あん摩マッサージ指圧師の資格難易度は?合格率や将来性を徹底解説

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あん摩マッサージ指圧師の国家試験の合格率は84%~88%です。

数字だけ見ると取りやすそうに見えますが、そもそも受験するまでに3年間の通学と300万〜500万円の学費が必要で、誰でも気軽に挑戦できる資格ではありません。

この記事では、試験の難しさだけでなく入学・学費・通学といった「受験前のハードル」も含めた本当の難易度を解説します。

鍼灸師や柔道整復師・整体師との違い、社会人が一発合格するための勉強法、取得後の年収や将来性まで、資格取得を迷っている方が判断に必要な情報をまとめました。

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目次

あん摩マッサージ指圧師の資格の難易度が高いと言われる理由4選

受験資格を得るまでに最低3年かかる

国家試験を受けるためには、国が認定した養成施設で最低3年間学ぶ必要があります。

短期間の講座を受けてすぐ受験できるわけではありません。

カリキュラムには、人体の構造を学ぶ解剖学や体の機能を学ぶ生理学といった医学の基礎科目に加え、東洋医学や実技実習など幅広い内容が含まれています。

さらに、在学中には学校独自の実技試験があり、これに合格しなければ卒業できません。

卒業できなければ国家試験の受験資格も得られないため、3年間の教育課程をすべてやり遂げた人だけが試験に挑める仕組みになっています。

養成校の数が少なく入学段階の競争が厳しい

そもそも、あん摩マッサージ指圧師を目指せる学校に入ること自体が簡単ではありません。

全国の養成施設は20~30校程度しかなく、東洋療法学校協会に加盟する学校だけで見ればわずか21校です。

鍼灸師やきゅう師の養成校が全国に80校以上あるのとは対照的で、圧倒的に数が限られています。

これは、視覚障害者の働く場を守るという歴史的な理由から、晴眼者、つまり目の見える人向けの養成施設の新設が法律で長年制限されてきたためです。

学校の数が少なければ入学枠も限られるため、入学の時点で一定の学力や意欲を持った人に絞り込まれます。


参考:あん摩マッサージ指圧師をめざせる学校一覧 | 情報かる・ける

通信教育では受験資格を取得できない

「働きながら通信講座で資格を取りたい」と考える方は少なくありませんが、あん摩マッサージ指圧師に関しては通信教育での受験資格の取得は一切認められていません。

この資格は患者の体に直接触れて施術を行うため、テキストで知識を学ぶだけでは不十分で、対面で手技を繰り返し練習する実技実習が欠かせないからです。

独学で試験に挑むことも制度上不可能です。社会人がキャリアチェンジを目指す場合は、一部の学校が設けている夜間部を利用する方法がありますが、それでも週に何日かは学校に足を運ぶ必要があります。

仕事や家事と両立しながら3年間通い続けるには、物理的な時間の確保が最大の課題になります。

学費の総額が300万〜500万円かかる

あん摩マッサージ指圧師の養成施設に3年間通うと、入学金・授業料・施設管理費などを合わせた学費の総額はおよそ300万円から500万円にのぼります。

はり師・きゅう師の資格も同時に取得できる課程を選ぶとさらに高くなり、450万円を超えるケースもあります。

教科書代や白衣代、国家試験の受験手数料といった別途費用も発生するため、実際の負担はさらに大きくなります。

ただし、専門実践教育訓練給付金などの社会人向けの学費支援制度を活用すれば自己負担額を大きく抑えることも可能です。

専門実践教育訓練給付金とは?

