あん摩マッサージ指圧師の人数|推移・都道府県別・今後の人数推移予測を調査

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「あん摩マッサージ指圧師は全国に何人いるのだろう」「自分の地域にはどのくらいの同業者がいるのか」と気になったことがある方は多いのではないでしょうか?

あん摩マッサージ指圧師は国家資格でありながら、鍼灸師や柔道整復師と比べて養成校が少なく、独特の人数構成を持つ職種です。

この記事では、公表データをもとに、あん摩マッサージ指圧師の人数を年度別推移・都道府県別・就業先別など多角的に紹介します。

鍼灸師・柔道整復師との比較や、今後の人数推移予測まで解説していますので、キャリアを考えるうえでの参考にしてください。

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あん摩マッサージ指圧師の人数

笑顔であん摩マッサージ指圧師として働く男女の施術者

厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例」によると、2022年末時点の就業あん摩マッサージ指圧師数は全国で119,703人です。前回調査の2022年末時点の118,913人から790人増加しており、増減率は+0.7%となっています。

また、東洋療法研修試験財団が公表する免許登録者数(累計)をみると、2025年3月時点で約201,635人が登録されています。

就業者数が約12万人なのに対して免許登録者数は約20万人ですから、免許は持っているものの就業していない潜在有資格者が約8万人いることになります。

あん摩マッサージ指圧師の基本データ

119,703
就業者数(2024年末)
201,635
免許登録者数(累計)
+0.7%
前回比増減率
2,706
求人数

実際に現場で働いている人の数を示す「就業者数」と、資格を持っているすべての人を含む「免許登録者数」は異なる点に注意しましょう。

参考:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」東洋療法研修試験財団「年度別登録者数」

全国の就業あん摩マッサージ指圧師数

2024年末時点で就業あん摩マッサージ指圧師は119,703人です。

この数字は常勤・非常勤を問わず、調査時点で実際にあん摩マッサージ指圧の業務に従事している人の合計です。

あん摩マッサージ指圧師は、はり師(134,218人)やきゅう師(132,205人)と比べるとやや少ない傾向にあります。これは後述するとおり養成校の数が限られていることが大きな要因です。

ただし、施術所数を含めた業界全体の規模は決して小さくなく、訪問マッサージや介護分野など、超高齢社会の進展に伴い活躍の場は広がっています。

年度別推移

衛生行政報告例は2年ごとに調査が行われています。あん摩マッサージ指圧師の就業者数は、過去10年間で緩やかな増加傾向を示しています。

あん摩マッサージ指圧師の就業者数推移

12.1万人 11.9万人 11.7万人 11.5万人 11.3万人 2014 2016 2018 2020 2022 2024 113,215 116,280 118,916 118,103 118,913 119,703
就業者数 前回比 増減率
2014年 113,215人
2016年 116,280人 +3,065人 +2.7%
2018年 118,916人 +2,636人 +2.3%
2020年 118,103人 △813人 △0.7%
2022年 118,913人 +810人 +0.7%
2024年 119,703人 +790人 +0.7%

2014年から2024年の10年間で約6,500人増加している一方で、2020年にはわずかに減少しています。これは、新型コロナウイルス感染症の影響で施術所の休業や廃業が一部で生じたことが要因と考えられます。

しかし2022年にはその減少分を取り戻し、過去最多を更新しました。

都道府県別 あん摩マッサージ指圧師の人数

地域ごとの人口分布を表す住宅地の模型

あん摩マッサージ指圧師の分布は全国均一ではなく、地域によって大きな偏りがあります。ここでは都道府県別の就業者数と人口あたり比率、地域偏在の背景について解説します。

人数の多い都道府県ランキング

2024年末時点の都道府県別就業者数をランキングにすると、上位は大都市圏に集中しています。

あん摩マッサージ指圧師の就業者数 上位10都道府県

1
東京
27,806人
2
神奈川
14,994人
3
大阪
11,144人
4
埼玉
6,203人
5
愛知
5,842人
6
千葉
5,022人
7
京都
3,762人
8
北海道
3,103人
9
兵庫
2,984人
10
福岡
2,764人

東京都だけで全体の約20%以上を占めており、関東1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)で全体の約45%が集中しています。これは人口が多いことに加え、養成校が首都圏に集中していることや、施術所の開設が都市部に偏りやすいことが影響しています。

一方、最も少ないのは鳥取県の311人で、次いで福井県の412人、高知県の447人と続きます。

今のあなたの状況は?

