放課後等デイサービスの給料はいくら?職種別の年収と給料を上げる方法
放課後等デイサービスで働きたい方や、今まさに働いていて「放課後等デイサービスの給料の相場はいくらくらい?」と思っている方は少なくありません。
放課後等デイサービスの給料は、月給約28万円台・年収換算で約340万円が一つの目安とされますが、職種や保有資格・役職・地域・事業所によって差が大きいのが実情です。
この記事では、児童指導員・保育士から児童発達支援管理責任者、機能訓練担当職員まで職種別の給料の目安を整理し、給料が安いと言われる背景や、収入を上げる具体的な方法まで分かりやすく解説します。
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放課後等デイサービスの給料の目安

放課後等デイサービスは、障害のある6歳から18歳までの就学児が、放課後や長期休暇に通う福祉サービスです。児童福祉法に基づく障害児通所支援の一つで、子どもの発達支援や居場所づくりを担う役割があります。
こうした事業所で働く職員の給料は、月給約28万円台(令和6年度の目安)、年収換算で約340万円が一つの水準とされています。ただし、この数字はあくまで全体をならした目安です。
実際には、どの職種として働くか、児童発達支援管理責任者などの資格や役職を持っているか、勤務する地域や事業所の規模によって、給料には大きな幅があります。
同じ放課後等デイサービスでも、無資格に近い立場で支援に入る場合と、専門資格を活かして責任ある立場で働く場合とでは、年収が100万円以上変わることも珍しくありません。
次に、職種別の給料の目安を具体的に見ていきます。
放課後等デイサービスの職種別の給料・年収

放課後等デイサービスには、児童指導員や保育士、児童発達支援管理責任者(児発管)、理学療法士などの機能訓練担当職員や看護職員といった、さまざまな職種が働いています。
担う役割や求められる専門性が違うため、給料の水準も職種によって差があります。ここでは代表的な職種ごとに、給料と年収の目安を確認していきましょう。
児童指導員・保育士
児童指導員や保育士は、放課後等デイサービスの支援の中心を担う職種です。子どもたちと直接関わり、遊びや学習、生活面のサポートを通じて発達を支えます。
給料の目安は、年収300万円〜380万円がボリュームゾーンです。月給に換算すると20万円台前半から半ばあたりが中心で、これに賞与が加わる形が一般的です。
児童指導員として働くには、社会福祉士や教員免許などの任用資格、または一定の実務経験が必要になります。保育士は国家資格であり、資格手当が付く事業所もあります。
未経験や無資格から始める場合は、この目安より低いスタートになることもあります。一方で、経験を積んでリーダー的な立場になったり、後述する上位資格を取得したりすることで、年収を引き上げていくことが可能です。
児童発達支援管理責任者(児発管)
児童発達支援管理責任者は、通称「児発管(じはつかん)」と呼ばれる職種で、放課後等デイサービスに1名以上の配置が義務付けられている中心的な存在です。個別支援計画の作成や、支援内容の管理、職員への指導などを担います。
責任と専門性が高いぶん、給料も高めに設定される傾向があります。求人データでは平均月給が約31万円で、年収400万円〜500万円帯が目安です。児発管になるには、障害福祉や医療などの分野で一定の実務経験を積んだうえで、都道府県が実施する研修を修了する必要があります。
誰でもすぐに就ける職種ではないため、その希少性が給料にも反映されています。
機能訓練担当職員(PT・OT・ST)・看護職員
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)などのリハビリ専門職や看護職員は、機能訓練担当職員や医療的ケアの担い手として放課後等デイサービスで働くことがあります。国家資格を持つ専門職であり、給料は比較的高い水準になりやすい職種です。
医療キャリアナビ掲載求人データ(2026年時点)では、放課後等デイサービスの正社員の平均月給は、理学療法士が約25.9万円、作業療法士が約25.7万円、言語聴覚士が約26.0万円、看護師が約28.3万円となっています。賞与を含めると年収400万円〜500万円帯も目指せる職種です。
ただし、放課後等デイサービスは病院やクリニックと比べると求人数が限られる職種でもあります。専門職としてのスキルを活かしつつ待遇の良い職場を選ぶには、複数の求人を比較して検討することが大切です。
リハビリ専門職の別の働き方については、以下の記事も参考になります。
| 職種 | 月給の目安 | 年収の目安 | 主な役割・特徴 |
|---|---|---|---|
| 児童指導員・保育士 | 20万円台前半〜半ば | 300〜380万円 | 支援の中心を担う。任用資格または保育士資格で従事できる |
| 児童発達支援管理責任者(児発管) | 約31万円 | 400〜500万円 | 1名以上配置義務 個別支援計画の作成・管理を担う。所定の研修修了が必要 |
| 機能訓練担当職員(PT・OT・ST)・看護職員 | 約26〜28万円 | 400〜500万円 | 国家資格の専門職 機能訓練・医療的ケアを担当。資格手当が加算されるケースが多い |
※掲載の数値は目安であり、施設規模・地域・経験年数によって異なります。
参考:こども家庭庁「各種ガイドライン・手引き等について」 / 厚生労働省「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」
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放課後等デイサービスの給料が安いと言われる背景