厚生労働省が設けている社会人向けの学費支援制度です。一定期間雇用保険に加入していた方が、国が指定する講座を受講する際に費用の一部が支給されます。

  • 支給額:受講費用の最大80%(上限192万円)※2025年度入学生から
  • 対象者:雇用保険の加入期間が一定以上ある方(在職中・離職後いずれも可)
  • 手続き先:お住まいの地域を管轄するハローワーク
注意:入学の1か月前までにハローワークで手続きを済ませる必要があります。入学を検討し始めた段階で早めに受給条件を確認しておきましょう。

参考:あん摩マッサージ指圧師が学べる学校の学費・費用を徹底解説 | 情報かる・ける

あん摩マッサージ指圧師の国家試験の難易度と合格率

あん摩マッサージ指圧師の国家試験は、全体の合格率だけを見れば80%台後半と高い水準にあります。

ここでは、合格率のデータから試験の仕組み、最近の難化傾向まで、受験を検討する方が知っておくべきポイントを解説します。

新卒と既卒で合格率に大きな差がある

あん摩マッサージ指圧師の全体の合格率は84%から88%の範囲で安定しており、2025年2月実施の第33回試験でも受験者1,160名中1,011名が合格し、合格率は87.2%でした。

ただし、この数字をそのまま「受かりやすい試験」と捉えるのは危険です。新卒者と既卒者の間には、合格率に極端な差があるからです。

あん摩マッサージ指圧師 国家試験の合格率推移
試験回次 受験者数 全体合格率 新卒合格率 既卒合格率
第30回(2022年) 1,278名 84.7% 94.7% 19.9%
第31回(2023年) 1,296名 88.6% 97.3% 30.4%
第32回(2024年) 1,109名 84.0% 92.8% 2.8%
第33回(2025年) 1,160名 87.2%
※第33回の新卒・既卒別合格率は未公表。参考:東洋療法研修試験財団

第32回試験では、既卒者つまり一度不合格になり再挑戦した人の合格率がわずか2.8%まで落ち込んでいます。

学校のサポートを受けられる現役生と、独力で学び直す既卒者とでは、合格のしやすさがまったく違うのです。

参考:第33回 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師国家試験 合格者数等 | 東洋療法研修試験財団

試験科目は13科目・合格ラインは正答率6割

国家試験の形式は筆記試験のみで、試験当日に実技はありません。

ただし、養成施設の在学中に実技の修得が求められ、それをクリアしなければ受験資格を得られない仕組みです。

出題される科目は以下の13科目にわたります。

国家試験の出題科目(全13科目)
基礎系
医療概論 / 衛生学・公衆衛生学 / 関係法規
医学系
解剖学 / 生理学 / 病理学概論
臨床系
臨床医学総論 / 臨床医学各論 / リハビリテーション医学
東洋医学・専門系
東洋医学概論 / 経絡経穴概論 / 東洋医学臨床論 / あん摩マッサージ指圧理論

合格ラインは160点満点中96点以上、つまり正答率6割です。

この基準は「絶対評価」と呼ばれる方式で、受験者同士の競争で上位何%だけが受かるという仕組みではなく、96点を取れば何人でも合格できます。

160問のうち96問に正解すればよいと聞くと楽に思えるかもしれませんが、出題範囲は13科目と広く、苦手科目があるとそこで大きく失点して合格ラインに届かないリスクが生まれます。