人口あたりの比率

単純な就業者数だけでは地域ごとの充足度は分かりません。人口10万人あたりのあん摩マッサージ指圧師数で比較すると、異なる姿が見えてきます。

総務省の人口推計(2024年10月1日時点)をもとに計算すると、全国平均は人口10万人あたり約97人です。

都道府県別に見ると、人口あたりで多いのは東京都(約196人)、神奈川県(約162人)、京都府(約149人)などで、少ないのは青森県(約38人)、岩手県(約39人)、沖縄県(約41人)などです。

人口10万対の都道府県ランキング

順位 都道府県 人口10万対 就業者数
1 東京 196.1人 27,806人
2 神奈川 162.5人 14,994人
3 京都 149.3人 3,762人
45 沖縄 41.4人 607人
46 岩手 39.0人 446人
47 青森 37.7人 439人
全国平均 96.7人 119,703人

人口あたりの比率が低い地域では、あん摩マッサージ指圧師の需要に対して供給が不足している可能性があります。特に訪問マッサージの需要は高齢者人口の多い地方で高まっており、地方で働くあん摩マッサージ指圧師にはチャンスがあるといえます。

人口あたりの充足度をチェック
  • 全国平均は人口10万人あたり約97人
  • 東京都は約196人と全国平均の2倍
  • 地方では供給不足の地域が多く、転職で有利になりやすい
地域差が大きいね
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出典:総務省統計局「人口推計(2024年10月1日現在)」

地域偏在

あん摩マッサージ指圧師の地域偏在が生じる主な原因は3つあります。

  • 養成校の偏在:全国に約20校程度しかない養成校が首都圏や大都市圏に集中しているため、卒業後もその地域で就業する傾向がある
  • 施術所の需要構造:都市部は人口密度が高く患者さんを確保しやすいため、開業する人が都市部に集まる
  • 高齢者人口の分布:訪問マッサージの需要は高齢者人口に比例するが、養成校の少ない地方では人材が不足しがち

地方では「あん摩マッサージ指圧師が足りない」という声も聞かれます。特に訪問マッサージの分野は介護保険制度との連携もあり、今後さらに需要が高まると見込まれています。

地方で開業や就業を検討している方にとっては、競合が少ない分有利な環境ともいえます。

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あん摩マッサージ指圧師の就業先別人数

施術所で患者が施術を受けている様子

あん摩マッサージ指圧師がどのような場所で働いているかを把握することも重要です。

医療キャリアナビの掲載求人データをもとに、就業先の構成を見てみましょう。

あん摩マッサージ指圧師の就業先別 求人構成比

2,706件 求人総数
45.9%整・接骨院
21.8%訪問マッサージ
18.6%デイケア・デイサービス
5.9%特別養護老人ホーム
7.8%その他

医療キャリアナビ掲載求人データ(2026年時点)によると、あん摩マッサージ指圧師の求人総数は2,706件です。

就業先としては整・接骨院が1,241件(45.9%)と最も多く、次いで訪問マッサージが589件(21.8%)、デイケア・デイサービスが504件(18.6%)と続きます。

  • 整・接骨院:院内での施術業務が中心。平均月給は約30.1万円
  • 訪問マッサージ:患者さんのご自宅や施設を訪問して施術。平均月給は約28.2万円
  • デイケア・デイサービス:機能訓練指導員としての業務が多い。平均月給は約25.3万円
  • 特別養護老人ホーム:入所者さんへの機能訓練。平均月給は約24.5万円

