類選考や面接で、退職理由を必ず問われると考えておきましょう。
この懸念は、転職理由を前向きに説明し、長く働く意思を示すことである程度払拭できます。デメリットではありますが、対策次第で乗り越えられる壁でもあります。
新人教育をやり直すことになる
転職すると、新しい職場でまた一から新人教育を受けることになります。せっかく慣れてきた業務やシステムを覚え直す必要があり、一時的に負担が増えます。
ただし、医療職は基礎となる知識や資格が共通しているため、まったくのゼロからではありません。前職での経験が土台になる分、一般職の未経験転職よりは適応が早いといえます。
年収やボーナスが下がりやすい
1年目での転職は、年収やボーナスが一時的に下がりやすい点に注意が必要です。多くの職場では、賞与の査定期間や勤続年数が支給額に影響します。
特に、退職予定者は賞与を減額・不支給とする規定を設けている職場もあります。ボーナス支給日の直前に退職を申し出ると、受け取れないケースもあるため、就業規則を必ず確認しておきましょう。
失業給付を受け取れない
1年目で自己都合退職すると、多くの場合、雇用保険の失業給付(基本手当)を受け取れません。基本手当の受給には、原則として離職日以前の2年間に、被保険者期間が通算12か月以上あることが必要だからです。
入職から1年前後で辞めると、この12か月の条件を満たせないことが多く、退職後に無収入の期間が生じるおそれがあります。だからこそ、収入が途切れないよう在職中に転職活動を進めることが重要になります。この点は後半のタイミングの章で詳しく解説します。
新卒1年目で転職するメリット

デメリットがある一方で、1年目だからこそのメリットも確かに存在します。ここでは、早く動くことの合理性を3つの視点から整理します。「守るべき実績がまだない=失うものが少ない」という時期の特性を、前向きに活かしていきましょう。
合わない環境から早く抜けられる
合わない職場に長くいるほど、心身の消耗は蓄積します。1年目で見切りをつければ、その環境から早く抜け出せるのは大きなメリットです。
我慢を重ねて体調を崩してしまえば、回復に時間がかかり、かえってキャリアの遅れにつながります。「早めに環境を変える」ことは、逃げではなく前向きな選択の場合もあります。
第二新卒として未経験の分野に移れる
1年目〜3年目未満は第二新卒として扱われ、未経験の分野にも移りやすい時期です。年齢が若くポテンシャルを評価されるため、キャリアチェンジのハードルが比較的低いといえます。
医療職の中でも、病院からクリニック、急性期から在宅へなど、分野を変えるなら早いうちが有利です。経験を積み重ねてからでは、専門性が固まって方向転換しづらくなります。
軌道修正が早いほどキャリアの遅れが小さい
キャリアの方向性が違うと気づいたなら、軌道修正は早いほど遅れが小さくて済みます。1年の回り道と、5年の回り道では、取り戻す時間がまったく違います。
1年目はまだ「守るべき実績」が少なく、失うものも小さい時期です。だからこそ、合わないと分かった時点で動くことに、一定の合理性があるのです。
30秒でかんたん登録!
