柔道整復師の効果とは?他施術との違いと”仕事としてのリアル”を解説

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「捻挫したけど、整形外科と接骨院どっちに行けばいいの?」「柔道整復師って整体と何が違うの?」と迷った経験はありませんか。

柔道整復師は、骨折・脱臼・捻挫などの急性のケガに対して、手術をせずに手技で治療できる国家資格の専門家です。この記事では、柔道整復師の施術の効果と他の施術者との明確な違いをわかりやすく解説します。

さらに「柔道整復師ってどんな仕事?」と興味を持った方に向けて、年収・学費・メリット・デメリット・キャリアパスまで、仕事のリアルな姿もお伝えします。

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目次

柔道整復師が行う3つの施術法とそれぞれの効果

柔道整復師が手技で腰痛の施術を行っている様子

柔道整復師の施術は、大きく「整復法」「固定法」「後療法」の3つに分けられます。

これらを組み合わせることで、手術をせずに人間の自然治癒力を最大限に引き出し、ケガからの回復を促します。薬や注射に頼らず、自分の手だけで患者さんの回復を支えるのが柔道整復師の最大の特徴です。

それぞれの施術法がどのように効果を発揮するのか、順番に見ていきましょう。

STEP.1
整復法(せいふくほう)
骨折や脱臼でずれた骨・関節を、手技で正しい位置に戻します。手術をしない「非観血的療法」で、医師以外では柔道整復師だけに認められた技術です。
STEP.2
固定法(こていほう)
ギプスや包帯、テーピングで患部を固定し、安静を保ちます。骨や靭帯が修復するための安定した環境を作り、回復を早めます。
STEP.3
後療法(こうりょうほう)
マッサージなどの手技療法、電気・温熱などの物理療法、ストレッチなどの運動療法で、患部の機能を元の状態に回復させます。

整復法:ずれた骨や関節を元の位置に戻す

整復法とは、骨折や脱臼によってずれた骨や関節を、手技で正しい位置に戻す施術のことです。体にメスを入れない「非観血的療法」と呼ばれる方法で、この処置は医師以外では柔道整復師だけに認められた専門技術です。

整復の際は、患者さんの痛みを最小限に抑えながら、骨の形状や関節の角度を指先の感覚で確かめ、適切な力加減で元の位置に戻していきます。

スポーツの現場では、試合中に選手が脱臼した場合にその場で応急整復を行い、再び競技に送り出す場面もあります。ただし、骨折・脱臼の継続的な治療には医師の同意が必要です。

固定法:患部を固定して回復を早める

固定法は、骨折や捻挫をした患部をギプスや包帯、テーピングなどで固定し、安静を保つ施術法です。患部を適切に固定することで、骨や靭帯の修復に必要な安定した環境を作り、回復を早める効果が期待できます。

固定の方法は症状によって異なり、完全に動かさない固定から、ある程度の動きを許容する半固定まで、状態に合わせて使い分けます。

患者さんの日常生活への影響を考えながら最適な固定法を選択するのも、柔道整復師の技術の一つです。

後療法:手技・物理・運動療法で機能を回復させる

後療法は、ケガが治りかけの段階で行う施術で、患部の機能を元の状態に回復させることが目的です。

大きく分けて、マッサージなどの「手技療法」、電気治療や温熱治療などの「物理療法」、筋力トレーニングやストレッチなどの「運動療法」の3種類があります。

後療法は柔道整復師が最も長い時間を費やす施術であり、回復具合に応じて内容を調整していきます。

捻挫へのアプローチ例

・回復初期:マッサージで血行を促進する

・回復後期:ストレッチで関節の可動域を広げる

柔道整復師の効果が発揮されやすい症状

柔道整復師が足に包帯を巻いてケガの固定を行っている様子

柔道整復師が最も得意とするのは、「急性」の外傷、つまり突然のケガへの対応です。

日常生活やスポーツで発生する打撲・捻挫・骨折・脱臼・肉離れなどに対して、手術をしない保存的な方法で治療を行います。ここでは、柔道整復師の効果が特に高いとされる代表的な症状を紹介します。