整・接骨院と訪問マッサージで全体の約67.7%を占めており、あん摩マッサージ指圧師の主な活躍の場であることが分かります。近年は訪問マッサージの需要拡大に伴い、訪問マッサージの求人割合が増加傾向にあります。

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鍼灸師・柔道整復師との人数比較

あん摩マッサージ指圧師が施術で使う親指のアップ

あん摩マッサージ指圧師と同じく「あはき法」や「柔道整復師法」に基づく国家資格である鍼灸師・柔道整復師と人数を比較してみましょう。

あはき師・柔道整復師の就業者数との比較(2024年末)

0 5万人10万人15万人
はり師
136,736人
きゅう師
134,730人
あん摩マッサージ指圧師
119,703人
柔道整復師
78,666人

はり師・きゅう師は2022年から2024年にかけて5,000人以上増加しており、就業者数は堅調な伸びを見せています。

一方、あん摩マッサージ指圧師の増加は790人にとどまり、はり師・きゅう師と比べると増加ペースは明らかに緩やかです。柔道整復師も+1,034人と微増にとどまっています。

2014年時点でははり師・きゅう師とほぼ同水準(11万人前後)でしたが、この差が生じてきている原因には毎年の国家試験合格者数の違いがあります。

令和6年度 国家試験合格者数の比較(第33回)

1

あん摩マッサージ指圧師

受験者1,160人 → 合格者1,011人

合格率87.2%
2

はり師

受験者4,150人 → 合格者3,066人

合格率73.9%
3

きゅう師

受験者4,094人 → 合格者3,068人

合格率74.9%

あん摩マッサージ指圧師は合格率こそ87.2%と高いものの、受験者数自体がはり師・きゅう師の約4分の1です。養成校の数が限られているため、新規参入者の数が構造的に少ないことがこの差を生んでいます。

また、施術所数の比較も重要な視点です。

あん摩マッサージ指圧の単独施術所は18,155か所で減少傾向にありますが、はり・きゅうとの併設施術所が38,589か所あり、合計すると約56,700か所で施術が提供されています。

参考:東洋療法研修試験財団「過去の受験者数・合格者数」

あん摩マッサージ指圧師が少ない理由

疑問を感じるあん摩マッサージ指圧師の男女

あん摩マッサージ指圧師は、はり師・きゅう師と比べて就業者数が少なく、増加ペースも緩やかです。その背景には、養成課程の構造的な制約があります。

あん摩マッサージ指圧師が少ない3つの理由
  • 養成校が全国約20校と圧倒的に少ない
  • あはき法第19条で養成校の新設が制限されている
  • 毎年の新規合格者は約1,000人にとどまる
知っておこう!
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あん摩マッサージ指圧師の養成校は全国で約20校程度しかありません。これは、はり師・きゅう師の養成校が約90校以上、柔道整復師の養成校が約80校以上あるのと比べると圧倒的に少ない数字です。

この養成校の少なさには歴史的な背景があります。あん摩マッサージ指圧師の養成は、もともと視覚障害者の職業訓練として盲学校を中心に行われてきました。

「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」(あはき法)第19条には、視覚障害者の生計を保護するため、文部科学大臣・厚生労働大臣が「あん摩マッサージ指圧師に係る学校又は養成施設」の新設・定員増を制限できる規定があります。

この規定により、はり師・きゅう師の養成校が規制緩和で増えた一方、あん摩マッサージ指圧師の養成校は新規参入がきわめて難しい状態が続いています。その結果として以下のような状況が生まれています。

  • 毎年の国家試験受験者数が約1,100〜1,300人と少ない
  • 年間の新規合格者は約1,000人前後にとどまる
  • 免許登録者の累計増加ペースが年間約1,000人ずつとゆるやか
  • 養成校が都市部に集中し、地方での人材不足が深刻化している