無料で応募書類テンプレをプレゼント
新卒1年目が転職活動を始めるタイミング

転職を決めたら、次は「いつ動くか」が重要になります。タイミングを誤ると、収入面で苦しくなったり、条件の良い求人を逃したりします。ここでは3つのポイントに絞って解説します。
在職中に始めるのが原則
転職活動は、在職中に始めるのが原則です。前章のデメリットで触れたとおり、1年目で自己都合退職すると失業給付を受け取れないことが多く、退職後は無収入の期間が生じやすいためです。
在職中なら、収入を確保しながらじっくり職場を選べます。焦って妥協した転職を避けるためにも、辞めてから探すのではなく、働きながら次を決める流れが安全です。
入職から半年以降
活動を始める目安のひとつが、入職から半年以降です。半年ほど働けば、仕事の全体像や自分の適性がある程度見えてきて、転職理由を具体的に語れるようになります。
また、面接では「なぜこの短期間で辞めるのか」を必ず問われます。半年〜1年の経験があれば、判断の根拠を示しやすくなり、説得力のある説明ができます。
求人が増える1〜3月
求人が増えやすいのは、1〜3月です。この時期に動けば4月入社を狙え、新人研修に合流できる可能性があります。同期と一緒にスタートできれば、なじみやすさの面でも有利です。
医療機関は年度末から年度初めにかけて人の入れ替わりが多く、求人が動きやすい傾向があります。この波に合わせて活動を進めると、選択肢を広げやすくなります。
新卒1年目の転職を成功させる5つのコツ

ここは、この記事で最も重要なセクションです。1年目の転職は準備の質で結果が大きく変わります。以下の5つのコツを押さえ、「早期離職の懸念」を「前向きなキャリア選択」に変えていきましょう。
転職理由を「実現したいこと」に変換する
最も大切なのは、退職理由と転職理由を区別することです。「人間関係が辛かった」は退職理由であって、転職理由ではありません。面接では、後ろ向きな退職理由を、前向きな「実現したいこと」に変換して伝えます。
たとえば「教育体制がなく不安だった」なら「じっくり学べる環境で、専門性を高めながら長く働きたい」へ。「業務が幅広すぎて浅くなった」なら「特定の分野を深く経験できる職場で力をつけたい」へと言い換えます。同じ事実でも、伝え方ひとつで印象は大きく変わります。
| 退職理由(本音) | 転職理由(面接での言い換え) | |
|---|---|---|
| 人間関係が辛い | → | チームの連携が取れる環境で、長く働き続けたい |
| 教育体制がなく不安 | → | じっくり学べる環境で専門性を高めたい |
| 業務が幅広すぎて浅い | → | 特定の分野を深く経験し、強みを積み上げたい |
| 残業が多くて体力的に限界 | → | 無理なく継続できる環境でキャリアを積みたい |
| 希望の分野に配属されなかった | → | 入職時から希望する領域で経験を積める職場を選びたい |
| 職場の雰囲気が合わない | → | 自分の働き方の価値観と合う職場で長期的に貢献したい |
自己分析で希望条件に優先順位をつける
次に、自己分析で希望条件に優先順位をつけます。給与、勤務地、教育体制、勤務形態、人間関係など、求める条件をすべて挙げたうえで、「必須」と「できれば」の2段階に仕分けましょう。
すべてを満たす職場はまず見つかりません。だからこそ「これだけは譲れない」条件を絞り込むことが、後悔しない選択につながります。優先順位が明確なら、求人選びも面接での軸もぶれなくなります。
1年でも経験を具体的に棚卸しする
「1年しか働いていないから話すことがない」と思う必要はありません。短くても、経験を具体的に棚卸しすれば、十分にアピール材料になります。
担当した業務、覚えた手技や知識、工夫したこと、患者さんや利用者さんとの関わりなど、具体的な行動レベルで書き出しましょう。「何ができるか」を明確に言語化できれば、経験年数の短さは十分に補えます。
長く働く意思を面接で伝える
1年目転職では、採用側の「またすぐ辞めるのでは」という懸念を払拭することが欠かせません。そのためには、長く働く意思を面接で具体的に伝えることが有効です。