効果が発揮されやすい症状
1 捻挫・肉離れ
触診→固定→手技療法の流れで回復をサポート。軽度なら早期の治癒も可能。
保険適用:○
2 ぎっくり腰
発症直後のアイシング・固定が得意。急性期後は手技で可動域を回復させる。
保険適用:○
3 肩・膝の痛み
スポーツや外傷が原因であれば対象。競技復帰までのリハビリプランも組める。
保険適用:△
4 骨折・脱臼
整復できる。スポーツ現場での即時対応が強み。継続治療は医師の同意が必要。
現場対応:◎

捻挫・肉離れ

捻挫は足首や手首の靭帯を損傷するケガで、肉離れは筋肉の繊維が部分的に断裂するケガです。いずれもスポーツ中や日常の動作で起きやすく、柔道整復師が最も多く対応する症状の一つです。

柔道整復師は損傷の程度を触診で評価したうえで、患部を適切に固定し、回復段階に合わせて手技療法や運動療法を行います。軽度の捻挫であればテーピングとアイシングで早期の競技復帰を目指すことも可能です。

整形外科では薬の処方やレントゲン検査が中心となりますが、柔道整復師は手技による直接的なアプローチで回復をサポートするのが特徴です。

ぎっくり腰などの急性腰痛

「魔女の一撃」とも呼ばれるぎっくり腰は、重い物を持ち上げたときや急な動作で発症する急性腰痛です。発症直後の激しい痛みへの対応は、柔道整復師の効果が発揮される典型的なケースといえます。

柔道整復師は痛みの原因を触診で特定し、炎症を抑えるためのアイシングや固定を行います。

急性期を過ぎたら手技療法で周辺の筋肉の緊張をほぐし、徐々に可動域を回復させていきます。ただし、しびれを伴う場合やヘルニアの疑いがある場合は整形外科の受診を勧めるなど、症状に応じた判断も行います。

肩・膝の痛み

スポーツや加齢による肩の痛みや膝の痛みも、原因が外傷性であれば柔道整復師の施術対象です。関節周りの筋肉や靭帯の損傷に対して、手技で痛みの軽減と可動域の改善を図ります。

特にスポーツ選手の関節の痛みについては、受傷のメカニズムを理解したうえで競技復帰までのリハビリプランを組むことができます。

ただし、関節内部の損傷が疑われる場合はMRIなどの画像検査が必要なため、整形外科との連携が重要です。

骨折・脱臼

骨折や脱臼は、転倒やスポーツ中の衝突で発生することが多いケガです。柔道整復師は応急処置として骨折・脱臼の整復を行う権限を持っていますが、その後の継続的な治療には医師の同意が必要です。

特にスポーツの現場では、試合中に指の脱臼が起きた際にその場で応急整復を行える柔道整復師の存在は欠かせません。医師がすぐに対応できない場面で的確な処置ができることは、柔道整復師ならではの強みです。

柔道整復師の効果が発揮されにくい症状

柔道整復師が女性の患者さんに肩こりの問診を行っている様子

柔道整復師は万能ではなく、得意な症状と得意でない症状があります。施術を受ける前に自分の症状が柔道整復師に合っているかを知っておくことで、時間やお金を無駄にせず最適な施術者を選べます。

効果が発揮されにくい症状
1 慢性的な肩こり・疲労
原因不明の慢性症状は保険適用外。あん摩マッサージ指圧師や鍼灸師が適している。
保険適用:✕
2 内科系・自律神経の不調
頭痛・めまい・不眠・胃腸の不調は専門外。まず医師の診察が必要。
受診先:内科・医師