すべての科目をまんべんなく学ぶ姿勢が求められます。

参考:あん摩マッサージ指圧師国家試験の施行 | 厚生労働省

近年は暗記だけでは通用しない出題傾向にある

全体の合格率は安定していますが、問われる内容の質は年々変化しています。

以前はテキストに載っている知識をそのまま答える暗記型の問題が中心でした。

ところが近年は、「この症状の患者にはどのような判断が必要か」といった、実際の症例をもとに臨床的な思考力を試す問題が増えています。

特に臨床医学や東洋医学臨床論の分野では、こうした応用問題が目立つようになりました。

暗記だけでは対処が難しくなっている以上、養成校が実施する模擬試験の活用や過去問の繰り返し演習が重要です。

新卒者の合格率が高い背景には、学校による試験傾向の分析やクラスメイトとの教え合いといった環境の力があります。

独学ではこうした支援を受けられないことが、既卒者の合格率が極端に低い理由の一つです。

現役生は学校が用意してくれるカリキュラムを最大限に活用し、在学中に確実に合格を勝ち取ることが最も堅実な戦略です。

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あん摩マッサージ指圧師と他資格の難易度比較

あん摩マッサージ指圧師の取得を考えるとき、「鍼灸師や柔道整復師と比べてどちらが難しいのか」「民間資格の整体師ではだめなのか」という疑問を持つ方は非常に多いです。

試験の合格率だけを比べれば優劣がつきますが、入学のしやすさや資格取得後にできることまで含めると、単純な比較では判断できません。

ここでは4つの資格それぞれの違いと、複数資格の同時取得を目指す場合の注意点を整理します。

あん摩マッサージ指圧師と他資格の比較一覧
あん摩マッサージ
指圧師
鍼灸師 柔道整復師 整体師
資格の種類 国家資格 国家資格 国家資格 民間資格
合格率(第33回) 87.2% 73.9〜74.9% 57.8%
養成校の数 20〜30校 80校以上 80校以上 制限なし
修業年数 3年以上 3年以上 3年以上 数日〜数か月
健康保険の適用 ×
独立開業権
「マッサージ」の
名称使用
× × ×
※合格率は2025年2月実施の第33回国家試験のデータ。整体師は国家試験がないため合格率の記載なし。健康保険の適用には医師の同意等の条件あり。

鍼灸師との違い

鍼灸師は「はり師」と「きゅう師」という2つの国家資格を持つ人の総称で、はりやお灸を使って体の不調を改善する東洋医学の専門職です。

第33回試験の合格率は、はり師が73.9%、きゅう師が74.9%で、あん摩マッサージ指圧師の87.2%と比べると10ポイント以上低く、試験そのものの難易度はやや高めといえます。

一方で、鍼灸師の養成校は全国に80校以上あるのに対し、あん摩マッサージ指圧師の養成校は20校から30校程度しかありません。

試験の合格率は鍼灸師のほうが低いものの、そもそも学校に入る段階のハードルはあん摩マッサージ指圧師のほうが高いという、対照的な構図になっています。

「試験に受かるかどうか」だけでなく「学校に入れるかどうか」も含めて難易度を判断する必要があります。

柔道整復師との違い

柔道整復師は、骨折や脱臼、捻挫といったケガに対して手術を行わずに手技で処置を行う国家資格です。

第33回試験の合格率は57.8%で、受験者のおよそ4割が不合格になっています。

新卒者でも合格率は75.9%にとどまり、既卒者は14.2%まで下がります。

あん摩マッサージ指圧師の全体合格率87.2%と比べると、試験の合格ハードルは柔道整復師のほうが明らかに高い状況です。

柔道整復師はかつて独立開業に有利な資格として人気がありましたが、近年は健康保険で請求できる療養費の審査が厳しくなり、合格率も低下傾向にあります。

どちらの資格を選ぶかは、マッサージで慢性的な体の不調を改善したいのか、それともケガの処置を専門にしたいのかという、将来やりたい施術の方向性で決めるのが現実的です。