「なぜこの職場を選んだのか」「ここで何を実現したいのか」を、その職場ならではの理由とともに語りましょう。前職を短期で辞めた事実があるからこそ、「今度は腰を据えて働きたい」という姿勢を、根拠を添えて示すことが大切です。
第三者に客観的な意見をもらう
最後に、家族や信頼できる先輩、転職エージェントなど、第三者に客観的な意見をもらうことをおすすめします。一人で考えていると、視野が狭くなり、感情に流されやすくなります。
特に、同じ職種を経験した人や、業界に詳しい第三者の視点は貴重です。「その理由なら続けたほうがいい」「それは辞めても仕方ない」といった客観的な声が、冷静な判断を助けてくれます。
転職理由の言い換えと合わせて、残り4つのコツを押さえておこう。
必須とできればの2段階に仕分けて整理する。すべてを求めると選択肢が狭まり、判断が遅れる原因になる。
自己分析のステップ。条件を書き出してから分類するとブレが少ない。
短期間でも、習得した技術・対応した業務・関わった患者層を言語化する。「経験が浅い」ではなく「何をしたか」を伝えることが面接での説得力につながる。
業務メモや記録を見返しながら箇条書きにすると整理しやすい。
早期離職への懸念を払拭するために、「なぜここに長期勤務したいか」を具体的に示す。施設の特徴・理念・教育体制と自分の目標を結びつけて語ると説得力が増す。
「前職を辞めた理由」より「ここで続けたい理由」に比重を置く。
転職エージェント・先輩・キャリア相談窓口など、自分以外の視点を取り入れる。感情が高ぶっているときほど判断が偏りやすく、一歩引いた意見が軌道修正に役立つ。
相談相手は同じ職場の同期より、外部の第三者が望ましい。
新卒1年目の医療職に多い転職先

実際に1年目で転職する場合、どんな転職先があるのでしょうか。ここでは医療職に多い転職先を4つ紹介します。それぞれ「教育体制があるか」「1年目でも通用するか」の観点で見ていきましょう。自分の経験や希望と照らし合わせてみてください。
同じ分野の別の病院
最もオーソドックスなのが、同じ分野の別の病院への転職です。今の職種や診療科の経験をそのまま活かせるため、適応しやすいのが利点です。
規模の大きい病院ほど教育体制が整っている傾向があり、1年目でも一から学び直せる環境が期待できます。「仕事内容は合っているが職場が合わない」という場合に、有力な選択肢となります。
クリニック
クリニックは、病院に比べて夜勤が少なく、比較的規則的に働ける職場です。ワークライフバランスを重視したい場合に向いています。
ただし、少人数で回すクリニックでは教育に手が回りにくく、ある程度自分で動ける力が求められる場合もあります。1年目で移る際は、新人へのフォロー体制があるかを事前に確認しておくと安心です。
介護老人保健施設・特別養護老人ホーム
介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)などの施設も、医療職の転職先として一般的です。急性期のような慌ただしさが少なく、利用者さんと落ち着いて関われるのが特徴です。
夜勤はあるものの、病院より医療行為の頻度は低めの傾向があります。じっくり一人ひとりと向き合いたい方に向いており、1年目でも比較的なじみやすい環境といえます。
訪問リハビリ・訪問看護
訪問リハビリや訪問看護は、利用者さんの自宅を訪ね、マンツーマンで支援する働き方です。やりがいが大きい一方で、基本的に一人で判断して動く必要があるため、1年目には難しい場合があります。
その場に相談できる先輩がいない状況で、緊急時にも自分で対応しなければなりません。まずは病院や施設で基礎を固め、経験を積んでから挑戦するのが安全です。正直なところ、1年目からの訪問系は慎重に検討することをおすすめします。
| 転職先 | 教育体制 | 夜勤 | 医療行為 頻度 |
1年目 の適性 |
|---|---|---|---|---|
| 病院 (同分野の別病院) |
○ | × | 高 | ○ |
| クリニック | △ | ○ | 中 | △ |
| 老健・特養 | △ | △ | 低 | ○ |
| 訪問リハビリ ・訪問看護 |
× | ○ | 中〜高 | × |
30秒でかんたん登録!