慢性的な肩こり・疲労

原因が特定できない慢性的な肩こりや全身の疲労感は、柔道整復師の施術では効果が限定的です。

柔道整復師の健康保険適用はケガ(急性・亜急性の外傷)に限られているため、原因不明の慢性症状は保険適用外となります。

慢性的な肩こりや疲労には、マッサージによる筋肉のほぐしが効果的な場合が多く、あん摩マッサージ指圧師や鍼灸師の施術が適しています。

自費診療で対応する接骨院もありますが、費用対効果を考えると最初から専門の施術者を選ぶほうが合理的です。

内科系・自律神経の不調

頭痛・めまい・不眠・胃腸の不調などの内科系の症状は、柔道整復師の専門外です。

これらは筋骨格系の問題ではなく、内科的な原因が隠れている可能性があるため、まず医師の診察を受けることが大切です。

自律神経の乱れによる体の不調には、鍼灸の施術が効果的とされるケースもあります。自分の症状が何に由来するのかを見極めたうえで適切な施術者を選ぶことが、回復への近道です。

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柔道整復師と他の施術者の効果の違い

柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師が指圧で施術をしている手元

「接骨院」「整体」「マッサージ」「鍼灸院」など、街にはさまざまな施術院があります。

それぞれ何が違うのか、どこを選べばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。ここでは柔道整復師と他の施術者の違いを、資格・対象症状・保険適用の3つの観点で整理します。

比較項目 柔道整復師 鍼灸師 あん摩マッサージ指圧師 整体師
資格の種類国家資格国家資格国家資格民間資格・無資格
独立開業権ありありありなし
届出不要で開業可
医師の指示原則不要一部必要一部必要医療行為不可
健康保険ケガに適用可一部疾患で適用可医師の同意で適用可適用不可
全額自費
得意な症状骨折・脱臼・捻挫神経痛・慢性痛肩こり・疲労リラクゼーション

柔道整復師

柔道整復師の最大の特徴は、急性外傷に対して手術をせずに手技で整復できる国家資格である点です。柔道整復師法に基づき、ケガに対して健康保険を使った施術が行えます。

接骨院・整骨院で施術を行うのがこの柔道整復師です。急なケガで痛みがあるときは、まず接骨院に相談するのが適しています。ただし、慢性的な症状には保険が適用されない点は押さえておきましょう。

あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は、筋肉のこりや疲労など慢性的な不調の緩和を専門とする国家資格です。医師の同意書があれば、マッサージに健康保険が適用されるケースもあります。

「体全体が重い」「慢性的な肩こりが辛い」といった症状であれば、あん摩マッサージ指圧師の施術が適しています。ケガの治療ではなく、体のメンテナンスとして利用するイメージです。

鍼灸師

鍼灸師は、鍼や灸でツボを刺激し、体の自然治癒力を高めることで症状を改善する国家資格です。神経痛や腰痛、自律神経の乱れなど幅広い症状に対応します。

西洋医学では改善しにくい慢性的な痛みや体質改善を目指す方に選ばれることが多い施術です。一定の疾患に対しては医師の同意書のもと、健康保険の適用も可能です。

整体師

整体師やエステティシャンには国家資格が不要で、医療行為を行うことは法律上認められていません。リラクゼーションや美容を目的としたサービスであり、ケガや病気の治療とは別のものです。

施術の質は施術者個人のスキルに大きく左右されるため、ケガや痛みがある場合は国家資格を持つ施術者を選ぶのが安心です。

「疲れを癒したい」「リフレッシュしたい」という目的であれば、整体やエステも選択肢になります。

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症状別おすすめ施術の選び方

柔道整復師が患者さんに問診表を使って説明している様子

ここまで読んで「結局どこに行けばいいの?」と迷っている方のために、症状別に最適な施術者を一目でわかるようにまとめました。

症状柔道整復師鍼灸師あん摩マッサージ師整形外科
捻挫・肉離れ×
ぎっくり腰(急性)×
骨折・脱臼
××
慢性的な肩こり
神経痛・しびれ×
内科系・自律神経××

自分の症状に合った施術者を選ぶことで、回復までの時間を短縮できます。迷ったときはまず「ケガかどうか」を基準に考えましょう。

急なケガは柔道整復師(接骨院)、慢性的な痛みやこりはマッサージ師や鍼灸師、病気の疑いがあれば医師へ相談するのが基本です。

ここまで読んで「柔道整復師ってどんな仕事?」と思った方へ

柔道整復師がバインダーを持って笑顔で立っている様子

柔道整復師の効果や他の施術者との違いを知り、「柔道整復師ってどんな仕事なのだろう」「自分にも目指せるのかな」と興味を持った方もいるのではないでしょうか。

ここからは、柔道整復師を職業として見たときのリアルな情報をお伝えします。資格の取り方や年収、メリット・デメリット、そしてキャリアの可能性まで、転職や進路選択に役立つ内容をまとめました。