参考:第33回柔道整復師国家試験の合格発表について|厚生労働省

民間資格の整体師との違い

整体師は国家資格ではなく民間資格です。

短期間のスクールで技術を学べばすぐに活動を始められる手軽さがある反面、法律上の大きな制約を受けます。

整体師は「マッサージ」という名称を使った施術が認められておらず、健康保険を適用した施術も一切できません。

一方、あん摩マッサージ指圧師は、法律で「マッサージ」の名称使用と施術が認められた唯一の国家資格です。

医師の同意があれば患者は健康保険を使って施術を受けられるため、患者の自己負担が軽くなり継続的に通ってもらいやすくなります。

3年間の学費と時間という大きな投資が必要ですが、その見返りとして得られる法的な保護と社会的信用の差は、長い目で見ると収入の安定性に直結します。

「資格なしでも働けるから」と安易に整体師を選ぶ前に、この違いを理解しておくことが大切です。

複数資格の同時取得はさらに難易度が上がる

あん摩マッサージ指圧師と鍼灸師の資格を同時に取得し、3つの国家資格を持つ「あはき師」を目指す人も少なくありません。

三資格を持てば、手技によるマッサージに加えてはりやお灸も使えるようになり、対応できる患者の症状や施術の幅が大きく広がります。

独立開業の際にも提供できるサービスが増え、経営面での強みになります。

ただし、同時取得を目指す場合は学ぶべき科目と受ける試験の数が増えるため、3年間の学習負荷は単独取得よりも確実に重くなります。

養成校によっては三資格を同時に取得できる課程を設けているところもあるので、3年間の投資効果を最大にしたい方は、入学を決める前に併設学科の有無を確認しておくことが重要です。

あん摩マッサージ指圧師に一発合格するための勉強法

あん摩マッサージ指圧師の国家試験は、養成校のカリキュラムに沿って計画的に学べば十分に合格を狙える試験です。

ここでは、社会人を含む受験生が限られた時間の中で確実に合格をつかむための学習法を紹介します。

社会人でも一発合格を狙える学習スケジュール

3年間を段階的に区切って計画を立てることが、忙しい社会人が一発合格するための最大のポイントです。

夜間部に通いながら仕事と両立する場合、平日は夜の授業に出て、帰宅後や休日に復習の時間を確保する生活が3年間続きます。

1年次
基礎固め|解剖学・生理学

人体の構造を学ぶ解剖学と体の機能を学ぶ生理学に集中する時期。この2科目が応用科目すべての土台になるため、ここで確実に得意科目にしておくことが重要です。

2年次
応用科目|臨床医学・東洋医学

1年次の知識をベースに、臨床医学や東洋医学などの応用科目へ進む時期。症例をもとに考える練習を始め、知識を実践的な判断力につなげていきます。

3年次
実戦演習|過去問・模擬試験

過去問の繰り返し演習と模擬試験に注力する仕上げの時期。苦手科目をつぶし、本番の時間配分に慣れて一発合格を確実にします。

この流れを入学時点で描いておくと、日々の勉強に迷いがなくなり、限られた時間を有効に使えます。

合格者に共通する効率的な勉強の特徴

授業で学んだ内容をその日のうちに復習する習慣が知識の定着につながります。

特に解剖学では、テキストを読むだけでなく、自分の体で筋肉の位置を確かめたり人体図を自分でスケッチしたりすることで、文字の知識が立体的な理解に変わります。

生理学では、解剖学で覚えた体の構造と臓器の働きをひとつの流れとしてセットで記憶すると、長く定着しやすくなります。

こうした学習は、クラスメイトと施術の練習をしながら知識を確認し合える養成校の環境があってこそ効果を発揮します。独学では得られないこの環境を最大限に活かすことが、合格者とそうでない人の差を生んでいるのです。

過去問アプリ・問題集の効果的な使い分け

国家試験対策の柱は過去問の繰り返し演習です。学習ツールには紙の問題集とスマートフォンのアプリがあり、それぞれ得意な場面が異なります。

📖紙の問題集
向いている場面

科目を絞って集中的に取り組むとき、本番形式で時間を計って解くとき

特徴

科目別に整理されており、解説を書き込みながらじっくり学べる

📱スマホアプリ
向いている場面

通勤電車や家事の合間などすきま時間の活用

特徴

間違えた問題だけを自動で絞り込み、苦手分野を効率よく復習できる

東洋療法研修試験財団の公式サイトでは過去の試験問題と正答が無料で公開されています。

まずはこちらで出題の傾向をつかみ、そのうえで問題集やアプリで繰り返し演習を重ねるのが効果的です。

参考:過去の試験問題等 | 国家試験の実施 | 公益財団法人東洋療法研修試験財団

在学中に優先すべき試験対策の順番

13科目すべてを同じ力加減で勉強しようとすると、時間が足りなくなります。

最優先で取り組むべきは解剖学と生理学の2科目です。

この2科目は、臨床医学や東洋医学臨床論、リハビリテーション医学といった応用科目の土台になっており、ここが不安定なまま先に進むと応用問題で大きく失点する原因になります。