視覚障害者の職業保護という制度趣旨は重要ですが、結果として高齢化の進展による需要増加に人材供給が追いつかない構造になっています。

このことがあん摩マッサージ指圧師の希少価値を高めている側面もあり、求人市場では比較的安定した需要が見込めるといえます。

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あん摩マッサージ指圧師の今後の人数推移予測

患者宅を訪問するあん摩マッサージ指圧師が挨拶をする様子

あん摩マッサージ指圧師の人数は今後どのように推移していくのでしょうか。過去のデータと社会情勢をもとに予測を考えます。

あん摩マッサージ指圧師 免許登録者数の推移と予測(累計)

22.0万人 21.1万人 20.3万人 19.4万人 18.5万人 2014 2016 2018 2020 2022 2024 2030 2035 2040 188,685 194,166 198,786 201,635 約20.8万 約21.3万 約21.8万
実績
予測

東洋療法研修試験財団の免許登録者データを見ると、あん摩マッサージ指圧師の累計登録者数は年間約1,000人ずつ増加しています。

2025年時点の登録者数は201,635人で、このペースが続くとすれば2030年には約20.8万人、2035年には約21.3万人、2040年には約21.8万人になると推計されます。

一方、就業者数については以下の要因から、今後も大幅な増減は起きにくいと考えられます。

就業者数に影響する主な要因

増加要因

  • 高齢化に伴う訪問マッサージ需要の拡大
  • 介護分野での機能訓練指導員としての需要
  • 健康志向の高まりによる予防医療の需要

減少要因

  • 養成校の定員制限による新規参入者の制約
  • 高齢の有資格者の引退
  • パンデミック等の突発的事象

とくに注目したいのは訪問マッサージ分野の成長です。日本の65歳以上人口は2026年時点で約3,700万人と推計されており、医師の同意のもと保険適用で訪問マッサージを受ける高齢者は増加傾向にあります。

この需要に対してあん摩マッサージ指圧師の供給が追いつかない状況は、今後もしばらく続くと予測されます。

  • 養成校の数に大きな変動がない限り、年間の新規有資格者は約1,000人のまま推移する見込み
  • 就業者数は12万人台で緩やかな増加が続くと予測される
  • 需要の伸びに供給が追いつかず、転職市場では売り手優位の状況が続く可能性が高い
  • 地方を中心に「人手不足」の傾向が強まり、求人条件が改善する余地がある

あん摩マッサージ指圧師は、養成校の定員制限という構造的な要因により、今後も「なりたくてもなりにくい」資格であり続ける見通しです。

すでに資格を保有している方にとっては、需要の高まりとともに働く場の選択肢が広がる可能性があります。

まとめ

あん摩マッサージ指圧師の人数について、令和4年衛生行政報告例をもとに詳しく見てきました。ポイントを振り返りましょう。

この記事のまとめ


  • 就業あん摩マッサージ指圧師は全国119,703人(2024年末)
  • 10年間で約6,500人増加し、緩やかな増加傾向
  • 東京都が27,806人で最多。関東1都3県に全体の約45%が集中
  • 養成校の数が約20校と少なく、新規参入が構造的に制限されている
  • はり師・きゅう師と比べて増加ペースは緩やか
  • 今後は訪問マッサージや介護分野での需要拡大が見込まれる

あん摩マッサージ指圧師は養成校の少なさから「なりにくい資格」ですが、そのぶん希少性が高く、転職市場でも安定した需要があります。

特に地方や訪問マッサージ分野では人材不足が続いており、よい条件で働ける可能性が広がっています。

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この記事を書いた人
医療キャリアナビ編集部

医療キャリアナビ編集部

記事の執筆・編集は、医療業界に精通した編集スタッフが担当しています。日々の転職支援業務で得た現場のリアルな情報と、厚生労働省をはじめとする公的機関のデータに基づき、信頼性の高いコンテンツをお届けしています。

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