放課後等デイサービスの給料は「安い」と言われることがあります。その背景には、個々の事業所の努力だけでは変えにくい、構造的な要因があります。
感情的に不安になる前に、まずはなぜそう言われるのかを冷静に整理してみましょう。
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1.公定価格による報酬の上限
報酬額は国が定める公定価格によって決まるため、事業所が独自に単価を引き上げることができない。売上そのものに構造的な天井がある。
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2.1日あたりの受け入れ定員に上限
1日に受け入れられる子どもの人数は定員によって制限されており、稼働を増やして売上を大幅に伸ばすことが構造上難しい。
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3.賞与は事業所によって大きな差
賞与の有無や支給額は各事業所の経営判断に委ねられており、同じ職種でも勤め先によって年収に開きが生じやすい。
大きな要因は3つあります。1つ目は、放課後等デイサービスの報酬が国の定める公定価格で決まる点です。事業所が自由にサービス単価を設定できないため、売上には一定の上限があります。
2つ目は、1日に受け入れられる子どもの定員に上限があり、売上を大きく伸ばしにくい点です。
3つ目は、賞与の有無や金額が事業所によって差が大きく、年収に開きが出やすい点です。
一方で、給料の水準は改善傾向にもあります。障害のある子どもへの支援ニーズは年々高まっており、事業所数も増加しています。国も職員の待遇改善に向けた処遇改善加算の仕組みを整えており、これらを活用する事業所では給与水準が上がっています。
「安い」と一括りにせず、改善に取り組む事業所を見極める視点が大切です。
- 給料の水準は処遇改善加算などにより改善傾向
- 加算を職員へしっかり還元する事業所を見極める
- 求人票では賞与の実績や昇給の仕組みまで確認しておくと安心
参考:こども家庭庁「障害児支援施策」 / e-Gov法令検索「児童福祉法」
放課後等デイサービスで給料を上げる方法