1年次のうちにこの2科目を得意科目に仕上げておくのが理想です。

次に力を入れたいのが、近年出題の質が変化している臨床医学と東洋医学臨床論です。

暗記だけでは解けない症例ベースの問題が増えているため、学校が実施する模擬試験を積極的に活用し、知識を実際の判断に結びつける訓練を重ねることが合格への近道になります。

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あん摩マッサージ指圧師の年収や将来性

結論として、あん摩マッサージ指圧師は勤務でも独立開業でも長期にわたって安定した収入が見込める資格です。

高齢化が進む日本では訪問マッサージの需要も伸び続けており、投資に見合うリターンが期待できる分野といえます。

平均年収・初任給の相場

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、あん摩マッサージ指圧師を含む保健医療従事者の平均年収は約443.3万円です。

初任給は20万円から25万円程度で、一般的な事務職と同等かそれ以上の水準からスタートするケースが多く見られます。年齢を重ねるにつれて収入は上昇していく傾向にあります。

あん摩マッサージ指圧師の年代別年収の目安
年齢層 年収の目安 キャリアの特徴
20代 339万円〜386万円 技術を磨きながら患者との信頼関係を築く時期
30代 424万円〜451万円 指名が増え、歩合給などで収入が伸びる
40代〜50代 510万円〜540万円 管理職やベテランとして高い水準を維持
60代以降 295万円〜470万円 定年後も技術を活かして長く働ける
※厚生労働省 職業情報提供サイト(jobtag)「その他の保健医療従事者」のデータをもとに作成。あん摩マッサージ指圧師単独の統計ではなく、はり師・きゅう師・柔道整復師等を含む数値です。

有資格者の平均年齢は39.9歳と比較的高く、定年後も活躍の場がある点はこの職業ならではの強みです。

人の手で体に触れて行う施術はAIや機械に置き換えにくいため、長期間にわたって安定した収入を得られる「手に職」としての価値があります。

あん摩マッサージ指圧師の収入面に関しては下記の記事を参考にしてください。

独立開業によって収入アップの可能性がある

あん摩マッサージ指圧師には、自分の判断で治療院を開設できる「独立開業権」が認められています。

リハビリを専門とする理学療法士のように医師の指示がなければ開業できない職種とは異なり、自らの裁量で事業を始められるのは大きな特権です。

特に注目されているのが、患者の自宅や高齢者施設に出向いて施術を行う「訪問マッサージ」です。

店舗を構える必要がないため、初期費用を120万円程度に抑えて自宅を拠点に開業することも可能です。

訪問マッサージでは、医師の同意があれば健康保険が適用されます。

患者の自己負担が1割から3割で済むため継続的に利用してもらいやすく、施術料は国から確実に支払われる仕組みです。

技術力だけでなく、介護の相談窓口となるケアマネジャーや医師との連携、集客の工夫といった経営努力は欠かせませんが、勤務では届きにくい高い収入を目指す道が開かれています。