  • 柔道整復師になるために必要な費用と期間
  • 働くうえでのメリットとデメリット
  • 資格を活かせる多彩なキャリアの可能性

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柔道整復師になるには?資格・学費・期間

柔道整復師を目指す学生が座学で勉強をしている様子

柔道整復師になるには、国が指定する養成施設で3年以上の教育を受け、国家試験に合格する必要があります。

学費は決して安くはありませんが、国家資格という一生使える武器を手に入れるための投資と考えることが大切です。ここでは学費の相場と投資回収の現実を、具体的な数字をもとに整理します。

専門学校の学費は3年間で300〜500万円が相場

柔道整復師の養成施設に通う場合、3年間の学費は合計300万〜500万円が一般的な相場です。

昼間部・夜間部ともに約395万円という調査データもあります。学費に加えて教科書代や実技用具代もかかるため、総額400万円前後を見込んでおくのが現実的です。

働きながら夜間部に通うことで、学費を稼ぎながら資格取得を目指す方も多くいます。

社会人からのキャリアチェンジも珍しくなく、奨学金や教育訓練給付金を活用すれば初期費用の負担を軽減できます。

平均年収から逆算すると学費回収には5〜10年かかる

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、柔道整復師の平均年収は約459万円です。

初任給の月額は20万〜26万円程度が一般的で、生活費を除いた余剰分で約400万円の学費を返済する場合、完済までの目安は5年から10年となります。

項目柔道整復師(平均)日本全体の平均給与
年収約459万円約460万円
初任給(月額)20万〜26万円

学費の回収には時間がかかりますが、柔道整復師は年齢を重ねても技術が衰えにくく、独立開業すれば年収1,000万円以上を目指すことも可能です。初期投資の大きさだけで判断せず、長期的なリターンを見据えたキャリア設計が重要です。

参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」

柔道整復師として働くメリット

柔道整復師の男女ペアがガッツポーズで笑顔を見せている様子

柔道整復師は、厚生労働大臣が認定する国家資格です。取得までに3年間の学習と約400万円の投資が必要ですが、その見返りとして得られる強みは多岐にわたります。

医療やスポーツの現場で専門家として自立して働けるだけでなく、将来の選択肢を自分の手で広げられるのがこの仕事の魅力です。

国家資格による社会的信頼が大きい

国家資格を持つ最大の強みは、国から医療の担い手として公的に認められているという信頼性です。

民間資格の整体師とは異なり、柔道整復師は柔道整復師法に基づいた専門家として、患者さんに健康保険を適用した施術を行えます。

就職においても病院や介護施設から専門知識を持つ人材として評価されるため、安定した雇用を得やすいのもメリットです。資格という後ろ盾があることで、患者さんが安心して体を預けられる信頼の土台が手に入ります。

独立開業権があり収入の上限を自分で設計できる

柔道整復師には、自分の判断で整骨院・接骨院を開業できる独立開業権が認められています。

これは理学療法士や作業療法士など他の医療職にはない、柔道整復師ならではの特別な権利です。

雇用されている間は給与に上限がありますが、経営者になれば年収1,000万円以上も視野に入ります。保険診療に加えて、姿勢改善やスポーツコンディショニングなどの自費診療メニューを自由に展開できるのも、開業の大きな魅力です。

就職先の選択肢が大きい

柔道整復師の活躍の場は街の接骨院だけにとどまりません。整形外科などの医療機関、プロチームを支えるスポーツトレーナー、そして介護施設での機能訓練指導員(高齢者のリハビリを指導する専門職)など、幅広い選択肢があります。