放課後等デイサービスの給料は、働き方やキャリアの選び方によって上げていくことができます。ここでは、現実的に収入アップにつながる3つの方法を紹介します。
放課後等デイサービスで実務経験を積む
「資格でキャリアアップ」か「役職でキャリアアップ」か
児童発達支援管理責任者(児発管)になる
給与水準が上がる
役職に就く
評価で給与が上がる
職員にきちんと還元する事業所を選ぶ
児童発達支援管理責任者などの上位資格を目指す
最も効果が大きいのが、児童発達支援管理責任者(児発管)などの上位資格を目指す方法です。児発管になると個別支援計画の作成など責任ある業務を担うため、給与水準が上がり、児童指導員より年収で100万円前後高くなる傾向があります。
児発管になるには、障害福祉や医療などの分野での実務経験と、都道府県が実施する基礎研修・実践研修の修了が必要です。すぐに取得できるものではありませんが、キャリアの目標として計画的に目指す価値があります。
保育士や社会福祉士などの国家資格を取得して資格手当を得る方法も、着実な収入アップにつながります。
管理者・リーダーなどの役職に就く
事業所内で管理者やリーダーなどの役職に就くことも、給料を上げる有効な方法です。役職に就くと役職手当が加算されるうえ、事業所運営やマネジメントの経験を積むことができます。
管理者は事業所全体の運営を担う立場で、複数の事業所を展開する法人ではエリアマネージャーなどへのキャリアアップの道もあります。日々の支援の質を高めながら、チームをまとめる姿勢を示していくことが、役職への登用につながります。
処遇改善加算や待遇の良い職場を選ぶ
同じ職種・同じ資格でも、勤務する事業所によって給料は変わります。収入を上げたいなら、処遇改善加算をしっかり職員に還元している事業所や、都市部の需要が高い地域、経営が安定した法人を選ぶことが大切です。
処遇改善加算は、職員の賃金改善に使うことを国が求めている加算です。ただし、支給の方法やタイミングは事業所ごとに異なります。求人票や面接の場で、加算の支給方法や賞与の実績、残業の実態、昇給の仕組みまで具体的に確認しておくと、入職後のギャップを防げます。
処遇改善加算は職員の賃金改善に充てることが国から求められている加算ですが、基本給への上乗せ・手当・一時金(賞与)など、支給の方法やタイミングは事業所によって異なります。
求人票を見るときは「加算をどの形で支給しているか」「賞与の支給実績は何ヶ月分か」「昇給の仕組みと実績はあるか」「残業の実態(月平均時間)はどの程度か」を必ず確認しましょう。
これらを面接でも具体的に質問することで、入職後の給与ギャップを防ぐことができます。
参考:こども家庭庁「障害児支援施策」 / こども家庭庁「各種ガイドライン・手引き等について」
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放課後等デイサービスの給料に関するよくある質問

放課後等デイサービスの給料について、応募や転職を検討する方からよく寄せられる質問をまとめました。気になる点を事前に解消しておきましょう。
放課後等デイサービスに賞与はある?
多くの事業所では、年2回の賞与が支給されています。ただし、賞与の有無や金額は事業所の業績や方針によって差が大きいです。求人票に「賞与年2回」と書かれていても、実際の支給月数や金額は年によって変動することがあります。
応募前に、直近の賞与実績を確認しておくと安心です。
児童指導員と児発管ではどのくらい給料が違う?
児童発達支援管理責任者(児発管)は、児童指導員よりも年収で100万円前後高くなる傾向があります。児童指導員のボリュームゾーンが年収300万円〜380万円であるのに対し、児発管は400万円〜500万円帯が目安です。
これは、児発管が個別支援計画の作成や職員指導など、より責任の重い業務を担うためです。
求人票で給料以外に確認すべきことは?
給料の額面だけでなく、処遇改善加算の支給方法、賞与の実績、残業の実態、昇給の仕組みを確認することが大切です。額面が高くても残業が多かったり、加算が基本給に反映されず一時金のみだったりすると、実際の手取りや働きやすさは変わってきます。
気になる点は面接で遠慮なく質問し、納得したうえで入職を決めましょう。
参考:厚生労働省「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」
まとめ
放課後等デイサービスの給料は、月給約28万円台・年収約340万円が一つの目安ですが、職種や資格・役職・事業所によって大きく変わります。児童指導員・保育士は年収300万円〜380万円、児童発達支援管理責任者は400万円〜500万円帯、機能訓練担当職員や看護職員も400万円〜500万円帯が目安です。
給料が安いと言われる背景には、公定価格や定員上限といった構造的な要因がありますが、上位資格の取得や役職への昇進、処遇改善加算を還元する職場選びによって、収入を上げていくことは十分に可能です。
まずは自分の職種の相場を知り、求人票では給料以外の条件までしっかり確認したうえで、納得できるキャリアを描いていきましょう。