高齢化社会で訪問マッサージの需要が伸びている

あん摩マッサージ指圧師の将来性を支えているのは、日本の高齢化という社会構造の変化です。

自力で外出が難しい高齢者が増えるほど、自宅まで来てもらえる訪問マッサージへのニーズは高まります。

実際に、骨折や捻挫の処置を行う柔道整復の療養費が減少傾向にあるのに対し、鍼灸やあん摩マッサージ指圧の療養費は緩やかに上昇を続けています。

国は「住み慣れた地域で暮らし続けられる支援体制」として地域包括ケアシステムの整備を進めており、在宅での医療やリハビリを推進する方針を明確にしています。

病院に通えない高齢者の自宅を訪問して施術を行うあん摩マッサージ指圧師は、こうした社会の流れの中で必要性が高まり続ける職種だといえます。

難易度が高くても挑戦すべき人・やめたほうがいい人

あん摩マッサージ指圧師を目指すかどうかを判断するうえで大切なのは、学力よりも「この仕事を長く続けられる適性があるかどうか」です。

ここでは、資格取得に向いている人と向いていない人の特徴、そして進路を決める前に確認しておきたいポイントを整理します。

資格取得に挑戦すべき人の特徴

人の体に直接触れて不調を改善する仕事にやりがいを感じられる人は、この資格に向いています。

あん摩マッサージ指圧師の施術は手や指を使って患者の体に働きかける手技療法であり、施術中は患者の痛みや不安に耳を傾ける場面が日常的に発生します。

特に高齢者の自宅を訪問するマッサージでは、施術中の会話そのものが患者の日々の暮らしの質に影響を与えます。

「人の話を聞くのが苦にならない」「誰かの役に立てると嬉しい」と感じる方は、この仕事で長く活躍できる素質を持っています。

加えて、自分自身の体のケアを日頃から意識できることも、施術者として長く働き続けるうえで欠かせない適性です。

こんな人はあん摩マッサージ指圧師に向いています
  • 人の体に直接触れて不調を改善する仕事にやりがいを感じられる
  • 人の話を聞くのが苦にならず、患者の痛みや不安に寄り添える
  • 高齢者との会話や日常的なコミュニケーションが好き
  • 「誰かの役に立てると嬉しい」と自然に思える
  • 自分自身の体のケアを日頃から意識できる

資格取得をやめたほうがいい人の共通点

「短期間で手軽に資格を取りたい」という方には、この資格は向いていません。

通信教育や独学での取得は制度上認められておらず、最低3年間は学校に通い続ける必要があります。

仕事や家事と両立しながら週に何日も通学する生活を3年間続ける覚悟がなければ、途中で挫折するリスクが高まります。仕事の内容についても冷静に見極めが必要です。

施術では指や手、腕を長時間使い続けるうえ、中腰の姿勢が多く、指の関節を痛めたり慢性的な腰痛を抱えたりする職業上のリスクが伴います。

「体を動かす仕事は避けたい」「デスクワーク中心で働きたい」と考えている方には合わない職業です。

こんな人には向いていないかもしれません
  • 短期間で手軽に資格を取りたい(通信・独学での取得は不可)
  • 仕事や家事と両立しながら3年間通学する時間を確保できない
  • 指や手、腕を長時間使う体力的な負担に不安がある
  • 中腰の姿勢が多い仕事は避けたい
  • デスクワーク中心の働き方を希望している

進路決定前に確認すべきポイント

最初に確認すべきは、自宅から通える範囲に養成施設があるかどうかです。

全国に20校から30校程度しかないため、通学可能な学校が見つからなければ転居も視野に入れる必要があります。

次に重要なのが、3年間の学費と生活費を賄えるかという経済面の見通しです。

社会人であれば、国の給付制度である専門実践教育訓練給付金で最大192万円の支給を受けられる可能性があるため、入学前にハローワークで受給条件を確認してください。

可能であれば養成校のオープンキャンパスや体験授業に足を運び、実際の授業の雰囲気や在校生の声を直接聞いてから判断するのが確実です。

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まとめ

あん摩マッサージ指圧師の資格の難易度は、単なる試験の合格率だけでなく、3年間の通学や多額の費用といった「準備段階」のハードルに真の難しさがあります。

しかし、養成校で解剖学などの基礎を固め、最新の動向に合わせた対策を行えば、一発合格は十分可能です。

給付金制度を賢く利用すれば、経済的リスクを抑えつつ一生モノの国家資格を手にできます。

整体師等の民間資格とは一線を画す法的な強みを武器に、独立開業も視野に入れた安定したキャリアを築けるこの道は、将来を力強く支える大きなリターンとなるはずです。

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