  • スポーツ現場
    プロチームやアスリートのコンディション管理・ケガの対応
  • 介護・福祉
    デイサービスなどで高齢者のリハビリをサポート
  • 医療機関
    整形外科で医師と連携し骨折や脱臼の処置を行う

女性施術者へのニーズが高まり働き方の選択肢が広がっている

女性特有の体の悩みや美容に関する相談が増えており、女性の柔道整復師を求める声が高まっています。国家資格という一生使える技術があるため、結婚・出産後も再就職やパート勤務がしやすいのが強みです。

午前中だけ働く、自宅の一室でサロンを開くなど、ライフステージに合わせた柔軟な働き方が可能です。

手技は体力が許す限り一生衰えない技術であり、長く自立して働き続けたい女性にとって心強い資格といえます。

医療キャリアナビ掲載求人データ(2026年4月時点)
  • 柔道整復師の求人数:3,737件
  • 最多は整・接骨院の求人(2,075件)
  • 正社員の平均月給:約28.4万円
  • 未経験可の求人:全体の79%
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柔道整復師として働くデメリット

柔道整復師が悩みやストレスを抱えて考え込んでいる様子

魅力的な国家資格である一方、無視できない厳しい現実も存在します。

市場の飽和や身体的負担、制度変更への対応など、プロとして生き残るために乗り越えるべき壁は少なくありません。進路選択で後悔しないよう、デメリットも率直にお伝えします。

デメリットの要因具体的な状況影響とリスク
市場の飽和全国に5万か所以上の施術所が存在患者さんの獲得競争が激化
身体的負担長時間の立ち仕事と手技の連続腰痛や疲労による早期離職の可能性
保険制度の厳格化償還払いの拡大など保険ルールの変更患者さんの窓口負担増と事務の複雑化
経営の難しさ保険診療のみでの利益確保が困難経営スキル不足による廃業リスク

接骨院数がコンビニを超えており新規開業の競争は激しい

全国の柔道整復の施術所数は令和4年時点で5万か所を超えており、コンビニエンスストアに匹敵する数です。

就業する柔道整復師の数も増え続けており、資格を取って看板を出すだけで患者さんが来る時代ではありません。

独立開業のメリットがある反面、経営知識がなければ多額の負債を背負うリスクもあります。保険診療だけに頼る経営モデルが崩れつつあり、自費診療メニューの開発や集客スキルが今後ますます重要になります。

参考:厚生労働省「令和4年衛生行政報告例」

立ち仕事と手技が続くため身体的な消耗が蓄積しやすい

柔道整復師は一日中立ちっぱなしで手技を繰り返すハードな肉体労働です。

患者さんの体を支えたり手技を繰り返したりするため、腰痛や手首の疲労が蓄積しやすい環境にあります。

また、診療後のレセプト作成や技術研鑽の練習で拘束時間が長くなりがちです。肉体的なタフさと地道な事務作業をこなせる忍耐力が求められます。

保険不正請求の問題が業界全体のイメージに影響している

業界の一部で行われた不正請求が問題視され、制度の厳格化と業界全体のイメージ悪化につながっています。

真面目に働く柔道整復師にとっても、患者さんへの説明や手続きの複雑化という形で実務的な負担が増しているのが現状です。

透明性のある運営を心がけることが、今後ますます重要になります。

転職活動するなら?

柔道整復師の効果を活かせるキャリア

柔道整復師がスポーツジムで笑顔で働いている様子

柔道整復師の資格は、スポーツ・介護・医療・独立開業と多彩なキャリアを切り拓ける一生モノの土台です。超高齢社会の日本では体の痛みを取り除く技術へのニーズが高まっており、就職先の選択肢は非常に豊富です。

自分の興味や目標に合わせてキャリアを自由に設計できる点が、この資格の大きな魅力です。

スポーツトレーナー:ケガ対応から復帰まで一貫してサポートできる

スポーツの現場で選手のケガにその場で対応できる技術は、柔道整復師ならではの武器です。骨折や脱臼などの急なトラブルへの処置に優れているため、競技現場で即戦力として重宝されます。