無料で応募書類テンプレをプレゼント
円満に退職するための手順

転職先の方向性が固まったら、今の職場を円満に退職する準備に入ります。ここは実務パートです。退職は手順を踏めばトラブルを避けられます。時系列に沿って進めましょう。
就業規則で申告時期を確認する
まず最初に、就業規則で退職の申告時期を確認します。「退職の◯か月前までに申し出ること」といった規定が定められていることが多いためです。
法律上は、期間の定めのない雇用なら退職の申し出から2週間で退職できます(民法第627条)。ただし実務では、引き継ぎを考えて1〜3か月前に申し出るのが一般的です。就業規則の定めを尊重しつつ、余裕を持って動きましょう。
直属の上司に最初に伝える
退職の意思は、まず直属の上司に最初に伝えるのが原則です。同僚や先輩に先に話すと、うわさが広がって上司の耳に間接的に入り、心証を悪くするおそれがあります。
伝える際は、口頭でアポイントを取り、落ち着いて話せる場を設けましょう。就業規則で退職願の提出方法が決まっている場合は、それに従います。順序を守ることが、円満退職の第一歩です。
退職理由は前向きに伝える
上司に伝える退職理由は、前向きな表現を選びましょう。「人間関係が」「給与が」といった不満をそのままぶつけると、引き止めや関係悪化につながりやすくなります。
「新しい分野に挑戦したい」「専門性を高めたい」など、個人の前向きな目標として伝えるのが無難です。引き止めにあっても、意思が固いことを丁寧に、しかしはっきりと示しましょう。
引き継ぎと有給消化を調整する
最後に、引き継ぎと有給休暇の消化を調整します。担当業務や引き継ぎ事項を書面にまとめておくと、後任がスムーズに引き継げ、職場に迷惑をかけずに済みます。
有給休暇は労働者の権利ですが、退職日から逆算して計画的に取得しましょう。引き継ぎ期間と重ならないよう、上司と相談しながらスケジュールを組むのが円満退職のコツです。
新卒1年目の転職に関するよくある質問

最後に、新卒1年目の転職でよく寄せられる質問にお答えします。気になる点を、ここで解消しておきましょう。
新卒1年目で辞めるのは甘え?
甘えとは限りません。ハラスメントや心身の不調、労働条件の相違など、自力で変えられない事情があるなら、辞めるのは正当な判断です。一方で、周囲に流されているだけなら、一度立ち止まる価値があります。「転職したほうがいいケース」の章を参考に、冷静に見極めましょう。
退職してから転職活動してもいい?
原則として、在職中に活動することをおすすめします。1年目で自己都合退職すると失業給付を受け取れないことが多く、退職後は無収入の期間が生じやすいためです。収入を確保しながら次を選ぶほうが、焦らず判断できます。
1年目でもボーナスはもらえる?
職場の規定によります。多くの職場では査定期間や在籍期間が支給に影響し、退職予定者を減額・不支給とする規定を設けている場合もあります。支給日直前の退職申告は受け取れないおそれがあるため、就業規則を必ず確認しましょう。詳しくは「転職するデメリット」の章で解説しています。
転職せずに部署異動する方法は?
まずは直属の上司や人事に、異動の希望を相談してみましょう。異動は履歴に残らず、同じ職場で環境を変えられる利点があります。人間関係や配属のミスマッチが理由なら、転職の前に異動で解決できないかを試す価値があります。詳しくは「もう少し続けたほうがいいケース」の章をご覧ください。
まとめ
新卒1年目でも転職は可能です。第二新卒として評価され、有資格者への需要が高い医療職なら、受け皿は決して狭くありません。実際、大学卒業者の約1割が1年目で、3割超が3年以内に離職しており、1年目での転職は特別なことではないのです。
大切なのは、辞めるかどうかを「自分の努力で変えられるか」で見極めることです。ハラスメントや心身の不調、労働条件の相違など自力で変えられない問題なら、早めに動いて構いません。一方で、異動で解決しそうなケースや半年未満で判断材料が少ない場合は、転職以外の手を先に試しましょう。
動くと決めたら、失業給付を受け取れないことを踏まえ、在職中に活動を始めるのが原則です。退職理由を前向きな「実現したいこと」に変換し、長く働く意思を伝えれば、早期離職の懸念は乗り越えられます。一人で抱え込まず、第三者にも相談しながら、後悔のない一歩を踏み出してください。