手技による直接的な施術で選手のコンディションを回復させられるため、チームや選手からの信頼を得やすいのが特徴です。

介護施設:関節・筋機能の維持と改善をサポートできる

介護の現場では、柔道整復師は機能訓練指導員として安定したニーズがある専門職です。高齢者の日常生活動作を維持・改善するためのリハビリ指導を担当します。

夜勤や急な呼び出しが少ない職場も多く、ワークライフバランスを大切にしながら働きたい方に適しています。柔道整復師の知識を活かしつつ、身体的な負担を軽減した働き方ができる点も魅力です。

鍼灸などの他資格との掛け合わせ:対応できる症状が増えて差別化できる

はり師・きゅう師の資格も取得するダブルライセンスという選択肢があります。

柔道整復師の手技に加えて鍼灸の施術ができるようになれば、対応できる症状の幅が広がり、患者さんの満足度も向上します。

保険適用外の自費診療メニューを充実させることで施術単価を上げられるため、収入アップにも直結します。養成校によっては複数資格の取得に対する学費減免制度を設けているところもあります。

鍼灸師との違いについては下記の記事で詳しく紹介しています。

独立開業:自分の強みを活かして収入の上限を引き上げられる

医師の許可なく自分の判断で接骨院を開業できる独立開業権は、柔道整復師の最大の特権の一つです。

地域の患者さんとの信頼関係を築き、リピーターを増やすことで安定した経営を実現できます。

定年に縛られず、自分の腕一本で生涯現役として働き続けられることは、不安定な時代における大きな安心材料です。

柔道整復師の年収比較
勤務
柔道整復師
300〜400万円
開業
柔道整復師
300〜700万円
高年収層
(成功事例)
1,000万円〜
0 200万 400万 600万 800万 1,000万〜
※年収は一般的な目安であり、立地・経営方針・経験年数により異なります

まとめ

柔道整復師の強みは、手術に頼らず手技のみで骨折・脱臼・捻挫といった急性外傷に対応できる点にあります。整体やリラクゼーションとは異なり、国家資格に基づいた医療的な施術が行えることが大きな特徴です。

施術を受ける側の視点では、急なケガは柔道整復師、慢性的な不調にはマッサージ師や鍼灸師といったように使い分けることで、より効率的な回復が期待できます。

また、この仕事に関心を持っている方にとって重要なのは、柔道整復師が「独立開業が可能な国家資格」であるという点です。およそ400万円前後の学費で取得でき、スポーツ・介護・医療など幅広い分野で活躍の場が広がっています。

競争環境は年々厳しくなっていますが、技術力に加えて経営視点を身につけることで、年齢に左右されず長期的に活躍できるキャリアを築くことができます。

よくある質問

柔道整復師と整体師の違いは何ですか?

柔道整復師は国家資格であり、骨折・脱臼・捻挫などのケガに対して健康保険を使った施術を行えます。一方、整体師は国家資格ではなく、リラクゼーション目的の施術が中心です。医療行為を行う権限は整体師にはありません。

柔道整復師の施術に健康保険は使えますか?

骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉離れなどの急性のケガに対しては健康保険が適用されます。ただし、慢性的な肩こりや疲労など、ケガ以外の症状には保険が使えないため全額自費となります。

柔道整復師になるにはどのくらいの費用と期間がかかりますか?

国が指定する養成施設で3年以上の教育を受け、国家試験に合格する必要があります。学費は3年間で300万〜500万円が相場で、夜間部に通えば働きながら資格取得を目指すことも可能です。

柔道整復師は独立開業できますか?

はい、柔道整復師には独立開業権が認められており、自分の判断で接骨院・整骨院を開業できます。これは理学療法士など他の医療職にはない特別な権利です。ただし、競争が激しい市場のため、経営スキルの習得も重要になります。

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この記事を書いた人
医療キャリアナビ編集部

医療キャリアナビ編集部

記事の執筆・編集は、医療業界に精通した編集スタッフが担当しています。日々の転職支援業務で得た現場のリアルな情報と、厚生労働省をはじめとする公的機関のデータに基づき、信頼性の高いコンテンツをお届けしています。

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